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このドキュメントでは、Oracle Tuxedo 12cリリース2 (12.1.3)のリリース・ノートを示します。次の内容について説明します。
Oracle Tuxedo 12cリリース3 (12.1.3)では、次の新機能と拡張機能が提供されます。
詳細は、『Oracle Tuxedo Oracle Tuxedo/Oracle Exalogicユーザーズ・ガイド』を参照してください。
XAアフィニティは、1つのグローバル・トランザクション内のすべてのデータベース要求を同一のOracle RACインスタンスにルーティングする機能を提供します。その要求がOracle Tuxedoアプリケーション・サーバーからのものか、Oracle WebLogic Serverからのものかは関係ありません。この機能により、データベース要求を新しいOracle RACインスタンスにリダイレクトするコストを削減できるため、アプリケーション・パフォーマンス全体が向上します。
詳細は、「TuxedoをOracle Real Application Clusters (RAC)とともに使用」を参照してください。
このリリースの共通XID (トランザクション・ブランチ識別子)機能を使用して、Tuxedoは同一グローバル・トランザクション内の他のすべてのグループとコーディネータ・グループのXIDを共有します。以前のリリースでは、複数グループが参加している場合は、各グループが自身のXIDを持つために2フェーズ・コミットを必要としましたが、これとは対照的です。
共通XIDは、コーディネータ・ブランチを直接使用するため、同一のサービスを介して同一のOracle RACインスタンスに接続するグループに対するXAコミット操作が不要です。
また、グローバル・トランザクションのすべてのグループがコーディネータ・ブランチを直接使用する場合、2フェーズ・コミット・プロトコルではなく1フェーズ・コミット・プロトコルが使用されるため、TLOGへのワイヤリングが必要ありません。
詳細は、「TuxedoをOracle Real Application Clusters (RAC)とともに使用」を参照してください。
この機能により、サーバー・グループ内の複数サーバーが同一のグローバル・トランザクションに参加している場合の、シングルトンRACサービスの使用が不要になります。同一サーバー・グループおよび同一グローバル・トランザクションのサーバーが異なるRACインスタンスに接続している場合は、別のトランザクション・ブランチが使用されます。これにより、このようなアプリケーションは、使用可能なRACインスタンス間でロード・バランシングを実行できるようになります。
詳細は、「TuxedoをOracle Real Application Clusters (RAC)とともに使用」を参照してください。
FAN (Fast Application Notifications)は、構成が変更されたことを示すためにOracle RACによって発行されるイベントです。システム・サーバーのTMFANは、FANイベントをモニターし、計画されたDOWNイベント、UPイベント、ロード・バランシング・アドバイザ(LBA)通知などのための適切なOracle RACインスタンスにTuxedoサーバー接続を自動的に再構成するために導入されています。
詳細は、「TuxedoをOracle Real Application Clusters (RAC)とともに使用」を参照してください。
この機能により、Oracle Tuxedoドメインのアプリケーションは、ExalogicのRDMAテクノロジを使用して他のドメインのアプリケーションと直接通信できます。アプリケーションは、リモート・アプリケーションのIPCクエリに直接アクセスできます。これにより、潜在的なボトルネックであるGWTDOMAINを削除し、待機時間を削減してスループットとスケーラビリティを向上させます。
詳細は、ExalogicのDirect Cross-Domain Communication Leveraging RDMAを参照してください。
次の最適化は、Oracle ExalogicのLinuxプラットフォームおよびSPARC SuperClusterのSolarisプラットフォームの両方でサポートされています。
この機能により、OracleデータベースでTLOGを作成できます。Oracle Tuxedo 12cリリース2 (12.1.3)でサポートされるすべてのプラットフォームでこの機能を使用できるようになりました。
詳細は、Oracle Tuxedoユーザーズ・ガイドのOracle Tuxedoアプリケーションの設定に関する項のトランザクションの概要に関する項、および『Oracle Tuxedoリファレンス・ガイド』の「ファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセス・リファレンス」と「コマンド・リファレンス」を参照してください。
診断ツールは、システム管理者がOracle Tuxedoシステム・ランタイム情報を収集し、それをローカルに保存するための便利な手段を提供します。Oracleサポートにこの問題を提供するかどうかを選択できます。この情報は、Oracleサポート・エンジニアがOracle Tuxedoシステムの問題、特に本番環境でのみ再現される問題を分析するのに有益です。
詳細は、Oracle Tuxedo Diagnostic Toolに関する項を参照してください。
Oracle Tuxedoでは、未処理のtpacall()の最大数が2048まで拡大されました。これにより、tpgetrply()の前により多くのtpacall()を呼び出すことができるようになりました。
Oracle TuxedoはOracle Entitlements Server (OES)と統合され、リソースに対するアクセスや使用を制御するポリシーを定義、管理することで、組織がリソースを保護できるようになりました。
詳細は、『Oracle Tuxedoリファレンス・ガイド』の 「ファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセスのリファレンス」と 「ATMI C関数リファレンス」および OESのセキュリティ・サービスの有効化に関する項を参照してください。
このリリースでは、Oracle Tuxedo Plug-In for Oracle Virtual Assembly Builderは、Oracle Tuxedo Application Runtime for IMSおよび次のOracle VM Serverをサポートしています。
詳細は、「Oracle Tuxedo Plug-In for Oracle Virtual Assembly Builder」を参照してください。
eGenユーティリティはCOBOLコピーブックをJavaクラスにマッピングします。指定したCOBOLコピーブックが解析され、Javaソース・ファイルが生成されます。このユーティリティは、XMLサポートが必要な場合は対応するDTDおよびXMLスキーマも作成します。生成されたアーティファクトは、Javaアプリケーションから使用できます。このJavaアプリケーションは、Tuxedo内で実行されているものだけにかぎらず、別のアプリケーション・サーバーにあるもの、TuxedoホでホストされているCOBOLサービスにアクセスするスタンドアロン・アプリケーションとして、またはCICS/IMSアプリケーション環境内のメインフレーム上のものも使用が可能です。
詳細は、「eGenアプリケーション・ジェネレータによるJavaアプリケーションの生成」を参照してください。
Oracle Tuxedoメインフレーム・トランザクション・パブリッシャは、Oracle JDeveloperベースのグラフィカル・ユーザー・インタフェースによってOracle Service Bus (OSB)からメインフレーム・トランザクションへのアクセスが大幅に簡易化されました。このGUIツールは、メインフレーム・トランザクションのCOBOLコピーブックをインポートしてJava BeanおよびOSB構成などの必要なすべてのアーティファクトを生成し、Oracle Tuxedo Mainframe Adaptersを介してメインフレーム・トランザクションにアクセスします。
詳細は、Tuxedoメインフレーム・トランザクション・パブリッシャに関するページを参照してください。
Oracle Tuxedoでは、Javaを使用して新しいアプリケーションを開発する方法が向上しました。
tpacalltpgetrplytpcanceltpsubscribetpunsubscribetpposttpnotifytpbroadcasttpenqueuetpdequeuetpsblktimetpgblktimetpforwardtpsuspendtpresumetpscmttpspriotpgpriotpappthrinittpappthrtermtpsetctxttpgetctxttpxmltofmltpxmltofml32tpfmltoxmltpfml32toxmlFvftosFvftos32FvstofFvstof32詳細は、「Javaを使用したOracle Tuxedoアプリケーションのプログラミング」および ATMI Javaサーバーの管理に関するページを参照してください。
このリリースでは、SpringアプリケーションのJTA準拠のトランザクション・マネージャ・インタフェースが提供されます。トランザクション・マネージャ・インタフェースは、Spring Frameworkアプリケーション・コンテキストの構成ファイルに指定することができ、Spring Frameworkによってインスタンス化されます。トランザクション・マネージャを使用して、SpringはJavaサーバーAPIを呼び出して既存のOracle Tuxedoアプリケーション・サービスにアクセスしたり、Tuxedo永続キュー・デバイスからのメッセージのエンキューやTuxedo永続キュー・デバイスからのメッセージのデキューを行ったり、Javaサーバーが作成した接続を介してデータベース操作を実行したり、分散トランザクション環境のイベント関連の操作を行うことができます。
詳細は、ATMI Javaサーバーの管理に関するページを参照してください。
RECORD機能は、データがCOBOL言語とC言語間で転送される場合に特に役立ちます。このような場合、RECORDバッファ・タイプはC言語で使用し、コピーブックはCOBOL言語で使用できます。
cpy2recordツールを使用すると、実行時にアプリケーション・プログラムによって解釈されるRECORD記述(バイナリ形式で格納)を生成できます。詳細は、『Oracle Tuxedoコマンド・リファレンス』のcpy2record(1)に関する項、『Oracle Tuxedo FMLを使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』、『C言語を使用したOracle Tuxedo ATMIアプリケーションのプログラミング』の型付きバッファの管理に関する項、Oracle Tuxedo SNA用メインフレーム・アダプタ・ユーザー・ガイドのデータ・トランザクションの設定に関する項を参照してください。
この機能は、XA以外のリソースがグローバル・トランザクションに参加できるようにするパフォーマンス拡張オプションです。これは、Oracle Linux 64ビット・プラットフォームのOracle Tuxedo 12.1.3.0.0 RP017から導入されました。
詳細は、 「ロギング・ラスト・リソース・トランザクションの最適化」を参照してください。
Oracle Tuxedo 12cリリース2 (12.1.3)へのアップグレードの詳細は、『Oracle Tuxedoシステムのインストール』のOracle Tuxedo System to 12cリリース2 (12.1.3)へのアップグレードに関する項を参照してください。
Oracle Tuxedoソフトウェアは、Oracle Tuxedo 12cリリース2 (12.1.3)プラットフォーム・データ・シートにリストされているプラットフォームで動作します。オラクル社では、それらのプラットフォームが、Oracle Tuxedo 12cリリース2 (12.1.3)製品で開発および本番に使用できることを確認済です。他のプラットフォームでは、カスタマ・サポートを提供できません。
| 注: | オラクル社では業界標準に準拠した方法でOracle Tuxedoソフトウェアを実装しようとしましたが、サード・パーティ製のすべてのデータベースやORB製品などでその使用を確認することは不可能です。 |
ソフトウェアの移植と動作確認は、12cリリース2 (12.1.3)の初回リリース後も継続されます。今後の移植と動作確認に関する情報は、Oracle WebサイトのOracle Tuxedo 12cリリース2 (12.1.3)プラットフォーム・データ・シートのページでプラットフォーム・サポート情報を参照してください。
| 注: | Oracle Tuxedoサーバー・スレッドに必要なスタック・サイズは少し増加しているため、スタック・オーバーフローの問題が発生した場合は、スレッドのスタック・サイズの調整が必要になる場合があります。 |
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