Secure Shell は新規にインストールされた Oracle Solaris システムのデフォルトのリモートアクセスプロトコルです。Oracle Solaris の Secure Shell は、Secure Sockets Layer および Transport Layer Security を実装したオープンソースのツールキットである OpenSSL に基づいて構築されています。
Oracle Solaris では、このツールキットの 2 つの個別のバージョンを使用できます。
バージョン 1.0.0 は、Secure Shell が動作するデフォルトのバージョンです。
バージョン 0.9.8 は、暗号化モジュールのための米国政府のコンピュータセキュリティー標準である FIPS-140FIPS 140 を実装しています。
Secure Shell を FIPS 140 モードで使用する方法については、Secure Shell と FIPS 140を参照してください。
Secure Shell では、認証は、パスワード、公開鍵、またはその両方の使用によって提供されます。すべてのネットワークトラフィックは暗号化されます。このため、Secure Shell では、悪意を持つ侵入者が傍受した通信を読むことはできません。また、攻撃者が偽装することもできません。
Secure Shell は、オンデマンドタイプの仮想プライベートネットワーク (VPN)として使用することもできます。VPN では、暗号化されたネットワークリンクを介して、ローカルマシンとリモートマシン間で、X ウィンドウシステムのトラフィックを転送したり個々のポート番号を接続したりできます。
Secure Shell では、次の操作を行うことができます。
セキュリティー保護されていないネットワークを介して、別のホストに安全にログインします。
2 つのホスト間でファイルを安全にコピーします。
リモートホスト上でコマンドを安全に実行します。
サーバー側では、Secure Shell は Secure Shell プロトコルのバージョン 2 (v2) をサポートします。クライアント側では、v2 に加えて、クライアントがバージョン 1 (v1) をサポートしています。