このドキュメントで説明するソフトウェアは、Extended SupportまたはSustaining Supportのいずれかにあります。 詳細は、https://www.oracle.com/us/support/library/enterprise-linux-support-policies-069172.pdfを参照してください。
Oracleでは、このドキュメントに記載されているソフトウェアをできるだけ早くアップグレードすることをお薦めします。
この項では、この更新の既知の問題について説明します。
kernel-uekパッケージを更新できない場合にOracle Linuxの更新が失敗する
デフォルトで、Oracle Linuxのインストールには、UEK R3のdtrace-modules
パッケージが含まれています。 このパッケージでは、特定のkernel-uek
バージョンが必要です。 ただし、dtrace-modules
パッケージが既存のkernel-uek
パッケージを削除できないため、3つの更新のinstallonly_limit
に達したとき、kernel-uek
パッケージを更新できない場合、yum updateは失敗します。yumは、次の例のようなエラー・メッセージを表示します。
--> Finished Dependency Resolution Error: Package: kernel-uek-debug-3.8.13-55.1.1.el6uek.x86_64 (public_ol6_UEKR3_latest) Requires: kernel-firmware = 3.8.13-55.1.1.el6uek
回避策として、たとえば次のように、kernel-uek
パッケージの更新前に、既存のdtrace-modules
パッケージを削除します。
# for package in `rpm -qa | grep dtrace-modules`; do yum remove -y $package; done
すべてのdtrace-modules
パッケージを削除すると、UEK R3カーネルを含むOracle Linuxを更新できます。 UEK R3でDTraceを使用する場合、現在のカーネルのdtrace-modules
パッケージを再インストールします。
# yum install dtrace-modules-`uname -r`
(バグID 21669543)
UEK R2を32ビットのPVHVMゲストとして起動する
UEK R2を32ビットのPVHVMゲストとして起動すると、カーネル・メッセージregister_vcpu_info failed: err=-38
が表示される場合がありますが、無視して問題ありません。 (バグID 13713774)
Broadcom NetXtreme II 10Gbpsネットワーク・アダプタ・ドライバ
bnx2x
ドライバをブリッジで使用している場合は、オプションbnx2x disable_tpa=1
を/etc/modprobe.conf
内に含めてTransparent Packet Aggregation (TPA)を無効にします。 (バグID 14626070)
Btrfsファイル・システムの問題
Unbreakable Enterprise Kernelリリース3でのbtrfに関する既知の問題については、「Unbreakable Enterprise Kernel: リリース・ノートfor Unbreakable Enterprise Kernelリリース3」を参照してください。
Unbreakable Enterprise Kernelリリース2四半期更新5のbtrfsに関する既知の問題の詳細は、『Oracle Linuxリリース・ノートfor Unbreakable Enterprise Kernel リリース2四半期更新5』を参照してください。
起動時にコンソールが停止したように見える
一部のハードウェアでは、udev
の開始後の起動プロセス中にコンソールが停止したように見える場合があります。 ただし、システムは正常に起動しており、アクセス可能です。 この問題の回避策は、nomodeset
を/etc/grub.conf
のカーネル・ブート・パラメータとして追加します。 (バグID 10094052、13485328)
デフォルトのI/Oスケジューラ
Unbreakable Enterprise Kernelでは、deadline
がデフォルトのI/Oスケジューラです。
Red Hat Compatible Kernelでは、cfq
がデフォルトのI/Oスケジューラです。
デフォルトのNFSマウント・オプション
デフォルトのNFSマウント・オプションがNFS v4に変更されました。 NFS v3ボリュームをマウントするには(Oracle Linux 5のデフォルト)、次のマウント・オプションを使用します。
-o vers=3,mountproto=tcp
デフォルトのリバース・パスのフィルタリング・モードにより、特定のOracle製品が影響を受ける
Oracle Linux 6は、デフォルトでstrictモードのリバース・パス・フィルタリングに設定されています。 一部のOracle製品およびネットワーク・ストレージ・デバイスは、looseモードの方がリバース・パス・フィルタリングの動作の信頼性が高くなります。 looseモードを有効にするには、次のコマンド(iface
はネットワーク・インタフェース、例: eth1
)を発行します。
# sysctl net.ipv4.conf.iface
.rp_filter=2
デフォルト設定は1(strictモード)です。 (バグID 10649976)
DTraceの問題
UEK R2カーネルのDTrace対応バージョンを使用する場合、システムをDtrace for Oracle Linux 6 (x86_64) - Latest channel (
ol6_x86_64_Dtrace_latest
)にサブスクライブし、Oracle Linux 6 Dtrace Userspace Tools (x86_64) - Latest channel (ol6_x86_64_Dtrace_userspace_latest
)にはサブスクライブしないでください。ol6_x86_64_Dtrace_userspace_latest
チャネルは、UEK R3で使用するために提供されており、このカーネルを依存関係としてインストールします。kill -9を使用してdtraceを終了すると、トレース中のプロセスでブレークポイントが未処理のままになり、そのうち強制終了される可能性があります。
プローブ定義の引数の宣言は、
enum
、struct
、union
などの派生型を使用して宣言できません。次のコンパイラの警告は、
string
型のプローブ定義の引数では無視できます(D型ですがC型ではありません)。provider_def
.h:line#
: warning: parameter names (without types) in function declarationvtimestamp()
関数が正しい値を返しません。 (バグID 17741477)
FIPSモードの有効化
Oracle Linux Release 6 Update 5システムを米国連邦情報処理規格(FIPS) 140-2に準拠させるには、次のステップを実行します。
dracut-fips
パッケージをインストールします:#
yum install dracut-fips
initramfs
ファイル・システムを再作成します:#
dracut -f
ls -lを使用して、システムのブート・デバイスの
/dev
下のデバイス・ファイル・パス(device
)またはUUID (uuid
)のいずれかを指定し、/dev/disk/by-uuid
下のエントリを調査します。/etc/grub.conf
のkernel
コマンドラインに、ブート・デバイス用のboot=
エントリまたはdevice
boot=UUID=
エントリのいずれかを追加します。uuid
/etc/grub.conf
のkernel
コマンドラインにfips=1
エントリを追加し、厳格なFIPSコンプライアンスを指定します。/etc/sysconfig/prelink
にPRELINKING=no
を設定してprelinkを無効にします。バイナリとライブラリからすべての既存のprelinkを削除する:
#
prelink -ua
openssh-server-fips
およびopenssh-client-fips
パッケージと、その従属パッケージをインストールします。#
yum install openssh-server-fips openssh-client-fips
システムを停止して再起動します。
kernelコマンドラインでfips=1
を指定したのに、有効なboot=
エントリを省略すると、カーネルの.hmac
ファイルが見つからないため、システムはクラッシュします。
すべてのプレ・リンクを無効にして削除しないと、ユーザーはログインできず、/usr/sbin/sshd
は起動しません。
(バグID 17759117、17776875)
HP ProLiantサーバーの最初の再起動後にエラー・メッセージが表示される
HP ProLiantサーバーの最初の再起動中に、次のようなエラー・メッセージが表示される場合があります。
[Firmware Bug]: the BIOS has corrupted hw-PMU resources (MSR 186 is 43003c)
このメッセージは無視して問題ありません。 オペレーティング・システムおよびサーバーの機能とパフォーマンスは影響を受けません。
パッケージ数が正しくない
インストール中に特定のグループですべてのパッケージを選択すると、正しいパッケージ数が表示されない場合があります。 (バグID 11684244)
iTCO_wdtエラー
UEK R2で次の起動時dmesg
エラーが表示された場合は、次のようにします。
iTCO_wdt: failed to reset NO_REBOOT flag, device disabled by hardware/BIOS
行blacklist iTCO_wdt
を/etc/modprobe.d/blacklist-watchdog
に追加します。
仮想化システムでのジャーナルの破損
Oracle VM 2のすべてのリリース(2.2.2および2.2.3を含む)など、Xenバージョン3上に構築される仮想化システムでは、ext3およびext4ファイル・システムに対するディスク同期の要求により、ジャーナルが破損し、次のようなカーネル・メッセージがログに記録されます。
blkfront: barrier: empty write xvda op failed blkfront: xvda: barrier or flush: disabled
さらに、次のようなジャーナルの機能停止も報告される場合があります。
Aborting journal on device xvda1
回避策として、UEK R3にアップグレードする前に、ゲストVM内のすべてのext3およびext4ファイル・システムにマウント・オプションbarrier=0を追加します。 たとえば、次のようにマウント・エントリを変更します。
UUID=4e4287b1-87dc-47a8-b69a-075c7579eaf1 / ext3 defaults 1 1
変更後:
UUID=4e4287b1-87dc-47a8-b69a-075c7579eaf1 / ext3 defaults,barrier=0 1 1
この問題は、Oracle VM 3などのXen 4ベースのシステムには当てはまりません。 (バグID 17310816、17313428)
Kdumpサービス構成
デフォルトでは、カーネル・ダンプ・サービス(Kdump)は有効になっていますが、構成されていません。 次の起動時メッセージは、Kdumpを構成する必要があることを示しています。
kdump: No crashkernel parameter specified for running kernel
このメッセージが表示されないようにするには、カーネル・ダンプ構成GUI (system-config-kdump)を使用して、Kdumpを構成するか、無効にします。 (バグID 16242031)
UEKのcrashkernel
設定を構成する場合は、標準の設定(crashkernel=128M@32M
など)のみがサポートされます。 crashkernel=auto
などの設定は、Red Hat Compatible Kernelで使用できますが、UEKではサポートされないため、Kdumpの起動に失敗します。 (バグID 13495212)
Linuxコンテナの32ビット・サポート
Linuxコンテナ・パッケージ(lxc
)は、i386アーキテクチャでは使用できません。
LinuxコンテナとSELinuxの相互運用性
コンテナを適切に操作するために、ホスト・システム上のSELinuxを完全に無効にすることが必要になる場合があります。 たとえば、次の条件下では、SELinuxがコンテナ操作の妨げになる場合があります。
コンテナ内部からhaltコマンドまたはshutdownコマンドを実行すると、コンテナがハングするか、
permission denied
エラーが発生します。 (代替の回避策として、コンテナ内部からinit 0コマンドを使用してコンテナを停止します。)コンテナ内部でパスワードを設定すると、
root
として実行した場合でも、permission denied
エラーが発生します。コンテナへのsshログインを許可する場合。sshログインは、
lxc-0.9.0-2.0.5
パッケージ(またはこのパッケージの新しいバージョン)をインストールしている場合、SELinuxが有効なときに可能です。
ホスト上でSELinuxを無効にするには:
SELinuxの構成ファイル
/etc/selinux/config
を編集し、SELINUX
ディレクティブの値をdisabled
に設定します。ホスト・システムを停止して再起動します。
(バグID 15967411)
Linuxコンテナ構成のデフォルトの場所
コンテナの構成のデフォルトの場所が、lxc 0.8.0
以降では/etc/lxc/
からname
/container/
に変更されました。
name
Oracle Linuxの前の更新で作成したコンテナを起動するには、次の例のように、-fオプションをlxc-startに指定します。
# lxc-start -n ol6u3 -f /etc/lxc/ol6u3/config
既存のコンテナを変換して新しい場所を使用するには:
コンテナの構成ディレクトリを
/container/
に移動します。name
# mv /etc/lxc/
name
/container/container/
ファイルを編集して、name
/configlxc.rootfs
およびlxc.mount
パラメータの値を変更し、/etc/lxc
ではなく、/container
を示すようにします。たとえば、
config
ファイルに次のエントリが含まれている場合:lxc.rootfs = /etc/lxc/example/rootfs lxc.mount.entry=/lib /etc/lxc/example/rootfs/lib none ro,bind 0 0 lxc.mount.entry=/usr/lib /etc/lxc/example/rootfs/usr/lib none ro,bind 0 0 lxc.mount.entry=/lib64 /etc/lxc/example/rootfs/lib64 none ro,bind 0 0 lxc.mount.entry=/usr/lib64 /etc/lxc/example/rootfs/usr/lib64 none ro,bind 0 0
これらのエントリを変更して、次を読み込みます。
lxc.rootfs = /container/example/rootfs lxc.mount.entry=/lib /container/example/rootfs/lib none ro,bind 0 0 lxc.mount.entry=/usr/lib /container/example/rootfs/usr/lib none ro,bind 0 0 lxc.mount.entry=/lib64 /container/example/rootfs/lib64 none ro,bind 0 0 lxc.mount.entry=/usr/lib64 /container/example/rootfs/usr/lib64 none ro,bind 0 0
コンテナを変換すると、-fオプションをlxc-startに指定する必要はありません。 (バグID 15967411)
Mellanox ConnectXドライバ
Mellanox ConnectXコア、EthernetおよびInfiniBandドライバは、x86-64アーキテクチャのみでサポートされます。 (バグID 16228063)
mlx4_coreがmlnx_enとofaパッケージ間で競合する
mlnx_en
およびofa
パッケージには、両方ともmlx4_core
が含まれています。 これらのパッケージのいずれか1つのみをインストールするようにしてください。 両方のパッケージを1つのサーバーにインストールしようとすると、パッケージの競合エラーが発生します。 Mellanox Ethernet Controllerがある場合は、mlnx_en
をインストールします。 Mellanox InfiniBand Controllerがある場合は、ofa
をインストールします。 EthernetとInfiniBandの両方のコントローラがサポートされているため、システムに両方のコントローラがある場合は、ofa
を使用します。
Oracle ClusterwareがSELinuxの有効なASM Storage上で起動に失敗する
SELinuxポリシー・パッケージが最近更新されていない場合、Cluster Ready Services (CRS)が/var/log/messages
にある次のようなメッセージで起動に失敗する場合があります。
SELinux is preventing /usr/lib/oracleasm/oracleasm-instantiate-disk from associate access on the filesystem DATA1.
解決策は、selinux-policy
およびselinux-policy-targeted
パッケージをアップグレードして3.7.195.0.1.el6_4.5より前のバージョンを実行しないようにすることです。
# yum update 'selinux-policy*'
パッケージのアップグレード後にシステムを再起動します。 (バグID 13925445)
Oracle RDBMS Server 11gR2のインストール前設定がインストール後に表示されない
x86-64システムで、pam.i386
パッケージを手動またはパッケージに依存してインストールし、oracle-rdbms-server-11gR2-preinstall
パッケージも選択されている場合は、これにより、/etc/security/limits.conf
のOracle Databaseの設定が上書きされます。 これは、非標準パッケージを含むキックスタート自動化インストールの実行中に発生する可能性が高くなります。 設定をリストアするには、oracle-rdbms-server-11gR2-preinstall-verifyスクリプトを実行します。 (バグID 14212822)
Oracle Databaseのインストール中にOracle VM 3.0ゲストがクラッシュする
起動時に、ゲストに設定された最大メモリー(maxmem
)パラメータの値が、指定された量(memory
)を超えると、Oracle VM 3.0のPVHVMゲストがOracle Databaseのインストール中にクラッシュします。 この問題を回避するには、maxmem
およびmemory
パラメータの値が同じになるようにします。 この問題は、Oracle VM 3.1.1で解決済です。 (バグID 13396734)
ハードウェア仮想化ゲストの準仮想化ドライバ
Unbreakable Enterprise Kernelでは、Oracle VMのHVMゲストのPVドライバ(PVHVM)のサポートが追加されました。 デフォルトは、HVMゲストでの実行時にPVドライバのみを表します。 ドライバを含むkernel-uek
完全仮想化ハードウェアを実行するには、次の例のように、パラメータxen_emul_unplug=never
を/etc/grub.conf
の起動パラメータに追加します。
kernel /vmlinuz-2.6.32-300.2.1.el6uek ro root=/dev/VolGroup00/LogVol00 xen_emul_unplug=never
このパラメータを追加すると、以前と同様に、カーネルがエミュレート・ドライバも表すようになります(例: 8139cp
ネットワーク・ドライバ)。
インストール後のAnacondaエラー
特定の場合に、インストールが正常に完了してシステムを再起動すると、次のようなエラーが発生する場合があります。
Error in sys.excepthook: Traceback (most recent call last): File "/usr/lib/python2.6/site-packages/meh/handler.py", line 161, in (lambda) File "/usr/lib/anaconda/exception.py", line 44, in handleException File "/usr/lib/python2.6/site-packages/meh/handler.py", line 106, in handleException File "/usr/lib/anaconda/gui.py", line 1169, in mainExceptionWindow ImportError: No module named ui.gui
14:05:55 CRITICAL: anaconda 11.5.0.47 exception report Traceback (most recent call first): File "/usr/lib64/python2.6/site-packages/gtk-2.0/gtk/_lazyutils.py", line 32, in __ getattr__ File "/usr/lib/anaconda/gui.py", line 1453, in keyRelease if ((event.keyval == gtk.keysyms.KP_Delete ImportError: No module named keysyms
これらのエラーは無視しても問題ありません。
RDMAでmlx4_ib
モジュールがロードされない
OFEDスタックおよびRDMAサービスを有効にした場合でRDMAパッケージのバージョンがrdma‑3.10‑3.0.2.el6
より低い場合は、RDMAサービスはmlx4_ib
モジュールを自動ロードしません。
起動時にmlx4_ib
モジュールをロードするようにRDMAサービスを構成するには:
/etc/rdma/rdma.conf
を編集し、このファイルにMLX4_LOAD=yes
エントリを設定します。変更を有効にするため、RDMAサービスを再起動するか、システムを再起動します。
Receive Packet Steeringエラー
Receive Packet Steeringを使用する特定のネットワーク操作により、システム・エラーが発生する場合があります。 (バグID 11071685)
Completely Fair Scheduler用のsched_yield()設定
Unbreakable Enterprise Kernelでは、デフォルトの設定はkernel.sched_compat_yield=1
です。
Red Hat Compatible Kernelでは、デフォルトの設定はkernel.sched_compat_yield=0
です。
ハードウェア仮想化ゲストのシリアル・コンソールの設定
ハードウェア仮想化ゲストにシリアル・コンソールを設定するには、次の設定をゲストに使用します。
次のパラメータを
/etc/grub.conf
のカーネル・ブート行に追加します。console=tty0 console=ttyS0,57600n8
次の行を
/etc/securetty
に追加します。ttyS0
失敗したパスのリストア中に誤ったudevメッセージが表示される
失敗したパスがマルチパス構成でリストアされると、udevd-work
エラー・メッセージが/var/log/messages
に表示される場合があります。 これらのメッセージが表示されても、失敗したパスがリストアされるため、無視して問題ありません。 (バグID 11682171)
大規模メモリー32ビット・システムのサポート
Oracle Linux 5より前のリリースのOracle Linuxには、システムが32ビット・モードで最大64GBのメモリーをアドレス指定できるhugememカーネルが提供されていました。 hugememカーネルはOracle Linux 5以降のリリースでは利用できません。
Unbreakable Enterprise Kernel (UEK)は、ベア・メタルおよびハードウェア仮想化マシン(HVM)システム上の32ビット・カーネルで最大16GBのメモリー、完全な準仮想化マシン(PVM)システムで8GBをサポートします。32ビットPVMゲスト・オペレーティング・システムはホスト上の物理メモリーの最初の128GBに存在する必要があります。
Red Hat Compatible Kernel (RHCK)には、PVMシステムが最大16GBのメモリーを持てることを除いて、同じ制限があります。 UEKのPVMに対する8GBの制限は、信頼性の理由で選択されました。
32ビット・システムでは、PAE (物理アドレス拡張)メモリー機能を使用して4GBを超える物理メモリーを各プロセスに使用可能な32ビット・アドレス空間にマップします。 64ビット・システムでは、メモリー抽象化の追加のレイヤーを必要とせずに4GBを超えるメモリーをアドレス指定できます。
x86-64のOracle Linuxには32ビット・ライブラリが含まれているため、64ビットと32ビットの両方のLinux用に作成されたアプリケーションを同じシステムで実行できます。 この機能によって、32ビット・アプリケーションを実行する能力を保持しながら、事実上無制限のメモリー・サイズへのスケーラビリティが提供されます。 4GBを超えるメモリーのシステムには、この構成をお薦めします。 (バグID 16974301)
udevdメッセージ
起動時に、次のようなメッセージがdmesg
または/var/log/messages
に記録される場合があります。
udevd (pid
): /proc/pid
/oom_adj is deprecated, please use /proc/pid
/oom_score_adj instead.
udevd
プロセスでは、システムのメモリーが不足した場合に、非推奨のoom_adj
カーネル・インタフェースを使用して、強制終了されないようにします。 その場合でも、アクションは成功するため、このメッセージは無視しても問題ありません。 メッセージが表示されないようにするには、パッケージudev-147-2.42.el6.arch.rpm
以上をインストールします。 (バグID 13655071、13712009)
Oracle LinuxゲストをULNに登録できない
Virtual Boxで実行中のOracle LinuxゲストをUnbreakable Linux Network (ULN)に登録すると、サーバー通信エラーが発生して失敗する場合があります。 回避策は、ゲストでroot
として次のコマンドを実行します。
# echo "uuid=`uuidgen -t`" >> /etc/sysconfig/rhn/up2date
その後、uln_registerを再度実行できます。 (バグID 14696776)
最初の再起動後にULNに登録できない
Oracle Linux 6のインストール後に初めて再起動すると、システムをULNに登録するように求められます。 インストール中にネットワークを構成しなかった場合、ULNへの登録プロセスが失敗します。 システムを登録するには、root
としてログインして、システムのネットワークを手動で構成し、uln_registerを実行します。
SELinuが無効な場合にxxguestパッケージをインストールできない
PREIN
スクリプト・エラーが発生してxguest
パッケージのインストールに失敗する場合は、/etc/selinux/config
でSELINUX=enforcing
を設定してSELinuxを有効にし、システムを再起動して、xguest
パッケージを再インストールします。 (バグID 13495388)