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Oracle® Enterprise Manager Cloud Controlアップグレード・ガイド
12cリリース1(12.1.0.1)
B65086-03
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16 グラフィック・モードでのOMSおよびリポジトリのアップグレード

この章では、アップグレード方式の1つを使用して、グラフィック・モードで既存のOracle Management Service(OMS)およびOracle Management Repository(管理リポジトリ)をアップグレードする方法について説明します。この章の具体的な内容は次のとおりです。


注意:

HPUNIX、HPia64、Solaris Sparc以外のすべてのUNIXプラットフォームでは、OMSおよび管理エージェントのエントリは/etc/oragchomelistファイルにあります。HPUNIX、HPia64、Solaris Sparcプラットフォームでは、これらのエントリは/var/opt/oracle/oragchomelistにあります。

グラフィック・モードでの1システム・アップグレード方式のアップグレード


注意:

1システム・アップグレード方式を使用してアップグレードする場合、Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードでは、OMSはインストールされますが管理エージェントはインストールされません。管理エージェントは、Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソールを使用して事前にデプロイされます。これは予測されている動作です。

グラフィック・モードで1システム・アップグレード方式を使用して既存のOMSおよび管理リポジトリをアップグレードするには、次の手順を実行します。

  1. 既存のOMSが実行されているホストで、Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードを起動します。

    <Software_Location>/runInstaller

    このコマンドで、<Software_Location>はソフトウェア・キットをダウンロードした場所です。


    注意:

    インストーラの起動時に渡すことができる追加の拡張オプションの詳細は、「拡張インストーラ・オプション」を参照してください。


    注意:

    UNIXプラットフォームでインストール・ウィザードを起動するには、runInstallerを起動します。Microsoft Windowsプラットフォームで起動するには、setup.exeを起動します。


    注意:

    runInstallerまたはsetup.exeを起動したとき、Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードが表示されない場合、/stageディレクトリにアクセスしていない可能性があります。

    インストール・ウィザードは、クラスパス変数をOPatch用に../stage/Components/として処理します。TEMP変数が/tmpに設定されているとき、インストール・ウィザードはopatchのJARファイルを/tmp/../stageディレクトリ(/stageと同様)で検索しようとします。しかし、ユーザーに/stageへの権限がないと、インストール・ウィザードはハングします。このような場合、/stageディレクトリへのアクセス権があるかどうかを確認します。アクセス権がない場合、TEMP変数を、インストール・ユーザーがアクセス権を持つ場所に設定し、インストール・ウィザードを再起動します。



    注意:

    runInstallerまたはsetup.exeを起動したとき、Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードが表示されない場合、/stageディレクトリにアクセスしていない可能性があります。

    インストール・ウィザードは、クラスパス変数をOPatch用に../stage/Components/として処理します。TEMP変数が/tmpに設定されているとき、インストール・ウィザードはopatchのJARファイルを/tmp/../stageディレクトリ(/stageと同様)で検索しようとします。しかし、ユーザーに/stageへの権限がないと、インストール・ウィザードはハングします。このような場合、/stageディレクトリへのアクセス権があるかどうかを確認します。アクセス権がない場合、TEMP変数を、インストール・ユーザーがアクセス権を持つ場所に設定し、インストール・ウィザードを再起動します。


  2. (オプション)「My Oracle Supportの詳細」画面で、My Oracle Support資格証明を入力し、Oracle Configuration Managerを有効にします。Oracle Configuration Managerをここで有効にしない場合、手順(3)に進みます。

    インストール・ウィザードを実行しているホストがインターネットに接続されていない場合、電子メール・アドレスのみを入力し、他のフィールドは空白のままにしてください。インストールの完了後、構成情報を手動で収集し、My Oracle Supportにアップロードしてください。

  3. 「次へ」をクリックします。

  4. 「ソフトウェアの更新」画面で、Enterprise Managerシステムのアップグレード中にインストールするソフトウェア更新のソースを次のいずれかから選択します。ここで適用しない場合、「スキップ」を選択します。

    • (推奨)ソフトウェア更新をアクセス可能なローカルまたはリモートの場所に手動でダウンロード済の場合、「更新の検索」を選択してから、「ローカル・ディレクトリ」を選択します。

      ソフトウェア更新が含まれる場所を入力し、「更新の検索」をクリックします。コンピュータ内を検索して場所を選択するには、「参照」をクリックします。検索結果にパッチ番号およびその詳細情報が表示されたら、該当のパッチ番号をクリックし、そのパッチに関連するReadMeを表示します。

      • デフォルトの場所にソフトウェア更新をダウンロード済の場合、スクラッチ・パスの場所のフルパスを選択または入力します。たとえば、スクラッチ・パスの場所が/scratch/OracleHomesで、ソフトウェア更新が/scratch/OracleHomes/Updatesに存在する場合、/scratch/OracleHomes/Updatesと入力します。

      • 独自の場所にソフトウェア更新をダウンロード済の場合、その場所へのフルパスを選択または入力します。たとえば、独自の場所が/home/johnで、ソフトウェア更新が/home/john/Updatesに存在する場合、/home/john/Updatesと入力します。

    • インストーラをMy Oracle Supportに接続し、そこから自動的にソフトウェアの更新をダウンロードする場合は、「更新の検索」を選択してから、「My Oracle Support」を選択します。

      My Oracle Supportのアカウント・ユーザー名とパスワードを入力し、「更新の検索」をクリックします。検索結果にパッチ番号およびその詳細情報が表示されたら、該当のパッチ番号をクリックし、そのパッチに関連するReadMeを表示します。


    注意:

    My Oracle Support資格証明を指定せず、インストール時にソフトウェア更新のインストールをスキップすることを選択した場合、いつでもEnterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用して、後で資格証明を登録し、推奨されるセキュリティ・パッチを表示できます。この操作を行うには、Enterprise Manager Cloud Controlにログインし、「設定」メニューから「My Oracle Support」を選択し、「資格証明の設定」をクリックします。「My Oracle Support優先資格証明」ページで、資格証明を入力し、「適用」をクリックします。

  5. 「次へ」をクリックします。

  6. 「前提条件チェック」画面で、インストール・ウィザードによって実行された前提条件チェックのステータスを確認し、環境がアップグレード成功のためのすべての最小要件を満たしているかどうかを確認します。

    インストール・ウィザードでは、この画面に達すると前提条件チェックが自動的に実行されます。必要なオペレーティング・システム・パッチ、オペレーティング・システム・パッケージなどがチェックされます。

    前提条件チェックのステータスは、「警告」「失敗」、または「成功」のいずれかになります。

    「警告」または「失敗」 ステータスになったチェックがある場合は、アップグレードを続行する前に問題を調査して修正してください。この画面には、前提条件チェック失敗の理由と解決方法が詳しく表示されます。問題を修正した後、この画面に戻り、「再実行」をクリックして前提条件を再度チェックします。

    正常に終了したチェックを非表示にし、「警告」または「失敗」ステータスのチェックのみを表示するには、「正常に終了したチェックを非表示」をクリックします。


    注意:

    問題を調査して修正することをお薦めしますが、問題を解決せずに続行する場合は、「無視」を選択して警告および失敗を無視します。ただし、続行するには、すべてのパッケージ要件を満たすか修正する必要があります。それ以外の場合、アップグレードは失敗する可能性があります。

  7. 「次へ」をクリックします。

  8. 「インストール・タイプ」画面で、次のようにします。

    1. 「既存のEnterprise Managerシステムのアップグレード」を選択し、次に「1システムのアップグレード」を選択します。

    2. アップグレードするOMSホームを選択します。

    3. ミドルウェア・ホームのパスを検証するか、入力します。


      注意:

      • Oracle WebLogic Server 11gリリース1(10.3.5)およびJava Development Kit 1.6 v24+をまだインストールしていない場合は、これらのインストール先にするディレクトリへの絶対パスを入力します。たとえば、/oracle/software/です。ファイルやサブディレクトリが一切含まれていないディレクトリを入力してください。

      • Oracle WebLogic ServerおよびJDKをインストール済の場合は、サポートされているリリース(Oracle WebLogic Server 11gリリース1(10.3.5)およびJDK 1.6 v24+)であることを確認してください。サポートされているリリースの場合は、インストーラによって検出され、インストール先のミドルウェア・ホームに表示されます。このミドルウェア・ホームへのパスを検証します。

      • Oracle WebLogic Server 11gリリース1(10.3.5)およびJava Development Kit 1.6 v24を手動でインストールする場合は、第3章で説明されているガイドラインに従ってください。


  9. 「次へ」をクリックします。

  10. 「データベース接続の詳細」画面で、選択したOMSの管理リポジトリが格納されているデータベースのSYSおよびSYSMANユーザー・アカウントのパスワードを入力します。


    注意:

    次の画面に進む前に、関連するすべてのOMSを停止します。そのために、各OMSホストで次のコマンドを実行します。
    • Enterprise Manager 11g Grid Controlリリース1(11.1.0.1.0)からアップグレードする場合は、OMSホームから次のコマンドを実行します。

      $<OMS_HOME>/bin/emctl stop oms

    • Enterprise Manager 10g Grid Controlリリース5(10.2.0.5.0)からアップグレードする場合は、OMSホームから次のコマンドを実行します。

      $<OMS_HOME>/opmn/bin/opmnctl stopall


  11. 「次へ」をクリックします。


    注意:

    プロビジョニング・アーカイブ・フレームワーク(PAF)の前提条件チェック・エラーが発生したら、インストーラを終了し、既存のEnterprise Managerシステムで実行中およびスケジュール済のすべてのデプロイメント手順を停止してから、インストーラをもう一度起動し、アップグレード・プロセスを再試行します。

  12. 「プラグインの選択」画面で、Enterprise Managerシステムのアップグレード中にソフトウェア・キット(DVD、ダウンロード済ソフトウェア)からインストールするオプションのプラグインを選択します。

    この画面には、オプションのプラグインと必須のプラグインのリストが表示されます。グレー表示の列は、インストールされる必須のプラグインを示します。


    注意:

    グレー表示の列には、Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソールを使用してOracle Management Agent 12cの事前デプロイ中にインストールしたプラグインが含まれる場合もあります。ただし、このときにインストールしたプラグインがグレー表示の列に含まれていなければ、それらのプラグインはこのソフトウェア・キットには含まれていません。その場合は、アクセス可能な場所に該当のプラグインを手動でダウンロードし、拡張オプションとともにインストーラを起動します。詳細は、「拡張インストーラ・オプション」の追加プラグインのインストールの項を参照してください。

  13. 「次へ」をクリックします。

  14. WebLogic Server構成の詳細を指定します。

    • Enterprise Manager 10g Grid Controlリリース5(10.2.0.5.0)からアップグレードする場合は、「WebLogic Server構成の詳細」画面で、WebLogic Serverユーザー・アカウントおよびノード・マネージャ・ユーザー・アカウントの資格証明を入力し、OMSインスタンス・ベースの場所へのパスを検証します。


      注意:

      パスワードはスペースを含めず8文字以上とします。先頭は文字とし、1つ以上の数字を含めるようにしてください。

      デフォルトで、WebLogicドメイン名はGCDomain、ノード・マネージャ名はnodemanagerに設定されています。これらのフィールドは編集できません。インストーラは、この情報を使用して、Oracle WebLogicドメインおよびその他の関連コンポーネント(管理サーバー、管理対象サーバー、ノード・マネージャなど)を作成します。ノード・マネージャを使用すると、Oracle WebLogic Serverインスタンスのリモートでの起動、停止または再起動が可能になるため、ノード・マネージャは高可用性の要件を持つアプリケーションに推奨されます。

    • Enterprise Manager 11g Grid Controlリリース1(11.1.0.1.0)からアップグレードする場合は、「WebLogic Serverドメインの拡張」画面で、管理サーバーのホスト名、そのポート、WebLogicユーザー名を検証します。既存のOracle WebLogicサーバー・ドメインをアップグレード後のリリースに拡張するために、WebLogicユーザー・アカウント・パスワードを入力します。

    • 10gリリース5(10.2.0.5)または11gリリース1(11.1.0.1)から追加のOMSをアップグレードする場合は、最初にアップグレードしたOMS用に構成したホスト名と管理サーバー・ポートを入力し、既存のWebLogic Serverユーザー・アカウントの資格証明を入力します。

  15. 「次へ」をクリックします。

  16. 「表領域の場所」画面で、JVM診断データ表領域のデータ・ファイル(mgmt_ad4j.dbf)を格納できる場所を検証します。この場所は必要に応じて編集できます。編集する場合は、必ずファイル名まで含めたパスを指定してください。Enterprise Manager Cloud Controlは、JVM診断およびアプリケーションの依存性とパフォーマンス(ADP)に関連する監視データを保管するためにこのデータ・ファイルを使用します。


    注意:

    この画面は、Enterprise Manager 10g Grid Controlリリース5(10.2.0.5.0)からアップグレードする場合にのみ表示されます。

  17. 「次へ」をクリックします。

  18. ポート構成の詳細を指定します。

    • Enterprise Manager 11g Grid Controlリリース1(11.1.0.1.0)からアップグレードする場合は、古いOMSおよび管理エージェントが使用していたポートがアップグレード後のOMSおよび管理エージェントによって再利用されるため、「ポート構成の詳細」画面は表示されません。したがって、手順(20)に進みます。

    • Enterprise Manager 10g Grid Controlリリース5(10.2.0.5.0)からアップグレードする場合は、「ポート構成の詳細」画面で各種コンポーネントが使用するポートをカスタマイズします。


      注意:

      • デフォルトでは、この画面にはすべてのコア・コンポーネントのデフォルト・ポートが表示されます。ただし、追加のOMSをアップグレードする場合は、最初のOMSに対して構成された管理サーバーが再利用されるため、この画面には管理サーバーのHTTP SSLポートは表示されません。

      • この画面のすべてのポートが-1として表示される場合は、インストーラがホスト上のポートをバインドできないことを示しています。この問題を解決するには、インストーラを終了し、このホストのホスト名とIP構成を検証(ホストのIPアドレスが他のホストに使用されていないことを確認)してから、インストーラを再起動し、再試行します。


      推奨されているポート範囲内または範囲外のフリーのカスタム・ポートを入力できます。

      ポートがフリーかどうかを検証するには、次のコマンドを実行します。

      UNIXの場合:

      netstat -anp | grep <port no>

      Microsoft Windowsの場合:

      netstat -an|findstr <port_no>

      ただし、カスタム・ポートは、1024より大きく、65535未満である必要があります。または、staticports.iniファイルで事前定義済のポートを使用する場合は、「staticports.iniファイルのインポート」をクリックし、ファイルを選択します。


      注意:

      staticports.iniファイルがインストール中に渡される場合、staticports.iniファイルで定義されたポートがデフォルトで表示されます。ファイルが渡されない場合、推奨範囲から使用可能な最初のポートが表示されます。

  19. 「次へ」をクリックします。

  20. 「確認」画面で、アップグレードのために指定した詳細を確認します。

    1. 詳細を変更するには、変更する画面に到達するまで、「戻る」を繰返しクリックします。

    2. 詳細を確認し問題がない場合、「インストール」をクリックしてアップグレード・プロセスを開始します。

  21. 「インストールの進行状況」画面で、アップグレード操作の全体的な進行状況(パーセント)と各コンフィギュレーション・アシスタントのステータスを確認します。


    注意:

    OMSコンフィギュレーション・アシスタントが例外を伴って失敗した場合(特にEnterprise Manager 11g Grid Controlリリース1(11.1.0.1.0)からのアップグレード中)は、管理サーバーを停止して再試行してください。管理サーバーを停止するには、各OMSホストで次のコマンドを実行します。

    $<OMS_HOME>/bin/emctl stop oms -all



    注意:

    コンフィギュレーション・アシスタントが失敗すると、インストーラが停止し、失敗したコンフィギュレーション・アシスタントに関連する問題が解決するまで後続のコンフィギュレーション・アシスタントは実行されません。この場合は、問題を診断して解決してから、「インストールの進行状況」画面で「再試行」 をクリックし、失敗したコンフィギュレーション・アシスタントから再度実行します。

    ただし、誤って「再試行」 をクリックする前にインストーラを終了してしまった場合は、この画面を開くためにインストーラを再起動しないでください。かわりに、OMSホームからrunConfig.shスクリプトを起動し、サイレント・モードでコンフィギュレーション・アシスタントを再度実行してください。

    $<OMS_HOME>/oui/bin/runConfig.sh ORACLE_HOME=<absolute_path_to_OMS_home> MODE=perform ACTION=configure COMPONENT_XML={encap_oms.1_0_0_0_0.xml}


  22. ソフトウェア・バイナリがコピーおよび構成されると、allroot.shスクリプトを実行するように求められます。別のウィンドウを開き、rootとしてログインし、これらのスクリプトを手動で実行します。

    Microsoft Windowsオペレーティング・システム上でインストールしている場合、このスクリプトの実行は要求されません。

  23. 「終了」画面に、Enterprise Managerのアップグレードに関連する情報が表示されます。情報を確認し、「閉じる」をクリックして、ウィザードを終了します。

拡張インストーラ・オプション

インストーラの起動中に渡すことができる、追加の拡張オプションを次に示します。

  • Enterprise Manager 10g Grid Controlリリース5(10.2.0.5.0)からアップグレードするときは、デフォルトでGCDomainという名前の新しいWebLogicドメインが作成されます。この名前を独自の名前で上書きするには、インストーラをWLS_DOMAIN_NAMEオプションとともに起動し、独自の名前を入力します。

    たとえば、EMDomainという独自の名前を使用するには、次のコマンドを実行します。

    ./runInstaller WLS_DOMAIN_NAME=EMDomain

  • デフォルトでは、デプロイメント手順に関連するソフトウェア・ライブラリ・エンティティをコピーするために、Provisioning Advisor Framework(PAF)ステージング・ディレクトリが作成されます。この場所は、デフォルトでスクラッチ・パスの場所(/tmp)に設定されます。この場所は、プロビジョニング・アクティビティのみに使用されます(デプロイメント手順に関連するエンティティがコピーされ、これらの手順が終了すると削除されます)。

    この場所を独自の場所で上書きするには、インストーラをEM_STAGE_DIRオプションとともに起動し、独自の場所を入力します。

    次に例を示します。

    ./runInstaller EM_STAGE_DIR=/home/john/software/oracle/pafdir

  • アップグレード中に、ソフトウェア・キット(DVD、ダウンロードしたソフトウェア)に含まれていないプラグインをインストールするには、次の手順に従います。

    1. プラグインを次のURLから手動でダウンロードし、アクセスできる場所に格納します。

      http://www.oracle.com/technetwork/oem/grid-control/downloads/oem-upgrade-console-502238.html

    2. 次のオプションでインストーラを起動して、インストールするプラグインを使用できる場所を渡します。

      ./runInstaller -pluginLocation <absolute_path_to_plugin_software_location>

      この独自の場所に含まれるプラグインと、ソフトウェア・キット(DVD、ダウンロードされたソフトウェア)に含まれるプラグインのリストが表示されます。インストールするプラグインを選択できます。

  • アップグレードが正常に終了すると、OMSおよび管理エージェントが自動的に起動されます。自動起動しないようにするには、インストーラをSTART_OMSおよびb_startAgentオプションとともに起動し、制御方法に応じてこれらのオプションをTRUEまたはFALSEに設定します。

    たとえば、管理エージェントが自動起動しないようにするには、次のコマンドを実行します。

    ./runInstaller START_OMS=TRUE b_startAgent=FALSE

    拡張オプションに関連する制限の詳細は、「制限事項」を参照してください。

制限事項

OMSおよび管理エージェントの自動起動方法を制御する拡張オプションとして、START_OMSおよびb_startAgentを使用する場合、管理エージェントとこのエージェントのインストール先のホストがCloud Controlコンソールにターゲットとして表示されないことがあります。

表16-1は、こうした拡張オプションの様々な組合せの一覧と、各組合せで従う対処方法を説明しています。

表16-1 拡張オプションおよび回避策

拡張オプション 対処方法

START_OMS=FALSE

b_startAgent=FALSE

  1. OMSを起動します。

    $<OMS_HOME>/bin/emctl start oms

  2. 管理エージェントを保護します。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl secure agent

  3. 管理エージェントを起動します。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl start agent

  4. ターゲットを追加します。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl config agent addinternaltargets

  5. ターゲットをアップロードします。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl upload agent

  6. $<ORACLE_HOME/binディレクトリにEMCLIツールを手動で構成します。これを行う方法は、『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース・ガイド』を参照してください。

START_OMS=TRUE

b_startAgent=FALSE

  1. 管理エージェントを保護します。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl secure agent

  2. 管理エージェントを起動します。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl start agent

  3. ターゲットを追加します。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl config agent addinternaltargets

  4. ターゲットをアップロードします。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl upload agent

START_OMS=FALSE

b_startAgent=TRUE

  1. OMSを起動します。

    $<OMS_HOME>/bin/emctl start oms

  2. 管理エージェントを保護します。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl secure agent

  3. ターゲットを追加します。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl config agent addinternaltargets

  4. ターゲットをアップロードします。

    $<AGENT_HOME>/bin/emctl upload agent

  5. $<ORACLE_HOME/binディレクトリにEMCLIツールを手動で構成します。これを行う方法は、『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース・ガイド』を参照してください。


グラフィック・モードでの2システム・アップグレード方式のアップグレード

グラフィック・モードで2システム・アップグレード方式を使用して既存のOMSおよび管理リポジトリをアップグレードするには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Management Service 12cをインストールするホスト上で、Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードを起動します。

    <Software_Location>/runInstaller [ALLOW_ONLY_SECURE_ACCESS_TO_CONSOLE=FALSE LOCK_ORACLE_MANAGEMENT_SERVICE=FALSE]

    このコマンドで、<Software_Location>はソフトウェア・キットをダウンロードした場所です。


    注意:

    • インストーラの起動時に渡すことができる追加の拡張オプションの詳細は、「拡張インストーラ・オプション」を参照してください。

    • UNIXプラットフォームでインストール・ウィザードを起動するには、runInstallerを起動します。Microsoft Windowsプラットフォームで起動するには、setup.exeを起動します。

    • インストーラを起動しているホストが、Enterpriser Manager 12cアップグレード・コンソールで入力したホストと一致することを確認します。

      インストーラを起動していて、これとは異なるホスト上で、Enterpriser Manager 12cアップグレード・コンソールでホスト名を変更する場合は、次の手順に従います。

      1. インストーラを終了します。

      2. バックアップ・データベースを破棄します。

      3. Enterpriser Manager 12cアップグレード・コンソールにアクセスします。

        (a)「新規Enterprise Managerシステムのホストとポートの識別」ページで、ホスト名を変更します。手順は、第8章を参照してください。

        (b)「エージェントのデプロイと構成」ページで、デプロイ済の管理エージェントを再構成します。手順は、第11章を参照してください。

        重要: 「エージェントのデプロイと構成」ページの「操作タイプの選択」セクションで、「エージェントとプラグイン・ソフトウェアのデプロイ」が選択解除されていることを確認してください。

      4. ここでデータベースの新しいバックアップを作成します。

      5. インストーラをもう一度起動し、アップグレード・プロセスを再試行します。

    • Enterprise ManagerアップロードHttpポートおよびEnterprise Managerセントラル・コンソールHttpポートが既存のEnterprise Managerシステムでロック解除済の場合は、インストーラの起動中にオプション引数ALLOW_ONLY_SECURE_ACCESS_TO_CONSOLEおよびLOCK_ORACLE_MANAGEMENT_SERVICEを渡してください。

      ここではこれらの引数を渡さずに、後でポートをロック解除する場合は、OMSをアップグレードした後、アップグレード後のOMSホームから次のコマンドを実行します。

      $<OMS_HOME>/bin/emctl secure unlock -console

      $<OMS_HOME>/bin/emctl secure unlock -upload



    注意:

    runInstallerまたはsetup.exeを起動したとき、Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードが表示されない場合、/stageディレクトリにアクセスしていない可能性があります。

    インストール・ウィザードは、クラスパス変数をOPatch用に../stage/Components/として処理します。TEMP変数が/tmpに設定されているとき、インストール・ウィザードはopatchのJARファイルを/tmp/../stageディレクトリ(/stageと同様)で検索しようとします。しかし、ユーザーに/stageへの権限がないと、インストール・ウィザードはハングします。このような場合、/stageディレクトリへのアクセス権があるかどうかを確認します。アクセス権がない場合、TEMP変数を、インストール・ユーザーがアクセス権を持つ場所に設定し、インストール・ウィザードを再起動します。


  2. (オプション)「My Oracle Supportの詳細」画面で、My Oracle Support資格証明を入力し、Oracle Configuration Managerを有効にします。Oracle Configuration Managerをここで有効にしない場合、手順(3)に進みます。

    インストール・ウィザードを実行しているホストがインターネットに接続されていない場合、電子メール・アドレスのみを入力し、他のフィールドは空白のままにしてください。インストールの完了後、構成情報を手動で収集し、My Oracle Supportにアップロードしてください。

  3. 「次へ」をクリックします。

  4. 「ソフトウェアの更新」画面で、Enterprise Managerシステムのインストール中にインストールするソフトウェア更新のソースを次のいずれかから選択します。ここで適用しない場合、「スキップ」を選択します。

    • (推奨)ソフトウェア更新をアクセス可能なローカルまたはリモートの場所に手動でダウンロード済の場合、「更新の検索」を選択してから、「ローカル・ディレクトリ」を選択します。

      ソフトウェア更新が含まれる場所を入力し、「更新の検索」をクリックします。コンピュータ内を検索して場所を選択するには、「参照」をクリックします。検索結果にパッチ番号およびその詳細情報が表示されたら、該当のパッチ番号をクリックし、そのパッチに関連するReadMeを表示します。

      • デフォルトの場所にソフトウェア更新をダウンロード済の場合、スクラッチ・パスの場所のフルパスを選択または入力します。たとえば、スクラッチ・パスの場所が/scratch/OracleHomesで、ソフトウェア更新が/scratch/OracleHomes/Updatesに存在する場合、/scratch/OracleHomes/Updatesと入力します。

      • 独自の場所にソフトウェア更新をダウンロード済の場合、その場所へのフルパスを選択または入力します。たとえば、独自の場所が/home/johnで、ソフトウェア更新が/home/john/Updatesに存在する場合、/home/john/Updatesと入力します。

    • インストーラをMy Oracle Supportに接続し、そこから自動的にソフトウェアの更新をダウンロードする場合は、「更新の検索」を選択してから、「My Oracle Support」を選択します。

      My Oracle Supportのアカウント・ユーザー名とパスワードを入力し、「更新の検索」をクリックします。検索結果にパッチ番号およびその詳細情報が表示されたら、該当のパッチ番号をクリックし、そのパッチに関連するReadMeを表示します。


    注意:

    My Oracle Support資格証明を指定せず、インストール時にソフトウェア更新のインストールをスキップすることを選択した場合、いつでもEnterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用して、後で資格証明を登録し、推奨されるセキュリティ・パッチを表示できます。これを行うには、Enterprise Manager Cloud Controlにログインし、画面の右上隅の「プリファレンス」をクリックします。「一般」ページの左のメニュー・バーから 「優先資格証明」をクリックします。「優先資格証明」ページで、「My Oracle Support優先資格証明」セクションから「資格証明の設定」をクリックします。「My Oracle Support優先資格証明」ページで、資格証明を指定し「適用」をクリックします。

  5. 「次へ」をクリックします。

    Enterprise Manager Cloud Controlが、UNIXオペレーティング・システムで実行中のホストにインストールする最初のOracle製品である場合、「Oracleインベントリ」画面が表示されます。詳細は手順(6)を参照してください。最初の製品ではない場合、「前提条件の確認」画面が表示されます。詳細は手順(8)を参照してください。

    Enterprise Manager Cloud Controlが、Microsoft Windowsオペレーティング・システムで実行中のホストにインストールする最初のOracle製品である場合、「Oracleインベントリ」画面は表示されません。Microsoft Windowsでは、デフォルトのインベントリ・ディレクトリは次のようになります。

    <system drive>\Program Files\Oracle\Inventory
    
  6. 「Oracleインベントリ」画面で、次のようにします。このホストでの最初のOracle製品のインストールであると特定された場合のみ、この画面が表示されます。

    1. インベントリ・ファイルおよびディレクトリを配置するディレクトリへのフルパスを入力します。


      注意:

      • 入力する中央インベントリの場所を共有ファイル・システム上にしないでください。すでに共有ファイル・システム上にある場合は、共有ファイル・システム以外の場所にスイッチオーバーしてください。

      • これがホストにインストールする最初のOracle製品である場合、デフォルトの中央インベントリの場所は<home directory>/oraInventoryです。ただし、すでにOracle製品がホスト上にある場合、中央インベントリの場所は、oraInst.locファイルで参照できます。oraInst.locファイルは、LinuxおよびAIXの場合/etcディレクトリに、Solaris、HP-UXおよびTru64の場合/var/opt/oracleディレクトリにあります。


    2. Oracleインベントリ・ディレクトリを所有する適切なオペレーティング・システム・グループ名を選択します。選択するグループは、そのOracleインベントリ・ディレクトリに対する書込み権限を持っている必要があります。

  7. 「次へ」をクリックします。

  8. 「前提条件チェック」画面で、インストール・ウィザードによって実行された前提条件チェックのステータスを確認し、環境がアップグレード成功のためのすべての最小要件を満たしているかどうかを確認します。

    インストール・ウィザードでは、この画面に達すると前提条件チェックが自動的に実行されます。必要なオペレーティング・システム・パッチ、オペレーティング・システム・パッケージなどがチェックされます。

    前提条件チェックのステータスは、「警告」「失敗」、または「成功」のいずれかになります。

    「警告」または「失敗」 ステータスになったチェックがある場合は、アップグレードを続行する前に問題を調査して修正してください。この画面には、前提条件チェック失敗の理由と解決方法が詳しく表示されます。問題を修正した後、この画面に戻り、「再実行」をクリックして前提条件を再度チェックします。

    正常に終了したチェックを非表示にし、「警告」または「失敗」ステータスのチェックのみを表示するには、「正常に終了したチェックを非表示」をクリックします。


    注意:

    問題を調査して修正することをお薦めしますが、問題を解決せずに続行する場合は、「無視」を選択して警告および失敗を無視します。ただし、続行するには、すべてのパッケージ要件を満たすか修正する必要があります。それ以外の場合、アップグレードは失敗する可能性があります。

  9. 「次へ」をクリックします。

  10. 「インストール・タイプ」画面で、次のようにします。

    1. 「既存のEnterprise Managerシステムのアップグレード」を選択し、次に「2システムのアップグレード」を選択します。

    2. OMSおよび他のコア・コンポーネントをインストールするミドルウェア・ホームを検証するか、入力します。


      注意:

      • Oracle WebLogic Server 11gリリース1(10.3.5)およびJava Development Kit 1.6 v24+をまだインストールしていない場合は、これらのインストール先にするディレクトリへの絶対パスを入力します。たとえば、/oracle/software/です。ファイルやサブディレクトリが一切含まれていないディレクトリを入力してください。

      • Oracle WebLogic ServerおよびJDKを手動でインストール済の場合は、サポートされているリリース(Oracle WebLogic Server 11gリリース1(10.3.5)およびJDK 1.6 v24+)であることを確認してください。

        サポートされているリリースの場合は、インストーラによって検出され、インストール先のミドルウェア・ホームに表示されます。このミドルウェア・ホームへのパスを検証します。

      • Oracle WebLogic Server 11gリリース1(10.3.5)およびJava Development Kit 1.6 v24を手動でインストールする場合は、第3章で説明されているガイドラインに従ってください。


  11. 「次へ」をクリックします。

  12. 「データベース接続の詳細」画面で、バックアップ・データベースが存在するホストの完全修飾名、そのリスナー・ポート、サービス名またはシステムID(SID)、SYSおよびSYSMANユーザー・アカウントのパスワードを入力します。


    注意:

    Oracle Real Application Cluster (Oracle RAC)のノードはその仮想IP (vip)名で参照されます。service_nameパラメータは、connect_dataモードでシステム識別子(SID)のかわりに使用され、フェイルオーバーが有効になります。詳細は、『Oracle Database Net Services管理者ガイド』を参照してください。

    インストーラは、この情報を使用して、SYSMANスキーマが構成されるバックアップ・データベースに接続します。SYSMANスキーマには、Enterprise Manager Cloud Controlの管理に使用される大半のリレーショナル・データが保持されます。

  13. 「次へ」をクリックします。


    注意:

    • Oracle RACデータベースに接続していて、そのノードのいずれかの仮想IPアドレスを入力している場合、インストール・ウィザードで「接続文字列」ダイアログが表示され、クラスタの一部であるその他のノードの情報で接続文字列を更新するように求められます。接続文字列を更新して「OK」をクリックします。接続をテストするには、接続テストをクリックします。

    • Oracle Real Application Cluster (Oracle RAC)のノードはその仮想IP (vip)名で参照されます。service_nameパラメータは、connect_dataモードでシステム識別子(SID)のかわりに使用され、フェイルオーバーが有効になります。詳細は、『Oracle Database Net Services管理者ガイド』を参照してください。

    • プロビジョニング・アーカイブ・フレームワーク(PAF)の前提条件エラーが発生した場合は、次の操作を実行します。

      • インストーラを終了し、バックアップ・データベース上で次のSQLコマンドを実行した後、インストーラをもう一度起動し、アップグレード・プロセスを再試行します。

        UPDATE MGMT_PAF_STATES 
        SET status = 6 
        WHERE state_type = 0 
        AND status IN (0, 1); 
        
      • インストーラを終了し、バックアップ・データベースを破棄して、既存のEnterprise Managerシステムで実行中およびスケジュール済のすべてのデプロイ手順を停止します。ここでデータベースの新しいバックアップを作成し、インストーラをもう一度起動し、アップグレード・プロセスを再試行します。

    • なんらかの検証エラーが発生した場合は、次の操作を実行します。

      1. インストーラを終了します。

      2. バックアップ・データベースを破棄します。

      3. Enterprise Manager 12gアップグレード・コンソールで問題を解決します。

      4. ここでデータベースの新しいバックアップを作成します。

      5. インストーラをもう一度起動し、アップグレード・プロセスを再試行します。

    • MGMT_VIEWユーザー・アカウントのロック解除とパスワード変更を求める警告が表示された場合は、この警告を無視します(インストーラによって自動的にロック解除されます)。


  14. 「プラグインの選択」画面で、Enterprise Managerシステムのアップグレード中にインストールするプラグインを選択します。

    この画面には、オプションのプラグインと必須のプラグインのリストが表示されます。グレー表示の列は、インストールされる必須のプラグインを示します。


    注意:

    グレー表示の列には、Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソールを使用してOracle Management Agent 12cの事前デプロイ中にインストールしたプラグインが含まれる場合もあります。グレー表示の列にこのときにインストールしたプラグインが含まれていなければ、それらのプラグインはこのソフトウェア・キットには含まれていません。その場合は、アクセス可能な場所に該当のプラグインを手動でダウンロードし、拡張オプションとともにインストーラを起動します。詳細は、「拡張インストーラ・オプション」の追加プラグインのインストールの項を参照してください。

  15. 「次へ」をクリックします。

  16. 「WebLogic Server構成の詳細」画面で、WebLogic Serverユーザー・アカウントおよびノード・マネージャ・ユーザー・アカウントの資格証明を入力し、Oracle Management Serviceインスタンス・ベースの場所へのパスを検証します。


    注意:

    パスワードはスペースを含めず8文字以上とします。先頭は文字とし、1つ以上の数字を含めるようにしてください。

    デフォルトで、WebLogicドメイン名はGCDomain、ノード・マネージャ名はnodemanagerに設定されています。これらのフィールドは編集できません。インストーラは、この情報を使用して、Oracle WebLogicドメインおよびその他の関連コンポーネント(管理サーバー、管理対象サーバー、ノード・マネージャなど)を作成します。ノード・マネージャを使用すると、Oracle WebLogic Serverインスタンスのリモートでの起動、停止または再起動が可能になるため、ノード・マネージャは高可用性の要件を持つアプリケーションに推奨されます。

  17. 「次へ」をクリックします。

  18. 「古いリポジトリの詳細」画面で、接続文字列を検証し、古い管理リポジトリのSYSMANパスワードを入力します。

    これらの詳細情報は、古い管理リポジトリへの接続、発生データのチェック、アップグレード後の管理リポジトリへの発生データの転送に使用されます。発生データとは、古い管理リポジトリのバックアップ作成時からアップグレードまでに、古い管理リポジトリにアップロードされたデータです。


    注意:

    通常、接続文字列は事前に移入されています。ただし、事前に移入されていない場合は、次の形式で入力してください。
    • SIDの場合

      (DESCRIPTION=(ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=<host_name>)(PORT=<port>)))(CONNECT_DATA=(SID=<sid>)))

    • サービス名の場合

      (DESCRIPTION=(ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=<host_name>)(PORT=<port>)))(CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=<service_name>)))


  19. 「次へ」をクリックします。

  20. 「表領域の場所」画面で、JVM診断データ表領域のデータ・ファイル(mgmt_ad4j.dbf)を格納できる場所を検証します。この場所は必要に応じて編集できます。編集する場合は、必ずファイル名まで含めたパスを指定してください。Enterprise Manager Cloud Controlは、JVM診断およびアプリケーションの依存性とパフォーマンス(ADP)に関連する監視データを保管するためにこのデータ・ファイルを使用します。


    注意:

    この画面は、Enterprise Manager 10g Grid Controlリリース5(10.2.0.5.0)からアップグレードする場合にのみ表示されます。

  21. 「次へ」をクリックします。

  22. 「ポート構成の詳細」画面で、各種コンポーネントが使用するポートをカスタマイズします。

    • Enterprise ManagerアップロードHttpポートおよびEnterprise ManagerアップロードHttp SSLポートに入力するポートが、Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソールで入力した保護および非保護ポートと一致することを確認します。


      注意:

      この画面で入力するポートがEnterprise Manager 12cアップグレード・コンソールで入力したポートとは異なっており、Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソールのポートを変更する場合は、次の操作を実行します。
      1. インストーラを終了します。

      2. バックアップ・データベースを破棄します。

      3. Enterprise Manager 12gアップグレード・コンソールでポートを変更します。

      4. ここでデータベースの新しいバックアップを作成します。

      5. インストーラをもう一度起動し、アップグレード・プロセスを再試行します。


    • 他のコンポーネントに対しては、推奨されているポート範囲内または範囲外のフリーのカスタム・ポートを入力できます。ただし、カスタム・ポートは、1024より大きく、65535未満である必要があります。

      ポートがフリーかどうかを検証するには、次のコマンドを実行します。

      UNIXの場合:

      netstat -anp | grep <port no>

      Microsoft Windowsの場合:

      netstat -an|findstr <port_no>

    • または、staticports.iniファイルで事前定義済のポートを使用する場合は、「staticports.iniファイルのインポート」をクリックし、ファイルを選択します。


      注意:

      staticports.iniファイルがインストール中に渡される場合、staticports.iniファイルで定義されたポートがデフォルトで表示されます。ファイルが渡されない場合、推奨範囲から使用可能な最初のポートが表示されます。このファイルを渡す場合は、Enterprise ManagerアップロードHttpポートおよびEnterprise ManagerアップロードHttp SSLポートに入力するポートが、Enterprise Manager 12cアップグレード・コンソールで入力した保護および非保護ポートと一致することを確認します。


    注意:

    この画面のすべてのポートが-1として表示される場合は、インストーラがホスト上のポートをバインドできないことを示しています。この問題を解決するには、インストーラを終了し、このホストのホスト名とIP構成を検証(ホストのIPアドレスが他のホストに使用されていないことを確認)してから、インストーラを再起動し、再試行します。

  23. 「次へ」をクリックします。

  24. 「確認」画面で、選択したインストール・タイプに指定した詳細を確認します。

    • 詳細を変更するには、変更する画面に到達するまで、「戻る」を繰返しクリックします。

    • 詳細を確認し問題がない場合、「インストール」をクリックしてインストール・プロセスを開始します。

  25. 「インストールの進行状況」画面で、インストールの全体的な進行状況(パーセント)と各コンフィギュレーション・アシスタントのステータスを確認します。コンフィギュレーション・アシスタントは、Enterprise Manager Cloud Controlのインストール済コンポーネントの構成のために実行されます。


    注意:

    コンフィギュレーション・アシスタントが失敗すると、インストーラが停止し、失敗したコンフィギュレーション・アシスタントに関連する問題が解決するまで後続のコンフィギュレーション・アシスタントは実行されません。この場合は、問題を診断して解決してから、「インストールの進行状況」画面で「再試行」 をクリックし、失敗したコンフィギュレーション・アシスタントから再度実行します。

    ただし、誤って「再試行」 をクリックする前にインストーラを終了してしまった場合は、この画面を開くためにインストーラを再起動しないでください。かわりに、OMSホームからrunConfig.shスクリプトを起動し、サイレント・モードでコンフィギュレーション・アシスタントを再度実行してください。

    $<OMS_HOME>/oui/bin/runConfig.sh ORACLE_HOME=<absolute_path_to_OMS_home> MODE=perform ACTION=configure COMPONENT_XML={encap_oms.1_0_0_0_0.xml}


  26. ソフトウェア・バイナリのコピーおよび構成後、allroot.shスクリプト、および今回がホストでの最初のOracle製品のインストールの場合oraInstRoot.shスクリプトを実行するように要求されます。別のウィンドウを開き、rootとしてログインし、これらのスクリプトを手動で実行します。

    Microsoft Windowsオペレーティング・システム上でインストールしている場合、このスクリプトの実行は要求されません。

  27. 「終了」画面に、Enterprise Managerのインストールに関連する情報が表示されます。情報を確認し、「閉じる」をクリックして、インストール・ウィザードを終了します。

    このインストールの詳細は、OMSホームで入手可能な次のファイルを参照してください。

    $<OMS_HOME>/install/setupinfo.txt