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Oracle® Enterprise Manager Cloud管理ガイド
12c リリース5 (12.1.0.5)
B70509-13
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31 Oracle Computeセルフ・サービス・ポータルの設定

この章では、Oracle Computeをセルフ・サービス・ユーザーに設定および構成する方法について説明します。内容は次のとおりです。

31.1 Oracle Computeサイトの設定

Oracle Computeサイトの検出後、テナントを定義し、形状、割当て制限、テンプレートなどを構成して、サイトをセルフ・サービス・ユーザーに構成する必要があります。

Oracle Computeサイトを設定するには、次の手順に従います:

  1. テナント管理者およびユーザーを作成します。詳細は、第31.2項「テナントの作成」を参照してください。

  2. 形状を構成します。詳細は、第31.3項「形状の作成」を参照してください。

  3. 割当て制限を定義します。詳細は、第31.4「割当て制限の定義」を参照してください。

  4. Oracle Computeテンプレートをアップロードします。詳細は、第31.5項「Oracle Computeテンプレートの管理」を参照してください。

  5. オーケストレーション・テンプレートを設定します。第31.6項「オーケストレーション・サービス・テンプレートの作成」を参照してください

  6. Enterprise ManagerロールをOracle Computeロールに関連付けます。第31.7項「Enterprise ManagerロールのOracle Computeロールへのマップ」を参照してください

  7. リクエスト設定を構成します。第11.2.3項「リクエスト設定の構成」を参照してください。

  8. チャージ計画を設定します。第43.2項「チャージバックの設定」を参照してください。

31.2 テナントの作成

テナント(または顧客)は、コンテキストまたはフレームワークで、そこにユーザーやテンプレートなどのシステム・オブジェクトが作成されます。企業では、テナントは組織や、組織の中の部門、場合によっては1人の個人であることもあります。各Oracle Computeサイトは、少なくとも1つのテナントを含む必要があります。

テナントを作成する前に、次のことを実行する必要があります:

  • テナントに割り当てられるリソース割当て制限を見積ります

  • テナント・ユーザーおよびテナント管理者を識別します

vCPU、メモリーおよびストレージ・リソースの割当て制限は、テナント作成プロセス中に定義できます。テナントに必要なリソースがない場合、テナント・ユーザーはそのテナントでインスタンスを作成および実行できません。

クラウド管理者は、選択したOracle Computeサイトに、1つ以上のテナントを作成できます。各テナントは、1人以上のテナント管理者およびテナント・ユーザーと関連付けることができます。

テナントを作成するには、次の手順に従います。

  1. EM_CLOUD_ADMINISTRATORロールを持つユーザーでEnterprise Managerにログインします。

  2. 「エンタープライズ」メニューから「クラウド」を選択し、「クラウド・ホーム」を選択します。

  3. 「Oracle Cloud」メニューから「はじめに」を選択し、左側のパネルのインフラストラクチャ - Oracle Computeサービス・ファミリの横にある「設定」リンクをクリックします。

  4. 「テナント管理」をクリックし、ドロップ・ダウン・リストから「Oracle Computeサイト」を1つ選択します。選択されたサイトに作成済のテナントのリストが表示されます。

    図31-1 テナント管理

    テナント管理
  5. 「作成」をクリックします。「テナントの作成」ウィンドウが表示されます。

    図31-2 テナントの作成

    図31-2については前後の文で説明しています。
  6. 名前、パスワード、説明およびテナント管理者の電子メール・アドレスを入力します。

  7. 「サービス・ネットワークにアクセスできません」リージョンで、次から1つ以上を選択します:

    • OMSサービス名:このオプションを選択して、テナントで作成されたVMインスタンスを有効化し、Enterprise Managerで監視します。

    • インスタンス記憶域サービス・ネットワーク: このオプションを選択して、テナントで作成されたVMインスタンスを有効化し、ZFSストレージ・プールにアクセスします。

    • サービス・マネージャ・ネットワーク:このオプションを選択して、プラットフォーム・サービス・マネージャ・ネットワークへのアクセスを有効化します。

  8. 「割当て」リージョンでは、次を選択できます。

    • デフォルト: このオプションを選択すると、デフォルトの割当てがこのテナントに割り当てられます。

    • カスタム: このオプションを選択すると、テナントが利用できるカスタム割当てを定義できます。次の基準を指定できます。

      • テンプレート: イメージの数とサイズを指定します。

      • 計算: VMインスタンスの数、vCPUの数およびこのテナントのすべてのユーザーが利用できるようになる合計メモリーを指定します。カンマ区切りのキーと値のペアを使用できる制限を指定して、許可されるインスタンスの数に割当てを設定することもできます。たとえば、os_license=20を指定する場合、属性キーとしてos_licenseを持つマシン・イメージに基づいて起動されるインスタンスの数は20より大きくできません。

      • 記憶域: このテナント内のすべてのユーザーが利用できる記憶域ボリュームのサイズを指定します。

      • ネットワーク: テナントが利用できるVNETから予約可能なIPアドレスの数を指定します。

  9. 「作成」をクリックします。新しく作成されたテナントは「テナント管理」ページに表示され、テナントに対して作成された割当ては「ユーザー管理: 割当て」ページに表示されます。詳細は、「割当ての定義」を参照してください。テナントが作成された後、クラウド管理者またはセルフ・サービス管理者は各テナント内にテナント管理者とテナント・ユーザーを作成できます。<ユーザーの作成>を参照してください。

31.2.1 テナントの編集

「テナント管理」ページに表示されるリストから、テナントを選択し、「編集」をクリックします。「テナントの編集」ウィンドウが表示されます。テナントの名前を除き、テナントのすべての詳細を変更できます。テナントを変更した後に「編集」をクリックすると、変更を確認して「テナント管理」ページに戻ることができます。

31.3 形状の作成

形状とは、仮想マシンに割り当てられたCPUの数、利用できるRAM容量および相対的なI/Oプロセス数などの、仮想マシンの特性を指します。各形状はこれらの特性の組み合わせで、仮想マシンのリクエスト時にテナント・ユーザーが使用できます。形状を定義するときに、マシンの容量とインスタンスの予想ワークロードを検討する必要があります。

形状を作成するには、次の手順に従います。

  1. EM_CLOUD_ADMINISTRATORロールを持つユーザーでEnterprise Managerにログインします。

  2. 「エンタープライズ」メニューから「クラウド」を選択し、「クラウド・ホーム」を選択します。

  3. 「Oracle Cloud」メニューから「はじめに」を選択し、左側のパネルのインフラストラクチャ - Oracle Computeサービス・ファミリの横にある「設定」リンクをクリックします。

  4. 「形状管理」をクリックし、ドロップ・ダウン・リストから「Oracle Computeサイト」を1つ選択します。選択されたサイトに作成済の形状のリストが表示されます。

    図31-3 形状管理

    図31-3については周囲のテキストで説明しています。
  5. 「作成」をクリックします。Computeマシンの作成ウィンドウが表示されます。名前、説明、CPUの数、メモリーおよび仮想マシンに割り当てられるIOプロセスの相対的な数を入力します。

  6. 「作成」をクリックします。新しく作成された形状は、「形状管理」ページに表示されます。

31.4 割当て制限の定義

管理者(クラウド管理者またはセルフ・サービス管理者)は、テンプレート、インスタンス、記憶域およびネットワークなどのシステム・リソースに対する割当てを定義できます。システム・リソースに対する割当ては、管理者が明示的に設定する場合のみ強制されます。テナントが作成され、カスタム割当て設定が定義されない場合、テナントにはデフォルトの割当て設定が割り当てられます。テナント作成時に定義された割当て設定は、「ユーザー管理: 割当て」ページで変更できます。

割当て設定を編集するには、次の手順に従います。

  1. EM_CLOUD_ADMINISTRATORロールを持つユーザーでEnterprise Managerにログインします。

  2. 「エンタープライズ」メニューから、「クラウド」「クラウド・ホーム」の順に選択して、Oracle Computeサイトのホームページに移動します。

  3. 「Oracle Computeサイト」メニューから、「ユーザー管理」「割当て」の順に選択します。「ユーザー管理: 割当て」ページが表示されます。各テナントに関連付けられた割当て制限設定が表示されます。「使用量」または「割当て量」から割当て制限の表示を選択するか、「表示」ドロップ・ダウン・リストから適切なオプションを選択します。

    図31-4 割当て容量管理

    図31-4については周囲のテキストで説明しています。
  4. 変更する割当てを選択し、「編集」をクリックします。「割当て制限の編集」ウィンドウが表示されます。

  5. 割当ての説明と、次の基準を変更できます。

    • テンプレート: イメージの数とサイズを指定します。

    • 計算: VMインスタンスの数、vCPUの数およびこのテナントのすべてのユーザーが利用できるようになる合計メモリーを指定します。カンマ区切りのキーと値のペアを使用できる制限を指定して、許可されるインスタンスの数に割当てを設定することもできます。たとえば、os_license=20を指定する場合、属性キーとしてos_licenseを持つマシン・イメージに基づいて起動されるインスタンスの数は20より大きくできません。

    • 記憶域: このテナント内のすべてのユーザーが利用できる記憶域ボリュームのサイズを指定します。

    • ネットワーク: テナントが利用できるVNETから予約可能なIPアドレスの数を指定します。

  6. 「編集」をクリックすると、割当てを変更して「ユーザー管理: 割当て」ページに戻ります。

31.5 Oracle Computeテンプレートの管理

Oracle Computeテンプレートは、オペレーティング・システムがインストールされた仮想ハード・ディスクのコピーであり、仮想マシン・インスタンスの起動に使用されます。それはgzipで圧縮されてtarアーカイブに格納されたディスク・イメージ全体(パーティション表とカーネルを含む)です。テンプレートとしては、Linuxの各バージョン(たとえばRed HatやUbuntu)、Microsoft Windowsまたは他のオペレーティング・システムが可能です。

テンプレートをアップロードするには、次の手順を実行します:

  1. EM_CLOUD_ADMINISTRATORロールを持つユーザーでEnterprise Managerにログインします。

  2. 「エンタープライズ」メニューから、「クラウド」「クラウド・ホーム」の順に選択して、Oracle Computeサイトのホームページに移動します。

  3. 「Oracle Computeサイト」メニューから、「イメージ管理」を選択します。ソフトウェア・ライブラリまたはローカル・ディスクのいずれかからアップロードしたテンプレートのリストが表示されます。

    図31-5 イメージ管理

    イメージ管理
  4. 「アップロード」をクリックします。「テンプレート管理: テンプレートのアップロード」ウィンドウが表示されます。イメージのアップロード時に、テンプレートの適用範囲は次のいずれかです。

    • パブリック: イメージは、すべてのユーザーが利用できます。このオプションを選択する場合、名前フィールドにイメージの名前を入力します。

    • テナント: イメージは、選択したテナントに属するユーザーのみが利用できます。このオプションを選択する場合、「名前」ドロップダウン・フィールドで「テナント」を選択し、テンプレートの名前を指定します。イメージは、選択したテナント内のすべてのユーザーが利用できます。

  5. サービス・インスタンスがプロビジョニングされたときに使用される追加の属性を指定します。

  6. 「テンプレートの選択」フィールドで、アップロードされるイメージを選択します。ローカル・ディスク内か、ソフトウェア・ライブラリにあるイメージをアップロードできます。

  7. 「アップロード」をクリックすると、テンプレートがアップロードされます。新しくアップロードされたイメージは、「イメージ管理: Computeテンプレート」ページに、次の詳細とともに表示されます。

    • 名前: イメージの名前。すべてのユーザーがイメージを利用できる場合、名前の形式は/oracle/public/<image_name>です。選択したテナントに属するユーザーのみがイメージを利用できる場合、形式は<tenant_name>/public/<image_name>です。

    • 属性: イメージのアップロード時に指定された、任意のユーザー定義の属性。

    • 割当て: イメージに指定された割当て。

    • アップロード済のサイズ: アップロードされたイメージのサイズ。

    • 合計サイズ: イメージの合計サイズ。

    • 解凍済サイズ: 解凍された状態でのイメージのサイズ。

    • 構成済エージェント: このイメージに対して管理エージェントが構成されているかどうかを示します。「管理エージェントの構成」を参照してください。

31.5.1 管理エージェントの構成

イメージ・リストに関連付けられる管理エージェントの詳細を指定できます。エージェントを構成するには、次の手順を実行します。

  1. EM_CLOUD_ADMINロールを持つユーザーとしてEnterprise Managerにログインします。

  2. 「エンタープライズ」メニューから「クラウド」を選択し、Computeホームを選択します。Compute Cloudページが表示されます。

  3. Oracle Compute Cloudメニューから、「リソース・プロバイダ」を選択し、リストの「Oracle Computeサイト」をクリックします。Oracle Compute Cloudページが表示されます。

  4. 「Oracle Compute Cloud」メニューから、「イメージ管理」を選択します。テンプレートのリストのある「イメージ管理」ページが表示されます。

  5. リストからテンプレートを選択し、「エージェントの構成」をクリックします。次の詳細を指定します。

    • エージェント構成タイプ: 「新規」または「共有」を選択します。

    • インストールのベース・ディレクトリ: 「新規」を選択した場合、管理エージェントがインストールされるホスト・マシン上のベース・ディレクトリを指定します。

    • 共有エージェント: エージェント構成タイプに共有を選択した場合、共有エージェントの名前を入力します。

    • Oracleホーム: エージェント構成タイプに「共有」を選択した場合、既存の管理エージェントの共有Oracleホームの場所を指定します。

    • プラットフォーム: インストールするプラットフォームを選びます。

    • インスタンス・ディレクトリ: Oracleホームのインスタンス・ディレクトリを指定します。

    • 「ユーザー名」および「パスワード」: エージェントにアクセスするために必要な資格証明を指定します。

    • SSHタイムアウト: デプロイメント中のゲスト仮想マシン通信に対するSSHタイムアウト期間。

    • 権限委任設定: 権限委任設定を指定します。

  6. 「OK」をクリックしてエージェントを構成し、前のページに戻ります。

31.6 編成サービス・テンプレートの作成

前提条件

  • 1つ以上のOracle Computeサイトが検出されている必要があります。

  • 1つ以上のOracle Computeテンプレートが使用できる必要があります。

編成とは、高可用性、監視と永続性のための、システム構成要素の自動管理です。編成は、作成するコンポーネントを、単一の、管理可能なコレクションに結びつけます。たとえば、編成を使用すると、ネットワーク、ネットワーク・セキュリティおよび記憶域を、仮想マシンのインスタンス化に関連付けることができます。管理者は、Oracle Computeサービス・インスタンスの作成に使用できる編成サービス・テンプレートを作成できます。サービス・テンプレートを作成するには、次の手順に従います。

  1. EM_CLOUD_ADMINISTRATORロールを持つユーザーとしてログインします。

  2. 「エンタープライズ」メニューから「クラウド」を選択し、「クラウド・ホーム」を選択します。

  3. 「Oracle Cloud」メニューから「はじめに」を選択し、左側のパネルのインフラストラクチャ - Oracle Computeサービス・ファミリの横にある「設定」リンクをクリックします。

  4. 「サービス・テンプレート」「作成」の順にクリックします。サービス・テンプレートの作成ウィンドウが表示されます。

  5. サービス・タイプには「編成」、続いて「編成カスタム・サービス・テンプレート」を選択し、「作成」をクリックして、編成カスタム・サービス・テンプレートを作成するウィザードを起動します。

  6. テンプレートの名前と説明を入力し、「次へ」をクリックします。

  7. 「特性」ページで、ターゲット・プロパティ(たとえば連絡先、コスト・センター、ライフサイクル・ステータスなど)を入力します。これらのプロパティまたは特性は、サービス・インスタンスの作成時に、ターゲット・プロパティとしてインスタンスに適用されます。「次へ」をクリックします。

  8. 「リソース・プロバイダ」ページで、「追加」をクリックして、サービス・インスタンスがプロビジョニングされるOracle Computeサイトを選択します。

  9. 「次へ」をクリックします。「構成」ページが表示されます。

    図31-6 オーケストレーション・サービス・テンプレートの作成: 構成

    図31-6については周囲のテキストで説明しています。

    オーケストレーション・テンプレートは、1つ以上の起動プランと関連付けられます。「起動プランの追加」をクリックして、新しい起動プランを作成します。詳細は、31.6.1項「起動プランの生成」を参照してください。

  10. 1つ以上の起動プランを定義した後に、起動プランの実行順を選択することによって、起動プラン間の関係を構成できます。左のパネルで編成テンプレートのリンクを選択します。「編成の構成」ページの「起動順序」リージョンで「追加」をクリックして、起動プランの順序を選びます。「次へ」をクリックします。

  11. 「ロール」ページで、「追加」をクリックして、サービス・テンプレートを利用できるロールを選択します。「次へ」をクリックします。

  12. 「確認」ページで、テンプレートの詳細を検討して「送信」をクリックすると、編成テンプレートが作成されます。

31.6.1 起動プランの作成

起動プランは、1つ以上のVMインスタンスの構成設定を定義します。「起動プラン」ウィンドウで起動プランの名前を入力して、「追加」をクリックします。入力した起動プラン名は、起動パネルの編成プラン・ヘッダーの下に表示されます。起動プラン名をクリックし、構成の詳細を指定します。

図31-7 起動プランの構成

起動プランの構成
  • 起動プランの構成: 次の詳細を指定します。

    • 高可用性: オーケストレーションに対して高可用性ポリシーを指定できます。これは、オーケストレーションがシステムによってどのように管理されるかに影響します。次のものがあります:

      • 高可用性なし: このオプションを選択した場合、オーケストレーション・コンポーネントは再起動もモニターも行われません。

      • アクティブ: オーケストレーションで定義されたコンポーネントは、電源障害、ノードの切断などが原因で予期せずに停止した場合に再起動されます。

        注意: インスタンスの再起動、無効なイメージ・リストまたは形状などのオペレータ・エラーのために停止された場合、コンポーネントは再起動されません。この場合は、オーケストレーションのステータスにはエラーが反映されますが、コンポーネントは再作成されません。レポートされたオペレータ・エラーを修正して、オーケストレーションを再起動する必要があります。

      • モニター: コンポーネントは再起動されず、モニタ-のみ実行されます。

    • 異なるノードでのデプロイ: 異なるノードに起動プランをデプロイする場合に、このチェック・ボックスを選択します。

  • 共通設定: このタブをクリックして、この起動プランのすべてのVMインスタンスに対して使用されるデフォルト設定を定義します。デフォルトの設定はVMインスタンス・レベルでオーバーライドできます。

    図31-8 共通設定

    共通設定

    次の詳細を指定します。

    • Oracle Computeテンプレート: テンプレートは、オペレーティング・システムがインストールされた仮想ハード・ディスクのコピーであり、インスタンスの起動に使用されます。テンプレートは、gzipで圧縮されてtarアーカイブに格納されたディスク・イメージ全体(パーティション表とカーネルを含む)である必要があります。「検索」アイコンをクリックして、リストから「テンプレート」を選択します。「ロック」アイコンをクリックしてテンプレートをロックすると、サービス・インスタンスのプロビジョニング時に、テナント管理者またはテナント・ユーザーはテンプレートを変更できません。

    • 形状: 形状とは、仮想マシンの特性を定義するCPU、メモリーおよびIOの組合せです。ドロップダウン・リストから形状を選択します。「ロック」アイコンをクリックして形状をロックすると、サービス・インスタンスのプロビジョニング時に、テナント管理者またはテナント・ユーザーは形状を変更できません。

    • EMエージェントの構成: このチェックボックスを選択して、EoIBおよびIPoIBストレージ・ネットワークをネットワーク表に追加します。

    • 資格証明: VMインスタンスへのパスワード不要アクセスのためにSSH key資格証明を設定したり、管理エージェントをデプロイするために資格証明をホスティングしたりできます。次を使用できます:

      • Oracle SSHキー: SSHキー資格証明が設定されており、優先資格証明として使用できる場合、プリファレンスの使用を選択し、ドロップダウン・ボックスから資格証明のセットを選択します。「キーの入力」を選択する場合は、VMインスタンスにアクセスするために必要なSSH公開および秘密鍵のペアを指定する必要があります。「キーはファイル内にあります」を選択した場合、「参照」をクリックし、ファイルの公開/秘密鍵をクリックします。

      • Root SSHキー: ホストにSSHキー資格証明が設定されており、優先資格証明として使用できる場合、プリファレンスの使用を選択し、ドロップダウン・ボックスから資格証明のセットを選択します。「キーの入力」を選択する場合は、VMインスタンスにアクセスするために必要なSSH公開および秘密鍵のペアを指定する必要があります。「キーはファイル内にあります」を選択した場合、「参照」をクリックし、ファイルの公開/秘密鍵をクリックします。

      • Oracleユーザー: プリファレンスの使用を選択した場合、ドロップダウン・ボックスから優先資格証明を選択します。「パスワードの入力」を選択した場合、Oracleユーザーのパスワードを入力する必要があります。

      • ルート・ユーザー: プリファレンスの使用を選択した場合、ドロップダウン・ボックスから優先資格証明を選択します。「パスワードの入力」を選択する場合、ルート・ユーザーのパスワードを入力する必要があります。

    • ネットワーク構成: 「追加」をクリックして、VMインスタンスに関連付けられた1つ以上のネットワーク・インタフェースを選択します。ネットワークは、IPoIBまたはEoIBネットワークです。「ネットワークの選択」ウィンドウで、次を選択できます。

      • テナント・ネットワーク: これは、各テナントがExalogic内またはExalogic外の他のサーバーと通信するために構成されたネットワークです。

      • サービス・ネットワーク: これは、ZFSSAまたはExadataシステムなど、他のサービス・プロバイダと通信するために構成されたネットワークです。

      外部ネットワーク・インタフェースに、次から1つ以上を選択します:

      • デフォルトのゲートウェイ: 選択したネットワークは、デフォルトのゲートウェイ・ネットワークとして構成されます。

      • 対称ルーティング: このオプションを選択すると、vNet IPへのパケットの受信と同じネットワーク・インタフェースを介してリプライ・パケットをルーティングします。

      • プロバイダ・ロール: *** 情報が必要 ***

      ネットワークを追加した後に、ネットワークを選択して「ロック」アイコンをクリックすると、ネットワーク構成をロックできます。

    • ドメイン・ネーム・システム(DNS)構成: ネットワークのDNS構成を指定します。

      • サーバー: 選択したネットワークにDNSサーバーのカンマ区切りリストを入力します。

      • ドメインの検索: 選択したネットワークにDNS検索ドメインのカンマ区切りリストを入力します。

    • ネットワーク・インフォメーション・サービス(NIS)構成

      • NISドメイン名: 選択したOracle VMインスタンスのNISドメイン名を入力します。

      • ネットワーク・インフォメーション・サービス(NIS)のサービス: 「追加」をクリックして、NISサーバーを追加します。NISサーバーの名前およびIPアドレスを入力し、「追加」をクリックして、NISサーバーを追加します。

    • 記憶域構成: 作成されるVMインスタンスに、1つ以上の記憶域ボリュームを関連付けることができます。「作成」をクリックします。「記憶域ボリュームの作成」ウィンドウで、記憶域ボリュームの名前、サイズ、作成されるボリュームの数を入力して、「追加」をクリックします。続いて「ロック」アイコンと記憶ボリュームのロックをクリックできます。

    • 拡張構成: オプションでVMインスタンスの追加の属性を指定できます。属性のキーと値を追加するには、「追加」をクリックします。

  • 起動プランを作成した後で、起動プランを使用できる1つ以上のVMインスタンスを追加できます。作成した起動プランを選択して、「VMインスタンスの追加」をクリックします。「VMインスタンスの追加」ウィンドウで、作成されるVMインスタンスの名前と数を指定します。複数のインスタンスを追加する場合、指定した名前は各VMインスタンスの一意の名前を生成するための接頭辞として使用されます。

    インスタンス・レベルで構成設定を定義して、起動プラン・レベルで定義された設定をオーバーライドすることができます。インスタンス・レベル固有の構成設定を定義するには、左のパネルからVMインスタンスを選択します。「Oracle VMインスタンス構成」ページが表示されます。インスタンス・レベル設定を定義するには、共通設定をオーバーライドするチェックボックスを選択して、デフォルトの起動プラン・レベル設定をオーバーライドします。Oracle Computeテンプレート、形状を選択し、ネットワークおよび記憶域構成を選択します。

    「拡張構成」リージョンで、オプションで追加の属性を指定できます。「追加」をクリックします。「属性の追加」ウィンドウで、属性のキーと値を指定します。「タグ」フィールドでは、タグを入力してインスタンス・デプロイメント・リクエストを特定できます。

    オプションのネットワーク構成リージョンで、「ネットワーク構成」リージョンで定義したネットワークに追加の構成パラメータを指定できます。DNSサーバーのリストを指定したり、ネットワークをデフォルト・ゲートウェイ・ネットワークとして構成したり、基礎となる選択されたサービス・ネットワーク上でVMインスタンスをプロバイダとして構成したりすることができます。

31.7 Enterprise ManagerロールのOracle Computeロールへのマップ

Enterprise ManagerロールをOracle Computeロールに関連付けることができます。ロール・マッピングを定義するには、次の手順に従います:

  1. EM_CLOUD_ADMINISTRATORロールを持つユーザーとしてログインします。

  2. 「エンタープライズ」メニューから「クラウド」を選択し、「クラウド・ホーム」を選択します。

  3. 「Oracle Cloud」メニューから「はじめに」を選択し、左側のパネルのインフラストラクチャ - Oracle Computeサービス・ファミリの横にある「設定」リンクをクリックします。

  4. 「ロール・マッピング」をクリックします。ロール・マッピング・ページで、ドロップダウン・リストからロール・マッピングを定義するOracle Computeサイトを選択します。

  5. 「作成」をクリックします。ロール・マッピングを作成するには、「ロール・マッピングの作成」ウィンドウで、Enterprise Managerロールとそれに関連付けるOracle Computeロールを選択して、「追加」をクリックします。