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Oracle Solaris 管理: ネットワークインタフェースとネットワーク仮想化 Oracle Solaris 11 Information Library (日本語) |
この Oracle Solaris リリースでのネットワーク構成
7. プロファイルでのデータリンクおよびインタフェース構成コマンドの使用
10. Oracle Solaris 上での無線インタフェース通信の構成
動的再構成 (DR) 機能によって、システムの実行中にインタフェースなどのシステムハードウェアを再構成できます。DR は、この機能をサポートするシステムでのみ使用できます。
一般的には、cfgadm コマンドを使用して、DR 操作を実行します。ただし、ほかの方法で動的再構成を行うプラットフォームもあります。必ず使用するプラットフォームのドキュメントを参照し、DR の実行に関する詳細を確認してください。Oracle Solaris を使用するシステムの場合、DR に関する特定のドキュメントは、表 14-1 に記載したリソースで見つけることができます。DR に関する最新情報も http://www.oracle.com/technetwork/jp/indexes/documentation/index.html から入手可能となっており、「動的再構成 (dynamic reconfiguration)」というトピックで検索することで情報を取得できます。
表 14-1 動的再構成の文書リソース
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次の各節は、DR が IPMP とどのように連携するかについて説明します。
NIC の DR をサポートするシステム上では、IPMP を使用して接続を保持したり、既存の接続の切断を防止できます。IPMP は、RCM (Reconfiguration Coordination Manager) フレームワークに統合されています。したがって、NIC の接続、切り離し、または再接続を安全に行うことができ、RCM がシステムコンポーネントの動的再構成を管理します。
DR がサポートされている場合、新しいインタフェースを接続して plumb したあと、それを既存の IPMP グループに追加できます。また、適当であれば、新たに追加したインタフェースを独自の IPMP グループで構成することも可能です。IPMP グループの構成手順については、「IPMP グループの構成」を参照してください。これらのインタフェースが構成されると、これらのインタフェースはすぐに IPMP で使用可能となります。ただし、カスタマイズリンク名を使用するメリットの恩恵を受けるには、インタフェースのハードウェアベースのリンク名の代わりとなる汎用リンク名を割り当てる必要があります。次に、その割り当てたばかりの汎用名を使用して、対応する構成ファイルを作成します。カスタマイズリンク名を使用して単一のインタフェースを構成する手順については、「IP インタフェースを構成する方法」を参照してください。汎用リンク名をインタフェースに割り当てたら、インタフェースを IPMP で使用する場合など、インタフェース上で何らかの追加構成を実行する場合は常に汎用名を参照するようにしてください。
NIC を含むシステムコンポーネントを切断するすべての要求は、まず接続性を保持できるかどうかチェックされます。たとえば、デフォルトでは、IPMP グループ外の NIC を切断することはできません。IPMP グループ内の機能中のインタフェースだけを含む NIC も切断できません。ただし、システムコンポーネントを削除しなければならない場合は、cfgadm(1M) のマニュアルページに説明されている cfgadm の -f オプションを使用して、この動作を無効にできます。
チェックが成功すると、デーモンはインタフェースに OFFLINE フラグを設定します。インタフェース上の検査用アドレスがすべて構成解除されます。次に、NIC はシステムを unplumb します。これらの手順のいずれかが失敗した場合、または同じシステムコンポーネントのその他のハードウェアの DR で障害が発生した場合は、前の構成が元の状態にリストアされます。このイベントに関するステータスメッセージが表示されます。それ以外の場合、切断要求は正常に完了しています。システムからコンポーネントを削除できます。既存の接続は切断されません。
IPMP グループのベースとなるインタフェースの 1 つが故障した場合、典型的な解決策は、新しい NIC を接続して故障したインタフェースを交換することです。RCM は、実行中のシステムから切断された NIC に関連する構成情報を記録します。故障した NIC を「同一」の NIC と交換した場合、RCM は、以前に ipadm コマンドを使用して定義された永続的な構成に従って、インタフェースを自動的に構成します。
たとえば、故障した bge0 インタフェースを別の bge0 インタフェースと交換するとします。ipadm コマンドを使用して定義された、故障した bge0 の構成設定は、永続的な設定です。交換用の bge NIC を接続すると、RCM はその bge0 インタフェースを plumb したあと、これらの永続的な設定に従ってそのインタフェースを構成します。したがって、インタフェースは検査用アドレスで適切に構成され、IPMP グループに追加されます。
故障した NIC を別の NIC と交換することは、両者が同じタイプ (Ethernet など) である場合には可能です。この場合、新しいインタフェースが接続されると、RCM はそれを plumb します。インタフェースを最初に構成した際にカスタマイズリンク名を使用しなかった場合、IPMP グループに新しいインタフェースを追加する前にその NIC を構成する必要があります。
一方、カスタマイズリンク名を使用していた場合、追加の構成手順は不要です。故障したインタフェースのリンク名を新しいインタフェースに割り当て直すと、その新しいインタフェースは、取り外されたインタフェースの永続的な設定で指定されていた構成を取得します。次に、RCM がそれらの設定に従ってインタフェースを構成します。インタフェースの故障時に DR を使用して IPMP 構成を回復する手順については、「動的再構成を使用した IPMP 構成の回復」を参照してください。