1就業者目標割当

この章の内容は次のとおりです。

「目標」作業領域では、就業者、マネージャおよび組織所有者が、組織の共通目的を支援する目標を定義および設定できます。就業者は、目標設定および追跡サイクル中に目標を更新できます。マネージャと組織の所有者は、就業者の目標達成までの進捗を追跡できます。

「目標」作業領域は、次の機能をサポートします。

  • 具体的で測定可能で達成可能で関連性がある時間ベース(SMART)目標

  • 目標プラン

  • 目標プラン・セット

  • レビュー期間

注意: 目標管理のこれらの機能を使用できるかどうかは、組織によって定義されたアプリケーション設定によって異なります。

SMART目標

就業者のパフォーマンスを測定し、その生産性の向上とキャリア目的の達成を支援するために、SMARTなパフォーマンス目標を使用します。SMARTというのは、具体的(Specific)、測定可能(Measurable)、達成可能(Achievable)、関連性がある(Relevant)、時間ベース(Time-based)の頭文字をとったものです。パフォーマンス目標は結果重視であり、業務関連のパフォーマンスを測定し、多くの場合、特定のターゲットを使用して、就業者の達成レベルを評価します。たとえば、パフォーマンス目標で、就業者がどのように目的の達成を測定するかを指定したり、ターゲット日付を含めたりします。

パフォーマンス目標は、パフォーマンス文書内で評価プロセスの一部として使用します。就業者およびマネージャはパフォーマンス目標を作成できます。HR担当者は組織目標を作成できます。組織目標は、組織のビジネスの方向性やターゲットを設定する目的で、自分で作成するか目標ライブラリから使用するパフォーマンス目標です。マネージャが組織所有者でもある場合、既存のパフォーマンス目標を組織目標として追加できます。その後、組織の全体的なビジネス目的を支援するために、それらを任意のマネージャ・アサイメント階層レベルに割り当てることができます。就業者は、同じ目的を達成するために自分自身の目標を組織目標と連携させることができます。

アプリケーション設定、ロールおよびセキュリティ権限に応じて、タスクおよびターゲット結果を目標に追加できます。タスクとは目標に追加する特定の処理であり、就業者は目標を達成するためにこれに着手します。目標タスクには、メンタリング、リサーチング、コーチングを含む様々なタイプがあります。ターゲット結果を使用すると、目標を特定のスキルまたは資格(コンピテンシ、言語、免許および資格など)にリンクすることができます。現在または将来のジョブ要件に対する就業者の熟達度を向上させる場合や、就業者のスキル・セットに追加する場合は、ターゲット結果を使用します。

就業者は、自分が作成してパフォーマンス文書にリンクしないパフォーマンス目標を非公開としてマークできます。非公開のパフォーマンス目標は、マネージャを含め他の人には表示されません。

目標プラン

育成プランは、特定の期間におけるパフォーマンス目標の集合を管理するために使用します。個人、選択した階層、または組織内のより広い範囲の就業者に対して目標プランを展開できます。就業者に目標プランが割り当てられている場合にのみ、その就業者の目標を追加できます。各目標は目標プランに関連付ける必要があります。したがって、就業者に目標を追加するには、その就業者に目標プランがすでに割り当てられていることを確認する必要があります。就業者目標は一度に1つのみの目標プランに関連付けることができます。各目標プランは、レビュー期間に関連付けられています。

目標プラン・セット

目標プラン・セットは、パフォーマンス目標プランをグループ化して就業者セットに割り当てるために使用します。各目標プラン・セットは、レビュー期間に関連付けられています。

レビュー期間

レビュー期間を使用すると、目標管理およびパフォーマンス評価に関連するプロセスを、期限を定めたビジネス・サイクルに編成できます。レビュー期間は、目標プランおよびパフォーマンス文書期間に関連付ける共通コンポーネントです。たとえば、同じ時間枠内にある目標プランおよびパフォーマンス文書と関連付けるレビュー期間を作成します。

就業者目標の設定: 概要

「就業者目標の設定」アクティビティでは、直属の部下および直属以外の部下のパフォーマンス目標を管理したり、就業者に目標を割り当てることができます。

マネージャとして就業者目標を設定するには、「目標」作業領域の「自分のチームの目標」ページから開始します。このページへのアクセスは、ロールおよびセキュリティ権限に依存します。

割り当てられたロールで使用可能な場合は、就業者の個人スポットライトにある「目標」タブから就業者の目標を管理することもできます。次の場所で就業者の名前をクリックすることで、就業者の個人スポットライトにアクセスできます。

  • ディレクトリ検索結果ページ

  • 「自分のチーム」ページ

  • 「チーム・タレント」ページ

  • 「チーム報酬」ページ

  • 個人スマート・ナビゲーション・ウィンドウ

ロールおよびセキュリティ権限に応じて、目標プラン、一括割当要求およびデータ・ローダーを使用して就業者目標を設定できます。

マネージャとして、次のことができます。

  • レビュー期間内で部下の目標プランにパフォーマンス目標を割り当てます。

  • 使用可能な場合は、ターゲット結果を目標に追加し、部下の個人プロファイルを自動的に更新します。

  • 部下が目標を達成する方法を決定する特定の処理を提供するために、タスクを追加および更新します。

  • 部下の目標を他の目標と連携します。

  • 直属の部下が送信した目標を承認します。

  • 部下の目標を取り消したり、削除します。

  • 部下の目標をコピーし、新しくコピーした目標の目標プランおよび属性を必要に応じて変更します。コピーした目標は、部下の目標リストに追加されます。

  • 目標を別の目標プランに移動します。移動した目標とソース目標プランとの関連付けはなくなります。

  • 就業者が現行目標プラン以降の期間も引き続き目標に取り組めるように、目標を別の目標プランに拡張します。ターゲット目標プランには、現行目標プランの終了日よりも後の終了日を設定する必要があります。拡張後、目標はソース目標プランとターゲット目標プランのどちらにも関連付けられています。それ以降にソース目標プラン内の目標に行われた変更は、目標を拡張した後もターゲット目標プランに引き継がれます。

  • 部下の目標に追加された指標を追跡します。

HR担当者およびマネージャは、許可されていれば、承認に基づいて、就業者に目標を割り当てて、就業者が自分に割り当られた目標を特定のニーズに合せて調整できるようにすることができます。この項では、就業者に対して「目標」作業領域で目標を選択可能にするために使用するいくつかの方法について説明します。

マネージャが就業者に対して目標を使用可能にする方法は、次のとおりです。

  • 就業者の個人スポットライト、および「目標」作業領域の「自分のチームの目標」および「自分の目標」ページから、目標を就業者に割り当てます。

  • 「目標」作業領域の「自分の組織の目標」ページから目標を組織全体に公開します。

  • 「目標」作業領域の「自分の目標」ページから就業者および同僚と目標を共有します。

HR担当者は、目標プラン、一括割当要求およびデータ・ローダーを使用して、就業者目標を設定できます。

マネージャ、組織所有者およびHR担当者が就業者に目標を割り当てる

次の表では、各ロールが就業者に目標を割り当てるために使用する方法について説明します。

ロール 摘要

マネージャ

マネージャは、自分自身の目標を割り当てたり、新規の目標を追加したり、目標ライブラリから既存の目標を使用することができます。直属の部下全員または特定の直属の部下に目標を割り当てることができます。

マネージャが就業者に独自の目標を割り当てると、就業者の目標は管理者が割り当てた目標と自動的に連携されます。

マネージャは、目標アサイメントを使用して目標を伝播できます。同様に、ライン・マネージャは、直属の部下に目標を割り当てることができます。目標をそのまま割り当てるか、目標を割り当てる就業者に適合するように目標を変更できます。

組織所有者

組織の所有者同様、マネージャも、組織目標をパフォーマンス目標として就業者に割り当てることができます。マネージャは、新しい組織目標を追加する、または既存の組織目標またはライブラリに含まれる目標を使用して、任意のレベルの管理者階層に目標を直接割り当てることができます。就業者に割り当てた組織目標は、元の組織目標に自動的に連携されます。

HR担当者

HR担当者は、特定の対象就業者に対してレビュー期間に関連付けられた目標プランを作成し、目標をそのプランに追加することにより、就業者に目標を割り当てることができます。人事担当者は、作成前と作成後のどちらでも、目標をプランに直接追加できます。目標プランの設定に応じて、HR担当者はプランに目標を追加できます。また、一括割当要求、アプリケーションで生成されたスプレッドシート、および他のツール(データ・ローダーなど)を使用して就業者に目標を割り当てることもできます。

組織所有者が目標を組織全体に公開する

組織の所有者は、管理者階層の就業者が自分の目標リストに追加できるように目標を公開できます。就業者とマネージャは、個々の目標を、公開された組織目標と連携させることもできます。就業者が組織目標を自分自身の目標に追加すると、その目標は公開済の組織目標に自動的に連携されます。

マネージャおよび就業者が目標を共有する

マネージャは、目標を割り当てるかわりに、直属および非直属の部下と目標を共有することもできます。たとえば、マネージャが就業者に目標の情報を提供したいが、その目標を追加するかどうかの決定は就業者に任せたい場合があります。就業者は、同僚と目標を共有できます。就業者は、自分の目標を、マネージャまたは同僚と共有した目標と連携させることもできます。就業者が共有目標から追加した目標は、元の共有目標に自動的に連携されます。

就業者目標の設定に関するFAQ

あなたが目標を割り当てる前に、組織所有者またはHR担当者がパフォーマンス目標を割り当てた可能性があります。また、就業者が自分自身で目標を作成したか、共有目標または組織目標から目標をコピーしたために、目標が存在する可能性もあります。HR担当者は、目標プランを作成または編集する際に目標を割り当てることができます。

組織、マネージャまたは同僚のパフォーマンス目標から追加したパフォーマンス目標は、追加された目標に自動的に連携されます。目標の作成者が目標を構成して更新を許可した場合、状況に応じて目標の一部の属性を編集できます。目標の開始日および終了日を選択できます。

パフォーマンス目標の編集時にマネージャの承認が必須となるように、パフォーマンス目標のキー目標フィールドを構成します。

キー・パフォーマンス目標フィールドは次のとおりです。

  • 目標名

  • 摘要

  • 達成基準

  • 開始日

  • ターゲット完了日

  • 優先度

  • カテゴリ

  • 加重

  • 指標名

  • 単位

  • ターゲット・タイプ

  • ターゲット値

  • 非公開

いいえ、承認待ちのパフォーマンス目標はコピーできません。承認待ちの目標は、承認されるまでは読取り専用となります。

パフォーマンス目標のコピーが就業者の目標リストに追加されて、就業者目標プランに関連付けられます。自分の目標は、未変更のままリストに残ります。就業者は、割り当てられた目標への取り組みを開始でき、就業者が目標を更新できるオプションが選択されている場合は、必要に応じて目標名などのキー・フィールドを編集できます。目標は、「目標」作業領域の「自分の目標」ページから割り当てます。