使用方法
CRSCTLユーティリティは、Grid_home
/bin
ディレクトリに格納されています。CRSCTLコマンドを実行するには、次の例に示すように、オペレーティング・システム・プロンプトでまずcrsctl
、次にコマンドおよび引数を入力します。
crsctl stop crs
CRSCTLコマンドには3つのカテゴリがあります。
Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)環境またはOracle Restart環境のいずれかで使用するコマンド
Oracle RAC環境でのみ使用するコマンド
Oracle Restart環境でのみ使用するコマンド
多くのCRSCTLコマンドでは、-f
パラメータを使用することによってチェックが無視されコマンドが強制実行されます。
たとえば、あるリソースに対するcrsctl stop resource
コマンドに強制パラメータを指定すると、そのリソースが実行中であり、それを依存先としている依存リソースも実行中である場合、強制パラメータはエラー・メッセージを省略し、かわりに、すべての依存リソースを停止または再配置してからコマンドに示すリソースを停止します。
Oracle Clusterware 12cの管理に、12cリリース1 (12.1)より前のバージョンのCRSCTLを使用しないでください。
フィルタ
次のようにフィルタを使用して、CRSCTLコマンドが動作するOracle Clusterwareエンティティを絞り込むことができます。
簡易フィルタは、演算子を使用した属性/値ペアです。
演算子は、例に示すように空白で囲む必要があります。
簡易フィルタは、Boolean演算子を使用した式フィルタと呼ばれる式に組み込むことができます。
サポートされるフィルタの演算子は次のとおりです。
=
>
<
!=
co
: 次を含むst
: 次で始まるen
: 次で終わるサポートされるブール演算子はAND
およびOR
です。
次にフィルタの例を示します。
TYPE = type1
((TYPE = type1) AND (CHECK_INTERVAL > 50))
(TYPE = type1) AND ((CHECK_INTERVAL > 30) OR (AUTO_START co never))
NAME en network.res
TYPE st ora.db
evalコマンドの使用
eval
コマンドを使用すると、システムを変更せずにコマンドをシミュレーションできます。CRSCTLに、特定のコマンドを実行した場合に発生する事象を通知する出力が戻されます。
使用可能なeval
コマンドは次のとおりです。
注意:
CRSCTLはサード・パーティ・リソースのみを評価できます。ora.orcl.dbなど、.ora
という接頭辞が付いたリソースは、SRVCTLコマンドを使用して評価する必要があります。
関連項目:
SRVCTL評価コマンドの使用の詳細は、『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください
CRSCTLヘルプの使用
CRSCTLのヘルプ情報を出力するには、次のコマンドを使用します。
crsctl -help
start
などの特定のコマンドのヘルプを出力する場合は、次の例に示すように、コマンドを入力し、-help
を末尾に追加します。
crsctl start -help
-help
のかわりに省略形-h
または-?
を使用することもできます(このパラメータはLinux、UNIXおよびWindows環境で機能します)。