この項の内容は、次のとおりです。
レイアウト・テンプレートは、クラシックHTML変換テンプレートを補足するために使用します(第5章「HTML変換テンプレート」を参照)。レイアウト・テンプレートを使用すると、Webページでのアイテム、特に変換されたドキュメントの外側の領域の配置を制御できます。共通の枠線、ナビゲーション、カスタム・スクリプト、その他をレイアウト・テンプレートに追加できます。レイアウト・テンプレートを使用して、変換済ドキュメントの周囲にハイパーリンクの共通セット(追加のリソースなど)を作成することも、Idoc Scriptのヘッダーおよびフッターのタグを使用して、ドキュメントの周囲にContent Serverのルック・アンド・フィールを維持することもできます。
「テンプレートの選択ルール」ページ(「「テンプレートの選択ルール」ページ」を参照)でレイアウト・テンプレートを指定しない場合は、Content Serverインタフェースで(HTML)リンクをクリックしたときに、変換済ドキュメントがWebブラウザの画面領域全体に表示されます(「変換済ファイルの表示」を参照)。
サンプルのdefault_layout.txtなどのレイアウト・テンプレートを指定すると、コンテンツ・アイテムの周囲に一貫したルック・アンド・フィールを追加できます。
典型的なレイアウト・テンプレートには、次の部分があります。
HTMLのトップおよびヘッドの情報
HTMLの表(ページ・レイアウトの制御に使用)
テンプレート設定用のトークン(「レイアウト・テンプレート内のトークン」を参照)
Idoc Scriptコード(様々な目的用)
これらを併用すると、変換したドキュメントの外観を全体レベルで微調整でき、オンライン情報のルック・アンド・フィールが本格的で一貫したものになります。
トークンは、テンプレート・エディタで作成するクラシックHTML変換テンプレート設定用のプレースホルダまたは変数です。レイアウト・テンプレートは、変換済コンテンツの周囲でアイテムの配置を制御するために使用されます。クラシックHTML変換テンプレートの特定のTOPまたはHEAD設定を含める必要がある場合(レイアウト・テンプレートは、しばしばクラシックHTML変換テンプレートとともに使用されることに留意してください)、通常は情報をレイアウト・テンプレート(HTMLのTOPまたはHEADタグ)にコピーして貼り付ける必要があります。トークンを使用すると、その領域をクラシックHTML変換テンプレートの設定用に予約できます。
次の4つのトークンを使用できます。
<!--TRANSIT - CUSTOMLAYOUT(TOP)-->
このトークンは、レイアウト・テンプレートの一番上の、<HTML>タグの前に置きます。テンプレートでは、この値をHTML宣言(W3Cドキュメント・タイプ識別子など)に置き換えることができます。
<!-- TRANSIT - CUSTOMLAYOUT(HEAD) -->
このトークンは、<HEAD>タグの間に置きます。テンプレートでは、この値をWebページのタイトル、メタ・タグ・キーワードなどに置き換えることができます。
このトークンは、<BODY>タグ内に置きます。テンプレートでは、この値を背景色、文字色、リンクの動作などに置き換えることができます。
<!-- TRANSIT - CUSTOMLAYOUT(BODY) -->
このトークンは、Webページ上で実際のコンテンツ・アイテムを表示する場所に置きます。これをレイアウト・テンプレートの中央のいずれかの場所に置きます。テンプレートでは、この値を各コンテンツ・アイテムに置き換えます。このトークンは、最小のHTML出力を生成するために単独で使用して、コンテンツ・アイテムを別のWebページに組み込むことができます。詳細は、第8章「HTMLスニペット」を参照してください。
Dynamic Converterには、多数のサンプル・レイアウト・テンプレートが付属しており、これをContent Serverにチェックインして、ただちに使用を開始できます。
次のレイアウト・テンプレートを使用できます。
default_layout.txtテンプレートでは、Idoc ScriptとHTMLの表を使用して、変換済ドキュメントの周りにContent Serverの枠線とナビゲーションを配します。
default_layout.txtレイアウト・テンプレートには、次のコードが含まれています。
<html> <head> <!-- TRANSIT - CUSTOMLAYOUT(HEAD) --> <$defaultPageTitle="Converted Content"$> <$include std_html_head_declarations$> </head> <$include body_def$> <$include std_page_begin$> <$include std_header$> <table border="0" cellpadding="0" cellspacing="0" width="550"> <tr><td> <!-- TRANSIT - CUSTOMLAYOUT(BODY) --> </td></tr> </table> <$include std_page_end$> </body> </html>
snippet_layout.txtテンプレートでは、top、head、またはbodyのHTMLマークアップなしに、単独で変換済ドキュメントをWebページに配置します。結果は、レイアウト・テンプレートが関係付けられていない場合の結果に非常によく似ていますが、このコンテンツを別のWebページ(場合によってはポータル・サイト)にHTMLスニペットとして簡単に組み込むことができるという利点があります。
snippet_layout.txtレイアウト・テンプレートは、次の1行のコードで構成されています。
<!-- TRANSIT - CUSTOMLAYOUT(BODY) -->
これは、実際のコンテンツ・アイテムをWebページに表示するトークンです。ここでは単独で使用されているため、別のWebページまたはHTMLスニペット(第8章「HTMLスニペット」を参照)に組み込むことのできる最小のHTML出力が生成されます。
スニペットのデモ
snippet_demo.hcstのサンプルには、Content Serverに格納されている他のコンテンツ・アイテムの情報(HTMLスニペット)を枠線とナビゲーションを保持しながら描画する、ポータルスタイルのWebページの基本要素が含まれています。
snippet_demo.hcstサンプルには、次のコードが含まれています。
<html> <head> <meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=iso-8859-1"> <title>This is my incDynConv script test page</title> <meta name="GENERATOR" content="Dynamic Converter"> <$defaultPageTitle="Converted Content"$> <$include std_html_head_declarations$> </head> <$include body_def$> <$include std_page_begin$> <$include std_header$> This is a sample page that shows how to include multiple snippets of dynamically<br> converted content on a single page using the new Idoc function incDynamicConversion. <table border="1" cellpadding="0" cellspacing="0" width="550"> <tr> <td> <$incDynamicConversion("<source_contentID_1>","latest","<template_contentID_1>","snippet_layout")$> </td> <td> <$incDynamicConversion("<source_contentID_2>","latest","<template_contentID_2>","snippet_layout")$> </td> </tr> <tr> <td colspan=2> <$incDynamicConversion("<source_contentID_3>","latest","<template_contentID_3>","snippet_layout")$> </td> </tr> </table> <$include std_page_end$> </body> </html>
レイアウト・テンプレートを作成するには、次のようにします。
新規レイアウト・テンプレートをテキスト・エディタまたはWYSIWYGツールで作成します。レイアウト・テンプレートのコンテンツについては、「レイアウト・テンプレートのコンテンツ」を参照してください。
「Dynamic Converterの管理」ページを開きます(「「Dynamic Converterの管理」ページ」を参照)。
「既存のテンプレートのチェックイン」をクリックして、既存テンプレートのチェックイン手順に従います(「テンプレートのチェックイン」を参照)。テンプレート・タイプとして必ずレイアウト・テンプレートを選択します。
「Dynamic Converterの管理」ページに戻ります。
レイアウト・テンプレートをテンプレート・ルールに関連付けます(「レイアウト・テンプレートのテンプレート・ルールとの関連付け」を参照)。
特定のレイアウト・テンプレートを「テンプレートの選択ルール」ページ(「「テンプレートの選択ルール」ページ」を参照)でテンプレート・ルールに関連付けることができます。次の例では、default_layoutというテンプレート・サンプルが選択されています。
テンプレート・ルールにレイアウト・テンプレートを指定するには、次のようにします。
「Dynamic Converterの管理」ページを開きます(「「Dynamic Converterの管理」ページ」を参照)。
「テンプレートの選択ルール」をクリックします。
「テンプレートの選択ルール」ページ(「「テンプレートの選択ルール」ページ」を参照)。
レイアウト・テンプレートを指定する対象のルールを強調表示します。
「レイアウト」テキスト・ボックス(「選択したルールのテンプレートとレイアウト」見出しの下)に、レイアウトのコンテンツIDを入力します。「使用できるレイアウト」メニューからレイアウト・テンプレートを選択することもできます。
ページの下部にある「更新」をクリックします。
レイアウト・テンプレートを特定のテンプレート・ルールに関連付けることに加えて、定義したテンプレート基準に一致しないすべてのコンテンツ・アイテムに適用されるデフォルト・レイアウトを指定することもできます。デフォルト・レイアウトは、「Dynamic Converterの構成」ページで指定します(「「Dynamic Converterの構成」ページ」を参照)。次の例では、default_layoutというテンプレート・サンプルが選択されています。
コンテンツ・アイテムと関連付けられたデフォルトのレイアウト・テンプレートを設定するには、次のようにします。
「Dynamic Converterの管理」ページを開きます(「「Dynamic Converterの管理」ページ」を参照)。
「構成設定」をクリックします。
「Dynamic Converterの構成」ページが表示されます(「「Dynamic Converterの構成」ページ」を参照)。
「デフォルト・レイアウト」見出しの下にある「レイアウト」テキスト・ボックスで、レイアウト・テンプレートのコンテンツIDを入力します。「使用できるレイアウト」メニューから必要なレイアウト・テンプレートを選択することもできます。
ページの下部にある「更新」をクリックして、デフォルトのテンプレートを有効にします。
コンテンツ・アイテムと関連付けるレイアウト・テンプレートには、カスタム・スクリプト、イメージ、Cascading Styles Sheet (CSS)など、他のファイルに対する参照が含まれている場合があります。実際に、旧リリースのDynamic Converterで作成されたスクリプト・テンプレートがいくつかある場合、それらのテンプレートからIdoc Scriptタグをコピーして、新規のレイアウト・テンプレートに貼り付けることができます。スクリプト・テンプレートの詳細は、第7章「スクリプト・テンプレート」を参照してください。
メタデータが変わると、Content Serverにチェックインされた各コンテンツ・アイテムの場所が変わる可能性があるため、組み込まれたファイルに使用する適切なパスの識別が困難な場合があります(メタデータによって最終的にコンテンツ・アイテムのURLが決定します)。そのため、新規のコンテンツ・アイテムのアドレスは、アイテムが割り当てられたメタデータとともにContent Serverにチェックインされるまでわかりません。
このタイプの環境では、相対パスはただちに問題になります。Content Serverのどこからでも機能するパスを使用する必要があります。解決策のリストは、「テンプレートおよびレイアウト・ファイル内の相対URL」を参照してください。
注意: コンテンツ・アイテムにデフォルトのレイアウト・テンプレートを割り当てるには、「デフォルト・テンプレートの設定」を参照してください。旧リリースのDynamic Converter (リリース6より前)では、デフォルト・レイアウトは、Content Serverで構成変数として割り当てられていました。現在では、「Dynamic Converterの構成」ページでこの設定を行うことができます(「「Dynamic Converterの管理」ページ」を参照)。 |