Oracle® Solaris 11.2 でのネットワークファイルシステムの管理

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更新: 2014 年 7 月
 
 

ファイル転送サイズのネゴシエーション

ファイル転送サイズは、クライアントとサーバーの間でデータを転送するときに使用されるバッファーのサイズを確立します。原則として、ファイル転送サイズが大きいほどパフォーマンスが向上します。NFS Version 3 プロトコルには転送サイズに上限はありません。クライアントはマウント時に小さい転送サイズを指定できますが、ほとんどの場合この指定は必要ありません。

転送サイズは、NFS Version 2 を使用しているシステムとはネゴシエートされません。ファイル転送サイズの上限は 8K バイトに設定されます。

mount コマンドに対して –rsize オプションと –wsize オプションを使用すると、転送サイズを手動で設定できます。システムクライアントの一部では転送サイズを小さくしなければいけない場合があります。また、NFS サーバーが大きなファイル転送サイズに構成されている場合は、転送サイズを大きくすることができます。


注 -  Solaris 10 以降のリリースでは、書き込み転送サイズの制限が緩和されました。使用するトランスポートプロトコルに基づいて転送サイズが決定されるようになりました。たとえば、UDP 使用時の NFS 転送の上限は、以前と同じく 32K バイトです。これに対し、TCP は UDP のようなデータグラム制限を持たないストリーミングプロトコルであるため、TCP 使用時の最大転送サイズは、1M バイトまで拡張されています。