| ナビゲーションリンクをスキップ | |
| 印刷ビューの終了 | |
|
Oracle Solaris Cluster ソフトウェアのインストール Oracle Solaris Cluster 3.3 3/13 (日本語) |
1. Oracle Solaris Cluster 構成の計画
2. グローバルクラスタノードへのソフトウェアのインストール
新規グローバルクラスタまたは新規グローバルクラスタノードの確立
すべてのノードで Oracle Solaris Cluster ソフトウェアを構成する方法 (scinstall)
すべてのノードで Oracle Solaris Cluster ソフトウェアを構成する方法 (XML)
Oracle Solaris および Oracle Solaris Cluster ソフトウェアをインストールする方法 (JumpStart)
ノードまたはプライベートネットワークを追加する方法ときにプライベートネットワーク構成を変更する方法
追加のグローバルクラスタノードとして Oracle Solaris Cluster ソフトウェアを構成する方法 (scinstall)
追加のグローバルクラスタノードで Oracle Solaris Cluster ソフトウェアを構成する方法 (XML)
グローバルクラスタへのノード追加後に定足数デバイスを更新する方法
このセクションでは、新しいグローバルクラスタを確立したり、既存のクラスタにノードを追加したりするための情報と手順について説明します。グローバルクラスタノードは、物理マシンの場合もあれば、Oracle VM Server for SPARC I/O ドメインの場合もあれば (SPARC のみ)、Oracle VM Server for SPARC ゲストドメインの場合もあります (SPARC のみ)。クラスタは、これらの種類のノードを任意に組み合わせて構成できます。これらのタスクを開始する前に、「ソフトウェアのインストール」で説明した手順に従って、Oracle Solaris OS、Oracle Solaris Cluster フレームワーク、およびその他の製品用のソフトウェアパッケージをインストールしていることを確認してください。
次のタスクマップに、新しいグローバルクラスタ、または既存のグローバルクラスタに追加されたノードに対して実行するタスクを示します。 ここに示す順に従って手順を実行します。
表 3-1 タスクマップ:新しいグローバルクラスタの確立
| ||||||||||||||||||||||||||||||
表 3-2 タスクマップ:既存のグローバルクラスタにノードを追加する
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||
Oracle Solaris Cluster ソフトウェアをクラスタのすべてのノードで構成するには、グローバルクラスタの 1 つのノードからこの手順を実行します。
注 - この手順では、対話型の scinstall コマンドを使用します。インストールスクリプトを開発するときなど、非対話型の scinstall コマンドを使用する場合は、scinstall(1M) のマニュアルページを参照してください。
scinstall コマンドを実行する前に、手動またはサイレントモード形式の installer プログラムを使用して、Oracle Solaris Cluster ソフトウェアパッケージがノードにインストールされていることを確認します。インストールスクリプトから installer プログラムを実行する方法については、『Sun Java Enterprise System 5 Update 1 Installation Guide for UNIX』の第 5 章「Installing in Silent Mode」を参照してください。
始める前に
次のタスクを実行します。
Oracle Solaris Cluster ソフトウェアをサポートするように Oracle Solaris OS がインストールされているか確認します。
Oracle Solaris ソフトウェアがすでにノード上にインストールされている場合は、Oracle Solaris のインストールが Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの要件、およびそのクラスタにインストールする予定のほかのソフトウェアの要件を満たしていることを確認する必要があります。Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの要件を満たすように Oracle Solaris ソフトウェアをインストールする方法の詳細については、「Oracle Solaris ソフトウェアをインストールする方法」を参照してください。
SPARC: Oracle VM Server for SPARC の I/O ドメイン、またはゲストドメインをクラスタノードとして構成する場合、各物理マシン上に Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアがインストールされていることと、ドメインが Oracle Solaris Cluster の要件を満たしていることを確認します。「SPARC: Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアをインストールし、ドメインを作成する方法」を参照してください。
Oracle Solaris Cluster ソフトウェアパッケージおよびパッチが各ノードにインストールされていることを確認します。「Oracle Solaris Cluster フレームワークおよびデータサービスソフトウェアパッケージをインストールする方法」を参照してください。
scinstall ユーティリティーを「通常」または「カスタム」のどちらのモードで使用するかを決定します。
「通常」を指定した Oracle Solaris Cluster ソフトウェアのインストールでは、scinstall が自動的に次のデフォルト構成を指定します。
|
scinstall ユーティリティーを「通常」モードで実行するか、「カスタム」モードで実行するかに応じて、次のどちらかのクラスタ構成ワークシートを埋めてください。
「通常」モードのワークシート - 「通常」モードを使用して、デフォルト値をすべて受け入れる場合は、次のワークシートに必要事項を記入します。
| ||||||||||||||||||||||||||||||
「カスタム」モードのワークシート - 「カスタム」モードを使用して構成データをカスタマイズする場合は、次のワークシートに必要事項を記入します。
注 - 単一ノードクラスタをインストールしている場合、クラスタでプライベートネットワークを使用していなくても、scinstall ユーティリティーが自動的にデフォルトのプライベートネットワークアドレスとネットマスクを割り当てます。
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
これらのガイドラインに従い、次に示す手順で対話式の scinstall ユーティリティーを使用します。
対話式 scinstall を使用すると、先行入力が可能になります。したがって、次のメニュー画面がすぐに表示されなくても、Return キーを押すのは一度だけにしてください。
特に指定のある場合を除いて、Control-D キーを押すと、関連する一連の質問の最初に戻るか、メインメニューに戻ります。
前のセッションのデフォルトの解凍が、質問の最後に角かっこ ([ ]) で囲まれて表示されます。入力せずに角かっこ内の回答を入力するには、Return キーを押します。
すべてのクラスタノードへの スーパーユーザーのリモートシェル (rsh(1M)) またはセキュアシェル (ssh(1)) アクセス を有効にします。
スイッチのドキュメントの手順に従って、NDP が有効になっているかどうかを確認し、NDP を無効にします。
クラスタ構成中に、ソフトウェアはプライベートインターコネクトにトラフィックがないことを確認します。プライベートインターコネクトでトラフィックを確認したときに NDP がプライベートアダプタにパッケージを送信する場合、ソフトウェアはインターコネクトがプライベートではないものとみなし、クラスタ構成が中断されます。このため、クラスタ作成中は NDP を無効にしてください。
クラスタが確立されたあと、NDP の機能を使用する場合は、プライベートインターコネクトスイッチ上でもう一度 NDP を有効にすることができます。
phys-schost# /usr/cluster/bin/scinstall
*** Main Menu ***
Please select from one of the following (*) options:
* 1) Create a new cluster or add a cluster node
* 2) Configure a cluster to be JumpStarted from this install server
3) Manage a dual-partition upgrade
4) Upgrade this cluster node
* 5) Print release information for this cluster node
* ?) Help with menu options
* q) Quit
Option: 1「新しいクラスタとクラスタノード」メニューが表示されます。
「通常」または「カスタム」モードメニューが表示されます。
「新しいクラスタの作成」画面が表示されます。要件を読み、Control-D キーを押して操作を続けます。
scinstall ユーティリティーは、すべてのクラスタノードのインストールと構成を行い、クラスタをリブートします。クラスタ内ですべてのノードが正常にブートされると、クラスタが確立されます。Oracle Solaris Cluster のインストール出力は、/var/cluster/logs/install/scinstall.log. N ファイルに記録されます。
ノードのサービスがまだオンラインでない場合は、次のステップに進む前に状態がオンラインに変わるまで待ちます。
phys-schost# svcs multi-user-server node STATE STIME FMRI online 17:52:55 svc:/milestone/multi-user-server:default
phys-schost# clnode status
出力は次のようになります。
=== Cluster Nodes === --- Node Status --- Node Name Status --------- ------ phys-schost-1 Online phys-schost-2 Online phys-schost-3 Online
詳細は、clnode(1CL) のマニュアルページを参照してください。
少なくともディスクのいずれかが、クラスタ内の別のノードからアクセス可能である場合、モニターされる共有ディスクパスがすべて失敗すると、この機能はノードを自動的にリブートします。
phys-schost# clnode set -p reboot_on_path_failure=enabled
設定するプロパティーを指定します。
モニターされる共有ディスクパスすべてに障害が発生する場合、自動ノードリブートを有効化します。
phys-schost# clnode show === Cluster Nodes === Node Name: node … reboot_on_path_failure: enabled …
LOFS を無効にするには、クラスタの各ノードで /etc/system ファイルに次のエントリを追加します。
exclude:lofs
/etc/system ファイルに対する変更は、次回システムをリブートしたあとに有効になります。
注 - 高可用性ローカルファイルシステムで HA for NFS を使用しており、かつ automountd を実行している場合は、LOFS を有効にすることはできません。LOFS によって HA for NFS のスイッチオーバーの問題が発生する可能性があります。高可用性ローカルファイルシステムに HA for NFS を追加することにした場合、次のいずれかの構成上の変更を行う必要があります。
ただし、クラスタで非大域ゾーンを構成する場合は、すべてのクラスタノードで LOFS を有効にする必要があります。高可用性ローカルファイルシステムの HA for NFS を LOFS と共存させる必要がある場合は、LOFS を無効にするのではなく、他のいずれかの方法を使用してください。
LOFS を無効にする。
automountd デーモンを無効にする。
HA for NFS からエクスポートされた高可用性ローカルファイルシステムに含まれるすべてのファイルをオートマウンタマップから除外する。これを選んだ場合、LOFS と automountd デーモンの両方を有効にしておくことができます。
ループバックファイルシステムの詳細については、『Oracle Solaris の管理: デバイスとファイルシステム』の「ループバックファイルシステム」を参照してください。
例 3-1 すべてのノードでの Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの構成
ここでは、scinstall を使用して 2 ノードクラスタ schost で構成タスクを完了したときに、ログに記録される scinstall 進行状況メッセージの例を示します。このクラスタは、「通常」モードで、scinstall ユーティリティーを使用することによって、phys-schost-1 からインストールされます。もう一つのクラスタノードは、phys-schost-2 です。アダプタ名は、bge2 と bge3 です。定足数デバイスの自動選択は有効です。
Installation and Configuration
Log file - /var/cluster/logs/install/scinstall.log.24747
Configuring global device using lofi on phys-schost-1: done
Starting discovery of the cluster transport configuration.
The Oracle Solaris Cluster software is already installed on "phys-schost-1".
The Oracle Solaris Cluster software is already installed on "phys-schost-2".
Starting discovery of the cluster transport configuration.
The following connections were discovered:
phys-schost-1:bge2 switch1 phys-schost-2:bge2
phys-schost-1:bge3 switch2 phys-schost-2:bge3
Completed discovery of the cluster transport configuration.
Started cluster check on "phys-schost-1".
Started cluster check on "phys-schost-2".
cluster check completed with no errors or warnings for "phys-schost-1".
cluster check completed with no errors or warnings for "phys-schost-2".
Removing the downloaded files … done
Configuring "phys-schost-2" … done
Rebooting "phys-schost-2" … done
Configuring "phys-schost-1" … done
Rebooting "phys-schost-1" …
Log file - /var/cluster/logs/install/scinstall.log.24747
Rebooting …注意事項
構成の失敗 – 1 つ以上のノードがクラスタに参加できない場合、または間違った構成情報が指定された場合は、まずこの手順の再実行を試みます。それでも問題が修正されない場合は、誤った構成の各ノードで 「インストールの問題を修正する方法ために Oracle Solaris Cluster ソフトウェアを構成解除する方法」 の手順を実行して、クラスタ構成からそのノードを削除します。 Oracle Solaris Cluster ソフトウェアパッケージをアンインストールする必要はありません。そのあとで、この手順を再実行します。
次の手順
単一ノードクラスタをインストールすると、クラスタは確立されます。「クラスタファイルシステムの作成」に進んで、ボリューム管理ソフトウェアをインストールし、クラスタを構成してください。
複数ノードクラスタをインストールして、自動定足数構成を選択した場合は、インストール後の設定は完了しています。「定足数構成とインストールモードを確認する方法」に進みます。
複数ノードクラスタをインストールして、自動定足数構成を拒否した場合は、インストール後の設定を実行します。「定足数デバイスを構成する方法」に進みます。
クラスタに定足数デバイスを構成する場合、「定足数デバイスを構成する方法」 を参照してください。
それ以外の場合は、「定足数構成とインストールモードを確認する方法」に進みます。
XML クラスタ構成ファイルを使用して新規グローバルクラスタを構成するには、以下の手順を実行します。新しいクラスタは、Oracle Solaris Cluster 3.3 3/13 ソフトウェアを実行する既存のクラスタから複製できます。
この手順では、次のクラスタコンポーネントを構成します。
クラスタ名
クラスタノードのメンバーシップ
クラスタインターコネクト
グローバルデバイス
始める前に
次のタスクを実行します。
Oracle Solaris Cluster ソフトウェアをサポートするように Oracle Solaris OS がインストールされているか確認します。
Oracle Solaris ソフトウェアがすでにノード上にインストールされている場合は、Oracle Solaris のインストールが Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの要件、およびそのクラスタにインストールする予定のほかのソフトウェアの要件を満たしていることを確認する必要があります。Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの要件を満たすように Oracle Solaris ソフトウェアをインストールする方法の詳細については、「Oracle Solaris ソフトウェアをインストールする方法」を参照してください。
Oracle Solaris Cluster ソフトウェアをサポートするように Oracle Solaris OS がインストールされているか確認します。
Oracle Solaris ソフトウェアがすでにノード上にインストールされている場合は、Oracle Solaris のインストールが Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの要件、およびそのクラスタにインストールする予定のほかのソフトウェアの要件を満たしていることを確認する必要があります。Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの要件を満たすように Oracle Solaris ソフトウェアをインストールする方法の詳細については、「Oracle Solaris ソフトウェアをインストールする方法」を参照してください。
SPARC: Oracle VM Server for SPARC の I/O ドメイン、またはゲストドメインをクラスタノードとして構成する場合、各物理マシン上に Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアがインストールされていることと、ドメインが Oracle Solaris Cluster の要件を満たしていることを確認します。「SPARC: Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアをインストールし、ドメインを作成する方法」を参照してください。
構成する各ノードに Oracle Solaris Cluster 3.3 3/13 ソフトウェアとパッチがインストールされていることを確認します。「Oracle Solaris Cluster フレームワークおよびデータサービスソフトウェアパッケージをインストールする方法」を参照してください。
phys-schost# /usr/sbin/clinfo -n
clinfo: node is not configured as part of acluster: Operation not applicable
このメッセージは、潜在ノードで Oracle Solaris Cluster ソフトウェアがまだ構成されていないことを示します。
ノード ID が返されることは、Oracle Solaris Cluster ソフトウェアがすでにノードで構成されていることを示します。
クラスタで旧バージョンの Oracle Solaris Cluster ソフトウェアを実行していて、Oracle Solaris Cluster 3.3 3/13 ソフトウェアをインストールする場合は、代わりに『Oracle Solaris Cluster Upgrade Guide 』に記載されているアップグレード手順を実行してください。
潜在クラスタノードで Oracle Solaris Cluster ソフトウェアがまだ構成されていない場合は、手順 2 に進みます。
スイッチのドキュメントの手順に従って、NDP が有効になっているかどうかを確認し、NDP を無効にします。
クラスタ構成中に、ソフトウェアはプライベートインターコネクトにトラフィックがないことを確認します。プライベートインターコネクトでトラフィックを確認したときに NDP がプライベートアダプタにパッケージを送信する場合、ソフトウェアはインターコネクトがプライベートではないものとみなし、クラスタ構成が中断されます。このため、クラスタ作成中は NDP を無効にしてください。
クラスタが確立されたあと、NDP の機能を使用する場合は、プライベートインターコネクトスイッチ上でもう一度 NDP を有効にすることができます。
phys-schost# cluster export -o clconfigfile
出力先を指定します。
クラスタ構成 XML ファイルの名前。指定するファイル名は、既存のファイルまたはコマンドで作成される新規ファイルになります。
詳細は、cluster(1CL) のマニュアルページを参照してください。
クラスタノードとして構成する他のホストからアクセス可能なディレクトリであれば、任意のディレクトリにファイルを格納できます。
clconfiguration(5CL)のマニュアルページに示した要素の階層に基づいてファイルを作成して下さい。クラスタノードとして構成する他のホストからアクセス可能なディレクトリであれば、任意のディレクトリにファイルを格納できます。
クラスタを確立するには、クラスタ構成 XML ファイルで次のコンポーネントが有効な値を持つ必要があります。
クラスタ名
クラスタノード
クラスタトランスポート
デフォルトでは、クラスタは lofi デバイス上に構成されるグローバルデバイスの名前空間とともに作成されます。代わりに、専用ファイルシステムを使用してその上にグローバルデバイスを作成する必要がある場合は、lofi デバイスの代わりにパーティションを使用する各ノードの <propertyList> 要素に次のプロパティーを追加します。
…
<nodeList>
<node name="node" id="N">
<propertyList>
…
<property name="globaldevfs" value="/filesystem-name">
…
</propertyList>
</node>
…既存のクラスタからエクスポートした構成情報を変更する場合、新しいクラスタを反映するために変更の必要な一部の値 (ノード名など) が複数のクラスタオブジェクトに含まれています。
クラスタ構成 XML ファイルの構造と内容の詳細については、clconfiguration(5CL)のマニュアルページを参照してください。
phys-schost# /usr/share/src/xmllint --valid --noout clconfigfile
詳細については、xmllint(1) のマニュアルページを参照してください。
phys-schost# cluster create -i clconfigfile
入力ソースとして使用するクラスタ構成 XML ファイルの名前を指定します。
ノードのサービスがまだオンラインでない場合は、次のステップに進む前に状態がオンラインに変わるまで待ちます。
phys-schost# svcs multi-user-server node STATE STIME FMRI online 17:52:55 svc:/milestone/multi-user-server:default
phys-schost# clnode status
出力は次のようになります。
=== Cluster Nodes === --- Node Status --- Node Name Status --------- ------ phys-schost-1 Online phys-schost-2 Online phys-schost-3 Online
詳細は、clnode(1CL) のマニュアルページを参照してください。
パッチの場所とインストール方法については、『Oracle Solaris Cluster 3.3 3/13 リリースノート』の「パッチと必須ファームウェアのレベル」を参照してください。
LOFS を無効にするには、クラスタの各ノードで /etc/system ファイルに次のエントリを追加します。
exclude:lofs
/etc/system ファイルに対する変更は、次回システムをリブートしたあとに有効になります。
注 - 高可用性ローカルファイルシステムで HA for NFS を使用しており、かつ automountd を実行している場合は、LOFS を有効にすることはできません。LOFS によって HA for NFS のスイッチオーバーの問題が発生する可能性があります。高可用性ローカルファイルシステムに HA for NFS を追加することにした場合、次のいずれかの構成上の変更を行う必要があります。
ただし、クラスタで非大域ゾーンを構成する場合は、すべてのクラスタノードで LOFS を有効にする必要があります。高可用性ローカルファイルシステムの HA for NFS を LOFS と共存させる必要がある場合は、LOFS を無効にするのではなく、他のいずれかの方法を使用してください。
LOFS を無効にする。
automountd デーモンを無効にする。
HA for NFS からエクスポートされた高可用性ローカルファイルシステムに含まれるすべてのファイルをオートマウンタマップから除外する。これを選んだ場合、LOFS と automountd デーモンの両方を有効にしておくことができます。
ループバックファイルシステムの詳細については、『Oracle Solaris の管理: デバイスとファイルシステム』の「ループバックファイルシステム」を参照してください。
2 ノードクラスタを作成した場合、定足数デバイスを構成する必要があります。必要な定足数デバイスを作成するためにクラスタ構成 XML ファイルを使用しない場合は、代わりに 「定足数デバイスを構成する方法」に進みます。
『Oracle Solaris Cluster 3.3 3/13 With Network-Attached Storage Device Manual 』を参照してください。
phys-schost# xmllint --valid --noout clconfigfile
phys-schost# clquorum add -i clconfigfile devicename
定足数デバイスとして構成するストレージデバイスの名前を指定します。
phys-schost# clquorum reset
phys-schost# claccess deny-all
注 - 初期構成時に、検出されたすべてのデバイスについてディスクパスモニタリングがデフォルトで有効になります。
phys-schost# clnode set -p reboot_on_path_failure=enabled
設定するプロパティーを指定します。
モニターされる共有ディスクパスすべてに障害が発生する場合、自動ノードリブートを有効化します。
phys-schost# clnode show === Cluster Nodes === Node Name: node … reboot_on_path_failure: enabled …
例 3-2 すべてのノードで XML ファイルを使用して、Oracle Solaris Cluster ソフトウェアを構成する
次の例では、既存の 2 ノードクラスタのクラスタ構成と定足数構成を新しい 2 ノードクラスタに複製します。新しいクラスタには Oracle Solaris 10 OS がインストールされ、非大域ゾーンは構成されていません。クラスタ構成は、既存のクラスタノードである phys-oldhost-1 からクラスタ構成 XML ファイル clusterconf.xml にエクスポートされます。新しいクラスタのノード名は、phys-newhost-1 および phys-newhost-2 です。新しいクラスタで定足数デバイスとして構成されるデバイスは、d3 です。
この例で、プロンプト名 phys-newhost-N は、コマンドが両方のクラスタノードで実行されることを示しています。
phys-newhost-N# /usr/sbin/clinfo -n clinfo: node is not configured as part of acluster: Operation not applicable phys-oldhost-1# cluster export -o clusterconf.xml Copy clusterconf.xml to phys-newhost-1 and modify the file with valid values phys-newhost-1# xmllint --valid --noout clusterconf.xml No errors are reported phys-newhost-1# cluster create -i clusterconf.xml phys-newhost-N# svcs multi-user-server STATE STIME FMRI online 17:52:55 svc:/milestone/multi-user-server:default phys-newhost-1# clnode status Output shows that both nodes are online phys-newhost-1# clquorum add -i clusterconf.xml d3 phys-newhost-1# clquorum reset
注意事項
構成の失敗 – 1 つ以上のノードがクラスタに参加できない場合、または間違った構成情報が指定された場合は、まずこの手順の再実行を試みます。それでも問題が修正されない場合は、誤った構成の各ノードで 「インストールの問題を修正する方法ために Oracle Solaris Cluster ソフトウェアを構成解除する方法」 の手順を実行して、クラスタ構成からそのノードを削除します。 Oracle Solaris Cluster ソフトウェアパッケージをアンインストールする必要はありません。そのあとで、この手順を再実行します。
次の手順
「定足数構成とインストールモードを確認する方法」に進みます。
参照
クラスタが完全に確立されたら、既存のクラスタから他のクラスタコンポーネントの構成を複製できます。まだ複製を実行していない場合は、複製する XML 要素の値をコンポーネントを追加するクラスタ構成を反映するように変更します。たとえば、リソースグループを複製する場合、ノード名が同じでないかぎり、<resourcegroupNodeList> エントリに、複製したクラスタからのノード名ではなく、新しいクラスタの有効なノード名が含まれることを確認してください。
クラスタコンポーネントを複製するには、複製するクラスタコンポーネントのオブジェクト指向コマンドの export サブコマンドを実行します。コマンド構文およびオプションの詳細については、複製するクラスタオブジェクトのマニュアルページを参照してください。次の表に、クラスタを確立したあとでクラスタ構成 XML ファイルから作成できるクラスタコンポーネントと、そのコンポーネントの複製に使用するコマンドのマニュアルページの一覧を示します。
|
この手順では、カスタム JumpStart インストール方法である scinstall(1M) を設定および使用する方法について説明します。この方法は、Oracle Solaris OS と Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの両方をすべてのグローバルクラスタノードにインストールし、クラスタを確立します。この手順を使用して、既存のクラスタに新しいノードを追加することもできます。
始める前に
次のタスクを実行します。
Oracle Solaris ソフトウェアをインストールする前に、ハードウェアの設定が完了していることと、接続が検証済みであることを確認します。ハードウェアを設定する方法の詳細については、Oracle Solaris Cluster ハードウェアのドキュメントとサーバーおよびストレージデバイスのドキュメントを参照してください。
各クラスタノードの Ethernet アドレスを調べます。
ネームサービスを使用する場合、クライアントでクラスタサービスへのアクセスに使用するすべてのネームサービスに、次の情報が追加されていることを確認します。計画のガイドラインについては、「パブリックネットワーク IP アドレス」を参照してください。Oracle Solaris のネームサービスの使用については、Oracle Solaris のシステム管理者向けのドキュメントを参照してください。
すべてのパブリックホスト名と論理アドレスに関するアドレスと名前の対応付け
JumpStart インストールサーバーの IP アドレスとホスト名
クラスタ構成の計画が完了していることを確認します。要件とガイドラインについては、「クラスタソフトウェアのインストールの準備をする方法」を参照してください。
フラッシュアーカイブの作成元のサーバーで、Oracle Solaris Cluster ソフトウェアのサポートに必要な Oracle Solaris OS ソフトウェア、パッチ、およびファームウェアがすべてインストールされていることを確認します。
Oracle Solaris ソフトウェアがすでにサーバー上にインストールされている場合は、Oracle Solaris のインストールが Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの必要条件、およびそのクラスタにインストールする予定のほかのソフトウェアの要件を満たしていることを確認してください。Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの要件を満たすように Oracle Solaris ソフトウェアをインストールする方法の詳細については、「Oracle Solaris ソフトウェアをインストールする方法」を参照してください。
SPARC: Oracle VM Server for SPARC の I/O ドメイン、またはゲストドメインをクラスタノードとして構成する場合、各物理マシン上に Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアがインストールされていることと、ドメインが Oracle Solaris Cluster の要件を満たしていることを確認します。「SPARC: Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアをインストールし、ドメインを作成する方法」を参照してください。
フラッシュアーカイブの作成元のサーバーに、Oracle Solaris Cluster ソフトウェアパッケージおよびパッチがインストールされていることを確認します。「Oracle Solaris Cluster フレームワークおよびデータサービスソフトウェアパッケージをインストールする方法」を参照してください。
scinstall ユーティリティーを「通常」または「カスタム」のどちらのモードで使用するかを決定します。「通常」を指定した Oracle Solaris Cluster ソフトウェアのインストールでは、scinstall が自動的に次のデフォルト構成を指定します。
|
scinstall ユーティリティーを「通常」モードで実行するか、「カスタム」モードで実行するかに応じて、次のどちらかのクラスタ構成ワークシートを埋めてください。ガイドラインの計画については、「Oracle Solaris Cluster 環境の計画」を参照してください。
「通常」モードのワークシート - 「通常」モードを使用して、デフォルト値をすべて受け入れる場合は、次のワークシートに必要事項を記入します。
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「カスタム」モードのワークシート - 「カスタム」モードを使用して構成データをカスタマイズする場合は、次のワークシートに必要事項を記入します。
注 - 単一ノードクラスタをインストールしている場合、クラスタでプライベートネットワークを使用していなくても、scinstall ユーティリティーが自動的にデフォルトのプライベートネットワークアドレスとネットマスクを使用します。
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
これらのガイドラインに従い、次に示す手順で対話式の scinstall ユーティリティーを使用します。
対話式 scinstall を使用すると、先行入力が可能になります。したがって、次のメニュー画面がすぐに表示されなくても、Return キーを押すのは一度だけにしてください。
特に指定のある場合を除いて、Control-D キーを押すと、関連する一連の質問の最初に戻るか、メインメニューに戻ります。
前のセッションのデフォルトの解凍が、質問の最後に角かっこ ([ ]) で囲まれて表示されます。入力せずに角かっこ内の回答を入力するには、Return キーを押します。
JumpStart インストールサーバーが次の要件を満たしていることを確認します。
インストールサーバーがクラスタノードと同じサブネット上にあるか、クラスタノードが使用するサブネットの Oracle Solaris ブートサーバー上にあります。
インストールサーバー自体はクラスタノードではありません。
インストールサーバーによって、Oracle Solaris Cluster ソフトウェアがサポートする Oracle Solaris OS のリリースがインストールされます。
Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの JumpStart インストール用のカスタム JumpStart ディレクトリが存在しています。この jumpstart-dir ディレクトリは次の要件を満たす必要があります。
check ユーティリティーのコピーを含んでいる。
JumpStart インストールサーバーにより読み取り用に NFS エクスポートされている。
各新規クラスタノードが、Oracle Solaris Cluster インストール用に設定されたカスタム JumpStart ディレクトリを使用する、カスタム JumpStart インストールクライアントとして構成されています。
ソフトウェアプラットフォームと OS のバージョンに該当する手順に従って、JumpStart インストールサーバーを設定します。『Oracle Solaris 10 1/13 インストールガイド: JumpStart インストール』の「ネットワーク上のシステム用のプロファイルサーバーの作成」を参照してください。
setup_install_server(1M) と add_install_client(1M) のマニュアルページも参照してください。
詳細については、『Oracle Solaris Cluster システム管理』の「既存のクラスタにノードを追加する方法」を参照してください。
Oracle Solaris ソフトウェアがすでにサーバー上にインストールされている場合は、Oracle Solaris のインストールが Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの必要条件、およびそのクラスタにインストールする予定のほかのソフトウェアの要件を満たしていることを確認してください。Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの要件を満たすように Oracle Solaris ソフトウェアをインストールする方法の詳細については、「Oracle Solaris ソフトウェアをインストールする方法」を参照してください。
「Oracle Solaris ソフトウェアをインストールする方法」の手順に従ってください。
「SPARC: Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアをインストールし、ドメインを作成する方法」の手順に従ってください。
「Oracle Solaris Cluster フレームワークおよびデータサービスソフトウェアパッケージをインストールする方法」の手順に従ってください。
パッチの場所とインストール方法については、『Oracle Solaris Cluster 3.3 3/13 リリースノート』の「パッチと必須ファームウェアのレベル」を参照してください。
machine# cacaoadm enable
この手順は、ネームサービスを使用しているかどうかに関わらず実行します。追加する必要のある IP アドレスを持つ Oracle Solaris Cluster コンポーネントの一覧については、「パブリックネットワーク IP アドレス」を参照してください。
次のコマンドは、Web コンソールから構成情報を削除します。この構成情報の一部はインストールしたシステムに固有です。フラッシュアーカイブを作成する前に、この情報を削除する必要があります。それ以外の場合、クラスタノードに転送される構成情報によって、Web コンソールが起動しなくなったり、クラスタノードと正しくやり取りできなくなったりする可能性があります。
# /usr/share/webconsole/private/bin/wcremove -i console
構成解除された Web コンソールをクラスタノードにインストールし、Web コンソールをはじめて起動したあと、Web コンソールは自動的にその初期構成を実行し、クラスタノードの情報を使用します。
wcremove コマンドの詳細については、『Oracle Solaris の管理: 基本管理』の「Oracle Java Web Console のユーザー ID」を参照してください。
『Oracle Solaris 10 1/13 インストールガイド: フラッシュアーカイブ (作成とインストール)』の第 3 章「フラッシュアーカイブの作成 (タスク)」の手順に従ってください。
machine# flarcreate -n name archive
フラッシュアーカイブに付ける名前。
フラッシュアーカイブに付ける、フルパスを含んだファイル名。規則に基づき、ファイル名の末尾は .flar になります。
自動ファイル共有の詳細については、『Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス)』の第 4 章「ネットワークファイルシステムの管理 (概要)」を参照してください。
メディアパスで、arch を sparc または x86 に置き換え、ver を Oracle Solaris 10 を表す 10 に置き換えます。
installserver# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_arch/Product/sun_cluster/ \ Solaris_ver/Tools/ installserver# ./scinstall
scinstall のメインメニューが表示されます。
このオプションは、カスタム JumpStart 終了スクリプトの構成に使用されます。JumpStart はこれらの終了スクリプトを使用して Oracle Solaris Cluster ソフトウェアをインストールします。
*** Main Menu ***
Please select from one of the following (*) options:
* 1) Create a new cluster or add a cluster node
* 2) Configure a cluster to be JumpStarted from this install server
3) Manage a dual-partition upgrade
4) Upgrade this cluster node
* 5) Print release information for this cluster node
* ?) Help with menu options
* q) Quit
Option: 2scinstall コマンドは、構成情報を格納し、/jumpstart-dir /autoscinstall.d/3.2/ ディレクトリの autoscinstall.class デフォルト class ファイルをコピーします。このファイルは次の例のようになります。
install_type initial_install system_type standalone partitioning explicit filesys rootdisk.s0 free / filesys rootdisk.s1 750 swap filesys rootdisk.s3 512 /globaldevices filesys rootdisk.s7 20 cluster SUNWCuser add package SUNWman add
必要に応じて、Oracle Solaris OS をフラッシュアーカイブマシンにインストールしたとき、または scinstall ユーティリティーを実行したときに選択した構成に一致するように、エントリを変更します。
| ||||||||||||
archive_location キーワードとともに使用したときの retrieval_type および location の有効な値については、『Oracle Solaris 10 1/13 インストールガイド: JumpStart インストール』の「archive_location キーワード」を参照してください。
cluster SUNWCuser add package SUNWman add
autoscinstall.class ファイルは、End User Oracle Solaris ソフトウェアグループ (SUNWCuser) をインストールします。
次の表に、Oracle Solaris Cluster の一部の機能をサポートするために必要になる Oracle Solaris パッケージの一覧を示します。これらのパッケージは、End User Oracle Solaris ソフトウェアグループに含まれません。詳細については、「Oracle Solaris ソフトウェアグループの考慮事項」を参照してください。
|
次のいずれかの方法で、デフォルトの class ファイルを変更できます。
autoscinstall.class ファイルを直接編集します。これらの変更は、このカスタム JumpStart ディレクトリを使用するすべてのクラスタ内のすべてのノードに適用されます。
ほかのプロファイルを指すように rules ファイルを更新し、続いて check ユーティリティーを実行して rules ファイルを検証します。
Oracle Solaris OS インストールプロファイルが最低限の Oracle Solaris Cluster ファイルシステム割り当て要件を満たすかぎり、Oracle Solaris Cluster ソフトウェアは、インストールプロファイルに対するその他の変更に制限を一切加えません。Oracle Solaris Cluster ソフトウェアをサポートするためのパーティション分割のガイドラインおよび要件については、「システムディスクパーティション」を参照してください。
JumpStart のプロファイルの詳細については、『Oracle Solaris 10 1/13 インストールガイド: JumpStart インストール』の第 3 章「JumpStart インストールの準備 (タスク)」を参照してください。
独自の終了スクリプトは、scinstall コマンドでインストールされる標準の終了スクリプトのあとで実行します。JumpStart 終了スクリプトの作成については、『Oracle Solaris 10 1/13 インストールガイド: JumpStart インストール』の第 3 章「JumpStart インストールの準備 (タスク)」を参照してください。
手順 15 を参照してください。
クラスタ内のノードごとに 1 つの node ディレクトリを作成します。または、この命名規則を使用して、共有 finish スクリプトへのシンボリックリンクを作成します。
スイッチのドキュメントの手順に従って、NDP が有効になっているかどうかを確認し、NDP を無効にします。
クラスタ構成中に、ソフトウェアはプライベートインターコネクトにトラフィックがないことを確認します。プライベートインターコネクトでトラフィックを確認したときに NDP がプライベートアダプタにパッケージを送信する場合、ソフトウェアはインターコネクトがプライベートではないものとみなし、クラスタ構成が中断されます。このため、クラスタ作成中は NDP を無効にしてください。
クラスタが確立されたあと、NDP の機能を使用する場合は、プライベートインターコネクトスイッチ上でもう一度 NDP を有効にすることができます。
スーパーユーザーとして、次のコマンドを使用して、cconsole ユーティリティーを起動します。
adminconsole# /opt/SUNWcluster/bin/cconsole clustername &
また、cconsole ユーティリティーを使用してマスターウィンドウを開き、ここでの入力を個々のすべてのコンソールウィンドウに同時に送信できます。
phys-schost# shutdown -g0 -y -i0
ok boot net - install
注 - 上記コマンド内のダッシュ記号 (-) の両側は、空白文字で囲む必要があります。
Press any key to reboot. keystroke
初期化シーケンスが完了すると、「BIOS セットアップユーティリティー」画面が表示されます。
ブートデバイスの一覧が表示されます。
IBA ブート選択肢の右側にある一番小さい数字は下位の Ethernet ポート番号に対応します。IBA ブート選択肢の右側にある大きい数字は上位の Ethernet ポート番号に対応します。
ブートシーケンスが再度開始されます。さらに処理が進むと、GRUB メニューが表示されます。
注 - Oracle Solaris JumpStart エントリが表示された唯一のエントリである場合は、代わりに選択画面がタイムアウトするまで待機することもできます。30 秒以内に応答しない場合、システムは自動的にブートシーケンスを継続します。
さらに処理が進むと、インストールタイプのメニューが表示されます。
注 - 30 秒のタイムアウト期間が経過するまでにカスタム JumpStart の番号を入力しないと、システムは自動的に Oracle Solaris の対話型インストールを開始します。
JumpStart は Oracle Solaris OS と Oracle Solaris Cluster ソフトウェアを各ノードにインストールします。インストールが正常に完了すると、各ノードは新しいクラスタノードとして完全にインストールされます。Oracle Solaris Cluster のインストール出力は、/var/cluster/logs/install/scinstall.log. N ファイルに記録されます。
注 - この時点で BIOS を中断しない場合、自動的にインストールタイプのメニューに戻ります。そこで 30 秒以内に入力しない場合、システムは自動的に対話型インストールを開始します。
さらに処理が進むと、BIOS セットアップユーティリティーが表示されます。
ブートデバイスの一覧が表示されます。
ブートシーケンスが再度開始されます。クラスタモードへのブートを完了するために、GRUB メニューで行う必要のある操作はこれ以上ありません。
ノードのサービスがまだオンラインでない場合は、次のステップに進む前に状態がオンラインに変わるまで待ちます。
phys-schost# svcs multi-user-server node STATE STIME FMRI online 17:52:55 svc:/milestone/multi-user-server:default
phys-schost# mount | grep global | egrep -v node@ | awk '{print $1}'phys-schost-new# mkdir -p mountpoint
たとえば、mount コマンドで返されるファイルシステム名が /global/dg-schost-1 である場合、クラスタに追加されるノードで、mkdir - p /global/dg-schost-1 を実行します。
LOFS を無効にするには、クラスタの各ノードで /etc/system ファイルに次のエントリを追加します。
exclude:lofs
/etc/system ファイルに対する変更は、次回システムをリブートしたあとに有効になります。
注 - 高可用性ローカルファイルシステムで HA for NFS を使用しており、かつ automountd を実行している場合は、LOFS を有効にすることはできません。LOFS によって HA for NFS のスイッチオーバーの問題が発生する可能性があります。高可用性ローカルファイルシステムに HA for NFS を追加することにした場合、次のいずれかの構成上の変更を行う必要があります。
ただし、クラスタで非大域ゾーンを構成する場合は、すべてのクラスタノードで LOFS を有効にする必要があります。高可用性ローカルファイルシステムの HA for NFS を LOFS と共存させる必要がある場合は、LOFS を無効にするのではなく、他のいずれかの方法を使用してください。
LOFS を無効にする。
automountd デーモンを無効にする。
HA for NFS からエクスポートされた高可用性ローカルファイルシステムに含まれるすべてのファイルをオートマウンタマップから除外する。これを選んだ場合、LOFS と automountd デーモンの両方を有効にしておくことができます。
ループバックファイルシステムの詳細については、『Oracle Solaris の管理: デバイスとファイルシステム』の「ループバックファイルシステム」を参照してください。
|
このエントリは、次のシステムリブート後に有効になります。
この値を設定すると、ログインプロンプトにアクセスできないときにノードをリブートできます。
grub edit> kernel /platform/i86pc/multiboot kmdb
リブートが必要なタスクの例は次のとおりです。
既存のクラスタへの新しいノードの追加
ノードまたはクラスタのリブートを必要とするパッチのインストール
有効にするためにリブートの必要な構成の変更
phys-schost-1# cluster shutdown -y -g0 clustername
注 - クラスタがシャットダウンするまで、最初にインストールしたクラスタノードをリブートしないでください。クラスタのインストールモードが無効になるまでは、最初にインストールした (つまり、クラスタを構築した) ノードだけが定足数投票権を持ちます。まだインストールモードにある確立されたクラスタで、最初にインストールしたノードをリブートする前にクラスタをシャットダウンしていない場合、残りのクラスタノードが定足数を獲得できません。クラスタ全体が停止します。
clsetup コマンドを初めて実行するまで、クラスタノードは、インストールモードのままになります。「定足数デバイスを構成する方法」の手順の間にこのコマンドを実行します。
ok boot
GRUB メニューが表示された時点で、適切な Oracle Solaris エントリを選択し、Enter キーを押します。
GRUB ベースのブートの詳細については、『Oracle Solaris の管理: 基本管理』の「GRUB を使用して x86 システムをブートする (タスクマップ)」を参照してください。
scinstall ユーティリティーは、すべてのクラスタノードのインストールと構成を行い、クラスタをリブートします。クラスタ内ですべてのノードが正常にブートされると、クラスタが確立されます。Oracle Solaris Cluster のインストール出力は、/var/cluster/logs/install/scinstall.log. N ファイルに記録されます。
phys-schost# smcwebserver start
詳細については、smcwebserver(1M) のマニュアルページを参照してください。
phys-schost# clnode status
出力は次のようになります。
=== Cluster Nodes === --- Node Status --- Node Name Status --------- ------ phys-schost-1 Online phys-schost-2 Online phys-schost-3 Online
詳細は、clnode(1CL) のマニュアルページを参照してください。
注 - 初期構成時に、検出されたすべてのデバイスについてディスクパスモニタリングがデフォルトで有効になります。
phys-schost# clnode set -p reboot_on_path_failure=enabled
設定するプロパティーを指定します。
モニターされる共有ディスクパスすべてに障害が発生する場合、自動ノードリブートを有効化します。
phys-schost# clnode show === Cluster Nodes === Node Name: node … reboot_on_path_failure: enabled …
次の手順
2 ノードクラスタにノードを追加した場合は、「グローバルクラスタへのノード追加後に定足数デバイスを更新する方法」に進みます。
それ以外の場合は、次の該当する手順に進みます。
複数ノードクラスタをインストールして、自動定足数構成を選択した場合は、インストール後の設定は完了しています。「定足数構成とインストールモードを確認する方法」に進みます。
複数ノードクラスタをインストールして、自動定足数構成を拒否した場合は、インストール後の設定を実行します。「定足数デバイスを構成する方法」に進みます。
定足数デバイスを使用する既存のクラスタに新しいノードを追加した場合は、「グローバルクラスタへのノード追加後に定足数デバイスを更新する方法」に進みます。
定足数デバイスを使用しない既存のクラスタに新しいノードを追加した場合は、クラスタの状態を確認します。「定足数構成とインストールモードを確認する方法」に進みます。
単一ノードクラスタをインストールすると、クラスタは確立されます。「クラスタファイルシステムの作成」に進んで、ボリューム管理ソフトウェアをインストールし、クラスタを構成してください。
注意事項
無効化された scinstall オプション – scinstall コマンドの JumpStart オプションの前にアスタリスクが付いていない場合、このオプションは無効になります。この状況は、JumpStart の設定が完了していないか、セットアップでエラーが発生したことを示します。この状況を修正するには、まず scinstall ユーティリティーを終了します。手順 1 から手順 16 までを繰り返して JumpStart の設定を修正し、scinstall ユーティリティーを再起動します。
以下の手順を実行して、既存のグローバルクラスタノードで新しいクラスタノードを追加するためにクラスタを準備します。
始める前に
次のタスクを実行します。
必要なハードウェアがすべてインストールされていることを確認します。
ホストアダプタが新しいノードに取り付けられていることを確認します。『Oracle Solaris Cluster 3.3 3/13 Hardware Administration Manual 』を参照してください。
既存のクラスタインターコネクトが新しいノードをサポートできることを確認します。『Oracle Solaris Cluster 3.3 3/13 Hardware Administration Manual 』を参照してください。
追加の記憶装置がインストールされていることを確認します。該当する Oracle Solaris Cluster ストレージマニュアルを参照してください。
phys-schost# clinterconnect show
少なくとも 2 つのケーブルまたは 2 つのアダプタを構成しなければなりません。
phys-schost# clsetup
指示通りにクラスタに追加するノードの名前、トランスポートアダプタの名前、およびトランスポートスイッチを使用するかどうかを指定します。
phys-schost# clinterconnect show
コマンド出力は、少なくとも 2 つのクラスタインターコネクトの構成情報を表示する必要があります。
phys-schost# cluster show-netprops
次に出力例を示します。
=== Private Network === private_netaddr: 172.16.0.0 private_netmask: 255.255.240.0 max_nodes: 64 max_privatenets: 10 max_zoneclusters: 12
「追加のグローバルクラスタノードとして Oracle Solaris Cluster ソフトウェアを構成する方法 (scinstall)」に進みます。
「ノードまたはプライベートネットワークを追加する方法ときにプライベートネットワーク構成を変更する方法」に進みます。プライベート IP アドレス範囲を変更するには、クラスタをシャットダウンする必要があります。このためには、各リソースグループをオフラインに切り替え、クラスタ内のすべてのリソースを無効にして、IP アドレス範囲を再構成する前に非クラスタモードでリブートします。
次の手順
新しいクラスタノードで Oracle Solaris Cluster ソフトウェアを構成します。「追加のグローバルクラスタノードとして Oracle Solaris Cluster ソフトウェアを構成する方法 (scinstall)」または 「追加のグローバルクラスタノードで Oracle Solaris Cluster ソフトウェアを構成する方法 (XML)」に進みます。
このタスクを実行してグローバルクラスタのプライベート IP アドレス範囲を変更し、次の 1 つ以上のクラスタコンポーネントにおける増加に対応します。
ノードまたは非大域ゾーンの数
プライベートネットワークの数
ゾーンクラスタの数
また、この手順を使用して、プライベート IP アドレスの範囲を小さくすることもできます。
注 - この手順では、クラスタ全体をシャットダウンする必要があります。ゾーンクラスタのサポートの追加など、ネットマスクだけを変更する必要がある場合、この手順は実行しないでください。 その代わり、ゾーンクラスタの予想数を指定するため、クラスタモードで動作しているグローバルクラスタノードから次のコマンドを実行します。
phys-schost# cluster set-netprops num_zoneclusters=N
このコマンドはクラスタのシャットダウンを要求しません。
始める前に
すべてのクラスタノードで スーパーユーザーのリモートシェル (rsh(1M)) またはセキュアシェル (ssh(1)) アクセス が有効になっていることを確認してください。
# clsetup
clsetup のメインメニューが表示されます。
ノードに非大域ゾーンが含まれている場合、ゾーン内のリソースグループもすべてオフラインに切り替えられます。
リソースグループメニューが表示されます。
# cluster status -t resource,resourcegroup
指定したクラスタオブジェクトへの出力を制限します
リソースを指定します
リソースグループを指定します
# cluster shutdown -g0 -y
待機時間を秒単位で指定します。
シャットダウンの確認を促すプロンプトを発生させないようにします。
ok boot -x
GRUB ベースのブートの詳細については、『Oracle Solaris の管理: 基本管理』の「GRUB を使用して x86 システムをブートする (タスクマップ)」を参照してください。
画面には編集されたコマンドが表示されます。
注 - カーネルブートパラメータコマンドへのこの変更は、システムをブートすると無効になります。次にノードをリブートする際には、ノードはクラスタモードでブートします。非クラスタモードでブートするには、上記の手順を実行してもう一度カーネルのブートパラメータコマンドに -x オプションを追加してください。
非クラスタモードで動作している場合、clsetup ユーティリティーは非クラスタモード動作用のメインメニューを表示します。
clsetup ユーティリティーは現在のプライベートネットワーク構成を表示し、この構成を変更するかどうかを尋ねます。
clsetup ユーティリティーはデフォルトのプライベートネットワーク IP アドレスである 172.16.0.0 を表示し、このデフォルトをそのまま使用してもよいかどうかを尋ねます。
clsetup ユーティリティーはデフォルトのネットマスクをそのまま使用してもよいかどうかを尋ねます。次の手順に進んで、応答を入力します。
clsetup ユーティリティーは、新しいプライベートネットワーク IP アドレスを入力するプロンプトを表示します。
clsetup ユーティリティーはデフォルトのネットマスクを表示し、デフォルトのネットマスクをそのまま使用してもよいかどうかを尋ねます。
デフォルトのネットマスクは 255.255.240.0 です。このデフォルトの IP アドレス範囲は、クラスタ内で最大 64 のノード、最大 12 のゾーンクラスタ、および最大 10 のプライベートネットワークをサポートします。
次の手順に進みます。
デフォルトのネットマスクを使用しない場合、clsetup ユーティリティーは、ユーザーがクラスタで構成する予定のノード、プライベートネットワーク、およびゾーンクラスタの数を入力するプロンプトを表示します。
これらの数から、clsetup ユーティリティーは 2 つの推奨ネットマスクを計算します。
第一のネットマスクは、ユーザーが指定したノード、プライベートネットワーク、およびゾーンクラスタの数をサポートする、最低限のネットマスクです。
第二のネットマスクは、将来ありうる成長に対応するため、ユーザーが指定したノード、プライベートネットワーク、およびゾーンクラスタの数の 2 倍をサポートします。
# shutdown -g0 -y
ok boot
GRUB メニューが表示された時点で、適切な Oracle Solaris エントリを選択し、Enter キーを押します。
GRUB ベースのブートの詳細については、『Oracle Solaris の管理: 基本管理』の「GRUB を使用して x86 システムをブートする (タスクマップ)」を参照してください。
# clsetup
clsetup のメインメニューが表示されます。
リソースグループメニューが表示されます。
ノードに非大域ゾーンが含まれる場合は、それらのゾーン内にあるリソースグループもすべてオンラインにします。
q を入力して各サブメニューを取り消すか、Ctrl-C を押してください。
次の手順
既存のクラスタにノードを追加するには、次のいずれかの手順に進みます。
「追加のグローバルクラスタノードとして Oracle Solaris Cluster ソフトウェアを構成する方法 (scinstall)」
「Oracle Solaris および Oracle Solaris Cluster ソフトウェアをインストールする方法 (JumpStart)」
「追加のグローバルクラスタノードで Oracle Solaris Cluster ソフトウェアを構成する方法 (XML)」
クラスタノード上に非大域ゾーンを作成するには、「グローバルクラスタノード上での非大域ゾーンの構成」に進みます。
この手順を実行して、新しいノードを既存のグローバルクラスタに追加します。JumpStart を使用して新しいノードを追加するには、代わりに 「Oracle Solaris および Oracle Solaris Cluster ソフトウェアをインストールする方法 (JumpStart)」の手順に従ってください。
注 - この手順では、対話型の scinstall コマンドを使用します。インストールスクリプトを開発するときなど、非対話型の scinstall コマンドを使用する場合は、scinstall(1M) のマニュアルページを参照してください。
scinstall コマンドを実行する前に、手動またはサイレントモード形式の installer プログラムを使用して、Oracle Solaris Cluster ソフトウェアパッケージがノードにインストールされていることを確認します。インストールスクリプトから installer プログラムを実行する方法については、『Sun Java Enterprise System 5 Update 1 Installation Guide for UNIX』の第 5 章「Installing in Silent Mode」を参照してください。
始める前に
次のタスクを実行します。
Oracle Solaris Cluster ソフトウェアをサポートするように Oracle Solaris OS がインストールされているか確認します。
Oracle Solaris ソフトウェアがすでにノード上にインストールされている場合は、Oracle Solaris のインストールが Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの要件、およびそのクラスタにインストールする予定のほかのソフトウェアの要件を満たしていることを確認する必要があります。Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの要件を満たすように Oracle Solaris ソフトウェアをインストールする方法の詳細については、「Oracle Solaris ソフトウェアをインストールする方法」を参照してください。
SPARC: Oracle VM Server for SPARC の I/O ドメイン、またはゲストドメインをクラスタノードとして構成する場合、各物理マシン上に Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアがインストールされていることと、ドメインが Oracle Solaris Cluster の要件を満たしていることを確認します。「SPARC: Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアをインストールし、ドメインを作成する方法」を参照してください。
Oracle Solaris Cluster ソフトウェアのパッケージとパッチがノードにインストールされていることを確認します。「Oracle Solaris Cluster フレームワークおよびデータサービスソフトウェアパッケージをインストールする方法」を参照してください。
クラスタが新しいノードの追加用に準備されていることを確認します。「追加のグローバルクラスタノード用にクラスタを準備する方法」を参照してください。
scinstall ユーティリティーを「通常」または「カスタム」のどちらのモードで使用するかを決定します。「通常」を指定した Oracle Solaris Cluster ソフトウェアのインストールでは、scinstall が自動的に次のデフォルト構成を指定します。
|
次の構成計画ワークシートの 1 つに必要事項を記入します。計画のガイドラインについては、「Oracle Solaris OS の計画」および 「Oracle Solaris Cluster 環境の計画」を参照してください。
「通常」モードのワークシート - 「通常」モードを使用して、デフォルト値をすべて受け入れる場合は、次のワークシートに必要事項を記入します。
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「カスタム」モードのワークシート - 「カスタム」モードを使用して構成データをカスタマイズする場合は、次のワークシートに必要事項を記入します。
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
これらのガイドラインに従い、次に示す手順で対話式の scinstall ユーティリティーを使用します。
対話式 scinstall を使用すると、先行入力が可能になります。したがって、次のメニュー画面がすぐに表示されなくても、Return キーを押すのは一度だけにしてください。
特に指定のある場合を除いて、Control-D キーを押すと、関連する一連の質問の最初に戻るか、メインメニューに戻ります。
前のセッションのデフォルトの解凍が、質問の最後に角かっこ ([ ]) で囲まれて表示されます。入力せずに角かっこ内の回答を入力するには、Return キーを押します。
phys-schost-new# /usr/cluster/bin/scinstall
scinstall のメインメニューが表示されます。
*** Main Menu ***
Please select from one of the following (*) options:
* 1) Create a new cluster or add a cluster node
2) Configure a cluster to be JumpStarted from this install server
3) Manage a dual-partition upgrade
4) Upgrade this cluster node
* 5) Print release information for this cluster node
* ?) Help with menu options
* q) Quit
Option: 1「新しいクラスタとクラスタノード」メニューが表示されます。
scinstall ユーティリティーがノードを構成し、クラスタのノードをブートします。
phys-schost# eject cdrom
ノードのサービスがまだオンラインでない場合は、次のステップに進む前に状態がオンラインに変わるまで待ちます。
phys-schost# svcs multi-user-server node STATE STIME FMRI online 17:52:55 svc:/milestone/multi-user-server:default
phys-schost# claccess deny-all
あるいは、clsetup ユーティリティーも使用できます。手順については、『Oracle Solaris Cluster システム管理』の「既存のクラスタにノードを追加する方法」を参照してください。
phys-schost# clnode status
出力は次のようになります。
=== Cluster Nodes === --- Node Status --- Node Name Status --------- ------ phys-schost-1 Online phys-schost-2 Online phys-schost-3 Online
詳細は、clnode(1CL) のマニュアルページを参照してください。
phys-schost# showrev -p
注 - 初期構成時に、検出されたすべてのデバイスについてディスクパスモニタリングがデフォルトで有効になります。
phys-schost# clnode set -p reboot_on_path_failure=enabled
設定するプロパティーを指定します。
モニターされる共有ディスクパスすべてに障害が発生する場合、自動ノードリブートを有効化します。
phys-schost# clnode show === Cluster Nodes === Node Name: node … reboot_on_path_failure: enabled …
LOFS を無効にするには、クラスタの各ノードで /etc/system ファイルに次のエントリを追加します。
exclude:lofs
/etc/system ファイルに対する変更は、次回システムをリブートしたあとに有効になります。
注 - 高可用性ローカルファイルシステムで HA for NFS を使用しており、かつ automountd を実行している場合は、LOFS を有効にすることはできません。LOFS によって HA for NFS のスイッチオーバーの問題が発生する可能性があります。高可用性ローカルファイルシステムに HA for NFS を追加することにした場合、次のいずれかの構成上の変更を行う必要があります。
ただし、クラスタで非大域ゾーンを構成する場合は、すべてのクラスタノードで LOFS を有効にする必要があります。高可用性ローカルファイルシステムの HA for NFS を LOFS と共存させる必要がある場合は、LOFS を無効にするのではなく、他のいずれかの方法を使用してください。
LOFS を無効にする。
automountd デーモンを無効にする。
HA for NFS からエクスポートされた高可用性ローカルファイルシステムに含まれるすべてのファイルをオートマウンタマップから除外する。これを選んだ場合、LOFS と automountd デーモンの両方を有効にしておくことができます。
ループバックファイルシステムの詳細については、『Oracle Solaris の管理: デバイスとファイルシステム』の「ループバックファイルシステム」を参照してください。
例 3-3 追加ノードでの Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの構成
次の例は、クラスタ schost に追加されたノード phys-schost-3 を示しています。スポンサーノードは、phys-schost-1 です。
*** Adding a Node to an Existing Cluster ***
Fri Feb 4 10:17:53 PST 2005
scinstall -ik -C schost -N phys-schost-1 -A trtype=dlpi,name=bge2 -A trtype=dlpi,name=bge3
-m endpoint=:bge2,endpoint=switch1 -m endpoint=:bge3,endpoint=switch2
Checking device to use for global devices file system ... done
Adding node "phys-schost-3" to the cluster configuration ... done
Adding adapter "bge2" to the cluster configuration ... done
Adding adapter "bge3" to the cluster configuration ... done
Adding cable to the cluster configuration ... done
Adding cable to the cluster configuration ... done
Copying the config from "phys-schost-1" ... done
Copying the postconfig file from "phys-schost-1" if it exists ... done
Copying the Common Agent Container keys from "phys-schost-1" ... done
Setting the node ID for "phys-schost-3" ... done (id=1)
Setting the major number for the "did" driver ...
Obtaining the major number for the "did" driver from "phys-schost-1" ... done
"did" driver major number set to 300
Checking for global devices global file system ... done
Updating vfstab ... done
Verifying that NTP is configured ... done
Initializing NTP configuration ... done
Updating nsswitch.conf ...
done
Adding clusternode entries to /etc/inet/hosts ... done
Configuring IP Multipathing groups in "/etc/hostname.<adapter>" files
Updating "/etc/hostname.hme0".
Verifying that power management is NOT configured ... done
Ensure that the EEPROM parameter "local-mac-address?" is set to "true" ... done
The "local-mac-address?" parameter setting has been changed to "true".
Ensure network routing is disabled ... done
Updating file ("ntp.conf.cluster") on node phys-schost-1 ... done
Updating file ("hosts") on node phys-schost-1 ... done
Rebooting ... 注意事項
構成の失敗 – 1 つ以上のノードがクラスタに参加できない場合、または間違った構成情報が指定された場合は、まずこの手順の再実行を試みます。それでも問題が修正されない場合は、誤った構成の各ノードで 「インストールの問題を修正する方法ために Oracle Solaris Cluster ソフトウェアを構成解除する方法」 の手順を実行して、クラスタ構成からそのノードを削除します。 Oracle Solaris Cluster ソフトウェアパッケージをアンインストールする必要はありません。そのあとで、この手順を再実行します。
次の手順
定足数デバイスを使用する既存のクラスタにノードを追加した場合は、「グローバルクラスタへのノード追加後に定足数デバイスを更新する方法」に進みます。
それ以外の場合は、「定足数構成とインストールモードを確認する方法」に進みます。
XML クラスタ構成ファイルを使用して新規グローバルクラスタノードを構成するには、以下の手順を実行します。新しいノードは、Oracle Solaris Cluster 3.3 3/13 ソフトウェアを実行する既存のクラスタノードから複製できます。
この手順では、次のクラスタコンポーネントを構成します。
クラスタノードのメンバーシップ
クラスタインターコネクト
グローバルデバイス
始める前に
次のタスクを実行します。
Oracle Solaris Cluster ソフトウェアをサポートするように Oracle Solaris OS がインストールされているか確認します。
Oracle Solaris ソフトウェアがすでにノード上にインストールされている場合は、Oracle Solaris のインストールが Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの要件、およびそのクラスタにインストールする予定のほかのソフトウェアの要件を満たしていることを確認する必要があります。Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの要件を満たすように Oracle Solaris ソフトウェアをインストールする方法の詳細については、「Oracle Solaris ソフトウェアをインストールする方法」を参照してください。
SPARC: Oracle VM Server for SPARC の I/O ドメイン、またはゲストドメインをクラスタノードとして構成する場合、各物理マシン上に Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアがインストールされていることと、ドメインが Oracle Solaris Cluster の要件を満たしていることを確認します。「SPARC: Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアをインストールし、ドメインを作成する方法」を参照してください。
Oracle Solaris Cluster ソフトウェアパッケージと必要なパッチがノードにインストールされていることを確認します。「Oracle Solaris Cluster フレームワークおよびデータサービスソフトウェアパッケージをインストールする方法」を参照してください。
クラスタが新しいノードの追加用に準備されていることを確認します。「追加のグローバルクラスタノード用にクラスタを準備する方法」を参照してください。
phys-schost-new# /usr/sbin/clinfo -n
ok boot -x
GRUB ベースのブートの詳細については、『Oracle Solaris の管理: 基本管理』の「GRUB を使用して x86 システムをブートする (タスクマップ)」を参照してください。
画面には編集されたコマンドが表示されます。
注 - カーネルブートパラメータコマンドへのこの変更は、システムをブートすると無効になります。次にノードをリブートする際には、ノードはクラスタモードでブートします。非クラスタモードでブートするには、上記の手順を実行してもう一度カーネルのブートパラメータコマンドに -x オプションを追加してください。
phys-schost-new# /usr/cluster/bin/clnode remove
phys-schost# clnode export -o clconfigfile
出力先を指定します。
クラスタ構成 XML ファイルの名前。指定するファイル名は、既存のファイルまたはコマンドで作成される新規ファイルになります。
詳細は、clnode(1CL) のマニュアルページを参照してください。
clconfiguration(5CL)のマニュアルページに示した要素の階層に基づいてファイルを作成して下さい。このファイルは任意のディレクトリに格納できます。
クラスタ構成 XML ファイルの構造と内容の詳細については、clconfiguration(5CL)のマニュアルページを参照してください。
phys-schost-new# xmllint --valid --noout clconfigfile
phys-schost-new# clnode add -n sponsornode -i clconfigfile
既存のクラスタメンバーの名前を新しいノードのスポンサーの役割を果たすように指定します。
入力ソースとして使用するクラスタ構成 XML ファイルの名前を指定します。
注 - 初期構成時に、検出されたすべてのデバイスについてディスクパスモニタリングがデフォルトで有効になります。
phys-schost# clnode set -p reboot_on_path_failure=enabled
設定するプロパティーを指定します。
モニターされる共有ディスクパスすべてに障害が発生する場合、自動ノードリブートを有効化します。
phys-schost# clnode show === Cluster Nodes === Node Name: node … reboot_on_path_failure: enabled …
注意事項
構成の失敗 – 1 つ以上のノードがクラスタに参加できない場合、または間違った構成情報が指定された場合は、まずこの手順の再実行を試みます。それでも問題が修正されない場合は、誤った構成の各ノードで 「インストールの問題を修正する方法ために Oracle Solaris Cluster ソフトウェアを構成解除する方法」 の手順を実行して、クラスタ構成からそのノードを削除します。 Oracle Solaris Cluster ソフトウェアパッケージをアンインストールする必要はありません。そのあとで、この手順を再実行します。
次の手順
定足数デバイスを使用する既存のクラスタに新しいノードを追加した場合は、「グローバルクラスタへのノード追加後に定足数デバイスを更新する方法」に進みます。
それ以外の場合は、「定足数構成とインストールモードを確認する方法」に進みます。
グローバルクラスタにノードを追加したら、共有ディスク、NAS デバイス、定足数サーバー、またはこれらの組み合わせのどれを使用しているかにかかわらず、定足数デバイスの構成情報を更新する必要があります。これを行うには、定足数デバイスをすべて削除して、グローバルデバイスの名前空間を更新します。必要に応じて、使用を継続する定足数デバイスを再構成することもできます。これにより、それぞれの定足数デバイスに新しいノードが登録され、クラスタ内の新しいノード数に基づいて、定足数デバイスの投票数が再計算されます。
新しく構成された SCSI 定足数デバイスは、SCSI-3 予約に設定されます。
始める前に
追加されたノードへの Oracle Solaris Cluster ソフトウェアのインストールが完了したことを確認します。
phys-schost# cluster status -t node
コマンド出力にそれぞれの定足数デバイスとノードの一覧が表示されます。次の出力例は、現在の SCSI 定足数デバイス d3 を示しています。
phys-schost# clquorum list d3 …
構成する定足数デバイスごとにこの手順を実行します。
phys-schost# clquorum remove devicename
定足数デバイスの名前を指定します。
定足数デバイスの削除が成功した場合、定足数デバイスの一覧は表示されません。
phys-schost# clquorum status
phys-schost# cldevice populate
注 - この手順はノードのパニックを防ぐために必要です。
cldevice populate コマンドは、1 つのノードからのみ発行されても、リモートからすべてのノードで実行されます。 cldevice populate コマンドが処理を終了したかどうかを確認するには、クラスタの各ノードで次のコマンドを実行します。
phys-schost# ps -ef | grep scgdevs
もともと定足数デバイスとして構成されていたデバイスと同じデバイスを構成するか、構成する新しい共有デバイスを選択することができます。
それ以外の場合は、手順 c に進みます。
phys-schost# cldevice list -v
出力は次のようになります。
DID Device Full Device Path ---------- ---------------- d1 phys-schost-1:/dev/rdsk/c0t0d0 d2 phys-schost-1:/dev/rdsk/c0t6d0 d3 phys-schost-2:/dev/rdsk/c1t1d0 d3 phys-schost-1:/dev/rdsk/c1t1d0 …
phys-schost# clquorum add -t type devicename
定足数デバイスの種類を指定します。このオプションを指定しない場合、デフォルトの種類である shared_disk が使用されます。
phys-schost# clquorum list
出力には、それぞれの定足数デバイスとノードの一覧が表示されるはずです。
例 3-4 2 ノードクラスタへのノードの追加後に SCSI 定足数デバイスを更新する
次の例では、元の SCSI 定足数デバイス d2 を特定し、この定足数デバイスを削除し、使用できる共有デバイスの一覧を表示し、グローバルデバイスの名前空間を更新し、d3 を新しい SCSI 定足数デバイスとして構成して、新しいデバイスを検証します。
phys-schost# clquorum list d2 phys-schost-1 phys-schost-2 phys-schost# clquorum remove d2 phys-schost# clquorum status … --- Quorum Votes by Device --- Device Name Present Possible Status ----------- ------- -------- ------ phys-schost# cldevice list -v DID Device Full Device Path ---------- ---------------- … d3 phys-schost-2:/dev/rdsk/c1t1d0 d3 phys-schost-1:/dev/rdsk/c1t1d0 … phys-schost# cldevice populate phys-schost# ps -ef - grep scgdevs phys-schost# clquorum add d3 phys-schost# clquorum list d3 phys-schost-1 phys-schost-2
次の手順
「定足数構成とインストールモードを確認する方法」に進みます。
注 - 次の場合は定足数デバイスを構成する必要はありません。
Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの構成時に自動定足数構成を選択した場合
単一ノードグローバルクラスタをインストールした場合
ノードを既存のグローバルクラスタに追加し、十分な定足数投票を割り当て済みの場合
代わりに、「定足数構成とインストールモードを確認する方法」に進みます。
次の手順は、新しいクラスタが完全に形成された後に一度だけ実行します。この手順で定足数投票を割り当て、クラスタのインストールモードを解除します。
始める前に
次の準備を実行して、定足数サーバーまたは NAS デバイスを定足数デバイスとして構成します。
定足数サーバー – 定足数サーバーを定足数デバイスとして構成するには、次を実行します。
定足数サーバーのホストコンピュータに Quorum Server ソフトウェアをインストールして、定足数サーバーを起動します。定足数サーバーのインストールと起動については、「Quorum Server ソフトウェアをインストールおよび構成する方法」を参照してください。
クラスタノードに直接接続されているネットワークスイッチが次の基準のいずれかを満たすことを確認します。
スイッチは RSTP (Rapid Spanning Tree Protocol) をサポートしています。
スイッチ上で高速ポートモードが有効になっています。
クラスタノードと定足数サーバー間ですぐに通信できるようにするには、これらの機能の 1 つが必要です。この通信がスイッチによって大幅に遅延すると、クラスタはこの通信の中断を定足数デバイスが失われたものと解釈します。
次の情報を用意します。
構成された定足数デバイスの名前
定足数サーバーのホストコンピュータの IP アドレス
定足数サーバーのポート番号
NAS デバイス – ネットワーク接続ストレージ (NAS) デバイスを定足数デバイスとして構成するには、NAS デバイスのハードウェアおよびソフトウェアをインストールします。NAS ハードウェアおよびソフトウェアの要件とインストール手順については、『Oracle Solaris Cluster 3.3 3/13 With Network-Attached Storage Device Manual 』および使用しているデバイスのドキュメントを参照してください。
定足数サーバーを使用する場合。
パブリックネットワークが、classless inter domain routing (CIDR) とも称せられる可変長のサブネットマスキングを使用する場合。
定足数サーバーを使用するが、パブリックネットワークが RFC 791 で定義されたようにクラスフルサブネットを使用する場合、この手順を実行する必要はありません。
パブリックネットワークの IP アドレスとネットマスクを含むエントリの例を次に示します。
10.11.30.0 255.255.255.0
nodename netmask + broadcast +
phys-schost# cluster status -t node
このコマンドを実行するために、スーパーユーザーとしてログインする必要はありません。
phys-schost-1# cldevice list -v
出力は次のようになります。
DID Device Full Device Path ---------- ---------------- d1 phys-schost-1:/dev/rdsk/c0t0d0 d2 phys-schost-1:/dev/rdsk/c0t6d0 d3 phys-schost-2:/dev/rdsk/c1t1d0 d3 phys-schost-1:/dev/rdsk/c1t1d0 …
手順 a の scdidadm の出力を使用して、定足数デバイスとして構成する各共有ディスクのデバイス ID 名を識別します。たとえば、手順 a の出力はグローバルデバイス d3 が phys-schost-1 と phys-schost-2 によって共有されていることを示しています。
phys-schost# cldevice show device === DID Device Instances === DID Device Name: /dev/did/rdsk/dN … default_fencing: nofencing …
代わりに、単に各ディスクのフェンシングを無効化することもできます (そのディスクの global_fencing プロパティーは、どのような値が設定されていてもオーバーライドされます)。手順 c に進んで、各ディスクのフェンシングを無効化します。
phys-schost# cluster show -t global === Cluster === Cluster name: cluster … global_fencing: nofencing …
注 - 各ディスクの default_fencing プロパティーが global に設定されている場合は、クラスタ全体の global_fencing プロパティーが nofencing または nofencing-noscrub に設定されている場合にのみ、各ディスクのフェンシングが無効化されます。global_fencing プロパティーをフェンシングを有効化する値に変更すると、default_fencing プロパティーが global に設定されているすべてのディスクのフェンシングが有効化されます。
phys-schost# cldevice set \ -p default_fencing=nofencing-noscrub device
phys-schost# cldevice show device
phys-schost# clsetup
「初期クラスタ設定」画面が表示されます。
|
定足数サーバーの場合、次の情報も指定します。
定足数サーバーのホストコンピュータの IP アドレス
クラスタノードとやり取りする際に定足数サーバーが使用するポート番号
clsetup ユーティリティーによって、クラスタの定足数構成と投票数が設定されたあと、「クラスタの初期化は完了しました。」というメッセージが表示されます。ユーティリティーは、「メインメニュー」に戻ります。
次の手順
定足数構成とインストールモードが無効になっていることを確認します。「定足数構成とインストールモードを確認する方法」に進みます。
注意事項
中断された clsetup 処理 - 定足数設定プロセスが中断されるか、完了に失敗した場合は、clsetup を再実行してください。
定足投票数の変更 – 定足数デバイスに対するノード接続の数をあとで増減させる場合、定足投票数が自動的に再計算されることはありません。各定足数デバイスを一度に 1 つずつ取り外してもう一度構成に追加することにより、正しい定足数投票をもう一度確立できます。2 ノードクラスタの場合、定足数デバイスを取り外して、もとの定足数デバイスに戻す前に一時的に新しい定足数デバイスを追加します。次に一時的に追加した定足数デバイスを取り外します。『Oracle Solaris Cluster システム管理』の第 6 章「定足数の管理」の「定足数デバイスのノードリストを変更する」手順を参照してください。
到達不可能な定足数デバイス – クラスタノードで定足数デバイスが到達不可能というメッセージが表示される場合、またはクラスタノードで「CMM: 定足数デバイスを獲得できません」というエラーメッセージが表示される場合、定足数デバイスまたは定足数デバイスへのパスに問題がある可能性があります。定足数デバイスおよび定足数デバイスへのパスが機能していることを確認してください。
引き続き問題が発生する場合、別の定足数デバイスを使用します。また、同じ定足数デバイスを使用する場合は、定足数のタイムアウトを次のように高い値に増やします。
注 - Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC) の場合は、デフォルトの定足数タイムアウトである 25 秒を変更しないでください。一部のスプリットブレインシナリオでは、タイムアウト時間を長くすると、VIP リソースのタイムアウトが原因で Oracle RAC VIP フェイルオーバーが失敗する可能性があります。使用している定足数デバイスがデフォルトの 25 秒のタイムアウトに適合しない場合は、別の定足数デバイスを使用してください。
1. スーパーユーザーになります。
2. 各クラスタノードで、スーパーユーザーとして /etc/system ファイルを編集して、タイムアウトを高い値に設定します。
次の例では、タイムアウトを 700 秒に設定します。
phys-schost# vi /etc/system … set cl_haci:qd_acquisition_timer=700
3. ノードのどれか 1 つでクラスタを停止します。
phys-schost-1# cluster shutdown -g0 -y
4. 各ノードをブートしてクラスタに戻します。
/etc/system ファイルに対する変更は、リブート後に初期化されます。
定足数を構成した場合に定足数の構成が正常に終了したことを確認し、クラスタのインストールモードが無効になっていることを確認するには、この手順を実行します。
これらのコマンドを実行するために、スーパーユーザーである必要はありません。
phys-schost% clquorum list
出力には、それぞれの定足数デバイスとノードの一覧が表示されます。
phys-schost% cluster show -t global | grep installmode installmode: disabled
クラスタのインストールと作成が完了しました。
次の手順
次のリストから、ご使用のクラスタ構成に次に適用するタスクを決めます。このリストから複数のタスクを実行する必要がある場合は、このリストのそれらのタスクのうち最初のタスクに進みます。
プライベートホスト名を変更する場合は、「プライベートホスト名を変更する方法」に進みます。
Oracle Solaris Cluster ソフトウェアをインストールする前に独自の /etc/inet/ntp.conf ファイルをインストールしなかった場合は、NTP 構成ファイルをインストールするか作成します。「時間情報プロトコル (NTP) を構成する方法」に進みます。
プライベートインターコネクト上に IPsec を構成する場合は、「クラスタプライベートインターコネクト上で IP セキュリティーアーキテクチャー (IPsec) を構成する方法」に進みます。
Solaris Volume Manager ソフトウェアを構成するには、第 4 章 Solaris Volume Manager ソフトウェアの構成に進みます。
クラスタファイルシステムを作成するには、「クラスタファイルシステムを追加する方法」に進みます。
ノード上に非大域ゾーンを作成する場合は、「グローバルクラスタノード上に非大域ゾーンを作成する方法」を参照してください。
他社製のアプリケーションをインストールし、リソースタイプを登録し、リソースグループを設定し、データサービスを構成します。アプリケーションソフトウェアに付属のドキュメント、および『Oracle Solaris Cluster Data Services Planning and Administration Guide』を参照してください。
クラスタを稼動させる前に、将来の診断のためにクラスタ構成の基準値レコードを作成します。「クラスタ構成の診断データを記録する方法」に進みます。
参照
クラスタ構成のバックアップを取ります。
クラスタ構成のバックアップを保存しておけば、クラスタ構成の回復がより簡単になります。詳細は、『Oracle Solaris Cluster システム管理』の「クラスタ構成をバックアップする方法」を参照してください。
このタスクは、Oracle Solaris Cluster ソフトウェアのインストール中に割り当てられるデフォルトのプライベートホスト名 (clusternodenodeid -priv) を使用しない場合に実行します。
注 - この手順は、アプリケーションとデータサービスの構成および起動後には実行しないでください。アプリケーションやデータサービスは、名前の変更後も引き続き古いプライベートホスト名を使用することがあり、この手順を実行するとホスト名の衝突が発生します。アプリケーションやデータサービスが実行中の場合は、この手順を実行する前に停止しておいてください。
クラスタの 1 つのアクティブなノードで次の手順を実行します。
phys-schost# clsetup
clsetup のメインメニューが表示されます。
「プライベートホスト名」メニューが表示されます。
変更するプライベートホスト名ごとに繰り返します。
phys-schost# clnode show -t node | grep privatehostname privatehostname: clusternode1-priv privatehostname: clusternode2-priv privatehostname: clusternode3-priv
次の手順
次のリストから、ご使用のクラスタ構成に次に適用するタスクを決めます。このリストから複数のタスクを実行する必要がある場合は、このリストのそれらのタスクのうち最初のタスクに進みます。
Oracle Solaris Cluster ソフトウェアをインストールする前に独自の /etc/inet/ntp.conf ファイルをインストールしなかった場合は、NTP 構成ファイルをインストールするか作成します。「時間情報プロトコル (NTP) を構成する方法」に進みます。
プライベートインターコネクト上に IPsec を構成する場合は、「クラスタプライベートインターコネクト上で IP セキュリティーアーキテクチャー (IPsec) を構成する方法」に進みます。
Solaris Volume Manager ソフトウェアを構成するには、第 4 章 Solaris Volume Manager ソフトウェアの構成に進みます。
クラスタファイルシステムを作成するには、「クラスタファイルシステムを追加する方法」に進みます。
ノード上に非大域ゾーンを作成する場合は、「グローバルクラスタノード上に非大域ゾーンを作成する方法」を参照してください。
他社製のアプリケーションをインストールし、リソースタイプを登録し、リソースグループを設定し、データサービスを構成します。アプリケーションソフトウェアに付属のドキュメント、および『Oracle Solaris Cluster Data Services Planning and Administration Guide』を参照してください。
クラスタを稼動させる前に、将来の診断のためにクラスタ構成の基準値レコードを作成します。「クラスタ構成の診断データを記録する方法」に進みます。
負荷制限を設定することにより、ノードまたはゾーン間でのリソースグループの自動負荷分散を有効にすることができます。リソースグループに負荷係数を割り当てると、その負荷係数はノードの定義済み負荷制限に対応します。
デフォルトの動作では、リソースグループの負荷は、すべての使用可能なノードに均等に分散されます。各リソースグループはそのノードリストのノード上で起動されます。Resource Group Manager (RGM) は、構成済みの負荷分散ポリシーをもっとも満たしているノードを選択します。RGM によってリソースグループがノードに割り当てられると、各ノードのリソースグループの負荷係数が合計され、合計負荷が算出されます。 次に、合計負荷がそのノードの負荷制限と比較されます。
負荷制限は、グローバルクラスタまたはゾーンクラスタで構成できます。
各ノードでの負荷分散を制御するために設定する係数には、負荷制限、リソースグループ優先度、およびプリエンプションモードがあります。グローバルクラスタでは、Concentrate_load プロパティーを設定することで、負荷制限を超過しない範囲で可能な最小限のノードにリソースグループの負荷を集中させるか、使用可能なすべてのノードにできるだけ均等に負荷を分散させるか、優先する負荷分散ポリシーを選択できます。デフォルトの動作は、リソースグループの負荷を分散させます。各リソースグループはまだ、負荷係数および負荷制限の設定とは関係なく、そのノードリスト内のノード上でのみ実行するように制限されています。
注 - コマンド行、Oracle Solaris Cluster Manager インタフェース、または clsetup ユーティリティーを使用して、リソースグループの負荷分散を構成できます。次の手順は、clsetup ユーティリティーを使用して、リソースグループの負荷分散を構成する方法を示したものです。コマンド行を使用してこれらの手順を実行する方法については、『Oracle Solaris Cluster システム管理』の「負荷制限の構成」を参照してください。
ここでは、次の手順について説明します。
各クラスタノードまたはゾーンには、それ自体の一連の負荷制限を設定できます。リソースグループに負荷係数を割り当てると、その負荷係数はノードの定義済み負荷制限に対応します。弱い負荷制限 (超過できる) を設定することも、強い負荷制限 (超過できない) を設定することもできます。
phys-schost# clsetup
clsetup メニューが表示されます。
「ほかのクラスタタスクメニュー」が表示されます。
「リソースグループ負荷分散管理メニュー」が表示されます。
「負荷制限の管理」メニューが表示されます。
負荷制限を作成、負荷制限を変更、または負荷制限を削除できます。
2 番目のノードで負荷制限を設定する場合は、2 番目のノードに対応するオプション番号を選択して、Return キーを押します。負荷制限を構成するすべてのノードを選択したあとで、q と入力して Return キーを押します。
たとえば、負荷制限の名前として mem_load と入力します。
yes と入力した場合は、弱い制限値を入力して Enter キーを押します。
yes と入力した場合は、強い制限値を入力して Enter キーを押します。
「コマンドが正常に完了しました」というメッセージが、選択したノードの弱い制限値および強い制限値とともに表示されます。Return キーを押して続行します。
q と入力し Return キーを押して、前のメニューに戻ります。
高い優先度を持つようにリソースグループを構成すると、特定のノードから移動させられる可能性が低くなります。負荷制限を超過した場合、優先度の低いリソースグループを強制的にオフラインにすることができます。
phys-schost# clsetup
clsetup メニューが表示されます。
「ほかのクラスタタスクメニュー」が表示されます。
「リソースグループ負荷分散管理メニュー」が表示されます。
「リソースグループの優先順位の設定」メニューが表示されます。
既存の優先度の値が表示されます。デフォルトの優先度の値は 500 です。
「リソースグループ負荷分散管理メニュー」が表示されます。
負荷係数とは、負荷制限に関して負荷に割り当てる値です。負荷係数はリソースグループに割り当てられ、これらの負荷係数はノードの定義済みの負荷制限に対応します。
phys-schost# clsetup
clsetup メニューが表示されます。
「ほかのクラスタタスクメニュー」が表示されます。
「リソースグループ負荷分散管理メニュー」が表示されます。
「リソースグループの負荷係数の設定」メニューが表示されます。
たとえば、mem_load@50 と入力することにより、選択したリソースグループに対して mem_load という負荷係数を設定できます。終了したら、Ctrl-D を押します。
「リソースグループ負荷分散管理メニュー」が表示されます。
preemption_mode プロパティーは、リソースグループが、ノードの過負荷のために、優先度の高いリソースグループによってノードから横取りされるかどうかを指定します。このプロパティーはノード間でリソースグループを移動するコストを示します。
phys-schost# clsetup
clsetup メニューが表示されます。
「ほかのクラスタタスクメニュー」が表示されます。
「リソースグループ負荷分散管理メニュー」が表示されます。
「リソースグループのプリエンプションモードの設定」メニューが表示されます。
リソースグループにプリエンプションモードが設定されている場合は、次のように表示されます。
The preemption mode property of "rg11" is currently set to the following: preemption mode: Has_Cost
選択肢は Has_cost、No_cost、Never の 3 つです。
「リソースグループ負荷分散管理メニュー」が表示されます。
Concentrate_load プロパティーを false に設定すると、クラスタは、利用できるすべてのノードにわたって均等にリソースグループの負荷を分散させます。このプロパティーを True に設定すると、クラスタは、負荷制限を超過しない範囲で可能な最小限のノードにリソースグループの負荷を集中させようとします。デフォルトでは、Concentrate_load プロパティーは False に設定されています。Concentrate_load プロパティーを設定できるのはグローバルクラスタ内だけであり、ゾーンクラスタでこのプロパティーを設定することはできません。ゾーンクラスタでは、デフォルト設定は常に False です。
phys-schost# clsetup
clsetup メニューが表示されます。
「ほかのクラスタタスクメニュー」が表示されます。
「クラスタの負荷集中プロパティーの設定」メニューが表示されます。
TRUE または FALSE の現在の値が表示されます。
「ほかのクラスタタスクメニュー」が表示されます。
注 - Oracle Solaris Cluster ソフトウェアをインストールする前に独自の /etc/inet/ntp.conf ファイルをインストールした場合は、この手順を実行する必要はありません。次の手順を決めます。
次のタスクのいずれかを実行したあとで、このタスクを実行して NTP 構成ファイルを作成または変更します。
Oracle Solaris Cluster ソフトウェアをインストールする
既存のグローバルクラスタにノードを追加する
グローバルクラスタ内のノードのプライベートホスト名を変更する
単一ノードクラスタにノードを追加した場合、使用する NTP 構成ファイルが元のクラスタノードおよび新しいノードにコピーされていることを確認する必要があります。
注 - ntp.conf.cluster ファイルの名前を ntp.conf に変更しないでください。
/etc/inet/ntp.conf.cluster ファイルがノード上に存在しない場合、以前にインストールした Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの /etc/inet/ntp.conf ファイルが存在する可能性があります。/etc/inet/ntp.conf ファイルがまだノード上に存在していない場合、Oracle Solaris Cluster ソフトウェアは NTP 構成ファイルとして /etc/inet/ntp.conf.cluster ファイルを作成します。この場合は代わりに、その ntp.conf ファイルで次の編集を実行します。
各ノードでコマンドが正しく完了するまで待機してから、手順 5 に進みます。
phys-schost# svcadm disable ntp
phys-schost# /etc/init.d/xntpd.cluster start
xntpd.cluster 起動スクリプトは、最初に /etc/inet/ntp.conf ファイルを検索します。
ntp.conf ファイルが存在する場合、スクリプトは NTP デーモンを起動せずにすぐに終了します。
ntp.conf ファイルは存在しないが ntp.conf.cluster ファイルは存在する場合、スクリプトは NTP デーモンを起動します。この場合、スクリプトは ntp.conf.cluster ファイルを NTP 構成ファイルとして使用します。
phys-schost# svcadm enable ntp
次の手順
次のリストから、ご使用のクラスタ構成に次に適用するタスクを決めます。このリストから複数のタスクを実行する必要がある場合は、このリストのそれらのタスクのうち最初のタスクに進みます。
プライベートインターコネクト上に IPsec を構成する場合は、「クラスタプライベートインターコネクト上で IP セキュリティーアーキテクチャー (IPsec) を構成する方法」に進みます。
Solaris Volume Manager ソフトウェアを構成するには、第 4 章 Solaris Volume Manager ソフトウェアの構成に進みます。
クラスタファイルシステムを作成するには、「クラスタファイルシステムを追加する方法」に進みます。
ノード上に非大域ゾーンを作成する場合は、「グローバルクラスタノード上に非大域ゾーンを作成する方法」を参照してください。
他社製のアプリケーションをインストールし、リソースタイプを登録し、リソースグループを設定し、データサービスを構成します。アプリケーションソフトウェアに付属のドキュメント、および『Oracle Solaris Cluster Data Services Planning and Administration Guide』を参照してください。
クラスタを稼動させる前に、将来の診断のためにクラスタ構成の基準値レコードを作成します。「クラスタ構成の診断データを記録する方法」に進みます。
clprivnet インタフェースで、クラスタインターコネクト上でのセキュアな TCP/IP 通信を提供するために、IP セキュリティーアーキテクチャー (IPsec) を構成できます。
IPsec については、『Oracle Solaris の管理: IP サービス』のパート IV「IP セキュリティー」と、ipsecconf(1M) のマニュアルページを参照してください。clprivnet インタフェースについては、clprivnet(7) のマニュアルページを参照してください。
IPsec を使用するように構成する各グローバルクラスタ投票ノードで、次の手順を実行します。
phys-schost# ifconfig clprivnet0
『Oracle Solaris の管理: IP サービス』の「IPsec で 2 つのシステム間のトラフィックを保護するには」の説明に従ってください。さらに、次のガイドラインに従ってください。
これらのアドレスの構成パラメータの値がすべてのパートナーノードで一貫していることを確認します。
構成ファイルで個別の行として各ポリシーを構成します。
リブートせずに IPsec を実装するには、「リブートしない IPsec によるトラフィックのセキュリティー保護」の手順例の説明に従ってください。
sa unique ポリシーの詳細については、ipsecconf(1M) のマニュアルページを参照してください。
ローカルノードの clprivnet IP アドレスを含めます。
この機能を使用すると、ドライバは、クラスタプライベートネットワークの帯域幅を最適に利用することができるため、非常にきめ細かな分散を行うことができ、スループットも向上します。clprivnet インタフェースは、パケットのセキュリティーパラメータインデックス (SPI) を使用してトラフィックをストライプ化します。
クラスタトランスポート用に構成されたポリシールールにこのエントリを追加します。この設定により、クラスタノードがリブートするときに再生成されるセキュリティーアソシエーションの時間が指定され、リブートしたノードがクラスタに再度参加できる速度が制限されます。30 秒の値が適切です。
phys-schost# vi /etc/inet/ike/config
…
{
label "clust-priv-interconnect1-clust-priv-interconnect2"
…
p2_idletime_secs 30
}
…次の手順
次のリストから、ご使用のクラスタ構成に次に適用するタスクを決めます。このリストから複数のタスクを実行する必要がある場合は、このリストのそれらのタスクのうち最初のタスクに進みます。
Solaris Volume Manager ソフトウェアを構成するには、第 4 章 Solaris Volume Manager ソフトウェアの構成に進みます。
クラスタファイルシステムを作成するには、「クラスタファイルシステムを追加する方法」に進みます。
ノード上に非大域ゾーンを作成する場合は、「グローバルクラスタノード上に非大域ゾーンを作成する方法」を参照してください。
他社製のアプリケーションをインストールし、リソースタイプを登録し、リソースグループを設定し、データサービスを構成します。アプリケーションソフトウェアに付属のドキュメント、および『Oracle Solaris Cluster Data Services Planning and Administration Guide』を参照してください。
それ以外の場合は、ハードウェアおよびソフトウェアのインストールと構成のタスクをすべて完了したら、クラスタを検証します。「クラスタの妥当性を検査する方法」に進みます。
クラスタのすべての構成を完了したら、cluster check コマンドを使用して、クラスタの構成と機能を検証します。詳細は、cluster(1CL) のマニュアルページを参照してください。
ヒント - 今後の参照またはトラブルシューティングが容易になるように、実行する検証ごとに、-o outputdir オプションを使用してログファイルのサブディレクトリを指定します。既存のサブディレクトリ名を再使用すると、そのサブディレクトリにある既存のファイルすべてが削除されます。そのため、今後の参照のためにログファイルを使用できるようにするには、実行するクラスタチェックごとに固有のサブディレクトリ名を指定します。
始める前に
クラスタ内のすべてのハードウェアおよびソフトウェアコンポーネント (ファームウェアとパッチを含む) のインストールと構成を完了したことを確認します。
My Oracle Support の「パッチと更新版」タブを参照します。詳細検索を使用して、「製品」に「Solaris Cluster」を選択し、「説明」フィールドに「check」と指定して、check を含む Oracle Solaris Cluster パッチを探します。まだクラスタにインストールされていないパッチをすべて適用します。
# cluster check -v -o outputdir
冗長モード
outputdir サブディレクトリに出力をリダイレクトします。
このコマンドによって、すべての使用可能な基本検査が実行されます。クラスタ機能には影響はありません。
# cluster check -v -k interactive -o outputdir
実行するインタラクティブな妥当性検査を指定します。
このコマンドで、すべての使用可能なインタラクティブ検査が実行され、クラスタについて必要な情報の入力が求められます。クラスタ機能には影響はありません。
# cluster list-checks -k functional
たとえば、機能検査によって、ノードパニックまたは他のノードへのフェイルオーバーがトリガーされる可能性があります。
# cluster list-checks -v -C checkID
特定の検査を指定します。
# cluster check -v -k functional -C checkid -o outputdir
実行する機能の妥当性検査を指定します。
検査の実行に必要な情報を確認し、実行に必要な情報または操作を求めるプロンプトに入力を行います。
注 - 記録を保存するために、実行する検査ごとに固有の outputdir サブディレクトリ名を指定します。outputdir 名を再利用する場合、新しい検査の出力によって、再利用した outputdir サブディレクトリの既存の内容が上書きされます。
例 3-5 インタラクティブな妥当性検査のリスト
クラスタで実行するために使用できるすべてインタラクティブな妥当性検査の例を以下に示します。出力例に、使用できる検査の例を示します。実際に使用できる検査は、構成によって異なります。
# cluster list-checks -k interactive Some checks might take a few moments to run (use -v to see progress)... I6994574 : (Moderate) Fix for GLDv3 interfaces on cluster transport vulnerability applied?
例 3-6 機能の妥当性検査の実行
まず、次の例は機能検査の詳細なリストを示します。検査 F6968101 の詳細な説明が表示されます。この説明で、検査によってクラスタサービスが中断されることがわかります。クラスタは稼働状態ではなくなります。機能検査が実行され、funct.test.F6968101.12Jan2011 サブディレクトリに詳細な出力が記録されます。出力例に、使用できる検査の例を示します。実際に使用できる検査は、構成によって異なります。
# cluster list-checks -k functional
F6968101 : (Critical) Perform resource group switchover
F6984120 : (Critical) Induce cluster transport network failure - single adapter.
F6984121 : (Critical) Perform cluster shutdown
F6984140 : (Critical) Induce node panic
…
# cluster list-checks -v -C F6968101
F6968101: (Critical) Perform resource group switchover
Keywords: SolarisCluster3.x, functional
Applicability: Applicable if multi-node cluster running live.
Check Logic: Select a resource group and destination node. Perform
'/usr/cluster/bin/clresourcegroup switch' on specified resource group
either to specified node or to all nodes in succession.
Version: 1.2
Revision Date: 12/10/10
Take the cluster out of production
# cluster check -k functional -C F6968101 -o funct.test.F6968101.12Jan2011
F6968101
initializing...
initializing xml output...
loading auxiliary data...
starting check run...
pschost1, pschost2, pschost3, pschost4: F6968101.... starting:
Perform resource group switchover
============================================================
>>> Functional Check <<<
'Functional' checks exercise cluster behavior. It is recommended that you
do not run this check on a cluster in production mode.' It is recommended
that you have access to the system console for each cluster node and
observe any output on the consoles while the check is executed.
If the node running this check is brought down during execution the check
must be rerun from this same node after it is rebooted into the cluster in
order for the check to be completed.
Select 'continue' for more details on this check.
1) continue
2) exit
choice: 1
============================================================
>>> Check Description <<<
…
Follow onscreen directions次の手順
クラスタを稼動させる前に、将来の診断のためにクラスタ構成の基準値レコードを作成します。「クラスタ構成の診断データを記録する方法」に進みます。
グローバルクラスタの構成が完了したら、本番稼動させる前に、Oracle Explorer ユーティリティーを使用して、クラスタに関するベースライン情報を記録します。このデータは、将来、クラスタのトラブルシューティングが必要になった場合に使用できます。
Services Tools Bundle には、Oracle Explorer パッケージの SUNWexplo と SUNWexplu が含まれています。ソフトウェアのダウンロードとインストールについては、http://www.oracle.com/us/support/systems/premier/services-tools-bundle-sun-systems-163717.html を参照してください。
プラットフォームに適したコマンドを使用します。たとえば、Oracle の Sun Fire T1000 サーバー上で情報を収集するには、次のコマンドを実行します。
# explorer -i -w default,Tx000
詳細については、/opt/SUNWexplo/man/man1m/ ディレクトリにある explorer(1M) のマニュアルページと、My Oracle Support の Note 1153444.1 経由で入手可能な 『Oracle Explorer Data Collector のユーザーガイド』を参照してください。
explorer の出力ファイルは、/opt/SUNWexplo/output/ ディレクトリに explorer.hostid.hostname-date.tar.gz として保存されます。
FTP または HTTPS を使用して Oracle Explorer ファイルを送信するには、Oracle Explorer Data Collector のユーザーガイドの手順に従ってください。
Oracle Explorer データベースは、ユーザーのクラスタの技術的な問題を診断するためにデータが必要な場合に、ユーザーの explorer 出力を Oracle の技術サポートが使用できるようにします。