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Oracle Application Management Pack for Oracle E-Business Suiteガイド
リリース12.1.0.2.0
部品番号E52969-01
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Cloud ControlによるOracle E-Business Suiteの検出

検出の準備手順

検出の実行に必要な権限

Oracle E-Business Suiteを検出するには、「任意のターゲットの追加」ターゲット・タイプ権限が必要です。

検出を実行するための前提条件

注意: AutoConfig対応のリリース11iインスタンスの場合、データベース層に対してAutoConfigを実行すると、次の行がsqlnet.oraに自動的に追加されます。

tcp.validnode_checking = yes  
tcp.invited_nodes=(11i_HOST)   

この場合、Oracle E-Business Suiteインスタンスのデータベース層リスナーでは、それ自体からの接続リクエストを除くすべての接続リクエストが拒否されるため、Oracle Enterprise Managerを通じたデータベース検出またはアプリケーション検出は失敗します。この失敗を避けるには、次のようにOracle Enterprise Manager Cloud Controlサーバーをsqlnet_ifile.oraに追加し、Oracle Enterprise Managerによる検出の前にデータベース・リスナーを再起動する必要があります。

tcp.invited_nodes=(11i_HOST, EMGC_HOST) 

検出ウィザード

Oracle E-Business Suiteインスタンスは、検出ウィザードを使用して検出します。検出ウィザードによって、Oracle E-Business Suiteの検出プロセスを検証、追跡、計画、記録およびカスタマイズできます。検出ウィザードにアクセスするには、「システム管理」ページの「管理」メニューから検出ウィザードを選択します。

図の説明は本文にあります。

Oracle E-Business Suiteデータベースの追加

  1. 検出ウィザードにナビゲートします。

  2. 「データベースの追加」ボタンをクリックします。

    図の説明は本文にあります。

  3. Oracle E-Business Suiteデータベース・ターゲットを選択します。

  4. データベース・ターゲットが追加されると、検出ウィザードに表示されます。これで、Oracle E-Business Suiteインスタンスが検出できるようになります。

検出の事前検証

事前検証ではOracle E-Business SuiteインスタンスおよびEnterprise Manager Cloud Controlを分析して、正常に検出されるようにします。検証チェックでは、次の項目を検証します。

これらのチェックの詳細は、「検出の事前検証チェック」を参照してください。

  1. 検出の事前検証を実行するには、検出ウィザードに移動します。

  2. Oracle E-Business Suiteデータベース・ターゲットを選択して、事前検証をクリックします。

    図の説明は本文にあります。

  3. データベースの監視スキーマ資格証明を入力します。

  4. 検出の事前検証をクリックします。

  5. ジョブが送信され、検出を事前検証します。

    検出ウィザードの診断ステータス列に事前検証のステータスがリンクとして表示されます。ドリルダウンして詳細を表示できます。詳細なレポートが生成され、問題の解決に使用できます。一度に1つのOracle E-Business Suiteインスタンスのみ事前検証できます。

Oracle E-Business Suiteリリース11i、12.0または12.1の検出

  1. 検出ウィザードにナビゲートします。

  2. Oracle E-Business Suiteデータベース・ターゲットを選択して、「検出」をクリックします。

  3. データベースの監視スキーマ資格証明を入力します。

  4. 検出の開始をクリックします。

  5. ジョブが送信され、検出を実行します。検出ウィザードの診断ステータス列に検出のステータスがリンクとして表示されます。ドリルダウンして詳細を表示できます。

Oracle E-Business Suiteリリース12.2の検出

  1. WebLogic管理サーバーを実行している通常ホストに優先資格証明を設定します。「Oracle E-Business Suite優先資格証明の設定」を参照してください。

  2. 検出ウィザードにナビゲートします。

  3. Oracle E-Business Suiteデータベース・ターゲットを選択して、「検出」をクリックします。

    図の説明は本文にあります。

  4. データベースの監視スキーマ資格証明を入力します。

  5. WebLogic管理サーバーのユーザー名およびパスワードを入力します。

  6. 検出の開始をクリックします。

  7. ジョブが送信され、検出を実行します。検出ウィザードの診断ステータス列に検出のステータスがリンクとして表示されます。ドリルダウンして詳細を表示できます。

検出の追加機能

複数のOracle E-Business Suiteターゲットの検出

検出ウィザードによって、複数のOracle E-Business Suiteターゲットを検出できます。必要なすべてのOracle E-Business Suiteデータベース・インスタンスを選択して、「検出」をクリックします。選択したすべてのデータベース・インスタンスの監視スキーマのユーザー名およびパスワードを、次のページで入力する必要があります。リリース12.2ターゲットの場合、WebLogic管理ユーザー名およびパスワードも入力する必要があります。

Oracle E-Business SuiteをEM_MONITORユーザーとして検出(推奨)

Oracle E-Business Suiteは、EM_MONITORユーザーを使用して検出および監視できます。このユーザーは、監視に必要なOracle E-Business Suite表に読取り専用でアクセスできます。デフォルトでEM_MONITORユーザーはロックされているため、明示的に使用できるようにロックを解除する必要があります。

EM_OAM_MONITOR_ROLEをデータベース・ユーザー(DBSNMPなど)に割り当ててOracle E-Business Suiteを検出

Oracle E-Business Suiteは、すべてのデータベース·ユーザーを使用して検出および監視できます。たとえば、指定したDBSNMPユーザーには、EM_OAM_MONITOR_ROLEが付与されています。このロールには、監視に必要なOracle E-Business Suite表への読取り専用アクセス権が付与されています。

検出のトラブルシューティング

検出の際になんらかの問題が発生した場合、検出ログを確認して、トラブルシューティングを実行する必要があります。次の場所から入手できます。

$<MIDDLEWARE_HOME>/oms/sysman/log/ebsDiscovery_<DBSID>_oracle_database.log

検出の制限

検出のカスタマイズ

検出をカスタマイズすることもできます。特定のターゲットおよびサービスの検出を除外できます。Oracle E-Business Suiteインスタンスの検出をカスタマイズするには、検出ウィザードの「構成」列で有効なリンクをクリックします。データベースの監視スキーマ資格証明の入力を求められます。

インスタンス・レベルのカスタマイズ

次の表に使用可能な様々なオプションを示します。

検出をカスタマイズするためのオプション
パラメータ 説明 適用可能なOracle E-Business Suiteリリース
顧客グループ名 このインスタンスで検出されるすべてのターゲットは、このグループにグループ化されます。このグループは、「グループ: 顧客グループ名」に追加されます。 すべてのリリース
顧客インスタンス・グループ名 顧客インスタンス・グループ名が指定されている場合、このインスタンスで検出されるすべてのターゲットおよび顧客インスタンス・グループ名がこのグループに追加されます。 すべてのリリース
Discovererの検出 Discovererコンポーネントの検出を無効化または有効化します。 リリース11iのみ
Workflowの検出 Oracle Workflowコンポーネントの検出を無効化または有効化します。 すべてのリリース
Workflowサービスの検出 Oracle Workflowサービスの作成を無効化または有効化します。ワークフロー・ターゲットを検出しない場合、ワークフロー・サービスは検出されません。 リリース12以上
Formsサービスの検出 Oracle Formsサービスの作成を無効化または有効化します。 リリース12以上
SSAサービスの検出 セルフサービス・アプリケーション(SSA)・サービスの作成を無効化または有効化します。 リリース12以上
パッチ適用情報の検出 パッチ適用情報オブジェクトの検出を無効化または有効化します。このターゲットは、Oracle E-Business Suiteパッチ適用アプリケーションにとって不可欠であり、このインスタンスでパッチ適用アプリケーションを使用する場合は有効にする必要があります。 リリース12以上
カスタム・オブジェクトの検出 カスタム・オブジェクト構成の検出を無効化または有効化します。 リリース12以上
除外されたターゲットの削除 Oracle E-Business Suiteメンバー・ターゲットを、最初に検出され、後で再検出によりOracle E-Business Suiteターゲット階層からデタッチされたOMSから削除するかどうかを設定します。
たとえば、5つのノードでOracle E-Business Suiteインスタンスを検出しているとします。後で、この検出をカスタマイズして2つのノードを除外します。再検出を実行すると、2つの除外されたノードは孤立ノードになります。このオプションを「はい」に設定すると、孤立ターゲットが再検出時に削除されます。
すべてのリリース

図の説明は本文にあります。

検出されたノードの除外

検出の構成ページにはすべてのノードが表示されます。ノードを検出から除外できます。「有効化」列で、対応するノードのチェック・ボックスの選択を解除します。正常に検出するには、1つ以上のアプリケーション・ノードを選択する必要があります。データベース・ノードを選択しない場合でも、検出が実行されることがあります。

Oracle E-Business Suiteリリース12.2では、WebLogic管理サーバーを実行しているノードの場合、そのノードは除外できません。

ノード・レベルでのカスタマイズ

各ノードで検出されるターゲットを構成することもできます。「構成」列で対応する各ノードをクリックします。

アプリケーション・ノード・レベルでのカスタマイズ

リリース12では、FormsおよびAPPS JVMを検出から除外できます。

別名ホストのマッピング

IPアドレスにより一意で識別されているホストは、ネットワーク内で異なる別名を付けることができます。Oracle E-Business Suiteコンテキスト・ファイルに名前を付け、それをCloud Controlで異なる別名で検出することも可能です。この場合、コンテキスト・ファイルで使用可能なホスト名を検出された対応するホスト名にマッピングする必要があります。これは、各ノードに検出を構成することで実行できます。別名ホストのマップ・セクションで設定します。ホスト名のオーバーライドを選択ラジオ・ボタンを選択します。このノードが動作しているホストにマッピングできる適切なホストを選択できる値のリストが表示されます。

図の説明は本文にあります。

カスタマイズのリセット

検出の構成ページで、カスタマイズをデフォルトにリセットするか、検出が正常に実行された最後の構成にリセットできます。

Oracle E-Business Suiteシステムのコマンドライン検出

Oracle Application Management Pack for Oracle E-Business Suiteには、複数のOracle E-Business Suiteシステムをバッチ検出するためのコマンドライン・インタフェースがあります。コマンドライン検出は、$PLUGIN_HOME/scripts/cliにあるebsdiscovery.shスクリプトを使用して実行します。

前提条件

コマンドライン検出を実行するオペレーティング・システム・ユーザーは、OMS ORACLE_HOMEに対する完全な権限を持っている必要があります。コマンドライン検出を実行する前に、次の環境変数を設定してください。

複数のインスタンスの検出を実行する前に、まず単一のOracle E-Business Suiteシステムの検出を試みることを強くお薦めします。

検出

ebsdiscovery.shスクリプトは、次のパラメータ付きで実行できます。

コマンド実行の例は次のとおりです。

./ebsdiscovery.sh inputfile=ebsList.txt omscred=omscred.conf logdir=/tmp

検出ジョブが開始されたら、Oracle Management Serverでそのステータスを参照できます。Oracle Enterprise Managerコンソールで、「エンタープライズ」(メニュー)→「ジョブ」→「アクティビティ」の順にナビゲートします。ジョブのステータスは、「ステータス」フィールドに表示されます。ジョブ名のリンクをクリックすると、検出されたOracle E-Business Suiteインスタンスの詳細にドリルダウンできます。

ebsList.txtファイル

ebsList.txtファイルには、検出プロセスのパラメータおよび値が含まれます。

ebsList.txtファイル

図の説明は本文にあります。

ebsList.txtファイルの書式は次のとおりです。

DBTARGET=>[[
           DBTARGET=><DBTARGET>;
           DBTYPE=><oracle_database | rac_database>;
           APPS_USER=><apps db user>;
           APPS_PASSWORD=><apps password>;
           ]]

追加パラメータをセミコロン(;)で区切った<key>=><value>のペアとして指定できます。

ENCRYPTED_PASSWORD=><encrypted apps password>では、暗号化されたパスワードがebsList.txtファイルの連続使用でパスワードの復号化に使用されます。古いパスワードをオーバーライドするには、入力を変更し、新しく変更されたパスワードで再度APPS_PASSWORDキー値のペアを追加します。

ebsList.txtパラメータ

次の表に、ebsList.txtのパラメータとその有効な値を示します。

キー サポートされているリリース 有効な値 説明 デフォルト値
DB_TARGET すべて DBターゲット名 検出するAppsのデータベース・ターゲット名 N/A
DB_TYPE すべて oracle_databaseまたはrac_database データベース・タイプ oracle_database
APPS_USER すべて APPSユーザー名   apps
APPS_PASSWD すべて APPSパスワード ENCRYPTED_APPS_PASSWDによって置換される予定 apps
APPS_MONITORING_USER 12.0以上 APPS監視ユーザー名 即時利用可能なサービス監視で使用  
APPS_MONITORING_PASSWORD 12.0以上 APPS監視パスワード ENCRYPTED_APPS_MONITORING_PASSWORDによって置換される予定  
DISCOVER_WORKFLOW すべて YまたはN Workflowターゲットを検出するかどうか Y
DISCOVER_WORKFLOW_SERVICE 12.0以上 YまたはN DISCOVER_WORKFLOWがYの場合にWorkflowサービスを検出するかどうか Y
DISCOVER_FORMS 12.0以上 YまたはN Formsを検出するかどうか Y
DISCOVER_FORMS_SERVICE 12.0以上 YまたはN DISCOVER_FORMがYの場合にFormsサービスを検出するかどうか Y
DISCOVER_SSA 12.0以上 YまたはN SSAサービスを検出するかどうか Y
DISCOVER_CUSTOM_OBJECTS 12.0以上 YまたはN カスタム・オブジェクトを検出するかどうか Y
DISCOVER_PATCHING 12.0以上 YまたはN パッチ適用構成ターゲットを検出するかどうか Y
PROTOCOL 11i httpまたはhttps httpとhttpsのいずれを使用するか http
SRVLT_URL_FROM_CTXFILE 11i YまたはN コンテキスト・ファイルからサーブレットURLを取得するかどうか。この値がNの場合、サーブレットURLの値は/servlet/oracle.forms.servlet.ListenerServletになります。 Y
ADD_CUSTOMER_GROUP 12.0以上 YまたはN 顧客グループを追加 N
CUSTOMER_INST_GRP_NAME 12.0以上 テキスト 顧客インスタンス・グループ名 N/A
CUSTOMER_GRP_NAME 12.0以上 テキスト 顧客グループ名 N/A
DELETE_REMOVED_TARGETS すべて YまたはN 除外されたターゲットを削除するかどうか。デフォルトはNです N
DISCOVER_DISCOVERER 11i YまたはN Discovererを検出するかどうか Y
FORMS_SRVLT_PROTOCOL 11i httpまたはhttps Formsサーブレット・モードでhttpとhttpsのいずれを使用するか http
DISCOVER_JVM_USAGE 12.0以上 YまたはN JVM使用率ターゲットを検出するかどうか A
WLS_ADMIN_USER 12.2以上 WLS管理のユーザー名 N/A
WLS_ADMIN_PWD 12.2以上 WLS管理ユーザーのパスワード N/A

検出によって作成される顧客グループ

グループは、ユーザー・プリファレンスに応じてターゲットの論理組織を使用できるEnterprise Managerのオプション機能です。コマンドライン検出によって、検出時にターゲット・グループを定義し、Oracle E-Business Suiteシステムをそれらのグループに配置できます。グループは、管理コンソールで使用可能な通常の検出プロセスを使用して作成することも、検出後に作成することもできます。

これらのグループを表示するには、Enterprise Managerコンソール内で「ターゲット」(メニュー)→「グループ」の順にナビゲートします。

Oracle E-Business Suiteインスタンスの再検出

検出後、Oracle E-Business Suiteの構成が変更された場合、その変更がEnterprise Managerに反映されるようOracle E-Business Suiteインスタンスを再検出する必要があります。構成に対する変更の例は次のとおりです。

再検出の手順は、次のとおりです。

  1. 検出ウィザードにナビゲートします。

  2. Oracle E-Business Suiteデータベースを選択します。

  3. 「検出」をクリックします。

Oracle E-Business Suiteインスタンスの削除

監視および管理をしなくなったOracle E-Business Suiteインスタンスがある場合、それを削除できます。手順は次のとおりです。

  1. 「システム管理」ページに移動します。

  2. Oracle E-Business Suiteインスタンス・セクションで、削除するOracle E-Business Suiteインスタンスを選択します。

  3. 「削除」をクリックします。

    デフォルトでは、親のOracle E-Business Suiteターゲットが削除されると、システムによってアプリケーション・サーバー・ターゲット(HTTPサーバーやOC4Jなど)が削除されます。すべてのアプリケーション・サーバー・ターゲットを削除しない場合、プリファレンスを変更してください。プリファレンスの更新の詳細は、「プリファレンスの設定」を参照してください。