コネクタについて

PeopleSoft User Managementコネクタでは、ロールおよび権限リストの割当てを含め、PeopleSoftアプリケーション内のPeopleToolsベースのPSOPRDEFNユーザー・プロファイル・レコードを管理できます。

この章では、次の項目について説明します。

PeopleSoft User Managementコネクタの概要

Oracle Identity Managerでは、様々なターゲット・システムに対してリソースのアクセス権の管理、セキュリティおよびプロビジョニングが自動化されています。Oracle Identity Managerコネクタは、Oracle Identity Managerとターゲット・アプリケーションの統合に使用されます。このマニュアルでは、Oracle Identity Managerのユーザー・プロファイル・データの管理対象(ターゲット)ソースとしてPeopleSoft Enterpriseアプリケーションを使用できるようにするコネクタについて説明します。

ノート:

このマニュアルでは、Oracle Identity Managerサーバーという用語は、Oracle Identity Managerがインストールされているコンピュータを意味します。

このマニュアルの一部では、PeopleSoft Enterpriseアプリケーションをターゲット・システムと呼んでいます。

PeopleSoft User Managementコネクタでは、ロールおよび権限リストの割当てを含め、PeopleSoftアプリケーション内のPeopleToolsベースのPSOPRDEFNユーザー・プロファイル・レコードを管理できます。この管理は、ターゲット・リソースのリコンシリエーションおよびプロビジョニングを使用して行います。

ターゲット・リソース構成において、ターゲット・システムで直接作成または変更されたユーザー・アカウントに関する情報は、Oracle Identity Managerに対してリコンサイルできます。また、Oracle Identity Managerを使用して、ターゲット・システムでプロビジョニング操作を実行できます。

関連項目:

コネクタのデプロイメント構成の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerの管理のコネクタのインストールに関する項を参照

動作保証されているコンポーネント

connector.htm#GUID-C78A0044-2A98-4C79-8B7E-8218CB6336AE__CEGGBDFEに、コネクタとともに使用した場合の動作が認証されているコンポーネントを示します。

表1-1 動作保証されているコンポーネント

項目 要件

Oracle Identity GovernanceまたはOracle Identity Manager

Oracle Identity GovernanceまたはOracle Identity Managerの次のリリースのいずれかを使用できます。

  • Oracle Identity Governance 12c (12.2.1.4.0)

  • Oracle Identity Governance 12c (12.2.1.3.0)

  • Oracle Identity Manager 11gリリース2 PS3 (11.1.2.3.0)

  • Oracle Identity Manager 11g リリース2 PS2 (11.1.2.2.0)

  • Oracle Identity Manager 11gリリース2 BP04 (11.1.2.0.4)およびこのリリース・トラックでのそれ以降のBP

  • Oracle Identity Manager 11gリリース1 BP06 (11.1.1.5.6)およびこのリリース・トラックでのそれ以降のBP

ターゲット・システム

ターゲット・システムは次のいずれか。

  • PeopleTools 8.48

  • PeopleTools 8.49

  • PeopleTools 8.50

  • PeopleTools 8.51

  • PeopleTools 8.52

  • PeopleTools 8.53

  • PeopleTools 8.54

  • PeopleTools 8.55

  • PeopleTools 8.56

  • PeopleTools 8.57

  • PeopleTools 8.58

  • PeopleTools 8.59以降

ノート: PeopleTools 8.54を使用している場合、完全リコンシリエーション操作が予想どおりに機能しないことがあります。この操作が正常に機能するには、次のURLでPeopleSoftパッチ21109998を適用します。

https://support.oracle.com/

コネクタ・サーバー

11.1.2.1.0

コネクタ・サーバーのJDK

JDK 1.6 Update 24以降、またはJRockit 1.6以降

PeopleTools 8.53、PeopleTools 8.54またはPeopleTools 8.55を使用する場合は、「PeopleTools 8.53、PeopleTools 8.54およびPeopleTools 8.55に対するJDKの要件」に記載されているJDKに関する要件を参照してください。

PeopleTools 8.56またはPeopleTools 8.57を使用する場合は、「PeopleTools 8.56およびPeopleTools 8.57に対するJDKの要件」に記載されているJDKに関する要件を参照してください。

その他のソフトウェア

ターゲット・システム環境で、次のコンポーネントがインストールおよび構成されていることを確認します。

  • TuxedoおよびJolt(アプリケーション・サーバー)

  • PeopleSoftインターネット・アーキテクチャ

  • PeopleSoftアプリケーション・デザイナ(2層モード)

次の標準のPeopleSoftメッセージが使用可能です。

  • USER_PROFILE

  • DELETE_USER_PROFILE

SoDエンジン

Oracle Identity Managerリリース11.1.1.5 BP01の職務の分離(SoD)機能をこのターゲット・システムで有効にして使用する場合は、Oracle Applications Access Controls Governor (OAACG)リリース8.6をインストールしてください。

SoD機能の詳細は、「権限プロビジョニングのSoD検証」を参照してください。

PeopleToolsおよびターゲット・システムのバージョンの確認

コネクタをデプロイする前に、使用しているPeopleToolsおよびターゲット・システムのバージョンを調べ、このコネクタでサポートされる組合せを使用しているかどうかを確認することをお薦めします。

使用しているPeopleToolsおよびターゲット・システムのバージョンを調べるには:
  1. Webブラウザを開き、PeopleSoftインターネット・アーキテクチャのURLを入力します。PeopleSoftインターネット・アーキテクチャのURLの書式は次のとおりです:
    http://IPADDRESS:PORT/psp/ps/?cmd=login

    次に例を示します:

    http://172.21.109.69:9080/psp/ps/?cmd=login
  2. 「パスワード変更」をクリックします表示されるページで、[Ctrl]+[J]を押します。使用しているPeopleToolsおよびターゲット・システムのバージョンが表示されます。

使用上の推奨事項

使用しているOracle Identity Managerバージョンに応じて、次のコネクタのいずれかをデプロイして使用する必要があります。

  • Oracle Identity Managerリリース9.1.0.2 BP05以降で、Oracle Identity Manager 11gリリース1 BP06 (11.1.1.5.6)より前のバージョンを使用している場合は、このコネクタのバージョン9.1.1を使用する必要があります。

  • Oracle Identity Manager 11gリリース1 BP06 (11.1.1.5.6)以降、Oracle Identity Manager 11gリリース2 BP04 (11.1.2.0.4)以降、またはOracle Identity Manager 11gリリース2 PS3 (11.1.2.3.0)を使用している場合は、このコネクタの最新バージョン11.1.1.xを使用します。

動作保証されている言語

このコネクタでは次の言語がサポートされます。

  • アラビア語

  • 中国語(簡体字)

  • 中国語(繁体字)

  • デンマーク語

  • 英語

  • フランス語

  • ドイツ語

  • イタリア語

  • 日本語

  • 韓国語

  • ポルトガル語(ブラジル)

  • スペイン語

コネクタのアーキテクチャ

コネクタのアーキテクチャは、サポートしているコネクタ操作の観点から説明できます。

この項では、次の項目について説明します。

コネクタのアーキテクチャについて

connector.htm#GUID-88938A47-3BF9-44CE-A25E-88C14EB8E39B__BABJDJBCに、コネクタのアーキテクチャを示します。

図1-1 コネクタのアーキテクチャ

図1-1の説明が続きます
「図1-1 コネクタのアーキテクチャ」の説明

ターゲット・システムは、Oracle Identity ManagerのIDデータの信頼されるソースとして構成されます。つまり、ターゲット・システムで作成および更新されるアイデンティティ・データは、Oracle Identity Managerにフェッチされ、OIMユーザーの作成および更新に使用されます。

コネクタは、Identity Connector Framework (ICF)を使用して実装されます。ICFは、コネクタ・バンドルをアプリケーションから分離するコンテナを提供します。ICFは、接続プーリング、バッファリング、タイムアウト、フィルタリングなど、通常は開発者が自分で実装する必要のある共通機能も提供します。

ICFの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerのためのアプリケーションの開発とカスタマイズのIdentity Connector Frameworkの理解を参照してください。

リコンシリエーション

PeopleSoft Enterpriseアプリケーションは、Oracle Identity Managerのターゲット・リソースとして構成されます。リコンシリエーションを通じて、ターゲット・システムで作成および更新されるアカウント・データがOracle Identity Managerにフェッチされ、対応するOIMユーザーに対して格納されます。

標準のPeopleSoft XMLファイルおよびメッセージは、PeopleSoft EnterpriseアプリケーションとOracle Identity Manager間のデータ交換の媒体です。

アカウント・データをOracle Identity Managerに送信する方法は、次のように、構成するリコンシリエーションのタイプによって決まります。

参照リコンシリエーション

参照リコンシリエーションは、ターゲット・システムから電子メール・タイプ、通貨コード、言語コード、権限リストおよびロールのレコードをフェッチします。PeopleSoftのアプリケーション・エンジン・プロセスを実行すると、これらのプロパティ・ファイルが指定した場所に生成されます。参照リコンシリエーションは、これらのプロパティ・ファイルからの情報をOracle Identity Managerに参照データとして格納し、後でプロビジョニングで使用できるようにします。

すべての参照データが確実にOracle Identity Managerに対してリコンサイルされるように、参照リコンシリエーションを定期的に実行する必要があります。参照リコンシリエーションの実行手順は、「参照リコンシリエーションの実行」を参照してください。

完全リコンシリエーション

ノート:

タゲット・システムのすべての既存レコードをOracle Identity Managerにリコンサイルするには、コネクタのデプロイ後に最初のリコンシリエーションを実行するとき、完全リコンシリエーションを実行する必要があります。これにより、ターゲット・システムとOracle Identity Managerに同じデータが含まれるようにします。

PeopleSoftは、標準メッセージ形式USER_PROFILEを使用して、ユーザー・プロファイル・データをOracle Identity Managerなどの外部アプリケーションに送信します。完全リコンシリエーションは、これらすべてのレコードをターゲット・システムからフェッチして、Oracle Identity Managerでレコードをリコンサイルします。Oracle Identity Manager内の完全リコンシリエーションは、PeopleSoftによって生成されるUSER_PROFILE XMLファイルを使用して実装されます。メッセージの詳細は、「標準PeopleSoftメッセージのサポート」を参照してください。

完全リコンシリエーションのステップは、次のとおりです。

完全リコンシリエーションの実行手順は、「完全リコンシリエーションの実行」を参照してください。

  1. PeopleSoftインテグレーション・ブローカーは、USER_PROFILEメッセージのXMLファイルにすべてのユーザー・プロファイル・データを移入します。
  2. これらのXMLファイルをOracle Identity Managerホスト・コンピュータ上のディレクトリにコピーします。
  3. PeopleSoft User Management Target Reconciliationスケジュール済タスクを構成します。XMLファイルがこのスケジュール済タスクによって読み取られ、リコンシリエーション・イベントが生成されます。

増分リコンシリエーション

増分リコンシリエーションでは、新規作成または変更されたユーザー・データのリアルタイム・リコンシリエーションを実行します。USER_PROFILEやDELETE_USER_PROFILEなどのPeopleSoft標準メッセージによって実現されます。これらのメッセージの詳細は、「標準PeopleSoftメッセージのサポート」を参照してください。増分リコンシリエーションは、最初の完全リコンシリエーションの実行後に、個々のデータ変更をリコンサイルするために使用します。増分リコンシリエーションは、PeopleSoftアプリケーション・メッセージングを使用して実行されます。

増分リコンシリエーションのステップは、次のとおりです。

増分リコンシリエーションの実行手順は、「増分リコンシリエーションの実行」を参照してください。

  1. ターゲット・システムでユーザー・データが追加、更新または削除されると、PeopleCodeイベントがアクティブになります。
  2. インテグレーション・ブローカーは、USER_PROFILEやDELETE_USER_PROFILEなど、変更または削除されたユーザー・データを含むXMLメッセージを生成し、それをリアルタイムでPeopleSoftリスナーにHTTP経由で送信します。PeopleSoftリスナーは、Oracle Identity Managerホスト・コンピュータ上にデプロイされるWebアプリケーションです。SSLが構成されている場合は、メッセージがHTTPS経由でPeopleSoftリスナーに送信されます。
  3. PeopleSoftリスナーはXMLメッセージを解析し、リコンシリエーション・イベントをOracle Identity Managerに作成します。

ノート:

コネクタのデプロイメント中に、PeopleSoftリスナーはEARファイルとしてデプロイされます。

プロビジョニング

PeopleSoft Enterpriseアプリケーションは、Oracle Identity Managerのターゲット・リソースとして構成されます。Oracle Identity Managerで実行されるプロビジョニング操作を通じて、OIMユーザーのアカウントがターゲット・システムで作成および更新されます。

プロビジョニング操作時に、アダプタは、Oracle Identity Managerで作成、変更または削除されたユーザー・データをPeopleSoft Enterpriseアプリケーションに渡します。

コネクタでは、従業員IDタイプに加えて顧客およびベンダーIDがデフォルトでサポートされます。コネクタは、プロビジョニングされるPeopleSoftアプリケーション・モジュールに応じて新規IDタイプをサポートするように拡張されます。新規IDタイプは、プロビジョニングのためにユーザー・プロファイルにリンクできます。詳細は、「新規IDタイプの追加」を参照してください。

SoD対応環境でロール権限をプロビジョニングするために従うプロセスの詳細は、「権限プロビジョニングのSoD検証」を参照してください。

デプロイメント・オプション

PeopleSoftインターネット・アーキテクチャは柔軟です。これは、企業にPeopleSoftをデプロイする際に考慮するオプションが多数あることを意味します。次の項では、Joltリスナーがインテグレーション・ブローカーとは異なるコンピュータにある分割デプロイメント・シナリオについて説明します。

connector.htm#GUID-61297187-A267-4403-AABB-A3251D0D0EA4__CEGIIFCFに、分割デプロイメント・シナリオをサポートするコネクタのアーキテクチャを示します。

図1-2 分割デプロイメント・シナリオのコネクタのアーキテクチャ

図1-2の説明が続きます
「図1-2 分割デプロイメント・シナリオのコネクタのアーキテクチャ」の説明

この構成では、次のことが行われます:

  1. アプリケーション・エンジンが実行され、PeopleSoftアプリケーション・サーバー上のユーザー指定の場所に参照リコンシリエーション用のプロパティ・ファイルが生成されます。これらのファイルは、参照リコンシリエーション用にOracle Identity Managerのそれぞれのスケジュール済タスクにフィードされます。詳細は、「参照フィールド同期のためのスケジュール済ジョブの構成」を参照してください。
  2. 同様に、インテグレーション・ブローカーは、PeopleSoftアプリケーション・サーバー上のユーザー指定の場所に、完全リコンシリエーション用のPeopleSoft標準XMLファイルを作成します。これらのXMLファイルはPeopleSoft User Management Target Reconciliationスケジュール済タスクによって読み取られ、リコンシリエーション・イベントが生成されます。
  3. 増分リコンシリエーションは、標準PeopleSoft XMLメッセージをPeopleSoftインテグレーション・ブローカーからPeopleSoftリスナーにHTTP経由でリアルタイムで送信することにより実現されます。PeopleSoftリスナーは、Oracle Identity Managerホスト・コンピュータ上にデプロイされるWebアプリケーションです。
  4. PeopleSoftユーザー・アカウントのプロビジョニングは、PeopleSoftコンポーネント・インタフェース・ベースのJava APIを通じてOracle Identity Managerから実装されます。これらのAPIは、PeopleSoftユーザー・アカウントの追加、更新および削除権限を持つ制限付き権限ユーザーを通じてアプリケーション・サーバーJoltポートに接続します。

コネクタの機能

コネクタの機能は次のとおりです。

完全リコンシリエーションおよび増分リコンシリエーション

コネクタでは、リコンシリエーションを次の2つの方法でサポートしています。

完全リコンシリエーションの実行では、すべてのレコードがターゲット・システムからOracle Identity ManagerにXMLファイルの形式でフェッチされます。増分リコンシリエーションでは、追加、変更または削除されるレコードは、Oracle Identity Managerホスト・コンピュータにデプロイされているリスナーに直接送信されます。リスナーはレコードを解析し、リコンシリエーション・イベントをOracle Identity Managerに送信します。

標準PeopleSoftメッセージのサポート

PeopleSoftは、Oracle Identity Managerなどの外部アプリケーションとユーザー・プロファイルを同期するために標準メッセージを提供します。コネクタは、PeopleSoftインストールの一部として配信されるこれらの標準PeopleSoftメッセージを使用して、完全リコンシリエーションおよび増分リコンシリエーションを実現します。これらを次に示します。

  • USER_PROFILE

  • DELETE_USER_PROFILE

    USER_PROFILEメッセージには、作成または変更されるユーザー・アカウントに関する情報が含まれます。DELETE_USER_PROFILEメッセージには、削除されたユーザー・アカウントに関する情報が含まれます。

    PeopleSoftに存在するすべてのレコードのOracle Identity Managerへのフェッチは、USER_PROFILEメッセージを実行することで実装されます。同様に、ユーザー・プロファイルがPeopleSoftで更新されると、USER_PROFILEメッセージがトリガーされます。Oracle Identity Managerは、このメッセージを増分リコンシリエーションに使用します。同様に、ユーザー・プロファイルがPeopleSoftで削除されると、DELETE_USER_PROFILEメッセージがPeopleSoftからトリガーされて、Oracle Identity Managerの対応するプロビジョニング済リソースが削除されます。DELETE_USER_PROFILEは、増分リコンシリエーションを通じてサポートされます。

    完全リコンシリエーションと増分リコンシリエーションのUSER_PROFILE XMLメッセージを区別するには、メッセージ内のTransactionノード数を識別する必要があります。完全リコンシリエーションの場合、USER_PROFILEメッセージには複数のTransactionノードが含まれます。一方、増分リコンシリエーションでは、USER_PROFILEメッセージには特定のユーザーの単一のTransactionノードがあります。

処理されていないメッセージの再送信のサポート

PeopleSoftによって提供される標準メッセージは非同期です。つまり、メッセージが正常に配信されない場合、PeopleSoftインテグレーション・ブローカーはそのメッセージを未配信としてマークします。メッセージは手動で再試行できます。

コネクタは、メッセージを正常に処理できない場合にエラー・コードを送信し、PeopleSoftインテグレーション・ブローカーはそのメッセージを失敗としてマークします。失敗としてマークされているメッセージは、リスナーに再送信できます。詳細は、「PeopleSoftリスナーで受信されないメッセージの再送信」を参照してください。

関連項目:

Oracle Technology Networkで入手できるPeopleBook Enterprise PeopleTools 8.49 PeopleBook: PeopleSoftインテグレーション・ブローカーサービス・オペレーションの処理の再発行と取消しに関するトピック。

http://download.oracle.com/docs/cd/E13292_01/pt849pbr0/eng/psbooks/tibr/book.htm

ターゲット認証

ターゲット認証は、Oracle Identity Managerがターゲット・システムからのメッセージを受け入れる必要があるかどうかを検証するために実行されます。ターゲット認証は、インテグレーション・ブローカー・ノードのITリソースの名前を渡すことで実行されます。ITリソース名の正しい値がノードに指定されていることを確認する必要があります。ノードの設定は、「PeopleSoftインテグレーション・ブローカーの構成」を参照してください。

また、フラグIsActiveを使用して、ITリソースがアクティブかどうかを検証します。このフラグの値はデフォルトでYesです。この値がYesの場合は、ターゲット認証が実行されます。Noに設定されている場合は、ターゲット認証が失敗します。

ターゲット認証は、PeopleSoftノードからのPingリクエスト中にも実行されます。

権限プロビジョニングのSoD検証

このコネクタは、Oracle Identity Managerリリース11.1.1.5 BP01のSoD機能をサポートします。

この項では、次の項目について説明します。

権限プロビジョニングのSoD検証について

この機能の焦点は次のとおりです。

  • SoD起動ライブラリ(SIL)は、Oracle Identity Managerリリースにバンドルされています。SILは、任意のSoDエンジンとのプラガブル統合インタフェースとして機能します。

  • コネクタは、SoDエンジンとしてのOracle Applications Access Controls Governorと一緒に使用できるように事前に構成されています。そのために、コネクタのプロビジョニングのワークフローが変更されました。

  • SoDエンジンは、コネクタを介して送信されるロール権限のリクエストを処理します。ロールの割当てに潜在的な競合がある場合には自動的に検出されます。

関連項目:

このガイドの「Oracle Identity ManagerでのSoDの構成」

SoD検証プロセス

SoDを有効にした場合、権限がプロビジョニングされるのは、権限のリクエストがSoD検証を通過した後になります。ユーザーは自分自身のための権限リクエストを作成できます。または、管理者がユーザーのために権限リクエストを送信できます。

ノート:

コネクタでは、複数のロールに対して1つのリクエストを作成し、リクエスト全体に1人の承認者を割り当てることが可能です。

SoD検証プロセスは非同期です。SoDエンジンのレスポンスは、スケジュール済タスクによってOracle Identity Managerに渡される必要があります。

ロールのリクエストベースのプロビジョニングでは次のステップが実行されます。

  1. ロールのリクエストが作成されます。

    リクエストの作成手順は、「SoD対応環境で実行されるプロビジョニング操作」を参照してください。

  2. 標準の承認プロセスの後で、SoDチェッカ・プロセス・タスクがトリガーされます。このプロセス・タスクは、タスク・スケジューラからGetSODCheckResultApprovalスケジュール済タスクを実行することで完了します。

    ノート:

    承認者は、リクエストの承認中にこのタスクを手動で承認または拒否しないでください。

    SoDチェッカ・プロセス・タスクが実行され、SoDチェック結果が渡された後で、管理者承認タスク(定義されている場合)がトリガーされます。

  3. リクエストが承認プロセスを通過すると、リクエストされたデータがプロセス・フォームに送信されます。このデータがターゲット・システムに届くと、ロールがユーザーに割り当てられます。

    ノート:

    SoDが有効になっていない場合、またはプロビジョニング操作に権限のプロビジョニングが含まれない場合は、SODCheckStatusフィールドはSODCheckNotInitiated状態のままになります。

    リクエストが承認プロセスを通過しない場合、リクエストのステータスは拒否に設定されます。

アカウント・データの検証と変換

リコンシリエーションおよびプロビジョニング中にOracle Identity Managerとの間で送受信されるアカウント・データの検証と変換を構成できます。

接続プーリング

接続プールは、ターゲットへの物理的な接続を表すオブジェクトのキャッシュです。Oracle Identity Managerコネクタは、これらの接続を使用してターゲット・システムと通信できます。実行時に、アプリケーションはプールに接続をリクエストします。接続が使用可能であれば、コネクタがその接続を使用してからプールに戻します。プールに戻された接続は、コネクタが別の操作のために再びリクエストして使用することができます。接続プールは、接続の再利用を可能にし、ネットワーク待機時間、メモリー割当て、認証などの接続作成のオーバーヘッドを減らすことに役立っています。

ITリソースごとに1つの接続プールが作成されます。たとえば、ターゲット・システムの3つのインストールに3つのITリソースがある場合は、ターゲット・システム・インストールごとに1つずつ、3つの接続プールが作成されます。

接続プーリングの詳細は、「接続プーリングのLookup.PSFT.Configuration参照定義の設定」を参照してください。

ノート:

コネクタでは、ターゲット・システムの複数バージョンのプロビジョニング用の接続プーリングはサポートされません。つまり、接続プーリングは、プロビジョニングがターゲット・システムの1つのバージョンに対して実行される場合にのみサポートされます。この場合、Lookup.PSFT.Configuration参照定義のMultiple Version SupportパラメータはNoに設定されます。

新規IDタイプの追加

追加IDタイプを簡単にサポートするためにコネクタを構成できます。コネクタはデフォルトで、従業員(EMP) IDタイプ以外に次のIDタイプをサポートします。

  • 顧客(CST)

  • ベンダー(VND)

次の追加属性は、これらのIDタイプをサポートするためにOracle Identity Managerプロセス・フォームで提供されています。

顧客の場合:

  • 顧客ID

  • 顧客セットID

ベンダーの場合:

  • ベンダーID

  • ベンダー・セットID

IDタイプの追加手順は、「プロビジョニングの新規IDタイプの追加」を参照してください。

ユーザー・アカウントの削除

DELETE_USER_PROFILEコンポーネント・インタフェース定義は、ユーザー・プロファイル定義の削除に使用されます。delCompIntfcKeyキーは、PeopleSoftコンポーネント・インタフェースのマップ定義ファイルPeopleSoftComponentInterfaces.xmlで定義されています。

Lookup.PSFT.Configuration参照定義には、削除操作に使用するユーザー・プロファイルを判断するためのdelCompIntfcKeyキーのマッピングが含まれます。

リコンシリエーションおよびプロビジョニング操作から除外するアカウントの指定

すべてのリコンシリエーションおよびプロビジョニング操作から除外する必要のあるアカウントのリストを指定できます。除外リストでユーザーIDを指定したアカウントは、リコンシリエーションおよびプロビジョニング操作の影響を受けません。

「除外リストの参照定義」で、リコンシリエーションおよびプロビジョニング操作時に除外するユーザーIDを指定する参照定義について説明します。「除外リストの参照定義の設定」で、これらの参照定義にエントリを追加する手順について説明します。

ターゲット・システムの複数バージョンのサポート

ノート:

サポートされるPeopleToolsバージョンの詳細は、「動作保証されているコンポーネント」を参照してください。サポートされないPeopleToolsバージョンを使用している場合は、解決が困難な問題が発生する可能性があります。

カスタム・クラス・ローダーなしに、ターゲット・システムの異なるバージョンを同時に処理するようにコネクタを構成できます。コネクタは、この機能にIdentity Connector Framework (ICF)コネクタ・クラス・ローダーを使用します。たとえば、コネクタの単一インスタンスを使用して、Oracle Identity ManagerをPeopleTools 8.48インストールおよびPeopleTools 8.49インストールと統合できます。

詳細は、「ターゲット・システムの複数バージョンをサポートするためのコネクタの構成」を参照してください。

Identity Connector Frameworkで提供される機能

Identity Connector Framework (ICF)は、すべてのOracle Identity Managerコネクタで必要とされる基本プロビジョニングやリコンシリエーションなどの機能を提供するコンポーネントです。ICFは、PeopleSoftがコネクタのレガシー・バージョンと共存できるようにするクラスパス分離も使用します。

詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerのためのアプリケーションの開発とカスタマイズのIdentity Connector Frameworkの理解を参照してください。

コネクタ・サーバーのサポート

デプロイメントで必要な場合は、コネクタ・サーバーにコネクタをデプロイできます。詳細は、「コネクタ・サーバーのインストールおよび構成」を参照してください。

コネクタ操作時に使用される参照定義

コネクタ操作中に使用される参照定義は、次のように分類できます。

ターゲット・システムと同期される参照定義

プロビジョニング操作時に、参照フィールドを使用して値セットから1つの値を指定します。コネクタをデプロイすると、ターゲット・システムの参照フィールドに対応する参照定義がOracle Identity Managerに作成されます。参照フィールド同期では、ターゲット・システムの参照フィールドに対して行われた追加または変更が、Oracle Identity Managerの参照定義にコピーされます。

ノート:

ベスト・プラクティスを実現するため、リコンシリエーション操作またはプロビジョニング操作を実行する前に、参照フィールドを同期させる必要があります。

connector.htm#GUID-7D6714A8-19BA-4B23-BF1C-EE9C86A42E81__CHDHACHFに、Oracle Identity Managerでの対応する参照定義と同期される参照フィールドを示します。

表1-2 同期される参照フィールド

参照定義 ターゲット・システムの参照フィールド 同期方法

Lookup.PSFT.UM.LanguageCode

Language Code

Language Code Lookup Reconciliationスケジュール済タスクを使用して、この参照定義の同期をとります。

Lookup.PSFT.UM.CurrencyCode

Currency Code

Currency Code Lookup Reconciliationスケジュール済タスクを使用してこの参照定義の同期をとります。

Lookup.PSFT.UM.PermissionList

Permission Lists

Permission List Lookup Reconciliationスケジュール済タスクを使用してこの参照定義の同期をとります。

Lookup.PSFT.UM.EmailType

Email Type

Email Type Lookup Reconciliationスケジュール済タスクを使用してこの参照定義の同期をとります。

Lookup.PSFT.UM.Roles

Role Name

Roles Lookup Reconciliationスケジュール済タスクを使用してこの参照定義の同期をとります。

事前構成された参照定義

この項では、コネクタのデプロイ時にOracle Identity Managerに作成されるその他の参照定義について説明します。どの参照定義にも、値が事前移入されるか、コネクタのデプロイ後に値を手動で入力する必要があります。

事前定義の参照定義は次のように分類できます。

Lookup.PSFT.Configuration

Lookup.PSFT.Configuration参照定義は、コネクタで使用される構成情報の格納に使用されます。この参照定義のエントリの詳細は、「ITリソースの構成」を参照してください。

Lookup.PSFT.Configuration参照定義には次のエントリがあります。

コード・キー デコード 説明

Bundle Name

org.identityconnectors.peoplesoftintfc

コネクタ・バンドル・パッケージの名前。このエントリは変更しないでください。

Bundle Version

1.0.5963

コネクタ・バンドル・クラスのバージョン。このエントリは変更しないでください。

Connector Name

org.identityconnectors.peoplesoft.compintfc.PeopleSoftCompIntfcConnector

コネクタ・クラスの名前。このエントリは変更しないでください。

Constants Lookup

Lookup.PSFT.UM.Constants

コネクタで使用される定数の格納に使用される参照定義の名前。

delCompIntfcKey

DELETE_USER_PROFILE

削除操作に使用されるコンポーネント・インタフェースの名前。

DELETE_USER_PROFILE

Lookup.PSFT.Message.DeleteUserProfile.Configuration

DELETE_USER_PROFILEメッセージの参照定義の名前。

Ignore Root Audit Action

No

この値は、XMLメッセージの解析中にルートPSCAMA監査アクションを考慮する必要がある場合に使用します。

PSCAMA監査アクションが考慮されない場合は、Yesを使用します。ここでは、ルート監査アクションが「変更」イベントとして考慮されます。

PSCAMA監査アクションが考慮される場合は、Noを使用します。ルートPSCAMA監査アクションがNULLまたは空の場合、ルート監査アクションは「追加」イベントとみなされます。

関連項目: 「ルート監査アクション詳細の決定」

mappingFactoryClassName

org.identityconnectors.peoplesoft.common.mapping.idm.IDMSAXComponentInterfacesFactory

TBD

maxFindItems

300

TBD

Recon Exclusion List

Lookup.PSFT.UM.Recon.ExclusionList

リコンシリエーション中に除外を指定する参照の名前

rwCompIntfcKey

USER_PROFILE_8_4X

ノート: 別のコンポーネント・インタフェースをサポートする場合は、この値を変更する必要があります。詳細は、「Peoplesoft User Managementのコネクタ・コンポーネント・インタフェース」を参照してください。

作成および更新操作に使用されるコンポーネント・インタフェースの名前。

Target Date Format

yyyy-MM-dd

XMLファイルおよびメッセージ内のDate型データのデータ形式

このエントリは変更しないでください。

USER_PROFILE.VERSION_84

Lookup.PSFT.Message.UserProfile.Configuration

USER_PROFILEメッセージの参照定義の名前

この参照定義の詳細は、「Lookup.PSFT.Message.UserProfile.Configuration」を参照してください。

User Configuration Lookup

Lookup.PSFT.UM.Prov.Configuration

プロビジョニングのユーザー固有の構成プロパティを含む参照定義の名前。このエントリは変更しないでください。

xmlMapping[LOADFROMURL]

PeopleSoftコンポーネント・インタフェース・マップ定義ファイルのパスを入力します。

サンプル値: file://PATHTOXML/PeopleSoftComponentInterfaces.xml

このファイルには、コネクタが様々な操作に使用する定義が含まれます。

デフォルトでは、ファイルはコネクタ・パッケージの/xmlにあります。

ノート: この定義ファイルの詳細は、「Peoplesoft User Managementのコネクタ・コンポーネント・インタフェース」を参照してください。

コネクタをクラスタにデプロイする場合は、すべてのノードの同じ場所にこのファイルをコピーする必要があります。

次のフィールドの組合せにより、適切なコネクタ・バンドルを識別するためにIdentity Connector Framework (ICF)コネクタ・キーが形成されます。

  • Bundle Name

  • Bundle Version

  • Connector Name

この参照定義で定義されている、USER_PROFILEやDELETE_USER_PROFILEなどのメッセージ名を構成できます。参照定義でこれらのメッセージ名を構成する手順は、「Lookup.PSFT.Configuration参照定義の設定」を参照してください。

USER_PROFILEメッセージの処理に使用される参照定義

次の参照定義は、USER_PROFILEメッセージの処理に使用されます。

Lookup.PSFT.Message.UserProfile.Configuration

Lookup.PSFT.Message.UserProfile.Configuration参照定義は、USER_PROFILEメッセージの構成関連情報を提供します。

Lookup.PSFT.Message.UserProfile.Configuration参照定義には次のエントリがあります。

コード・キー デコード 説明

Attribute Mapping Lookup

Lookup.PSFT.UM.UserProfile.ReconAttrMap

リコンシリエーション操作中にOracle Identity Manager属性をUSER_PROFILEメッセージ内の属性にマップする参照定義の名前。

この参照定義の詳細は、「Lookup.PSFT.UM.UserProfile.ReconAttrMap」を参照してください。

Child Table Lookup Definition

Lookup.PSFT.UM.UserProfile.ChildTables

リコンシリエーション操作中にリソース・オブジェクト・フィールドと複数値ターゲット・システム属性をマップする参照定義の名前。

Custom Query

値を入力

制限付きリコンシリエーションを実装する場合は、「制限付きリコンシリエーション」の手順に従って作成した問合せ条件を入力します。

Data Node Name

Transaction

トランザクションを実行するXMLファイル内のノードの名前

デフォルト値: Transaction

デフォルト値は変更しないでください。

IT Resource Name

PSFT User

ITリソースの名前

Message Handler Class

oracle.iam.connectors.psft.common.handler.impl.PSFTUserProfileReconMessageHandlerImpl

XMLペイロード、構成情報およびOracle Identity Managerへのハンドルを受け入れるJavaクラスの名前。メッセージ・タイプに応じて、Oracle Identity Managerから適切な構成を取得し、メッセージを処理します。特定のメッセージ・タイプを解析するために、Message Parserファクトリに依存します。

メッセージの実装をカスタマイズする場合は、MessageHandler.javaクラスを拡張する必要があります。

Message Parser

oracle.iam.connectors.psft.common.parser.impl.UserMessageParser

メッセージ解析のロジックを含むパーサー実装クラスの名前

メッセージの実装をカスタマイズする場合は、MessageParser.javaクラスを拡張する必要があります。

Primary Email Lookup

Lookup.PSFT.UM.PrimaryEmail

電子メールIDがプライマリかどうかを指定するために使用される参照定義の名前

Recon Lookup Definition

Lookup.PSFT.UM.UserProfile.Recon

Oracle Identity Manager属性をリソース・オブジェクト属性にマップする参照定義の名前。

Resource Object

Peoplesoft User

リソース・オブジェクトの名前。

Transformation Lookup Definition

Lookup.PSFT.UM.UserProfile.Transformation

変換参照定義の名前

この参照定義にエントリを追加する方法の詳細は、「リコンシリエーション中のデータ変換の構成」を参照してください。

User Status Lookup

Lookup.PSFT.UM.UserProfile.UserStatus

ユーザー・ステータスを提供する参照定義の名前

この参照定義の詳細は、「Lookup.PSFT.UM.UserProfile.UserStatus」を参照してください。

Use Transformation

No

このパラメータを使用して、変換を実行します。

Use Validation

No

このパラメータを使用して、検証を実行します。

Validation Lookup Definition

Lookup.PSFT.UM.ReconValidation

リコンシリエーションの検証参照定義の名前

この参照定義にエントリを追加する方法の詳細は、「リコンシリエーション中のデータの検証の構成」を参照してください。

Lookup.PSFT.UM.UserProfile.ReconAttrMap

Lookup.PSFT.UM.UserProfile.ReconAttrMap参照定義は、OIMユーザー属性を、USER_PROFILEメッセージXMLで定義されている属性にマップします。この参照定義に格納されている値の形式は次のとおりです。

コード・キー デコード

Currency Code

CURRENCY_CD~PSOPRDEFN

Customer ID

CUST_ID~PSOPRALIAS~OPRALIASTYPE=CST

Customer Set ID

SETID~PSOPRALIAS~OPRALIASTYPE=CST

Email ID

EMAILID~PSUSEREMAIL~None~None~CHILD=Email IDs

Email Type

EMAILTYPE~PSUSEREMAIL~None~None~CHILD=Email IDs

Employee ID

EMPLID~PSOPRALIAS~OPRALIASTYPE=EMP

Language Code

LANGUAGE_CD~PSOPRDEFN

Multi Language Code

MULTILANG~PSOPRDEFN

ナビゲータ・ホーム権限リスト

DEFAULTNAVHP~PSOPRDEFN

Primary Email

EMAILID~PSUSEREMAIL~PRIMARY_EMAIL=Y

Primary Permission List

OPRCLASS~PSOPRDEFN

プロセス・プロファイル権限リスト

PRCSPRFLCLS~PSOPRDEFN

Return ID

OPRID~PSOPRDEFN~None~None~PRIMARY

Role

ROLENAME~PSROLEUSER_VW~None~None~CHILD=Roles

行セキュリティ権限リスト

ROWSECCLASS~PSOPRDEFN

Symbolic ID

SYMBOLICID~PSOPRDEFN

User Description

OPRDEFNDESC~PSOPRDEFN

User ID

OPRID~PSOPRDEFN~None~None~PRIMARY

User ID Alias

USERIDALIAS~PSOPRDEFN

User Status

ACCTLOCK~PSOPRDEFN

Vendor ID

VENDOR_ID~PSOPRALIAS~OPRALIASTYPE=VND

Vendor Set ID

SETID~PSOPRALIAS~OPRALIASTYPE=VND

コード・キー: OIMユーザー・フィールドの名前

デコード: チルダ(~)文字で区切った次の要素の組合せ

NODE~PARENT NODE~TYPE NODE=Value~EFFECTIVE DATED NODE~PRIMARY or CHILD=Multivalued Child Table RO Field

この形式の詳細は次のとおりです:

NODE: 値が読み取られるUSER_PROFILEメッセージXMLのノードの名前。参照定義のNODEの名前を指定する必要があります。このフィールドは必須です。

PARENT NODE: NODEの親ノードの名前参照定義の親ノードの名前を指定する必要があります。このフィールドは必須です。

TYPE NODE=Value: ノード値に関連付けられているノードのタイプ。値はノードのタイプを定義します。

EFFECTIVE DATED NODE: NODE要素の有効日ノード(存在する場合)。

PeopleSoftでは、有効日イベントがサポートされます。値は、イベントが有効になる日付に関する情報を提供するノードの名前を表します。

USER_PROFILEメッセージでは、有効日情報はサポートされません。したがって、前の構文でのこのパラメータの値はNoneです。

PRIMARY or Child=Multivalued Child Table RO Field: Oracle Identity Managerでノードが必須フィールドまたは複数値属性かどうかを指定します。

複数値属性データの場合、CHILDは、これが子データに続いて、データに対応するリソース・オブジェクトで定義された表の名前であることを指定します。

Lookup.PSFT.UM.UserProfile.ReconAttrMap参照定義のエントリのマッピング

次のシナリオでは、参照定義のエントリをマップする方法を示します。

Oracle Identity Managerで複数値属性として定義されている「電子メール・タイプ」コード・キーの値を取得します。PeopleSoftで、PSUSEREMAIL行セットにはユーザーに割り当てられている電子メールIDがリストされます。NODEは、XMLファイルで示されているようにEMAILTYPEになります。USER_PROFILEメッセージの各ノードの詳細は、connector.htm#GUID-F18F4890-FE62-47E6-8627-EF660E2636C6__CEGEGFBGのサンプルXMLファイルを参照してください。

図1-3 USER_PROFILEメッセージのサンプルXMLファイル

図1-3の説明が続きます
「図1-3 USER_PROFILEメッセージのサンプルXMLファイル」の説明

EMAILTYPEノードの親ノードはPSUSEREMAILになります。ここで、「プライマリ」として定義されていない電子メールIDを取得するシナリオについて考えます。この場合、値Nを持つ親ノードのTYPE NODEを識別する必要があります。この例では、タイプ・ノードは値Nを持つPRIMARY_EMAILです。

USER_PROFILEメッセージは有効日ノード情報を提供しないため、このノードはNoneです。

このシナリオのMultivalued Child Table RO FieldはEmail IDsです。これは、「電子メールID」子属性のリソース・オブジェクトで定義されている表の名前です。

デコード列に要素を指定しない場合は、Noneを指定する必要があります。これは、「ユーザーID」属性に対して実装されます。

ここで、チルダ(~)を使用して構文の様々な要素を連結して、「電子メール・タイプ」のデコード・エントリを次のように作成します。

NODE: EMAILTYPE

PARENT NODE: PSUSEREMAIL

TYPE NODE=Value: PRIMARY_EMAIL=N

EFFECTIVE DATED NODE: None

Child=Multivalued Child Table RO Field: CHILD=Email IDs

したがって、「電子メール・タイプ」のデコード列は次のようになります。

EMAILTYPE~PSUSEREMAIL~PRIMARY_EMAIL=N~None~CHILD=Email IDs

Lookup.PSFT.UM.UserProfile.Recon

Lookup.PSFT.UM.UserProfile.Recon参照定義は、リソース・オブジェクト・フィールド名をLookup.PSFT.UM.UserProfile.ReconAttrMap参照からフェッチした値にマップします。

Lookup.PSFT.UM.UserProfile.Recon参照定義には次のエントリがあります。

コード・キー デコード

Currency Code

Currency Code~None~LKF

Customer ID

Customer ID

Customer Set ID

Customer Set ID

Email Address

Email ID~None~None~Child

Email Type

Email Type~None~LKF~Child

Employee ID

Employee ID

ITResource Name

IT Resource Name

Language Code

Language Code~None~LKF

MultiLanguage code

Multi Language Code

Navigator Home Page

Navigator Home Permission List~None~LKF

Primary Email Address

Primary Email ID

Primary Email Type

Primary Email Type~None~LKF

Primary Permission

Primary Permission List~None~LKF

Process Profile

Process Profile Permission List~None~LKF

Role Name

Role~None~LKF~Child

Row Security

Row Security Permission List~None~LKF

Symbolic ID

Symbolic ID

User Description

User Description

User ID

User ID

User ID Alias

User ID Alias

User Status

User Status~User Status Lookup

Vendor ID

Vendor ID

Vendor Set ID

Vendor Set ID

コード・キー: Oracle Identity Managerのリソース・オブジェクト・フィールドの名前

デコード: チルダ(~)文字で区切った次の要素の組合せ

ATTRIBUTE ~ LOOKUP DEF ~LKF

この形式の詳細は次のとおりです:

ATTRIBUTE: Lookup.PSFT.UM.UserProfile.ReconAttrMap参照定義のコード・キーを表します。

LOOKUP DEF: 属性の値が参照から取得された場合は、参照定義の名前。この参照は、メッセージ固有の構成参照で指定されます。

LKF: 属性がプロセス・フォームの参照フィールドであることを指定します。

Lookup.PSFT.UM.UserProfile.Recon参照定義のエントリのマッピング

「Lookup.PSFT.UM.UserProfile.ReconAttrMap参照定義のエントリのマッピング」で説明したシナリオについて考えます。この例では、XMLファイルのEMAILTYPEノードから「コード・キー」列の「Email Type」をフェッチしました。

ここで、Lookup.PSFT.UM.UserProfile.ReconAttrMap参照定義で定義されているこの「電子メール・タイプ」を、Lookup.PSFT.UM.UserProfile.Recon参照定義コード・キーで定義されているリソース・オブジェクト属性「電子メール・タイプ」にマップする必要があります。

たとえば、Lookup.PSFT.UM.UserProfile.ReconAttrMap参照定義のコード・キー列の名前がE_Typeの場合は、Lookup.PSFT.UM.UserProfile.Recon参照定義でマッピングを次のように定義します。

コード・キー: Email Type

デコード: E_Type~None~LKF

つまり、これはLookup.PSFT.UM.UserProfile.Recon参照定義の「電子メール・タイプ」の値が属性マッピング参照定義で定義されたE_Typeからフェッチされることを意味します。

同じプロセスが、参照で定義された他の属性にも該当します。

ただし、「ユーザー・ステータス」リソース・オブジェクト・フィールドの値をフェッチするには、User Status参照定義を考慮する必要があります。User Statusは、メッセージ固有属性参照Lookup.PSFT.UM.UserProfile.ReconAttrMapで定義され、その値はXMLのACCTLOCKノードからフェッチされた0です。

ここで、User Status Lookup参照定義は、メッセージ固有構成Lookup.PSFT.Message.UserProfile.Configuration参照定義で定義されています。マッピングは次のようになります。

コード・キー: User Status Lookup

デコード: Lookup.PSFT.UM.UserProfile.UserStatus

つまり、Lookup.PSFT.UM.UserProfile.UserStatus参照定義で値0を検索する必要があります。Lookup.PSFT.UM.UserProfile.UserStatus参照定義のマッピングは次のように定義されます。

コード・キー: 0

デコード: Enabled

リソースは、ユーザー・ステータス「Enabled」で更新されます。

Lookup.PSFT.UM.UserProfile.UserStatus

Lookup.PSFT.UM.UserProfile.UserStatus参照定義は、USER_PROFILEメッセージXMLのACCTLOCKノードの値を、ユーザーについてOracle Identity Managerで表示されるステータスにマップします。

Lookup.PSFT.UM.UserProfile.UserStatus参照定義には次のエントリがあります。

コード・キー デコード

0

Enabled

1

Disabled

この参照定義のデコード値を変更する手順は、「Lookup.PSFT.UM.UserProfile.UserStatus参照定義の設定」を参照してください。

Lookup.PSFT.UM.UserProfile.ChildTables

Lookup.PSFT.UM.UserProfile.ChildTables参照定義は、リソース・オブジェクト・フィールドを複数値ターゲット・システム属性にマップします。

コード・キー: 複数値子表リソース・オブジェクト・フィールド

デコード: チルダ(~)文字で区切った、リソース・オブジェクトで定義されている子表属性

次のスクリーンショットには、表とリソース・オブジェクト属性間のリンクが表示されています。

表とリソース・オブジェクト属性間のリンク

Lookup.PSFT.UM.UserProfile.ChildTables参照定義には次のエントリがあります。

コード・キー デコード

Email IDs

Email Address~Email Type~Primary Email

Roles

Role Name

Lookup.PSFT.UM.UserProfile.Transformation

Lookup.PSFT.UM.UserProfile.Transformation参照定義を使用して、変換を適用する必要のある属性と、変換実装クラス間のマッピングを格納します。

Lookup.PSFT.UM.UserProfile.Transformation参照定義は、デフォルトでは空です。

この参照定義にエントリを追加する方法の詳細は、「リコンシリエーション中のデータ変換の構成」を参照してください。

DELETE_USER_PROFILEメッセージの処理に使用される参照定義

次の参照定義は、DELETE_USER_PROFILEメッセージの処理に使用されます。

Lookup.PSFT.Message.DeleteUserProfile.Configuration

Lookup.PSFT.Message.DeleteUserProfile.Configuration参照定義は、DELETE_PROFILEメッセージの構成関連情報を提供します。

Lookup.PSFT.Message.DeleteUserProfile.Configuration参照定義には次のエントリがあります。

コード・キー デコード 説明

Attribute Mapping Lookup

Lookup.PSFT.UM.DeleteUserProfile.AttributeMapping

Oracle Identity Manager属性をDELETE_PROFILEメッセージ内の属性にマップする参照定義の名前

この参照定義の詳細は、「Lookup.PSFT.UM.DeleteUserProfile.AttributeMapping」を参照してください。

Data Node Name

Transaction

トランザクションを実行するXMLファイル内のノードの名前

デフォルト値: Transaction

デフォルト値は変更しないでください。

IT Resource Name

PSFT User

ITリソースの名前

Message Handler Class

oracle.iam.connectors.psft.common.handler.impl.PSFTDeleteUserReconMessageHandlerImpl

XMLペイロード、構成情報およびOracle Identity Managerへのハンドルを受け入れるJavaクラスの名前。メッセージ・タイプに応じて、Oracle Identity Managerから適切な構成を取得し、メッセージを処理します。特定のメッセージ・タイプを解析するために、Message Parserファクトリに依存します。

メッセージの実装をカスタマイズする場合は、MessageHandler.javaクラスを拡張する必要があります。

Message Parser

oracle.iam.connectors.psft.common.parser.impl.DeleteUserMessageParser

メッセージ解析のロジックを含むパーサー実装クラスの名前

メッセージの実装をカスタマイズする場合は、MessageParser.javaクラスを拡張する必要があります。

Recon Lookup Definition

Lookup.PSFT.UM.DeleteUserProfile.Recon

Oracle Identity Manager属性をリソース・オブジェクト属性にマップする参照定義の名前。

この参照定義の詳細は、「Lookup.PSFT.UM.DeleteUserProfile.Recon」を参照してください。

Resource Object

Peoplesoft User

リソース・オブジェクトの名前。

Lookup.PSFT.UM.DeleteUserProfile.AttributeMapping

Lookup.PSFT.UM.DeleteUserProfile.AttributeMapping参照定義は、OIMユーザー属性を、DELETE_PROFILEメッセージXMLで定義されている属性にマップします。

この参照定義に格納されている値の形式は次のとおりです。

コード・キー デコード

User ID

OPRID~PRG_USR_PROFILE~None~None~PRIMARY

ノート: PeopleTools 8.52を使用する場合は、前述のデフォルトのデコード値を次の値で置き換えてください。

EMPLID~PER_ORG_ASGN~None~None~PRIMARY

コード・キー: OIMユーザー・フィールドの名前

デコード: チルダ(~)文字で区切った次の要素の組合せ

NODE~PARENT NODE~TYPE NODE=Value~EFFECTIVE DATED NODE~PRIMARY

前の構文の詳細は、「Lookup.PSFT.UM.UserProfile.ReconAttrMap」を参照してください。

Lookup.PSFT.UM.DeleteUserProfile.Recon

Lookup.PSFT.UM.DeleteUserProfile.Recon参照定義は、リソース・オブジェクト・フィールド名をLookup.PSFT.UM.DeleteUserProfile.AttributeMapping参照定義からフェッチした値にマップします。

この表に格納されている値の形式は次のとおりです。

コード・キー デコード

User ID

User ID

ITResource Name

IT Resource Name

その他の参照定義

次に、事前定義済の汎用参照定義を示します。

Lookup.PSFT.UM.Prov.Configuration

Lookup.PSFT.UM.Prov.Configuration参照定義は、プロビジョニング構成を参照にマップします。

Lookup.PSFT.UM.Prov.Configuration参照定義には次のエントリがあります。

コード・キー デコード

Provisioning Attribute Map

Lookup.PSFT.UM.ProvAttrMap

Provisioning Exclusion List

Lookup.PSFT.UM.Prov.ExclusionList

Provisioning Validation Lookup

Lookup.PSFT.UM.ProvValidation

この参照に示すエントリを追加することで、プロビジョニング中に除外および検証を有効にできます。除外または検証を無効にするには、この参照の対応するエントリを削除します。

Lookup.PSFT.UM.ProvAttrMap

Lookup.PSFT.UM.ProvAttrMap参照定義は、プロセス・フォーム・フィールドとターゲット・システム属性間のマッピングを保持します。これらの参照定義はプロビジョニング中に使用されます。

Lookup.PSFT.UM.ProvAttrMap参照定義には次のエントリがあります。

コード・キー デコード

Currency Code[Lookup]

CurrencyCode

Customer ID

IDTypes~UM_IDTypes[IDType=CST]~Attributes~UM_Attributes[AttributeName=Customer ID]~AttributeValue

Customer Set ID

IDTypes~UM_IDTypes[IDType=CST]~Attributes~UM_Attributes[AttributeName=Set ID]~AttributeValue

ノート: People Tools 8.48では、AttributeNameはSetID (スペースなし)です。

Employee ID

IDTypes~UM_IDTypes[IDType=EMP]~Attributes~UM_Attributes[AttributeName=Empl ID]~AttributeValue

ノート: People Tools 8.48では、AttributeNameはEmplID (スペースなし)です。

Language Code[Lookup]

LanguageCode

Multi Language Code

MultiLanguageEnabled

Navigator Home Permission List[Lookup]

NavigatorHomePermissionList

Password

__PASSWORD__

Primary Permission List[Lookup]

PrimaryPermissionList

Process Profile Permission List[Lookup]

ProcessProfilePermissionList

Return ID

__UID__

Row Security Permission List[Lookup]

RowSecurityPermissionList

Symbolic ID

SymbolicID

UD_PS_EMAIL~Email Address

EmailAddresses~UM_EmailAddresses~EmailAddress

UD_PS_EMAIL~Email Type[Lookup]

EmailAddresses~UM_EmailAddresses~EmailType

UD_PS_EMAIL~Primary Email

EmailAddresses~UM_EmailAddresses~PrimaryEmail

UD_PSROLES~Role Name[Lookup]

Roles~UM_Roles~RoleName

User Description

UserDescription

User ID

__NAME__

User ID Alias

UserIDAlias

Vendor ID

IDTypes~UM_IDTypes[IDType=VND]~Attributes~UM_Attributes[AttributeName=Vendor ID]~AttributeValue

Vendor Set ID

IDTypes~UM_IDTypes[IDType=VND]~Attributes~UM_Attributes[AttributeName=Set ID]~AttributeValue

ノート: People Tools 8.48では、AttributeNameはSetID (スペースなし)です。

Lookup.PSFT.UM.ProvAttrMap参照定義のマッピング

この参照定義のマッピングは、Identity Connector Framework (ICF)の表記に従います。次に、この参照定義のコード・キー値とデコード値の形式を示します。

  • 接尾辞[Lookup]は、属性の値が参照から取得されたことを意味します。たとえば、CurrencyCode属性の値はCurrency Code[Lookup]コード・キーから取得されます。

  • Employee IDコード・キーの場合、デコードはチルダ(~)文字で区切った次の要素の組合せです。

    IDTypes~UM_IDTypes[IDType=EMP]~Attributes~UM_Attributes[AttributeName=Empl ID]~AttributeValue

    この形式の詳細は次のとおりです:

    • IDTypes: ICF親属性名を表します。

    • UM_IDTypes: IDTypeおよびAttributesを含む埋込みICFオブジェクト・クラスを表します。IDTypeのデフォルト値はEMPです。

    • Attributes: AttributeNameおよびAttributeValueを含む埋込みICFオブジェクト・クラスを表します。AttributeNameのデフォルト値はEmpl IDです。AttributeValueの値は、フォーム・フィールドから取得されます。

    次のICF階層が参照に対して作成されます。

    IDTypes [Objectclass UM_IDTypes]
            IDType : EMP
            Attributes [Objectclass UM_Attributes]
                    AttributeName : Empl ID
                    Attribute Value : <Form field mapping>
    

    この階層は、デフォルトのコンポーネント・インタフェース・マップ定義ファイルであるPeoplesoftComponentInterfaces.xmlの定義と同様です。

    同じ形式が、Customer ID、Customer Set ID、Vendor IDおよびVendor Set IDコード・キーにも適用されます。

  • 子フォーム・マッピングの場合、コード・キーはチルダ(~)文字で区切った子フォーム名と子フォーム属性の組合せです。

    デコードは、チルダ(~)文字で区切った次の要素の組合せです。

    ICF Parent Attribute Name~ICF Embedded Object Class Name~Embedded Object Class Attribute

    次のICF階層が電子メール参照に対して作成されます。

    EmailAddresses (Objectclass UM_EmailAddresses)
            EmailAddress
            EmailType
            PrimaryEmail
    

    同じ形式がロール参照にも適用されます。

  • 次のコード・キーは、特殊な構成に使用されます。

    • User ID: 操作のキー識別子を表します。

    • Return ID: 作成操作後に返されるUIDを表します。このUIDは、更新や削除などのプロビジョニング操作に使用されます。このコネクタはUser IDを返します。

    • Password: パスワード・フィールドを表します。

Lookup.PSFT.UM.ProvValidation

Lookup.PSFT.UM.ProvValidation参照定義を使用して、プロビジョニング中に検証を適用する必要のある属性と、検証実装クラス間のマッピングを格納します。

Lookup.PSFT.UM.ProvValidation参照定義は、デフォルトでは空です。

この参照定義にエントリを追加する方法の詳細は、「プロビジョニング中のデータの検証の構成」を参照してください。

Lookup.PSFT.UM.ReconValidation

Lookup.PSFT.UM.ReconValidation参照定義を使用して、リコンシリエーション中に検証を適用する必要のある属性と、検証実装クラス間のマッピングを格納します。

Lookup.PSFT.UM.ReconValidation参照定義は、デフォルトでは空です。

この参照定義にエントリを追加する方法の詳細は、「リコンシリエーション中のデータの検証の構成」を参照してください。

除外リストの参照定義

Lookup.PSFT.UM.Prov.ExclusionListおよびLookup.PSFT.UM.Recon.ExclusionList参照定義には、プロビジョニングおよびリコンシリエーション操作を実行しないターゲット・システム・アカウントのユーザーIDがそれぞれ保持されます。

これらの参照に格納されている値の形式は次のとおりです。

コード・キー デコード サンプル値

User IDリソース・オブジェクト・フィールド名

ユーザーのUser ID

コード・キー: User ID

デコード: User001

[PATTERN]接尾辞を持つUser IDリソース・オブジェクト・フィールド名

java.util.regex.Patternクラスの表現によってサポートされる正規表現

コード・キー: User ID[PATTERN]

ユーザーID User001、User002、User088のいずれかに一致するユーザーを除外するには:

デコード: User001|User002|User088

ユーザーIDが00012で始まるユーザーを除外するには:

デコード: 00012*

関連項目: サポートされるパターンの詳細は、http://download.oracle.com/javase/6/docs/api/java/util/regex/Pattern.htmlを参照してください

「除外リストの参照定義の設定」で、これらの参照定義にエントリを追加する手順について説明します。

リコンシリエーション時に使用されるコネクタ・オブジェクト

ターゲット・リソースのリコンシリエーションでは、ターゲット・システムで新規作成または変更されたユーザーのデータをフェッチし、そのデータを使用してOIMユーザーに割り当てられたリソースを追加または変更します。

関連項目:

ターゲット・リソースのリコンシリエーションの概念の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerの管理のリコンシリエーションの管理に関する項を参照してください。

この項では、次の項目について説明します。

リコンシリエーション用のユーザー属性

connector.htm#GUID-00551BA6-10A5-480E-8B81-FBF17EEB45EF__CHDCGGFGに、ターゲット・リソース・リコンシリエーションの実行中に値がフェッチされるターゲット・システム属性を示します。

表1-3 リコンシリエーションに使用される属性

リソース・オブジェクト・フィールド ターゲット・システムの属性 説明

単一値フィールド

ユーザーID

PSOPRDEFN.OPRID

ユーザー・プロファイルのログインID

必須フィールドです。

従業員ID

PSOPRDEFN.EMPLID

ユーザー・プロファイルにリンクされる従業員の従業員ID

ユーザー説明

PSOPRDEFN.OPRDEFNDESC

ユーザー・プロファイルの説明

多言語コード

PSOPRDEFN.MULTILANG

多言語コード

言語コード

PSOPRDEFN.LANGUAGE_CD

言語コード

通貨コード

PSOPRDEFN.CURRENCY_CD

通貨コード

ユーザーIDの別名

PSOPRDEFN.USERIDALIAS

ユーザー・ログインIDの別名

行セキュリティ権限リスト

PSOPRDEFN.ROWSECCLASS

行セキュリティ・パラメータ

プロセス・プロファイル権限リスト

PSOPRDEFN.PRCSPRFLCLS

プロセス・プロファイル・パラメータ

ナビゲータ・ホーム権限リスト

PSOPRDEFN.DEFAULTNAVHP

ナビゲータ・ホームページのアドレス

プライマリ権限リスト

PSOPRDEFN.OPRCLASS

プライマリ権限リスト

複数値フィールド

ロール名

PSROLEUSER_VW.ROLENAME

ユーザー・プロファイルに割り当てられるロール名

電子メール・アドレス

電子メール・タイプ

第1電子メール

ノート: アカウントの電子メール・アドレスを指定するには、その電子メール・アドレスの電子メール・タイプも指定する必要があります。

電子メール・アドレスを指定する場合は、第1電子メール・アドレスが1つのみ必要です。

PSUSEREMAIL.EMAILID

PSUSEREMAIL.EMAILTYPE

PSUSEREMAIL.PRIMARYEMAIL

電子メール・アドレス

電子メール・タイプ

電子メール・アドレスが第1かどうかを指定します。

ユーザー・プロファイル・タイプ

ノート: PeopleSoftは、PSOPRALIAS. OPRALIASVALUEターゲット・システム・フィールドの「従業員ID」、「顧客ID」、「ベンダーID」など、ユーザー・プロファイル・タイプに対応する値を格納します。

PSOPRALIAS.OPRALIASTYPE

ユーザー・プロファイルは、従業員(EMP)、顧客(CST)、ベンダー(VND)などの複数のユーザー・プロファイル・タイプに添付できます。

リコンシリエーション・ルール

次の各項では、このコネクタのリコンシリエーションに関する情報を提供します。

リコンシリエーション・ルールの概要

次のリコンシリエーション・ルールは、ターゲット・リソースのリコンシリエーションに使用されます。

ルール名: PSFT UM Target Recon Rule

ルール要素: User Login Equals User ID

このルールの意味は次のとおりです:

  • User Loginは、OIMユーザー・フォームの「ユーザーID」フィールドを表します。

  • User IDはターゲット・システムのユーザーのOPRIDフィールドを表します。

Design Consoleでのリコンシリエーション・ルールの表示

コネクタをデプロイした後で、次のステップを実行して、リコンシリエーション・ルールを表示できます。

ノート:

次の手順は、コネクタのデプロイ後にのみ実行してください。

  1. Oracle Identity Manager Design Consoleにログインします。
  2. 「開発ツール」を開きます。
  3. 「リコンシリエーション・ルール」をダブルクリックします。
  4. 「PSFT UM Target Recon Rule」を検索して開きます。connector.htm#GUID-CB85F9AD-DE0F-41E0-9131-9947CDA74F5D__CEGEDBIFに、このリコンシリエーション・ルールを示します。

図1-4 リコンシリエーション・ルール

図1-4の説明が続きます
「図1-4 リコンシリエーション・ルール」の説明

リコンシリエーション・アクション・ルール

リコンシリエーション・イベントに一致ルールを適用すると、考えられる複数の結果の1つが生成されます。リコンシリエーションのアクション・ルールは、これらの結果に対して実行するアクションを定義します。

ノート:

このコネクタに対して事前定義されていないルール条件に対しては、アクションは実行されず、エラー・メッセージがログに記録されます。

次の各項では、このコネクタのリコンシリエーション・アクション・ルールに関する情報を提供します。

リコンシリエーション・アクション・ルールの概要

connector.htm#GUID-864EC584-BB15-4A8A-ACD9-13F1DA5A72F0__CHDJDDICに、このコネクタのリコンシリエーション・アクション・ルールを示します。

表1-4 ターゲット・リソースのリコンシリエーションのアクション・ルール

ルール条件 アクション

一致が見つからなかった場合

最小ロードの管理者への割当て

1つのエンティティ一致が見つかった場合

リンクの確立

1つのプロセス一致が見つかった場合

リンクの確立

Design Consoleでのリコンシリエーション・アクション・ルールの表示

コネクタのデプロイ後に次のステップを実行すると、ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・アクション・ルールを表示できます。

ノート:

次の手順は、コネクタのデプロイ後にのみ実行してください。

  1. Oracle Identity Manager Design Consoleにログインします。
  2. 「リソース管理」を開きます。
  3. 「リソース・オブジェクト」をダブルクリックします。
  4. 「Peoplesoft User」リソース・オブジェクトを検索し、開きます。
  5. 「Object Reconciliation」タブ、「Reconciliation Action Rules」タブの順にクリックします。「Reconciliation Action Rules」タブに、コネクタに定義されているアクション・ルールが表示されます。

    connector.htm#GUID-8F47989A-300F-4BB3-9FB4-0CD6E278892F__CEGGCAFDに、これらのリコンシリエーション・アクション・ルールを示します。

    図1-5 リコンシリエーション・アクション・ルール

    図1-5の説明が続きます
    「図1-5 リコンシリエーション・アクション・ルール」の説明

プロビジョニング時に使用されるコネクタ・オブジェクト

プロビジョニングでは、Oracle Identity Managerを使用して、ターゲット・システムのユーザー・アカウント情報を作成、変更または削除します。

関連項目:

プロビジョニングの概念については、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerでのセルフ・サービス・タスクの実行でプロビジョニングの管理に関する項を参照

この項では、次の項目について説明します。

ユーザー・プロビジョニング機能

connector.htm#GUID-86BE7257-D6B8-447A-87AC-8CFAC2D58970__CEGFFBDGに、サポートされているユーザー・プロビジョニング機能およびこれらの機能を実行するアダプタを示します。表に示す機能は、1つまたは複数のプロセス・タスクに対応しています。

関連項目:

プロセス・タスクおよびアダプタの一般情報は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerのためのアプリケーションの開発とカスタマイズ』の「プロビジョニング・プロセスの開発」および「アダプタ・ファクトリの使用」を参照してください。

表1-5 コネクタでサポートされるユーザー・プロビジョニング機能

機能 アダプタ

ユーザーの作成

PSFT UM Create User

ユーザーのパスワードの更新

PSFT UM Update Password

ユーザーの説明の更新

PSFT UM Update User

ユーザーの多言語コードの更新

PSFT UM Update User

ユーザーの言語コードの更新

PSFT UM Update User

ユーザーの通貨コードの更新

PSFT UM Update User

ユーザーのプライマリ権限リストの更新

PSFT UM Update User

従業員IDの更新

PSFT UM Update ID Types

ベンダー・セットIDの更新

PSFT UM Update ID Types

ベンダーIDの更新

PSFT UM Update ID Types

顧客セットIDの更新

PSFT UM Update ID Types

顧客IDの更新

PSFT UM Update ID Types

ユーザーのプロセス・プロファイル権限リストの更新

PSFT UM Update User

ユーザーのナビゲータ・ホーム権限リストの更新

PSFT UM Update User

ユーザーの行セキュリティ権限リストの更新

PSFT UM Update User

ユーザーのユーザーID別名の更新

PSFT UM Update User

ユーザーへのロールの追加

PSFT UM Modify Multiple Attr Data

ユーザーからのロールの取消し

PSFT UM Modify Multiple Attr Data

ロールの更新

PSFT UM Modify Multiple Attr Data

電子メール・アドレスの追加

PSFT UM Modify Multiple Attr Data

電子メール・アドレスの取消し

PSFT UM Modify Multiple Attr Data

電子メール・アドレスの更新

PSFT UM Modify Multiple Attr Data

ユーザーのロックまたは無効化

PSFT UM Modify Lock Unlock User

ユーザーのロック解除または有効化

PSFT UM Modify Lock Unlock User

ユーザーの削除

PSFT UM Delete User

プロビジョニングのユーザー属性

connector.htm#GUID-FEAAD212-A89C-4772-B71A-9EA227833F6B__CEGEAJEIに、プロビジョニング操作中に値を指定または変更できるユーザー属性を示します。

表1-6 プロビジョニングのユーザー属性

OIM PeopleSoft UMリソース・プロセス・フォームのフィールド ターゲット・システムの属性 説明 アダプタ

単一値フィールド

ユーザーID

PSOPRDEFN.OPRID

ユーザー・プロファイルのログインID

PSFT UM Create User

ユーザー説明

PSOPRDEFN.OPRDEFNDESC

ユーザー・プロファイルの説明

PSFT UM Create User

従業員ID

PSOPRDEFN.EMPLID

ユーザー・プロファイルが割り当てられる従業員の従業員ID

PSFT UM Create User

多言語コード

PSOPRDEFN.MULTILANG

多言語コード

PSFT UM Create User

言語コード

PSOPRDEFN.LANGUAGE_CD

言語コード

PSFT UM Create User

通貨コード

PSOPRDEFN.CURRENCY_CD

通貨コード

PSFT UM Create User

ユーザーIDの別名

PSOPRDEFN.USERIDALIAS

ユーザー・ログインIDの別名

PSFT UM Create User

行セキュリティ権限リスト

PSOPRDEFN.ROWSECCLASS

行セキュリティ・パラメータ

PSFT UM Create User

プロセス・プロファイル権限リスト

PSOPRDEFN.PRCSPRFLCLS

プロセス・プロファイル・パラメータ

PSFT UM Create User

ナビゲータ権限リスト

PSOPRDEFN.DEFAULTNAVHP

ナビゲータ・ホームページのアドレス

PSFT UM Create User

プライマリ権限リスト

PSOPRDEFN.OPRCLASS

プライマリ権限リスト

PSFT UM Create User

顧客ID

CUST_AL_SRCH.CUST_ID (CRM表)

顧客ID

ノート: ユーザー・プロファイルは、なし(NON)、従業員(EMP)、顧客(CST)、ベンダー(VND)などの複数のIDタイプに添付できます。

PSFT UM Create User

顧客セットID

SETID_TBL.SETID (CRM表)

顧客のセットID

PSFT UM Create User

ベンダーID

VENDOR.VENDOR_ID (FSCM表)

ベンダーID

PSFT UM Create User

ベンダー・セットID

SETID_TBL.SETID (FSCM表)

ベンダーのセットID

PSFT UM Create User

複数値フィールド

ロール名

PSROLEUSER_VW.ROLENAME

ユーザー・プロファイルに割り当てられるロール名

PSFT UM Update Child Table Values

電子メール・アドレス

PSUSEREMAIL.EMAILID

電子メール・アドレス(電子メール・アカウント)

PSFT UM Update Child Table Values

電子メール・タイプ

PSUSEREMAIL.EMAILTYPE

電子メール・タイプ(電子メール・アカウント)

PSFT UM Update Child Table Values

第1電子メール

PSUSEREMAIL.PRIMARY_EMAIL

電子メール・アドレスが第1かどうかを指定します。

PSFT UM Update Child Table Values

ノート:

前述の表の最初の列のプロセス・フォームの名前は、UD_PSFT_BASです。

コネクタのデプロイおよび使用のロードマップ

ガイドの以降の部分で情報がどのように編成されているかを次に示します。