StorageTek ACSLS 接続自動ライブラリ

次のセクションでは、第 7 章自動ライブラリと手動でロードしたドライブの管理で説明する手順とは異なるライブラリの操作の側面について説明します。

StorageTek 9730 ライブラリなどの一部の StorageTek 自動ライブラリは、メールスロットを使用して一度に 1 つのカートリッジだけをインポートまたはエクスポートします。メールボックスは、自動ライブラリにカートリッジを入れるときや自動ライブラリからカートリッジを取り出すときに使用する領域の 1 つです。メールボックスがある StorageTek 自動ライブラリの例は、StorageTek 9714 および StorageTek 9710 ライブラリです。

StorageTek のドキュメントでは、メールボックスとメールスロットを両方とも「カートリッジアクセスポート (CAP)」と呼びます。

ACSLS 接続自動ライブラリからカートリッジのインポートおよびエクスポートを行うときは、ACSLS インベントリと SAM-QFS カタログに不一致が生じないようにする必要があります。

• カートリッジをインポートする場合、samimport コマンドはカートリッジを自動ライブラリに物理的には挿入しません。この操作を完了するには、ACSLS コマンドも実行する必要があります。

• カートリッジをエクスポートする場合は、samexport -f コマンドを実行して、カートリッジを CAP に配置することと、カタログを更新することを、SAM-QFS システムに指示します。-f オプションを指定しない場合、カートリッジは CAP 内にないため、操作を完了するには ACSLS コマンドを使用する必要があります。

samu や SAM-QFS Manager を使用して、インポートおよびエクスポート手順を実行することもできます。詳細は、SAM-QFS Manager のオンラインヘルプを参照してください。

テープをインポートする方法

• テープをインポートします。

  # samimport -v vsn eq

  
  

  引数 定義 vsn ボリュームに割り当てられたボリュームシリアル名 (VSN) を指定します。 eq mcf ファイルに定義されている、操作対象のデバイスの装置番号を指定します。

  samimport コマンドは、新しい VSN がライブラリカタログに表示されるようにします。VSN がヒストリアンにあった場合、SAM-QFS ソフトウェアは、VSN 情報をヒストリアンからライブラリカタログに移動します。

メールボックスを使用してテープをエクスポートする方法

• スロットまたは VSN 情報を使用して、テープカートリッジをエクスポートできます。

  次のいずれかの形式を使用して、テープをエクスポートします。

  • samexport [-f] eq: slot

  • samexport [-f] media-type .vsn

  
  

  引数 定義 -f SAM-QFS システムがカートリッジアクセスポート (CAP) にボリュームを配置し、それに従ってカタログを更新することを指定します。 eq mcf ファイルに定義されている、操作対象のデバイスの装置番号を指定します。 slot ライブラリカタログで認識されている、自動ライブラリ内のストレージスロットの番号を指定します。 media-type メディアタイプを指定します。有効なメディアタイプのリストについては、『Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Reference Manual』の「mcf(4)」 を参照してください。 vsn ボリュームに割り当てられたボリュームシリアル名 (VSN) を指定します。