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Oracle® Enterprise Manager Cloud Controlアップグレード・ガイド
12cリリース1(12.1.0.1)
B65086-03
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26 遅延データ移行ジョブのステータスの追跡

この章の内容は次のとおりです。

遅延データ移行の概要

遅延データ移行は、旧リリースのEnterprise Managerに格納されているデータのフォーマットを、アップグレード後のEnterprise Managerシステムと互換性のあるフォーマットに移行する、アップグレード後アクティビティの1つです。この移行アクティビティは基本的に、Oracle Management Repositoryのアップグレード時に発行されるEnterprise Managerのジョブであり、アップグレード後のEnterprise Managerシステムが機能し始めるときバックグラウンドで実行するようにスケジュールされます。

Enterprise Manager Cloud Controlに格納されているデータのフォーマットは、旧リリースのEnterprise Managerに格納されていたデータのフォーマットと異なります。

そのため、旧リリースのEnterprise ManagerからEnterprise Manager Cloud Controlにアップグレードするときは、データ・フォーマットが、Enterprise Manager Cloud Controlと互換性のあるフォーマットに自動的に変換または移行されます。

ただし、データ・フォーマットの移行にかかる時間は、旧リリースのEnterprise Managerで使用できるデータの大きさによって異なります。したがって、大量のデータがある場合には移行に長時間かかるため、アップグレード・プロセスが完了するまでの時間も長くなります。アップグレード・プロセスが完了するまで、1システム・アップグレード方式(ローカル・ホスト上でも、別のリモート・ホスト上でも)を使用する場合は特に、既存のEnterprise Managerシステムは使用できなくなる可能性があります。

この点を考慮してオラクル社は、別々の2段階でデータ・フォーマットを移行するようにアップグレード・プロセスを調整しました。

第1フェーズでは、Enterprise Managerシステムを停止してアップグレードし、短い停止時間で新しいシステムが動作を開始できるように、Enterprise Manager Cloud Controlの機能に必要な最も重要なデータを短時間のうちに移行します。この時点では一部の履歴データしか利用できませんが、アップグレード後のEnterprise Managerシステムでターゲットの監視を開始し、アップグレード後のOracle Management Agentによって生成される新しいアラートを確認することができます。

第2フェーズでは、アップグレード後のEnterprise Managerシステムが動作を開始した後で、残りのデータを移行します。

Enterprise Manager Cloud Controlの動作開始後、第2フェーズでフォーマットが移行されるデータを遅延データと呼び、この旧フォーマットから新フォーマットへの移行プロセスを遅延データ移行と呼びます。


注意:

デフォルトでDDMPジョブが即時実行されないようにする場合は、第7章および第8章(手順6)を参照してください。

遅延データ移行ジョブのステータスの追跡

遅延データ移行ジョブのステータスを追跡するには、次の手順を実行します。

  1. Cloud Controlで、「設定」メニューから「アップグレード後のタスク」をクリックします。

  2. アップグレード後のタスク・ページで、「遅延データ移行」タブをクリックします。

    このタブには、データ移行ジョブのリスト、およびジョブのステータス、開始日時、終了日時が表示されます。

  3. このタブでは次の処理が可能です。

    • コンポーネントに対してデータ移行ジョブを開始するには、コンポーネントを選択して「開始」をクリックします。デフォルトでは、ジョブはただちに開始されます。この動作は変更できません。

    • 失敗したジョブを再実行するには、ステータス・アイコンをクリックして「ジョブ実行」ページにアクセスします。「ジョブ実行」ページで「編集」をクリックします。<JobName>ジョブの編集ページで、「発行」をクリックしてジョブを再実行します。

    • 表の列の表示/非表示を切り替えるには、「表示」リストから適切なオプションを選択します。

    • 画面から表をデタッチするには、「デタッチ」をクリックします。