この章では、Enterprise Manager 12cリリース1 (12.1.0.1)を12cリリース2 (12.1.0.2)にアップグレードするための高度なプロセスについて説明します。この章の具体的な内容は次のとおりです。
注意: アップグレードを開始する前に知っておくべき重要な事項が記載された、My Oracle Supportノート1494890.1を読んでおくことをお薦めします。 |
表3-1に、プライマリEnterprise Managerサイトを12cリリース2 (12.1.0.2)にアップグレードする手順を示します。
表3-1 プライマリEnterprise Managerサイトのアップグレード
手順番号 | 手順 | プロシージャ |
---|---|---|
手順1 |
準備 |
|
(a) |
1システム・アップグレード方式について学習します。 |
12cリリース1 (12.1.0.1) [バンドル・パッチ1を適用済または未適用]から12cリリース2 (12.1.0.2)へのアップグレード |
(b) |
開始する前に理解しておく必要のある重要事項を確認します。 |
|
手順2 |
Oracle Management ServiceおよびOracle Management Repositoryのアップグレード |
|
(a) |
次の前提条件を満たします。
|
|
(b) |
未処理のデータベース・サービスのインスタンス作成リクエストがあるか確認します。進行中のリクエストがある場合は、完了するまで待ちます。スケジュールされているリクエストについては、一時停止します。 これを行うには、次の手順を実行します。
|
|
(c) |
管理リポジトリ内の表でスナップショットが作成されていないことを確認します。 これを確認するには、管理リポジトリにSYSMANユーザーとしてログインし、次のSQL問合せを実行します。
次に例を示します。
作成されたスナップショットが表にある場合、マスター表およびスナップショットの詳細が表示されます。次に例を示します。
スナップショットがある場合は、SYSMANユーザーとして次のコマンドを実行して削除します。
次に例を示します。
|
|
(d) |
既存のOMSから既存の管理リポジトリにemkeyをコピーします。これを実行するには、アップグレードしようとしている古いOMSホームで次のコマンドを実行します。
emkeyがコピーされているかどうか検証するには、次のコマンドを実行します。
emkeyがコピーされている場合、次のメッセージが表示されます。 The EMKey is configured properly, but is not secure. Secure the EMKey by running "emctl config emkey -remove_from_repos". |
|
(e) |
これからアップグレードするOMSを停止します。また、これに接続されているその他のOMSインスタンスも停止します。
|
|
(f) |
管理エージェントがメトリック収集のために管理リポジトリに接続しないように、「管理サービスとリポジトリ」ターゲットを監視する管理エージェントを停止します。この管理エージェントを停止しないと、OMSアップグレードが失敗する可能性があります。 |
|
(g) |
OMSと管理リポジトリをアップグレードします。グラフィック・モードとサイレント・モードのどちらでアップグレードするかを選択できます。ある時点でソフトウェア・バイナリをインストールし、後でグラフィック・モードまたはサイレント・モードでアップグレードすることも選択できます。 emkeyをコピーしていないことを示すエラー・メッセージが表示される場合は、次の手順を実行します。
重要: 古いOMSをアップグレードした後すぐに、古いOMSとともにインストールされた管理エージェント(つまり中央エージェント)をアップグレードしてください。 |
単一OMS環境の場合は、「グラフィック・モードでのOMSおよび管理リポジトリのアップグレード」、「サイレント・モードでのOMSおよび管理リポジトリのアップグレード」、「グラフィック・モードでソフトウェアのみをインストールして後でアップグレード」、または「サイレント・モードでソフトウェアのみをインストールして後でアップグレード」を参照してください。 複数OMS環境(追加のOMSインスタンスあり)の場合は、「複数OMS環境のアップグレード」を参照してください。 |
(h) |
Enterprise Manager Cloud Control 12cリリース1 (12.1.0.1)で実行するようにBI Publisher 11.1.1.5.0 (手順2 (a)で停止済)がインストール済の場合は、BI Publisher 11.1.1.6.0をインストールしてこれにアップグレードすることが必要です。手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。 |
|
手順3 |
Oracle Management Agentのアップグレード |
|
(a) |
管理エージェントのアップグレードを開始する前に理解しておく必要のある重要事項を確認します。 |
|
(b) |
前提条件を満たします。 |
|
(c) |
管理エージェントをアップグレードします。 重要: 古いOMSをアップグレードした後すぐに、古いOMSとともにインストールされた管理エージェント(つまり中央エージェント)をアップグレードしてください。 |
|
手順4 |
アップグレード後のタスクの実行 |
|
(a) |
アップグレード後のタスクを実行します。 |
|
(b) |
遅延データ移行ジョブのステータスを追跡します。 |
|
(c) |
([バンドル・パッチ1が適用されたまたは適用されていない]12cリリース1 (12.1.0.1)から2012年10月にリリースされた12cリリース2 (12.1.0.2)パッチ・セット1にアップグレードし、Oracle Databaseプラグインを12.1.0.2のあるリビジョンから別のリビジョンにアップグレードする場合(12.1.0.2から12.1.0.2 [u120804]、または12.1.0.2 [u120427]から12.1.0.2 [u120804]など)にのみ適用可能です)。 既存のデータベース・プラグインのリビジョンを最新リビジョンにアップグレードします。 |
|
(d) |
アプリケーションの依存性とパフォーマンス(ADP)・エンジンと、JVM診断(JVMD)エンジンをアップグレードします。 |
|
表3-2に、スタンバイEnterprise Managerサイトを12cリリース2 (12.1.0.2)にアップグレードする手順を示します。
表3-2 スタンバイEnterprise Managerサイトのアップグレード
手順番号 | 手順 | プロシージャ |
---|---|---|
手順1 |
スタンバイEnterprise Managerの削除 |
|
(a) |
すべての追加スタンバイOMSインスタンスを削除します。 |
『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』の「追加のスタンバイOMSインスタンスの削除」に関する項 |
(b) |
最初のスタンバイOMSを削除します。 |
『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』の「最初のスタンバイOMSの削除」に関する項 |
手順2 |
プライマリEnterprise Managerのアップグレード |
|
プライマリEnterprise Managerサイト、OMSおよび管理エージェントの両方をアップグレードします。 |
プライマリEnterprise Managerのアップグレード |
|
手順3 |
スタンバイEnterprise Managerの再デプロイ |
|
スタンバイOMSインスタンス(最初のインスタンスおよび必要に応じて追加のインスタンス)を再作成します。 重要: プライマリ・サイトおよび古いスタンバイ・サイトに使用したものとは別のドメイン名で再作成してください。 |
『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』の「高可用性の設定」 |