37Microsoft 365
この章の内容は次のとおりです。
Microsoft 365 for Salesの概要
営業組織では、CX SalesとMicrosoft 365 (以前のOffice 365)の統合を使用して、Microsoft 365内から営業アプリケーション・データにアクセスしたり、Microsoft Exchangeを使用するアプリケーションにアクセスできます。統合によって、Outlookでサイド・パネルとして開くアドインが組み込まれます。統合による営業組織のメリットを次に示します。
-
営業担当は、Eメールや会議などの顧客対応をCX Salesに取り込むことができます。これにより、営業組織は顧客契約、コミュニケーション、進行中の会議および会議結果の最新ステータスを把握できます。
-
営業担当は、Outlook (多くの場合、最も頻繁に使用されるアプリケーション)を終了せずに、営業関連作業を実行できます。
-
統合では営業データがMicrosoft Exchangeと同期されるため、営業担当は、ネイティブのスマートフォン・アプリおよびMicrosoft Exchangeと統合された他のアプリケーションで、営業アポイントメントを表示できます。
設定タスク
Microsoft 365アドインを実装する際に必要な知識
Microsoft 365アドインを実装する際に留意する必要がある重要事項を次に示します。
-
単一のMicrosoft Eメール・アカウントを2つの営業アプリケーション・インスタンスに接続しないでください。これにより、2つの営業アプリケーション・インスタンス間でデータが相互同期される可能性があります。
-
従業員を担当者としてモデル化しないでください。通常、従業員はリソースとしてモデル化されます。このアプリケーションは、従業員と担当者の両方としてモデル化された個人を同時に処理するように設計されていません。
-
ステージ環境や実稼働環境など、異なるポッドに対して同じEメール・アカウントを使用しないでください。
-
移行のステップに従います。
-
Outlookとサーバーの間でユーザーのタイム・ゾーン設定が一致していることを確認してください。
Microsoft 365 for Salesのインストール
CX SalesとMicrosoft 365の統合を有効にすると、次の2つのことが実現されます。
-
関連するCX営業情報をOutlookサイド・パネルに表示するアドインを有効にします。
-
Microsoft Exchangeと統合されている他のアプリケーションのCX Sales間の統合を有効にします。たとえば、営業担当は、ネイティブのスマートフォン・アプリで営業アポイントメントを表示できます。
営業アプリケーションの設定ユーザーと、Microsoft AzureおよびMicrosoft 365ポータルの管理者ユーザーの2人のユーザーが必要です。統合の有効化には、次の3つのステップが含まれます。
-
Microsoft AzureでOracleアドインを登録します。
設定時に、生成されたアプリケーションIDとアプリケーション・キーをコピーします。
-
営業アプリケーション(「設定と保守」、「Microsoft 365の管理」タスク)で、アプリケーションIDとアプリケーション・キーを入力し、マニフェスト・ファイルを生成します。
-
Microsoft 365ポータルで、マニフェスト・ファイルをアップロードし、アドインをデプロイします。
ユーザー契約
このOracle-Microsoft統合またはプラグインにより、Microsoftとそのプラットフォーム、ユーザーまたはサービスにリンクしたり、お客様のコンテンツや第三者のコンテンツを送信したり、その他の方法によりアクセスしたり、あるいはMicrosoft社とそのプラットフォーム、ユーザーまたはサービスからコンテンツを収集したりすることが可能になります。オラクル社は、Microsoft社のサイト、プラットフォーム、サービス、またはサービスのパフォーマンスや可用性、あるいは受信や送信した一切のコンテンツなどの管理を行わず、かつ、責任も負いません。お客様は、Microsoft社のサイト、プラットフォームおよびサービスへのアクセスやそれらの使用に伴うすべてのリスクを負うとともに、お客様とMicrosoft社との個別の条件を取り決め、それらを遵守することにつき、ご自身で責任を負います。オラクル社はMicrosoft社のサイト、プラットフォームまたはサービスに送信される一切のコンテンツのセキュリティ、保護または機密保持(Hosting and Delivery PoliciesおよびData Processing Agreement、およびオラクルのプライバシ・ポリシーに記載の義務を含む)について、責任を負いません。お客様は、Oracle-Microsoft統合またはプラグインを使用するために必要な同意またはその他の法的根拠を得ることについて、ご自身で責任を負います。オラクル社は、Oracle-Microsoft統合またはプラグインの使用方法がオラクル社との契約条件に違反した場合、接続または統合を停止する権利を有します。
Microsoft AzureでのOracleアドインの登録
-
Azure/Exchange管理者として、Microsoft Azureポータル(
https://portal.azure.com)にサインインします。 -
「Azure サービス」で、「Azure Active Directory」をクリックします。
注意: 初めて使用する場合は、Microsoft Azure Active Directoryにサインアップする必要があります。 -
Azure Active Directoryの「概要」ページの左ペインで、「アプリの登録」をクリックします。

-
「新規登録」をクリックします。

-
アプリケーションの登録ページで、次のエントリを作成します。
-
アプリケーションの名前を入力します。この名前はアドインには表示されません。
-
「サポートされているアカウントの種類」で、「この組織ディレクトリのみに含まれるアカウント(Oracle Corporation のみ - シングル テナント)」が選択されていることを確認します。
-
「リダイレクト URI」は空白のままにします。
-
「登録」をクリックします。

-
-
アプリケーションの名前が表示された「アプリの登録」の概要ページで、後で使用できるように「アプリケーション(クライアント) ID」をコピーします。

-
左側のペインの「管理」ヘッダーで、「ブランド」をクリックします。

-
「ホーム ページ URL」で、営業環境のホスト名に文字列
https://<Host Name>/crmUI/osc365/web/index.htmlを追加して入力します -
「保存」をクリックします。
-
ページの左ペインの「管理」ヘッダーで、「認証」(次のスクリーンショットのコールアウト1)をクリックし、次のエントリを作成します。

-
「プラットフォームの追加」(コールアウト2)をクリックします。
-
「プラットフォームの構成」ページで、「Web」(コールアウト3)をクリックします。
-
「リダイレクト URI」セクションに次のURIを追加します。
-
https://<host>/sales/office365/jet/close.html
例: https://sample-pod.oraclecloud.com/sales/office365/jet/close.html
-
https://<host>/crmUI/office365/jet/close.html
例: https://sample-pod.oraclecloud.com/crmUI/office365/jet/close.html
-
https://<host>/crmUI/osc365/web/close.html
例: https://sample-pod.oraclecloud.com/crmUI/osc365/web/close.html
各URIを個別に追加する必要があります。
-
「Webの構成」ウィンドウで、「リダイレクト URI」フィールド(スクリーンショットのコールアウト1)に最初のURIを入力します。

-
「構成」(コールアウト2)をクリックします。
-
「認証」ページの「Web」セクション(次のスクリーンショット)で、「URI の追加」(コールアウト1)をクリックし、他の2つのURIをそれぞれ追加します。

-
-
ページの上部の「保存」(コールアウト2)をクリックします。
-
-
左側のペインで、「証明書とシークレット」(次のスクリーンショットのコールアウト1)をクリックします。

-
「証明書とシークレット」ページの「クライアント・シークレット」セクションで、「新しいクライアント・シークレット」(コールアウト2)をクリックします。
-
摘要を入力します(例:
CX Sales client server secret)。 -
有効期限として「無期限」を選択します。固定期間を選択した場合、定期リフレッシュはその期間の経過後に停止します。
-
「追加」をクリックします。
-
「値」フィールドから、生成された文字列をコピーします。この値がアプリケーション・キーとなります。
-
-
左ペインの「管理」ヘッダーで、「API のアクセス許可」をクリックし、次のエントリを作成します。
-
「アクセス許可の追加」をクリックします。
-
「APIアクセス許可の要求」ページで、スクロール・ダウンして「Azure Active Directory Graph」をクリックします。
-
「委任されたアクセス許可」(次のスクリーンショットのコールアウト1)をクリックします。

-
「アクセス許可の選択」セクションで、「ユーザー」(コールアウト2)を展開し、「UserRead」オプション(コールアウト3)を選択します。
-
「アクセス許可の追加」をクリックします。
-
「APIアクセス許可の要求」ページで、スクロール・ダウンして「Exchange」をクリックします。
-
「委任されたアクセス許可」をクリックして、次の権限を追加します。
権限 選択するオプション 予定表
Calendars.ReadWrite
担当者
Contacts.ReadWrite
MailboxSettings
MailboxSettings.ReadWrite
メール
Mail.ReadWrite
タスク
Tasks.ReadWrite
Tasks.ReadWrite.Shared
-
「アクセス許可の追加」をクリックします。
-
「API のアクセス許可」ページで、「管理者の同意を与えます」をクリックし、ユーザーのかわりに同意します(スクリーンショットで強調表示されているページの右側ペインの中央)。

-
CX SalesでのMicrosoft 365マニフェスト・ファイルの生成
-
設定ユーザーとして営業アプリケーションにサインインします。
-
「設定と保守」でサイド・パネルを開き、「Microsoft 365の管理」タスクを検索します。
「検索」フィールドが強調表示された状態で開いたサイド・パネルを次に示します。

-
エンド・ユーザー・ライセンス契約を受け入れます。
-
「Microsoft 365の管理」ページで、Microsoft AzureからコピーしたアプリケーションID (スクリーンショットのコールアウト1)およびアプリケーション・キー(コールアウト2)を入力します。
-
アプリケーションの表示名を入力します。これはOutlookに表示される名前です。(コールアウト3)
-
保存します。
アプリケーションによってマニフェスト・ファイル(コールアウト4)が生成されます。

-
マニフェスト・ファイルをデスクトップにダウンロードします。
マニフェスト・ファイルのアップロードとアドインのデプロイ
-
Microsoft 365ポータル(
https://portal.microsoft.com)にサインインします。 -
左側のパネルで、「ナビゲーション メニュー」および「すべてを表示」をクリックします。次に、「設定」→「アドイン」を選択します。
すべてを表示して「設定」を展開した後の「ナビゲーション メニュー」のスクリーンショットを次に示します。

-
「アドインの展開」をクリックします。
-
ページの下部で「次」をクリックします。
-
「新しいアドインの展開」ページで、「Upload customer apps」をクリックします。
-
「このデバイスにマニフェスト ファイル (.xml) があります」オプションを選択した状態で、「ファイルを選択」をクリックし、前にダウンロードしたマニフェスト・ファイルを選択します。

-
「アップロード」をクリックします。
-
「アドインの構成」ページでは、アドインを取得するユーザーと、Outlookリボンからアドインを非表示にできるかどうかを指定できます。デフォルトでは、アドインはすべてのユーザーのOutlookリボンに自動的に配置されます。

-
ユーザーの割り当て
アドインを取得するユーザーは、特定のユーザー(テスト用など)またはグループ(CX Salesのユーザーなど)のいずれかに制限できます。
-
展開方法
-
アドインを営業組織全体にロールアウトする場合は、「固定 (既定)」オプションを受け入れることを検討してください。
-
少数の管理者でテストする場合は、「使用可能」をお薦めします。管理者は、テスト環境と実稼働環境の両方を同時にテストし、いずれか一方をリボンから非表示にできます。
-
アドインをテストする必要がないかぎり、ユーザーのリボンにアドインを表示しない場合は、「オプション」が適切です。
-
「使用可能」および「オプション」の展開方法を使用すると、ユーザーはリボンからアドインを非表示にできます。
-
-
-
「アドインの構成」ページの下部で、「デプロイ」をクリックします。
アプリケーションでデプロイメントが完了したことが確認されると、アドインが「アドイン」ページのリストに表示されます。デプロイされたアドインがユーザーのOutlookリボンに表示されるまでに12時間かかる場合があります。グループに追加されたユーザーには、自動的にアドインが割り当てられます。また、ユーザーを削除すると、アドインへのアクセス権が失われます。
Microsoft 365の管理
「Microsoft 365の管理」タスクを使用して、Microsoft 365サイド・パネルを円滑に実行できる次の重要な設定を構成します。
-
Microsoft 365アドインの登録
-
競合の解決
-
最近およびお気に入りの検索の構成
-
同期設定の構成
Microsoft Azure DirectoryでのMicrosoft 365アドインの登録
「アプリケーション ID」、「アプリケーション キー」および「名前」を入力します。ここでは、マニフェスト・ファイルをダウンロードおよび更新することもできます。IDおよびキーを生成してマニフェスト・ファイルを更新する方法の詳細は、このガイドの「Microsoft 365 for Salesのインストール」のトピックを参照してください。
たとえば、Oracle CX Salesという名前を入力します。Microsoft 365アカウントにサインインすると、選択可能なアドインとしてOracle CX Salesが表示されます。
競合の解決
「競合解決」を使用して、アドインによるレコード内の潜在的な競合の解決方法に関するルールを設定します。
選択可能な様々なオプションを見てみましょう。
| オプション | 説明 |
|---|---|
|
サーバー優先 |
営業アプリケーションのレコードは、Microsoft 365アカウントのレコードを上書きします。 |
|
クライアント優先 |
Microsoft 365アカウントのレコードは、営業アプリケーションのレコードを上書きします。 |
|
ユーザー選択 |
競合が発生するたびに、競合を解消する方法を実行時に選択できます。 |
また、ユーザーにデフォルト設定の上書きを許可することもできます。
最近およびお気に入り
ここでは、検索対象の日数とレコード・セットのサイズを設定します。たとえば、最近のレコードとして60日を、レコード・サイズとして10を入力したとします。レコードを検索すると、最近の検索結果には、最大60日間のレコードが10件のレコードのバッチで表示されます。
同期化構成
ここでは、営業アプリケーションとMicrosoft 365アカウントの間でのレコード同期方法に関するオプションを設定します。
担当者、アポイントメント、タスク、非公開アポイントメントおよび非公開タスクの同期を有効または無効にします。これとともに、非公開アポイントメントおよび非公開タスクを除き、同期するレコード数の上限を設定します。
Microsoft 365の使用準備に関する考慮事項
Oracle Microsoft 365アドインを開始する際には、このトピックで説明する考慮事項に注意してください。
Internet Explorerの前提条件
Microsoft Internet ExplorerをオンラインのMicrosoft 365で使用する場合、Microsoft 365アドインに接続する前に、次の2つを実行します。
-
互換性の設定「イントラネット サイトを互換表示で表示する」をオフにします。
-
信頼済サイトとしてサイトを追加します。
次の表に、処理の概要を示します。
| Internet Explorerの前提条件1: 互換性設定をオフにする | Internet Explorerの前提条件2: 信頼済サイトとしてサイトを追加する |
|---|---|
|
Oracleアドインがサイド・パネルに正常に表示されるように、「イントラネット サイトを互換表示で表示する」設定をオフにします。オフにする方法を次に示します。
|
サイド・パネルでOracleアドインを開くために、これらのサイトをInternet Explorerブラウザの信頼できるサイトとして追加します。「設定」→「インターネット オプション」→「セキュリティ」→「信頼済みサイト」→「サイト」にナビゲートし、次のサイトを信頼済みサイトとして追加します。
|
初回サインイン
Outlookから初めてOracleアドインを開く場合の操作を次に示します。
-
独自のコンピュータを使用している場合は、「このコンピュータは信頼できるコンピュータです。」チェック・ボックスを選択します。
-
「接続」をクリックします
サイド・パネルの名前には、「Microsoft 365の管理」タスクで入力したアプリケーション名が反映されます。シングル・サインオンを使用していない場合、サイド・パネルは次のようになります。その場合、エクスペリエンスは少し異なります。

別のブラウザ・ウィンドウでCX Salesにサインインするように求められます。サインインすると、CX SalesはMicrosoft 365ユーザーとCX Salesユーザーをリンクします。これ以降、CX Salesユーザーの情報を表示するには、同じMicrosoft 365ユーザーとしてサインインする必要があります。このリンクにより、別のCX Salesユーザーとしてサインインできなくなります。ただし、「ユーザー・マッピングの管理」のトピックの指示に従って、2つのアカウントのリンクを解除できます。
レコード同期
Microsoft 365 for Salesとの同期
3つのプロセスによって、営業アプリケーションのデータがMicrosoft 365アドインと同期されます。
| プロセス | 説明 |
|---|---|
|
Microsoft 365インスタント同期ジョブ |
営業アプリケーションと共有されているMicrosoft 365アクティビティを同期します。 アポイントメントまたはEメールを営業アプリケーションと共有できます。アポイントメントはアポイントメントとして同期され、Eメールはタスクとして同期されます。 |
|
Microsoft 365標準同期ジョブ |
Microsoft 365と営業アプリケーションの間で担当者およびアクティビティを同期します。 |
|
Microsoft 365トークン・リフレッシュ・ジョブ |
このジョブは、ユーザーのトークンを常にアクティブなままにします。 |
同期頻度のベスト・プラクティス
同期ジョブの推奨頻度は次のとおりです。
-
Microsoft 365インスタント同期ジョブ: これを1時間ごとにスケジュールします。
-
Microsoft 365標準同期ジョブ: これを4時間ごとにスケジュールします。
-
Microsoft 365トークン・リフレッシュ・ジョブ: これを3時間ごとに実行するようにスケジュールします。
標準同期ジョブおよびインスタント同期ジョブの頻度を変更する必要がある場合は、変更を行う前に顧客環境を評価します。また、合計ユーザー数や同期されるデータ量などの要因も考慮します。
頻度を決定する適切なアプローチは、これらのジョブを一定期間モニターし、ジョブの完了にかかっている時間を評価することです。実際の実行時間(ジョブの完了までの時間)に基づいて、頻度を決定できます。たとえば、標準同期ジョブ・インスタンスが一貫して1時間で完了している場合、頻度を4時間から2時間に変更できます。同様に、インスタント同期ジョブが約15分以内に完了する場合は、ジョブの頻度を30分に変更できます。
営業レコードとMicrosoft 365レコードの同期方法
スケジュール済プロセスを通じて、営業アプリケーションとMicrosoft 365の間で担当者、アポイントメントおよびタスクを同期します。
同期設定
営業アプリケーションとMicrosoft 365の間でデータを同期できる、「Microsoft 365の管理」ページの設定を次に示します。
-
担当者同期使用可能
-
アポイントメント同期使用可能
-
タスク同期使用可能
-
非公開アポイントメントの同期
-
非公開タスクの同期
Microsoft 365の担当者やタスクを営業アプリケーションと同期するには、Oracleと共有カテゴリを使用可能にする必要があります。ユーザーは、Microsoft 365リボンからOracleと共有カテゴリを手動で選択して、担当者やタスクを営業アプリケーションと同期する必要があります。
レコードが同期化される仕組み
サイド・パネルを使用してレコードを作成、更新または削除すると、営業アプリケーションとMicrosoft 365で情報が同時に更新されます。ただし、営業アプリケーションまたはMicrosoft 365のいずれか一方でレコードを変更した場合、その変更は、同期を実行するまでもう一方のアプリケーションに反映されません。
同期プロセスをオフにする
同期プロセス中に、同期エンジンはOutlookと営業アプリケーションの間で担当者、アポイントメントおよびタスクを作成、更新または削除します。2つのアプリケーション間の連続同期が不要な場合、または不要な同期の失敗を回避する場合は、同期をオフにできます。
同期プロセスをオフにする方法を次に示します。
-
「設定と保守」作業領域で、次を使用します。
-
オファリング: 販売
-
機能領域: 統合
-
タスク: Microsoft 365の管理
-
-
「同期設定」にスクロールします。設定には、「担当者」、「アポイントメント」および「タスク」の3つのセクションがあります。各セクションには、レコードの作成または削除を明確に停止するための「同期使用可能」チェック・ボックスおよびその他のチェック・ボックスが表示されます。
-
次に、各オプションの詳細を示します。
-
同期使用可能: このチェック・ボックスを使用して、営業アプリケーションとOutlookの間の「至」および「自」の同期を停止します。たとえば、「アポイント」セクションにある「同期使用可能」チェック・ボックスを選択すると、会議またはアポイントの同期が停止します。
-
CX営業で新規レコードを作成: このチェック・ボックスを使用して、Outlookに新規レコードが追加された場合でも、同期エンジンによる営業アプリケーションでのレコードの作成を停止します。同様に、ユーザーが営業アプリケーションに新しいレコードを追加した場合でも、Outlookでのレコードの作成を停止します。たとえば、「タスク」セクションの下のこのチェック・ボックスの選択を解除すると、Outlookと営業アプリケーションの間で新しく作成されたレコードの共有が停止します。
-
CX営業から古いレコードを削除: このチェック・ボックスを使用して、ユーザーが営業アプリケーションで対応するレコードを削除した場合でも、同期エンジンによるOutlookでのレコードの削除を停止します。同様に、ユーザーがOutlookで対応するレコードを削除した場合でも、営業アプリケーションでのレコードの削除を停止します。たとえば、「担当者」セクションの下のこのチェック・ボックスの選択を解除すると、営業アプリケーションおよびOutlook内の担当者の対応するレコードの削除が停止します。
-
アポイントメントの一方向同期の設定
同期エンジンは、アポイントメント、担当者およびタスクをMicrosoft 365と営業アプリケーションの間で同期します。ユーザーが営業アプリケーションで会議を更新または削除するたびに、変更がOutlookに同期されます。この同期により、会議の参加者に更新通知が送信されます。Outlookが参加者に自動Eメールを送信しないようにするには、アポイントメントの一方向同期を設定します。
一方向同期を設定するステップを次に示します。
-
「設定と保守」にナビゲートします。
-
「検索」ページを開き、タスク「プロファイル・オプションの管理」を検索します。
-
「検索結果: プロファイル・オプション」セクションの下にあるプラス・アイコンをクリックして、追加します。次の詳細を入力します。
-
「プロファイル・オプション・コード」および「表示名」にZPS_365_APPOINTMENT_UPSYNC_ONLYと入力します。
-
「アプリケーション」として「Sales Cloud for Microsoft 365」を選択します。
-
Oracle Sales Cloud for Microsoft 365の管理モジュールを検索します。
-
Set up one-way synchronizationなどの摘要を入力します。
-
開始日を指定します。プロファイル・オプションが無期限に有効になるように、終了日を入力しないでください。
-
-
保存してページを閉じます。
-
「プロファイル・オプションの管理」ページのプロファイル・オプション・レベルで、サイトの「使用可能」チェック・ボックスと「更新可能」チェック・ボックスを選択します。
-
保存してページを閉じます。
-
プロファイル・オプションを作成した後、プロファイル値を「はい」に設定する必要があります。そのためのステップを次に示します。
-
「検索」ページを開き、「管理者プロファイル値の管理」タスクを検索します。
-
プロファイル・オプション「ZPS_365_APPOINTMENT_UPSYNC_ONLY」を検索します。
-
プロファイル値までスクロールし、「サイト」の値を「Y」に変更します。
-
保存してページを閉じます。
-
一方向同期の有効化の影響
一方向同期を有効にした場合の影響に注意してください。
-
ユーザーはアポイントメントに保存済検索を使用できません。
-
競合はOutlook優先に設定され、読取り専用となります。
-
営業アプリケーションにのみ存在する会議はOutlookに同期されません。営業アプリケーションでの会議への変更はOutlookに反映されません。
-
サイド・パネル内で作成された会議では、同等のOutlook会議は生成されません。
-
ユーザーが同期エラーの解決ページからアポイントメントに関連する同期エラーを解決した場合、それらの変更は営業アプリケーションにのみ反映されます。要約すると、営業アプリケーションは、Outlookでアポイントメントを更新または作成しません。
Microsoft 365モニター
Microsoft 365モニターは、Microsoft 365アドインを使用するすべてのアクティブ・ユーザーの同期ステータスを表示できるダッシュボードです。ユーザーの表示に加えて、同期アクティビティを制御することもできます。
Microsoft 365モニターを開くには:
-
「設定と保守」作業領域で、次を使用します。
-
オファリング: 販売
-
機能領域: 統合
-
タスク: Microsoft 365の管理(これは「Office 365の管理」と呼ばれる場合もあります)
-
-
「Microsoft 365の管理」ページから、「Microsoft 365モニター」を開きます。
Microsoft 365モニターには、アドインの使用に関する次の4つの情報カードが表示されます。
-
最終同期失敗
-
同期なし
-
進行中
-
最終同期成功
| 情報カード名 | 表示内容 |
|---|---|
|
最終同期失敗 |
最後に実行された同期ジョブで、アドインからのデータが営業アプリケーションと同期されなかったユーザーの数を表示します。 |
|
同期なし |
アドインがインストールされてから、Microsoft 365アドインからのデータが営業アプリケーションと同期されなかったユーザーの数を表示します。 |
|
進行中 |
データがまだ営業アプリケーションと同期中のユーザーの数を表示します。なんらかの理由で同期を保持する必要がある場合は、ユーザーを選択し、「アクション」メニューから「同期の中止」または「同期使用不可」を選択します。 |
|
最終同期成功 |
アドインから営業アプリケーションにデータが正常に同期されたユーザーの数を表示します。 |
情報カードの下に表が表示されます。この表には、デフォルトで「最終同期失敗」情報カードの詳細が表示されます。他の情報カードのいずれかをクリックすると、表がリフレッシュされ、選択した情報カードの詳細が表示されます。各情報カードには、次の情報が表示されます。
-
最終: 最後の同期ステータスが表示されます。
-
ユーザー: 営業アプリケーションに従ってユーザー名が表示されます。
-
Microsoft 365ユーザー: Microsoftに従ってユーザー名が表示されます。
-
最終同期開始: 最終同期の開始時刻が表示されます。
-
期間: 最終同期の合計期間が表示されます。
注意: 合計期間には、Microsoft 365期間、CX Sales期間および追加のあらゆる内部プロセスに要した時間が含まれます。 -
アクティブ: ユーザーの資格証明またはトークンがアクティブだった場合に、ティック・アイコンが表示されます。
注意: CX Salesトークンのリフレッシュに失敗した場合、「アクティブ」に失敗アイコンが表示されることがあります。これは、トークン・リフレッシャ・スケジュール・プロセスが長時間実行されていない場合に発生することがあります。失敗アイコンが表示されたら、アドインにサインインするようユーザーに求めます。 -
承認済: ユーザーのMicrosoft資格証明またはMicrosoftトークンがアクティブだった場合に、ティック・アイコンが表示されます。
注意: Microsoftトークンのリフレッシュに失敗した場合、「承認済」に失敗アイコンが表示されることがあります。これは、同期エンジンが長時間実行されなかった場合に発生することがあります。失敗アイコンが表示されたら、アドインにサインインするようユーザーに求めます。
使用可能な処理
同期データまたはユーザー・データに基づいて、次の処理を実行できます。
-
同期の中止: 進行中の同期を一時停止するユーザーを1人以上選択します。
-
同期使用不可: 将来のデータ同期を無効にするユーザーを1人以上選択します。ただし、同期を再開する場合は、同じユーザーを選択し、「処理」から「同期使用可能」を選択します。「同期使用可能」処理は、同期がすでに無効になっているユーザーについてのみ使用できます。
-
ユーザーの削除: この表から詳細を削除するユーザーを1人以上選択します。これにより、営業アプリケーションからユーザーが削除されるわけではないことに注意してください。
-
ユーザー資格証明の更新: ユーザーを1人選択し、この処理を選択します。新しいウィンドウが開き、ユーザーのMicrosoft Eメール・アドレスまたは営業アプリケーション・ユーザー名を更新できます。変更内容を保存します。
-
エクスポート: .csvファイルとしてユーザー詳細をダウンロードするには、「エクスポート」を選択します。
「ユーザー詳細」ページ
「ユーザー詳細」ページに移動するには、各情報カードに関連する表の「ユーザー」列でユーザー名をクリックします。このページには、次の項目が表示されます。
-
名前: ユーザーの名前。
-
ステータス: 「承認済」、「アクティブ」および「同期使用可能」の3つのパラメータのステータスが表示されます。
注意: 「承認済」および「アクティブ」ステータスの失敗ステータスは、MicrosoftトークンまたはCX Salesトークンのリフレッシュに失敗したことが原因である可能性があります。ユーザーの同期を手動で無効にした場合、ステータスは同期使用不可と表示されます。 -
「同期済レコード」と「競合解決」: 管理者またはユーザーが設定したアクティブな保存済検索とそれに対応する競合解決が表示されます。
-
同期履歴: ユーザーに対して実行された同期が表示されます。
-
アクション: このページでは、「同期使用不可」、「ユーザーの削除」および「ユーザー資格証明の更新」の3つの処理を使用できます。必要に応じて、それらを使用できます。「同期使用可能」処理は、ユーザーが以前に無効化された場合に使用できます。
-
「クローズ」をクリックして、「Microsoft 365モニター」ページに戻ります。
レコード競合解決の処理方法
レコードの競合は、営業アプリケーションに保存された情報とMicrosoft 365サイド・パネルに保存された情報に違いがある場合に発生します。管理者は、ユーザーの競合解決プリファレンスを設定できます。
競合解決に影響する設定
競合解決プリファレンスを設定するステップを次に示します。
-
「設定と保守」作業領域で、次を使用します。
-
オファリング: 販売
-
機能領域: 統合
-
タスク: Microsoft 365の管理
-
-
「Microsoft 365の管理」タスク・ページの「競合解決」セクションで、競合解決オプションを選択します。
-
ユーザーがサイド・パネルで競合解決オプションを表示し、必要なオプションを選択できるようにするには、「ユーザーがデフォルト競合解決を上書きすることを許可します」オプションを有効にします。
競合するレコードの処理方法
アドイン・ユーザーが競合を解決するために選択できるオプションを決定します。
競合解決には、次の3つのオプションがあります。
| オプション | 説明 |
|---|---|
|
サーバー優先 |
営業アプリケーションの値によって、Microsoft 365の値が自動的に上書きされます。 |
|
クライアント優先 |
Microsoft 365の値によって、営業アプリケーションの値が自動的に上書きされます。 |
|
ユーザー選択 |
競合が発生するたびにユーザーにプロンプトが表示されます。「同期ステータス」ページには、ステータスとして「競合ありで成功」が競合レコードのリストとともに表示されます。 |
使用および同期の追跡
管理者は、Microsoft 365アドインでユーザー処理を追跡および取得し、毎日同期の詳細を追跡するかどうかを決定できます。アプリケーションでは、Oracleアドインを使用しているユーザー数、特定の日にユーザーが作成したリソース、担当者またはアポイントメントの数、Oracleと同期されたデータなどの詳細が取得されます。
次の設定を有効にして、営業アプリケーションがユーザー処理およびアプリケーション同期を追跡できるようにします。
-
「設定と保守」作業領域で、次を使用します。
-
オファリング: 営業
-
機能領域: 統合
-
タスク: Microsoft 365の管理
-
-
「使用トラッキング」セクションまで下にスクロールします。
-
「クライアント使用トラッキング」と「同期トラッキング」の2つのチェック・ボックスを選択します。
-
「保存して閉じる」をクリックします。
設定を有効にすると、アドインはデータの収集を開始します。レポートは生成されません。将来のニーズに基づいて、このデータをレポート目的で使用し、有用なインサイトを導出できます。
追加構成
ユーザー・マッピングの管理
ユーザー・マッピングは、ユーザーがOracleアドインにサインインするために重要です。ユーザー・マッピングは、ユーザーのMicrosoft EメールIDと営業アプリケーション・ユーザーIDの組合せです。これらのいずれかが変更されると、サインインの問題が発生する可能性があります。これを回避するために、いずれかの変更が通知された場合はいつでもマッピングを更新できます。同様に、ユーザーがアクティブでなくなった場合は、マッピングを削除できます。
ユーザー・マッピングをレビューおよび更新する方法を次に示します。
-
「Microsoft 365の管理」ページから「Microsoft 365モニター」を開きます。ユーザー・マッピングのリストが表示されます。使用可能な関連オプションを使用して、リストに表示されているユーザー・マッピングを更新または削除できます。
-
ユーザー資格証明の更新: このオプションを使用して、Microsoft EメールIDまたは営業アプリケーションのユーザーIDを修正または更新します。更新するには、ユーザー・マッピングを選択し、「アクション」メニューから「ユーザー資格証明の更新」オプションを選択します。必要な変更を加えて保存します。
-
ユーザーの削除: ユーザーが組織を離れると、そのMicrosoft EメールIDは廃止されます。マッピングを削除するには、ユーザー・マッピングを選択し、「アクション」メニューから「ユーザーの削除」オプションを選択します。
営業アプリケーション・ユーザーIDとMicrosoft EメールIDの間のユーザー・マッピングのみが削除されることに注意してください。営業アプリケーションのユーザーIDは引き続きアクティブです。次回、新規ユーザーが営業アプリケーション・ユーザーIDを使用すると、Microsoft EメールIDがこの営業アプリケーション・ユーザーIDに自動的にマップされます。
-
国固有の住所書式の有効化
アドインでは国固有の住所書式がサポートされています。つまり、ユーザーが新しい担当者またはアカウントを作成すると、選択した国に関連する住所フィールドが表示されます。国ベースの住所フィールドはすべて、「プライマリ住所」という単一のフィールドで使用できます。このフィールドは、「担当者」および「アカウント」のページの編集レイアウトでのみ使用できます。このフィールドを編集レイアウトに追加すると、ユーザーはアドインから担当者またはアカウントの完全な住所を入力できます。
「プライマリ住所」フィールドを編集レイアウトに追加する方法を次に示します。
-
アクティブなサンドボックスで作業していることを確認します。
-
営業アプリケーションで、「アプリケーション・コンポーザ」→「共通設定」→「生産性アプリケーション設定」→「CX Microsoft 365」デザイナを選択し、CX Microsoft 365デザイナに移動します。
-
Microsoft 365デザイナでメニュー・アイコンをクリックします。
-
アカウントの「編集」ビューを開き、新しいレイアウトを作成します。
-
新しいレイアウトで、「使用可能なフィールド」から「プライマリ住所」をドラッグ・アンド・ドロップし、レイアウトを保存します。
-
同様に、担当者の新しいレイアウトを作成し、「プライマリ住所」フィールドを追加してレイアウトを保存します。
注意: 既存のカスタム・レイアウトがある場合は、古い住所フィールドを削除し、プライマリ住所を追加します。 -
「保存」をクリックします。
プライマリ住所を追加すると、古い住所フィールドからプライマリ住所フィールドに詳細が移動され、国固有の住所書式が有効になります。ユーザーが古いフィールドに無効な住所を指定した場合、同期は失敗します。ただし、ユーザーは住所の詳細を修正することで同期に関する問題を解決できます。
アカウントおよび担当者の詳細レイアウトで、「使用可能なフィールド」セクションから「住所」フィールドが追加されていることを確認します。このフィールドには、ユーザーが「編集」ビューに入力したプライマリ住所の詳細全体が統合されます。
拡張共有モードの有効化
カスタム・レイアウトでいずれかのタスクまたはアポイントメントのフィールドを必須にした場合は、拡張共有モードを有効にします。このモードでは、ユーザーによる必須フィールドへの情報に不備がないことが確認されます。また、このモードが有効になっている場合、アプリケーションでは、「関連レコード」タブにあるEメールまたはアポイントメント以外のユーザーのEメールまたはアポイントメントが共有されます。
拡張共有を有効にするステップを次に示します。
-
サンドボックスに入り、「アプリケーション・コンポーザ」→「生産性アプリケーション設定」→「CX Cloud Microsoft 365」に移動して、Microsoft 365デザイナを開きます。
-
サイド・パネルを展開し、「関連レコード」に移動します。
-
新しいレイアウトを作成し、共有拡張で使用されていることがわかる方法で名前を付けます。
-
レイアウトを保存します。
-
追加したレイアウトを再度開きます。
-
「レイアウト詳細」セクションで、拡張共有モードを有効にします。
-
レイアウトを保存します。
-
新しいレイアウトをテストし、サンドボックスを公開します。
スマート・リスト属性の構成
ユーザーが検索基準を入力せずにMicrosoft 365アドインの動的選択リスト・フィールドの検索アイコンをクリックすると、アドインは、最近作成、更新、アクセスしたレコードなどの事前定義済パラメータを使用して項目のリストをフェッチします。このリストは、スマート・リストと呼ばれます。
スマート・リストは、アカウント、担当者、商談およびリードの動的選択リストで有効になります。スマート・リストには設定は必要ありませんが、項目についてユーザーに表示する属性を構成できます。これを実行する方法を次に示します。
-
アクティブなサンドボックスで作業していることを確認します。
-
「ナビゲータ」→「構成」→「アプリケーション・コンポーザ」に移動します。
-
「生産性アプリケーション設定」、「CX Cloud Microsoft 365」の順に選択します。
-
アカウントなどのオブジェクトのピッカー・レイアウトを開きます。
-
そのオブジェクトのデフォルト属性が表示されます。たとえば、アカウント・オブジェクトのプライマリ担当者および住所を表示できます。属性を削除したり、新しい属性を追加できます。
-
変更内容を保存します。
-
「適応型検索の構成」ページに移動し、デザイナで追加したこれらの属性が適応型検索に対して有効になっていることを確認します。
Microsoft 365に関するFAQ
ユーザーが会議またはEメールを営業アプリケーションと共有できないのはなぜですか。
ユーザーが会議またはEメールの共有に関する問題を報告した場合は、これらのビジネス・オブジェクトに関連するアクティビティのステータスを確認して有効にします。たとえば、ユーザーにEメールの共有に関する問題が発生している場合は、Eメールのアクティビティが存在するかどうかを確認します。このアクティビティは、「設定と保守」作業領域の「アクティビティ・タイプおよびサブタイプの管理」タスクにある必要があります。そのアクティビティの「アポイントメント」、「コール・レポート」および「タスク」の各チェック・ボックスが選択されていることを確認し、開始日を設定します。見つからない場合は、「名前」および「コード」を「Eメール」としてアクティビティを追加し、チェック・ボックスを有効にします。アクティビティを保存します。ユーザーにアポイントメントおよび他のビジネス・オブジェクトの共有に関する問題が発生する場合も、同じようにします。
適応型検索が有効になっているのに、ユーザーが探している項目を見つけられません。なぜですか。
ユーザーが探している項目を見つけられない理由として、次のようなものが考えられます。
-
ユーザーが検索しているフィールドが他のアドイン・ページで使用可能であっても、これらのフィールドを適応型検索について検索可能にしていない場合、ユーザーはこれらのフィールドで検索できません。これらのフィールドについて適応型検索およびキーワード検索を有効にします。
-
「コメント」フィールドなどのフィールドでテキスト検索が有効になっていない場合、ユーザーがその「コメント」フィールドでテキスト検索を実行しようとしても、目的の結果を取得できません。そのテキスト・フィールドに対して、「分析済テキスト検索」というチェック・ボックスを選択します。
-
ユーザーが検索しているフィールドが適応型検索でサポートされていないため、検索できません。たとえば、担当者オブジェクトのお気に入り属性は、適応型検索でサポートされていません。
ユーザーのスマート・リストに結果が表示されません。修正するにはどのようにしますか。
ユーザーが営業アプリケーションでアカウント、商談または担当者のレコードをアクティブに更新または作成している場合は、ユーザー・コンテキストに基づいてスマート・リストが表示されます。
ただし、最新のフィードが確実に取得されるようにするには、営業アプリケーションで「妥当性フィードの生成」スケジュール済プロセスを実行します。
このスケジュール済プロセスを実行するには、次の手順を実行します。
-
営業アプリケーションで、「ツール」→「スケジュール済プロセス」に移動します。
-
「新規プロセスのスケジュール」をクリックします。
-
「妥当性フィードの生成」プロセスを検索します。
-
「OK」をクリックして、プロセスを実行します。
デザイナで公開したフィールドが適応型検索構成ページで使用できないのはなぜですか。
Microsoft 365デザイナに表示されるフィールドの名前と適応型検索の対応するフィールドが完全には一致しない場合があります。スマート・リストに属性が正しく表示されるようにするには、デザイナ・フィールドと適応型検索フィールドが同等であることを確認します。これは、適応型検索の属性またはフィールドを有効にする前に行います。
作成したカスタム・フィールドがMicrosoft 365アドインに表示されないのはなぜですか。
Microsoft 365アドインは、REST APIコールを介して営業アプリケーションからデータを取得します。作成したカスタム・フィールドがRESTサービス・ペイロードに含まれていない場合、ユーザーはそれらのフィールドをアドインで見つけることができません。サービス・ペイロードにフィールドを追加するには、営業アプリケーションの「アプリケーション・コンポーザ」に移動し、カスタム・フィールド・レコードを開きます。サービス・ペイロードに含めるチェック・ボックスを選択し、変更を保存します。
Microsoft OutlookからMicrosoft 365への移行
Microsoft OutlookからMicrosoft 365への移行の概要
Oracleには、営業アプリケーションをMicrosoftまたはGoogleのEメールおよびカレンダのアプリケーションと統合できる複数の製品が用意されています。製品を確定する前に、すべてのオプションを確認し、ニーズに最適な製品を選択します。
Oracle Sales Cloud for Microsoft 365を使用して、クラウド・サービス・データにアクセスすることで生産性を最大化します。
OutlookプラグインからMicrosoft 365アドインにアップグレードする際に必要な知識
Oracle Sales for OutlookプラグインからMicrosoft 365アドインにアップグレードする場合に知っておく必要があるいくつかの点を次に示します。
-
ユーザーは、Oracle Sales for OutlookプラグインとMicrosoft 365アドインの両方を使用することはできません。パイロット・ユーザーは、新しいアドインを使用する前に、まず古いOutlookプラグインをアンインストールする必要があります。このドキュメントでは、古いプラグインをアンインストールするステップについて説明します。
-
Microsoft 365アドインのユーザーは、Outlookカレンダで有効になっている自動共有オプションを使用して、古いOutlookプラグインのユーザーに会議の招待を送信できません。Microsoft 365アドイン・ユーザーからの会議の招待を取得するには、ユーザーがカレンダの自動共有オプションを無効にしていることを確認します。
OutlookからMicrosoft 365に移行する前に
Oracle Sales for Microsoft 365を使用して、クラウド・サービス・データにアクセスすることで生産性を最大化します。
OutlookからMicrosoft 365への効率的でエラーのない移行を行うための前提条件を次に示します。
-
「Microsoft 365の管理」タスクを使用して、「移行有効」オプションを有効にします。「設定と保守」作業のこのタスクは、「統合」機能領域の「販売」オファリングの一部です。
-
担当者およびアクティビティのコピーを保存します。
-
Outlookクライアントで完全な同期を実行します。
-
すべてのコンピュータからOracle Sales Cloud for Outlookアドインをアンインストールします。
-
各コンピュータでOutlookを起動し、送信または受信を使用して、すべての変更をExchange Serverと同期します。
OutlookストレージにCRMデータがないことを確認します。
-
OutlookからMicrosoft 365への移行
現在の構成に応じて、適切な手順を実行してMicrosoft 365に移行します。
| 現在の構成 | 移行手順 |
|---|---|
|
Outlook 2016 (Office 365 Pro Plus) Office 365 Exchange |
|
|
Outlook 2013 (Exchange 2013) Outlook 2016 (Office 365 Exchange) |
|
移行に関するFAQ
新規クライアントで重複する担当者およびアクティビティが作成されないようにするにはどのようにしますか。
Oracle Sales for Microsoft 365アドインでは、重複する担当者、アポイントメントおよびタスクがサーバーと共有される前にチェックされます。Microsoft 365クライアントでの重複除去プロセスはありません。営業アプリケーションから同期されたすべてのデータは、最初の同期プロセスで新規レコードとしてクライアントに作成されます。以降の同期プロセスでは、サーバーとクライアントの間のリンクが保持されます。クライアントから営業アプリケーションと同期する場合、名、姓およびEメール・アドレスに基づいて担当者の重複チェックが行われます。アポイントメントおよびタスクの重複チェック・ロジックはありません。
担当者とアクティビティをバックアップしていない場合はどうなりますか。
担当者およびアクティビティをバックアップしておらず、予期しない問題が発生した場合、データが失われる可能性があります。移行プロセスを開始する前に、データをバックアップする必要があります。
競合を解決するにはするにはどのようにしますか。
クライアントの「競合解決」ページを使用して、競合を管理します。
クライアントをアンインストールする前に移行が完了するとどうなりますか。
Exchange Serverが移行されているが、Oracle CX Sales for Outlookアドインがアンインストールされていない場合、次の問題が発生する可能性があります。
ケース#1
新しいEメール・プロファイルを使用できるように、Exchangeの移行後にクライアントをアンインストールして再インストールしました。
アドインを再インストールしてOutlookを起動すると、アプリケーションにより、データ構造の衝突を示すメッセージが表示されて古い構成が検出され、削除するように求められます。この時点で、考えられる結果は次のとおりです。
-
古いデータが正常に削除され、新しいデータ構造が適用されます。問題は発生しません。
-
以前のデータの削除に失敗しました。アドインを再インストールします。再インストールしても問題が解決しない場合は、MFCMAPIツールを使用してOutlookストレージをクリーン・アップする必要があります。(新しいサービス要求をログに記録します)。
ケース#2
Oracle CX Sales for Microsoft 365アドインを再インストールしてOutlookを起動すると、アプリケーションに、データ構造の衝突はありませんという内容のメッセージが表示されますが、古いデータおよびカスタム・フォルダはOutlookストレージにまだ存在します。新しいデータ構造は、既存のデータ構造とともに使用されています。
初回実行補助を続行すると、最初の同期中に多数の重複および衝突が発生する可能性があります。これを回避するには、初回実行補助を取り消し、MFCMAPIツールを使用して手動ストレージ・クリーン・アップを続行する必要があります。(新しいサービス要求をログに記録します)。
ケース#3
Oracle CX Sales for Outlookの更新を正しく適用するには、Outlookを再起動する必要があるという内容のエラーが繰り返し発生します。変更内容を保存し、Outlookを閉じてから再起動します。
事前移行された構成はどうなりますか。
Microsoft 365では、クラシックOutlookの以前の構成は使用されません。ビジネス・ニーズにあわせてMicrosoft 365を再構成する必要があります。
オフラインの営業アプリケーション・データはどうなりますか。
クラシックOutlookで作成されたオフラインの営業アプリケーション・データはすべて、アンインストール・プロセスによって削除されます。新しいMicrosoft 365クライアントのオフライン・データはありません。
Outlook Webアプリケーションで担当者を分類するにはどのようにしますか。
Outlook Webアプリケーションでは、担当者を分類できません。
Microsoft 365から営業アプリケーションに担当者を同期するには、担当者にOracle CX Salesカテゴリを使用してタグ付けする必要があります。その後、Microsoft Outlookデスクトップ・クライアントを使用して、担当者を同期します。
