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Sun Storage Archive Manager 5.3 構成および管理ガイド Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Information Library (日本語) |
この節では、リリーサの処理の基本概念について説明します。
経過時間は、所定のイベントから現在までに経過した時間です。ファイルの i ノードは、次の時間を記録します。
常駐変更時間
データ変更時間
データアクセス時間
これらの時間は、-D オプションを指定して -sls コマンドを実行すると表示できます。それぞれの時間には、該当する経過時間がある。たとえば、現時点が午前 10 時 15 分の場合、変更時間が午前 10 時 10 分であるファイルのデータ変更経過時間は 5 分になります。詳細は、『Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Reference Manual』の「sls(1)」 を参照してください。
候補は、解放の対象となるファイルです。次の環境では、ファイルは候補になりません。
ファイルがすでにオフラインである。
ファイルがアーカイブされていない。
archiver.cmd コマンドファイルでそのファイルに対して -norelease 属性が指定され、必要なコピーがまだ作成されていない。
ファイルが破損している。
ファイルがディレクトリ、ブロック、文字の特別なファイル、またはパイプでない。
コピーをもう 1 つ作成するため、アーカイバがファイルの書き込みをしている。アーカイバによって書き込まれたファイルは、解放に適したファイルとなる。
ファイルの経過時間が負の値である。この状況は、ネットワークファイルシステム (NFS) クライアントで時計が正確に設定されていない場合に発生します。
ファイルがリリースされないようにマークされる。これを指定するには、release -n コマンドを使用します。
最小常駐時間設定値より小さい過去の時間にファイルの書き込みが行われた。
release コマンドの --p オプションによって、ファイルに部分的解放のフラグが付けられており、すでに部分的に解放されている。
ファイルが小さすぎる。それを解放しても、大きな容量は生まれません。
優先順位は、候補ファイルの数値属性に適用されるユーザー指定ウェイトに基づいた候補ファイルのランクを示す数値です。総合優先順位は、経過時間優先順位とサイズ優先順位の 2 種類の優先順位の合計です。優先順位の数値が大きい候補ファイルは、優先順位の数値が小さい候補より先に解放される
ウェイトは、関心があるファイル属性を含め、関心がないファイル属性を除外するために優先順位の計算を操作する数値です。たとえば、サイズウェイトをゼロに設定すると、ファイルのサイズ属性が優先順位計算から除外されます。ウェイトは、0.0 から 1.0 までの浮動小数点値です。
部分的解放では、ファイルの先頭部分がディスクキャッシュに残り、残りの部分が解放されます。部分的解放は、ファイルの先頭を読み込む filemgr などのユーティリティーを使用する場合に有益です。