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Oracle® Fusion Middleware Oracle Data Integratorのインストールと構成
12c (12.1.2)
E49824-02
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5 スタンドアロン・エージェントのスタンドアロン・インストール・トポロジの構成

この章では、スタンドアロン・エージェントのドメインの作成と構成の方法について説明します。

続行する前に、次の手順が完了していることを確認します。

この章の内容は次のとおりです。

5.1 データベース・スキーマの作成

スタンドアロン・エージェントのトポロジを構成する前に、必要なスキーマがデータベース内に作成されていることを確認してください。手順は、第3章を参照してください。

5.2 スタンドアロン・エージェントのスタンドアロン・ドメインの構成

この項では、構成ウィザードを使用してスタンドアロン・エージェントのスタンドアロン・ドメインを作成する手順を説明します。ドメイン作成に使用できるその他の方法の詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のWebLogicドメインの作成、拡張および管理のためのその他のツールに関する項を参照してください。

この項の内容は次のとおりです。

5.2.1 構成ウィザードの起動

ドメインの構成を開始するには、ORACLE_HOME/oracle_common/common/binディレクトリに移動し、WebLogic Server構成ウィザードを起動します。


注意:

Oracleホームが「スタンドアロン・インストール」インストール・タイプを完了した場所であることを確認してください。


UNIXオペレーティング・システムの場合:

./config.sh

Microsoft Windowsオペレーティング・システムの場合:

config.cmd

5.2.2 構成ウィザード画面のナビゲートによるドメインの作成

トポロジにドメインを作成して構成するには、この項の手順に従います。

タスク1   ドメイン・タイプとドメイン・ホームの場所の選択

「構成タイプ」画面で、新規ドメインを作成を選択します。

「ドメインの場所」フィールドで、ドメイン・ホーム・ディレクトリを指定します。

ドメイン・ホームがOracleホーム・ディレクトリの外部にある場合、『Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』の推奨ディレクトリ構造の理解に関する項に要約されているディレクトリ構造に従って、ドメイン・ホームを配置することをお薦めします。このディレクトリ構造によって、ソフトウェアをアップグレードまたは再インストールする必要があるときに問題が起きにくくできます。


ヒント:

ドメイン・ホーム・ディレクトリの詳細は、Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニングでドメイン・ホームの選択に関する項を参照してください。

この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成タイプに関する項を参照してください。


タスク2   構成テンプレートの選択

「テンプレート」画面で、次のテンプレートを選択します。

Oracle Data Integrator - スタンドアロン・エージェント - 12.1.2.0 [odi]

タスク3   JDKの選択

「JDKの選択」画面で、Oracle Fusion Middlewareでの使用について動作保証されているシステム上のJDKを選択します。

タスク4 データソース構成タイプの指定

この画面のフィールドをアクティブ化するには、「RCUデータ」を選択します。「RCUデータ」オプションによってデータベースおよびサービス表(STB)スキーマに接続し、ドメインの構成に必要なスキーマのスキーマ情報を自動的に受け取るように構成ウィザードで指定できます。


注意:

この画面で「手動構成」を選択する場合、「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面で、スキーマのパラメータを手動で指定する必要があります。


「RCUデータ」を選択した後、次のフィールドを入力します。

フィールド 説明

DBMS/サービス

データベースDBMS名を入力します。サービス・タイプ・ドライバを選択した場合はサービス名を入力します。

ホスト名

データベースをホストするサーバーの名前を入力します。

ポート

データベースがリスニングしているポート番号を入力します。

スキーマ所有者

スキーマ・パスワード

データベースのサービス表スキーマに接続するためのユーザー名とパスワードを入力します。これはRCUの「スキーマ・パスワード」画面でサービス表コンポーネントに指定されたスキーマのユーザー名およびパスワードです(第5.1項を参照)。

デフォルトのユーザー名はprefix_STBであり、この場合prefixはRCUで定義したカスタム接頭辞です。


config_db.gifの説明が続きます
図config_db.gifの説明

データベース接続情報の指定が完了したら、「RCUデータ」をクリックします。「接続結果ログ」の次の出力は、操作が成功したことを示しています。

Connecting to the database server...OK
Retrieving schema data from database server...OK
Binding local schema components with retrieved data...OK

Successfully Done.

ヒント:

「RCUデータ」オプションの詳細は、『Repository Creation Utilityによるスキーマの作成』のサービス表スキーマの理解に関する項を参照してください。

この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のデータソース・デフォルトに関する項を参照してください。


タスク5 JDBCコンポーネントのスキーマ情報の指定

「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面の値が、すべてのスキーマについて適切であることを確認します。前の画面で「RCUデータ」を選択した場合、スキーマ表には適切な値がすでに挿入されています。


ヒント:

高可用性環境の場合は、Oracle RACデータベースのデータ・ソース構成に関する追加情報について、『高可用性ガイド』の次の項を参照してください。

  • 「Oracle RACでのGridLinkデータ・ソースの構成」

  • 「マルチ・データ・ソースの構成」

この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のJDBCコンポーネント・スキーマに関する項を参照してください。


タスク6 JDBC接続のテスト

「JDBCコンポーネント・スキーマ・テスト」画面を使用して、構成したデータソース接続をテストします。

「ステータス」列の緑色のチェック・マークは、テスト結果が正常であったことを示します。何か問題があった場合は、画面の「接続結果ログ」セクションのエラー・メッセージを確認して問題を修正した後、接続を再度テストします。


ヒント:

この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のコンポーネント・スキーマのテストに関する項を参照してください。


タスク7   ODIシステム・コンポーネントの作成

「システム・コンポーネント」画面を使用して、新しいODIシステム・コンポーネントを作成します。「追加」をクリックし、次の操作を行います。

  1. 「システム・コンポーネント」の下では、デフォルトのODIコンポーネント(OracleDIAgent1)の名前を使用するか、好きな名前を指定できます。

  2. 「コンポーネント・タイプ」の下では、ドロップダウン・リストから「ODI」が選択されていることを確認します。


ヒント:

この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のシステム・コンポーネントに関する項を参照してください。


タスク8   ODIサーバーの構成

「ODIサーバー構成」画面を使用して、ODIサーバーへのアクセスを構成します。

フィールド 説明

システム・コンポーネント

ODIシステム・コンポーネント(OracleDIAgent1)を選択します。

サーバー・リスニング・アドレス

ODIサーバーがリスニングする必要があるサーバーのIPアドレスを指定します。"localhost"を使用しないでください。

サーバー・リスニング・ポート

ODIサーバーがリスニングするポート番号を入力します。

スーパーバイザ・ユーザー名

ユーザー名としてSUPERVISORを指定します。

スーパーバイザ・パスワード

スキーマの作成中に第3章タスク6で指定したとおりにスーパーバイザ・ユーザーのパスワードを指定します。

優先データソース

デフォルトのOdiMasterRepositoryを使用します。このフィールドを変更しないでください。


config_odi_server.gifの説明が続きます
図config_odi_server.gifの説明


ヒント:

この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のODIサーバー構成に関する項を参照してください。


タスク9 ノード・マネージャの構成

「ノード・マネージャ」画面を使用して、構成するノード・マネージャのタイプおよびノード・マネージャ資格証明を選択します。


注意:

この画面は、スタンドアロン・エージェント構成シナリオでデフォルトで表示され、「ノード・マネージャ」を構成する必要があることを意味します。ただし、スタンドアロン・エージェントの起動時に「ノード・マネージャ」を使用せずに起動するオプションがあります。

  • 「ノード・マネージャ」を使用してスタンドアロン・エージェントを起動するには、第5.4.1項を参照してください。

  • 「ノード・マネージャ」なしにスタンドアロン・エージェントを起動するには、第5.4.2項を参照してください。


「ノード・マネージャ・タイプ」に「ドメイン当たり(P)」を選択し、ノード・マネージャ資格証明を指定します。これらの資格証明は、startComponentコマンドでシステム・コンポーネントを起動するときに要求されます。


ヒント:

この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のノード・マネージャに関する項を参照してください。

ノード・マネージャのタイプの詳細は、Oracle WebLogic Serverのノード・マネージャの管理でノード・マネージャの概要に関する項を参照してください。


タスク10   構成仕様の確認およびドメインの構成

「構成サマリー」画面には、これから作成するドメインの構成情報の詳細が含まれています。画面上で各項目の詳細をチェックし、情報が正しいことを確認します。

変更を行う必要がある場合、「戻る」ボタンを使用するか、画面をナビゲーション・ペインで選択して、前の画面に戻ることができます。

ドメインの作成は、「作成」をクリックするまで開始されません。


ヒント:

この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成サマリーに関する項を参照してください。


「終了」をクリックして構成ウィザードを閉じます。

5.3 ODI Studioを使用したマスター・リポジトリでのスタンドアロン・エージェントの作成

物理エージェントは、単一のスタンドアロン・エージェントまたはJava EEエージェントに対応します。物理エージェントは、トポロジに一意の名前が必要です。

起動順序の一部としてエージェントがマスター・リポジトリに接続し、その名前で定義された物理エージェントがないか確認します。そのエントリが見つかった場合、エージェントは起動を続行し、起動した後、それ自体のスケジュール済ジョブをすべてリポジトリから読み取って処理を開始します。

エージェントに対する物理エージェント・エントリがない場合、エージェントの起動は失敗します。

ODI Studioはエージェントの作成に使用できます。

5.3.1 ODI Studioの起動

ODI Studioを起動する手順は次のとおりです。:

  1. Oracle Fusion Middleware Infrastructureおよび「エンタープライズ・インストール」タイプをインストールしたOracleホームに移動します。

  2. そのOracleホーム内でodi/studioディレクトリに移動します。

  3. ODI Studioを起動します。

    UNIXオペレーティング・システムの場合:

    ./odi.sh
    

    Windowsオペレーティング・システムの場合:

    odi.exe
    

5.3.2 マスター・リポジトリへの接続

エージェントを作成する前にマスター・リポジトリに接続する必要があります。


注意:

現在使用中の同じコンピュータにOracle Data Integratorの前のバージョンをインストールしてある場合、前のインストールからODI Studioにプリファレンスおよび設定をインポートするかどうか質問されます。この項のタスクおよび説明では、Oracle Data Integratorの前のバージョンがコンピュータ上に存在しないことを前提としています。

詳細は、ODI Studioの「ヘルプ」メニューのトピックを参照してください。


タスク1   スタート・ガイド

ODI Studioメニューから「ファイル」「新規(N)」の順に選択します。

新規ギャラリ画面で「新規ODIリポジトリ・ログインの作成」を選択して「OK」をクリックします。

タスク2   ログインの作成

「Oracle Data Integratorログイン」画面で、プラス記号(+)アイコンをクリックして新しいログインを作成します。「リポジトリ接続情報」画面で次のようにします。

  • 「Oracle Data Integrator接続」セクション:

    • ログイン名: カスタム・ログイン名を指定します。

    • ユーザー: SUPERVISOR(すべて大文字)を指定します。

    • パスワード: 構成ウィザードのRCUカスタム変数画面および「資格証明」画面の両方でスーパーバイザ・ユーザーに定義されたパスワードを指定します。

  • 「データベース接続(マスター・リポジトリ)」セクション

    • ユーザー: マスター・リポジトリのスキーマ・ユーザー名を指定します。これは、RCUのコンポーネントの選択画面で指定したprefix_ODI_REPOである必要があります。

    • パスワード: マスター・リポジトリのスキーマ・パスワードを指定します。これは、RCUの「スキーマ・パスワード」画面で指定したものです。

    • ドライバ・リスト: ドロップダウン・リストから適切なデータベース・ドライバを選択します。

    • URL: 接続URLを指定します。ドライバの接続詳細は、拡大鏡アイコンをクリックしてください。

  • 「作業リポジトリ」セクションで、「マスター・リポジトリのみ」を選択します。

studio_repo_connection.gifの説明が続きます
図studio_repo_connection.gifの説明

「テスト」をクリックして接続をテストし、エラーがあれば修正します。テストが成功したら、「OK」をクリックして接続を作成します。

タスク3   新しいウォレット・パスワードの指定

Oracle Data Integratorおよびリポジトリ・パスワードを暗号化する場合、「セキュアなウォレットにパスワードを格納する」を選択し、「新規ウォレット・パスワード」画面で新しいウォレット・パスワードを指定および確認します。

資格証明を暗号化しない場合は、「セキュアなウォレットを使用せずにパスワードを格納する」を選択します。

タスク4   マスター・リポジトリへのログイン

新しいログインの作成に成功したら、ODI Studioに戻ります。

「リポジトリへの接続」を選択し、要求された場合新しいウォレット・パスワードを指定します。

ウォレット・パスワードを指定した後、「Oracle Data Integratorログイン」画面が表示されます。次の情報を指定してログインします。

  1. 「ログイン名」フィールドのドロップダウン・メニューで、作成した新しいログインの名前を選択します。

  2. ユーザー名としてSUPERVISORを指定します。

  3. スーパーバイザ・ユーザーのパスワードを指定します。

studio_odi_login.gifの説明が続きます
図studio_odi_login.gifの説明

ログインしたら、第5.3.3項の手順に従ってスタンドアロン・エージェントを作成します。

5.3.3 スタンドアロン・エージェントの作成

この項の手順に従って、ODI Studioのリポジトリへの接続後にODIエージェントを作成します。

タスク1   Oracle Data Integratorトポロジへのエージェントの追加

左側のナビゲーション・ペインで「トポロジ」タブを選択し、「エージェント」を右クリックしてから「新規エージェント」を選択します。

studio_add_new_agent.gifの説明が続きます
図studio_add_new_agent.gifの説明

タスク2   エージェント詳細の指定

次の表に要約するように、新規エージェントの詳細を指定します。

フィールド 説明

名前

エージェント名としてOracleDIAgent1を指定します。

この名前は第5.2.2項タスク8で指定されたシステム・コンポーネント名と一致する必要があります。

ホスト

エージェントが稼働しているマシンのIPアドレスまたは名前を入力します。"localhost"を使用しないでください。

ポート

エージェントがリスニングしているポート番号を入力します。



注意:

使用中の環境にクラスタに対するフロントエンドとしてOracle HTTP Serverが機能しているクラスタが含まれている場合、かわりにOracle HTTP Serverホストのホスト名およびポートを指定する必要があります。


studio_config_new_agent_1.gifの説明が続きます
図studio_config_new_agent_1.gifの説明

タスク3   変更の保存

「ODI Studio」メニューから「ファイル」を選択し、すべて保存を選択して変更を保存します。

5.4 ノード・マネージャとスタンドアロン・エージェントの起動

スタンドアロン・エージェントを起動するには、次の2つの方法があります。

5.4.1 ノード・マネージャを使用したスタンドアロン・エージェントの起動

この項では、次の各手順について説明します。

5.4.1.1 ノード・マネージャの起動

ドメインごとのノード・マネージャを起動するには、DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動します。

UNIXオペレーティング・システムでは、次のようにnohupを使用してノード・マネージャを起動し、出力ファイルにnm.outのようにします。

nohup ./startNodeManager.sh > nm.out&

Windowsオペレーティング・システムの場合は次を実行します。

startNodeManager.cmd

注意:

Windowsオペレーティング・システムでは、起動サービスとして動作するようにノード・マネージャを構成することをお薦めします。これによって、システムが再起動されるたびにノード・マネージャが自動的に起動されます。

詳細は、Oracle WebLogic Serverのノード・マネージャの管理で ノード・マネージャを起動サービスとして実行することに関する項を参照してください。


ノード・マネージャのその他の構成オプションについては、『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理』を参照してください。

5.4.1.2 ノード・マネージャでのスタンドアロン・エージェントの起動

「ノード・マネージャ」を起動した後、DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動して次のコマンドを実行し、スタンドアロン・エージェントを起動します。

UNIXオペレーティング・システムの場合:

./startComponent.sh OracleDIAgent1

Windowsオペレーティング・システムの場合:

startComponent.cmd OracleDIAgent1

ドメインの管理者パスワードの入力を要求されます。

エージェントが起動したことを確認するには、ブラウザで次のURLに移動します。

http://examplehost.exampledomain.com:port/oraclediagent

5.4.2 ノード・マネージャなしのスタンドアロン・エージェントの起動

スタンドアロン・エージェントを「ノード・マネージャ」なしで起動するには、DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動して次のコマンドを実行します。

UNIXオペレーティング・システムの場合:

./agent.sh -NAME=OracleDIAgent1

Windowsオペレーティング・システムの場合:

agent.cmd -NAME=OracleDIAgent1

-NAMEパラメータはすべて大文字で入力し、エージェントの名前(ここではOracleDIAgent1)も大文字と小文字を区別して入力する必要があります

5.5 次の手順の実行

第7.1項には基本的な管理タスクが含まれています。この項に記載されているタスクに習熟し、それらを適宜実行してドメインが適切に構成されていることを確認する必要があります。

第7.2項には、その他のOracle Fusion Middleware製品および機能を利用する追加のドメイン構成タスクが含まれています。

第7.3項には、開発用にOracle Data Integrator環境を準備するために役立つ共通タスクが含まれています。

第7.4項には、使用中の環境を高可用性環境に移行する準備に役立つ重要なタスクが含まれています。