データベースは、関連する論理構造(表、ビュー、その他のデータベース・オブジェクトなど)をグループ化した、表領域と呼ばれる論理記憶域の単位に分割されます。たとえば、すべてのアプリケーション・オブジェクトは単一の表領域にグループ化され、メンテナンス操作が簡素化されます。
表領域は、1つ以上の物理データファイルで構成されます。表領域に割り当てられたデータベース・オブジェクトは、その表領域の物理データファイルに格納されます。
Oracle Databaseを作成してある場合、SYSTEM
、SYSAUX
などの表領域はすでに存在します。
表領域は記憶域にデータの位置を物理的に決定するための方法です。表領域を構成するデータファイルを定義するときに、これらのファイルに対して記憶域の場所を指定します。たとえば、指定したホスト・ディレクトリ(特定のディスク・ボリュームのこと)または指定したOracle Automatic Storage Managementディスク・グループとして、特定の表領域のデータファイルの場所を指定します。スキーマ・オブジェクトはその表領域に割り当てられ、指定された記憶域の場所に位置を決定します。表領域はバックアップおよびリカバリのユニットの提供も行います。Oracle Databaseのバックアップおよびリカバリの特長は表領域のレベルでバックアップまたはリカバリを有効にすることです。
表6-1に、データベースに含まれている一部の表領域を示します。
表6-1 表領域および説明
表領域 | 説明 |
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この表領域には、Oracle Databaseに含まれているサンプル・スキーマがあります。サンプル・スキーマにより、共通のプラットフォームが例として提供されます。オラクル社のドキュメントおよび入門資料には、サンプル・スキーマに基づいた例が含まれています。 |
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この表領域は、データベース作成時に自動的に作成されます。Oracle Databaseはこの表領域を使用してデータベースを管理します。表領域にはデータ・ディクショナリ(特定のデータベース対象の読取り専用の参照として使用される主な表およびビューをまとめたもの)があります。また表領域にはデータベースに関する管理情報を含む様々な表およびビューがあります。これらはすべて |
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これは
自動ワークロード・リポジトリ、Oracle StreamsおよびOracle Textのインストール時にデフォルト表領域として |
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この表領域には、SQL文の処理中に生成された一時データが格納されています。たとえば、この表領域は問合せの格納に使用されます。すべてのデータベースに一時表領域が存在し、ユーザーの一時表領域として割り当てられます。事前構成されたデータベースでは、 |
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これはデータベースがUNDO情報の保存に使用するUNDO表領域です。「UNDOデータの管理」を参照してOracle DatabaseがUNDO表領域を使用する方法を理解してください。どのデータベースにもUNDO表領域が必要です。 |
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この表領域は永続的なユーザー・オブジェクトおよびデータの格納に使用します。すべてのデータベースが、 |
新規の表領域を作成して、ユーザーおよびアプリケーション・データ要件をサポートできます。表領域作成時に、次のパラメータを設定します。