5組織目標

この章の内容は次のとおりです。

組織目標の割当て: 説明

組織目標は、組織の全体的な目的を定めるものです。HR担当者は、「目標の一括割当」タスクまたはアプリケーション生成スプレッドシートを使用して、既存の組織目標を就業者に割り当てます。新しい組織目標を追加するには、組織目標プランを組織に割り当てる必要があります。次に、組織目標プランに目標を追加してから、それらの組織目標を部下に割り当てるか公開します。就業者は、公開された組織目標を「自分の目標」で自分の目標プランに追加できます。

HR担当者によって割り当てられる組織目標

HR担当者は、次のオプションを使用して就業者に既存の組織目標を割り当てます。

  • 「目標の一括割当」タスク:「目標の一括割当」タスクを使用して、既存の組織目標の検索と一括割当てを行います。「目標の一括割当」ページを開く手順は、次のとおりです。

    1. 「ナビゲータ」「自分のワークフォース」「目標」を選択します。

    2. 「タスク」タブの「関連リンク」パネルで、「目標の一括割当」をクリックします。「目標の一括割当」ページが表示されます。

  • アプリケーション生成スプレッドシート: アプリケーション生成スプレッドシートを使用して、就業者に既存の組織目標を割り当てます。スプレッドシートを生成するには、次のようにします。

    1. 「目標」作業領域の「自分の目標」ページにある「関連リンク」パネルで「目標の管理」をクリックします。

    2. 「目標の管理」ページで、「組織目標」を選択して「組織目標」セクションを開きます。

    3. 「アップロード」をクリックし、組織目標のアップロード処理を選択します。ファイルをダウンロードするためのダイアログ・ボックスが表示されます。

    4. 「保存」をクリックします。ローカル・ハード・ディスクで保存先を選択し、OrganizationGoalsWorksheet.xlsx スプレッドシートを保存します。

HR担当者によって割り当てられる組織目標には、次のような特長があります。

  • 就業者の「自分の目標」ページの目標リストに表示されます。

  • 「目標の編集」ページの「目標詳細」タブの「ソース」には、「HR担当者」と表示されます。

  • どの目標とも連携されません。

  • 就業者に割り当てられている目標プランに自動的に関連付けられます。割り当てられた目標プランの期間は、組織目標の開始日からターゲット完了日にわたります。

    注意:
    • 組織目標の期間にわたる就業者目標プランがない場合、目標は就業者に割り当てられません。

    • 組織目標の期間にわたる目標プランが複数存在する場合、開始日が最も遅い目標プランに目標が関連付けられます。

マネージャによって割り当てられる組織目標

HR担当者は、「目標プランの管理」ページで組織目標プランを部門に割り当てます。その後、それらの部門のライン・マネージャまたはエグゼクティブ・マネージャは、「自分の組織の目標」ページでその目標プランに組織目標を追加できます。次いで、それらの目標を監督階層に割り当てることができます。デフォルトでは、ライン・マネージャ・ロールまたはエグゼクティブ・マネージャ・ロールを持つ個人は、組織目標を管理できます。

ライン・マネージャによって割り当てられる組織目標には、次のような特長があります。

  • 就業者の「自分の目標」ページの目標リストに表示されます。

  • 「目標の編集」ページの「目標詳細」タブの「ソース」には、「マネージャ」と表示されます。

  • そのマネージャの組織目標に自動的に連携されます。目標ページ上の割り当てられた目標および元の組織目標の両方の横に目標連携アイコンが表示されます。

  • 就業者に割り当てられている目標プランに自動的に関連付けます。割り当てられた目標プランの期間は、組織目標の開始日からターゲット完了日にわたります。

    注意:
    • 組織目標の期間にわたる就業者目標プランがない場合、目標は就業者に割り当てられません。

    • 組織目標の期間にわたる目標プランが複数存在する場合、開始日が最も遅い目標プランに目標が関連付けられます。

組織目標は、組織の全体的な目的を定めるものです。組織所有者は、組織目標を管理するマネージャです。組織目標を管理するには、組織目標プランが必要です。HR担当者は、組織所有者に組織目標プランを割り当てます。次いで組織所有者は、組織目標を組織に発行または割り当てます。組織目標を管理するには、ライン・マネージャまたはエグゼクティブ・マネージャのロールが必要です。マネージャは、自分で作成または目標プランに追加した組織目標だけを管理できます。組織目標は、「目標」作業領域の「自分の組織の目標」ページから管理します。

目標期間を通じて、組織所有者は組織目標に対して次の処理を実行できます。

  • 追加、更新、取消および削除

  • 移動

  • 公開

  • 割当

  • 連携

追加、更新、取消および削除

組織目標プランが割り当てられたユーザーは、自分で作成した目標または目標ライブラリにある目標を目標プランに追加できます。指標およびタスクが使用可能になっている場合には、それらも目標に追加できます。ただし、ターゲット結果を組織目標に追加することはできません。

目標を削除すると、アプリケーションによってその目標は完全に削除され、リカバリはできません。取り消された目標は引き続き表示されますが、その割り当て、公開、移動、連携はできなくなります。

組織目標を削除または取り消すと、その組織目標とそれに連携されていたすべての目標との間の連携が削除されます。

公開

組織目標を公開すると、上長階層内のすべての人に対してその目標が使用可能になります。就業者は、公開された目標を自分の目標プランに追加できます。自分の職責に適するように目標属性を編集できます。

組織目標を公開すると、その目標が次の場所に列挙されます。

  • 自分の部下の目標ページの「目標の追加」メニューに表示される「他のソース」オプション

  • 自分の部下の「自分の目標」ページの「自分と共有する目標」セクション

目標の公開後、部下は、公開済の目標に関する通知をそのワークリストに受信します。

割当

組織所有者は、「自分の組織の目標」ページから次の就業者の組織目標を割り当てることができます。

  • 直属の部下

  • 非直属の部下

  • 選択した個人

  • 選択した個人の直属および非直属の部下

目標名やターゲット完了日など、目標のキー属性を就業者が更新できるようにするかどうかを決定できます。

「自分の組織の目標」ページから組織目標を割り当てると、就業者に組織目標のコピーが割り当てられます。割り当てられた就業者目標は、元の組織目標に自動的に連携されます。割り当てられた目標は就業者の「自分の目標」ページで選択可能になり、目標ページ上の割り当てられた目標および元の組織目標の両方の横に目標連携アイコンが表示されます。割り当てられた目標は、就業者に割り当てられている既存の目標プランに自動的に関連付けられます。関連付けられた目標プランの期間は、組織目標の開始日からターゲット完了日にわたります。

注意:
  • 組織目標の期間にわたる就業者目標プランがない場合、目標は就業者に割り当てられません。

  • 組織目標の期間にわたる目標プランが複数存在する場合、開始日が最も遅い目標プランに目標が関連付けられます。

連携

就業者は自分の目標を公開済の組織目標と連携させて、個人の目的と組織の目的との直接の関係を確立できます。また、マネージャは、直属の部下の目標を公開済の組織目標と連携させることもできます。就業者目標と組織目標の両方が、同じレビュー期間に関連付けられている必要があります。就業者目標に関連付けられている目標プランは、連携された組織目標の目標プランとは異なる場合があります。また、組織目標を同じレビュー期間内の別の組織目標と連携させることもできます。目標連携アイコンをクリックすると、目標の連携階層を表示できます。

目標が組織目標と連携されると、目標ページ上の就業者目標および連携された組織目標の両方の横に目標連携アイコンが表示されます。このアイコンをクリックすると「目標連携」ページが開き、選択した目標の目標連携階層が表示されます。「目標連携」ページには、目標を組織や個々のマネージャから組織の各レベルに至るまでのカスケード方法が示されます。

この例では、4つのレベルからなる組織を使用して、パフォーマンス目標を組織や個々のマネージャから組織の各レベルにカスケードする方法を示します。カスケード・プロセスを使用すると、組織階層のエントリレベルで就業者に割り当てられた目標によって、上位レベルの組織目標がサポートされます。就業者目標と組織目標が同じレビュー期間に関連付けられている必要があります。

この例では、次のようになります。

  • HR担当者は、「目標プランの管理」ページにアクセスするセキュリティ権限を保持しています。

  • マネージャは、「自分のチームの目標」ページにアクセスするセキュリティ権限を保持しています。

  • 就業者は、「自分の目標」ページにアクセスするセキュリティ権限を保持しています。

シナリオ

南部の営業組織の最上位マネージャであるJohnが、会社の南部地域の売上を拡大したいと考えています。Johnは、組織全体に具体的なパフォーマンス目標を設定することが会社の営業目的への最適な取組みであり、販売ターゲットの達成につながると判断しました。組織全体がレビュー期間「FY 2018 Review Period」に割り当てられます。

営業組織全体への目標の伝播

なんらかの形式の企業のパフォーマンス目標を組織内のすべての就業者に割り当てるには、伝播プロセスを使用して目標を割り当てることができます。組織に割り当てる目標と組織目標は、すべて同じレビュー期間に関連付けられる必要があります。この例では、南部の4つのレベルに次のポジションが含まれています。

  • 営業マネージャ

  • ストア・マネージャ

  • 部門マネージャ

  • 営業アシスタント

この図は、南部地域の営業階層を示しています。

南部地域組織の営業階層で、
Johnは最上位階層に位置する営業マネージャです。Johnの下の
AlexとBethはストア・マネージャです。Alexの下のMargaret、RohiniおよびVijayは
部門マネージャです。Margaretの下のTed、MichaelおよびDonnaは
営業アシスタントです。

Johnの組織は、企業の目的に基づいた「顧客意識の育成」という目標を設定しています。HR担当者は、組織目標プラン「Johnの組織」をJohnに割り当てました。目標プランは、「FY 2018 Review Period」と関連付けられます。

分析

まず最初に、Johnは次の表に示されたタスクを実行します。

誰が 何を どこで

John

  1. 目標「顧客意識の育成」を、レビュー期間「FY 2018 Review Period」と関連付けられた組織目標プラン「Johnの組織」に追加します。

  2. Johnの直属の部下が最上位組織レベル(南部地域)の目標を参照できるように、目標を公開します。目標は、直属の部下が他のソースから追加でき、「FY 2018 Review Period」と関連付けられます。

「自分の組織の目標」ページ

John

目標を追加します。

  • Alexに割り当てられている目標プランに目標を関連付けることによって、「顧客調査の実施」をAlexに追加します。目標プランは、レビュー期間「FY 2018 Review Period」と関連付けられる必要があります。

  • Bethに割り当てられている目標プランに目標を関連付けることによって、「顧客ロイヤルティ・スキームの考案」をBethに追加します。目標プランは、レビュー期間「FY 2018 Review Period」と関連付けられる必要があります。

「自分のチームの目標」ページまたは部下の「目標」ページ

John

追加した両方の目標を組織目標「顧客意識の育成」と連携させます。

部下の「目標」ページ

Johnの作業終了後、AlexとBethは、Johnの組織目標と連携する目標が自分に割り当てられていることを確認します。また、「自分のチームの目標」ページを使用して、部門レベルの目標を直属の部下である部門マネージャに割り当てることができます。次の表に、Alexが部門マネージャに割り当てる目標を示します。これらの目標はすべて、レビュー期間「FY 2018 Review Period」と関連付けられます。

部門マネージャ 目標

Margaret

顧客アンケートの考案

Rohini

顧客報奨イベントの計画

Vijay

インストア調査の実施

Margaret、RohiniおよびVijayは、各自の個人目標を自分のマネージャであるAlexの目標「顧客調査の実施」と連携させることができます。次に、「自分のチームの目標」ページを使用して、個人目標を直属の部下に割り当てることができます。この例では、Margaretは目標を直属の部下であるTed、MichaelおよびDonnaに割り当てることができます。また、自分の部下の目標を自分自身の目標「顧客アンケートの考案」と連携させることができます。

結果のサポート目標

カスケード・プロセスによってJohnの組織のすべてのレベルに対して目標が定義されます。各レベルには、次の上位レベルの目標をサポートしそれと連携する目標が含まれます。Johnおよびすべてのライン・マネージャは、「自分の組織の目標」ページを使用して組織目標に対する全体的な進捗を追跡できます。

この図は、この例の南部地域の「顧客意識の育成」という目標をサポートするカスケード目標を示しています。

南部地域組織のカスケード目標で、
「顧客意識の育成」が組織目標です。組織目標は、
ストア・マネージャのAlexに割り当てられている「顧客調査の実施」という目標、および
ストア・マネージャのBethに割り当てられている「顧客ロイヤルティ・スキームの考案」という目標
にカスケードされます。Alexの目標「顧客調査の実施」は、Margaretに割り当てられている「顧客アンケートの考案」、
Rohiniに割り当てられている「顧客報奨イベントの計画」、
Vijayに割り当てられている「インストア調査の実施」
という3つの目標にさらにカスケードされます。Margaret、RohiniおよびVijayは皆
Alexの下の部門マネージャです。

組織目標に関するFAQ

ライン・マネージャが組織目標にアクセスできないようにするにはどのようにすればよいですか。

デフォルトでは、ライン・マネージャ・ロールを持つ個人は組織目標にアクセスできます。ライン・マネージャが組織目標を管理できないようにするには、ITセキュリティ・マネージャがライン・マネージャ・ロールから目標管理組織所有者職務ロールを削除する必要があります。選択したライン・マネージャおよび個人にエグゼクティブ・マネージャ・ロールを割り当てて、その人が組織目標を管理できるようにすることで、組織目標へのアクセスを制限できます。

組織目標を管理する個人を選択できますか。

デフォルトでは、ライン・マネージャ・ロールまたはエグゼクティブ・マネージャ・ロールを持つ個人は組織目標を管理できます。選択した個人にエグゼクティブ・マネージャ・ロールを割り当てることにより、組織目標へのアクセスをその人に制限できます。

組織の全体的な目的を指定するパフォーマンス目標。

組織所有者は、タイプが部門の組織にのみパフォーマンス目標を割り当てることができます。また、同じ全体的なビジネス目的を達成するために、就業者が目標をコピーして就業者自身の目標をその目標と連携させることを可能にします。

HR担当者は、「目標の管理」ページで組織目標を選択して「転送」をクリックすることにより、異なる組織所有者間で組織目標を転送できます。