Oracle ClusterwareでのOracleインストール・プロセスでは、OCRを自動的にミラー化するかどうかを選択できます。ミラー化されたOCRは、共有ネットワーク・ファイル・システム(NFS)、またはオラクル社が動作保証している任意のクラスタ・ファイル・システムに手動で配置できます。または、OCRをOracle ASMに配置し、選択する冗長性オプションに応じて、自動的にミラーを作成できるようにすることができます。
この項には次のトピックが含まれます:
また、次のような場合は、OCRを手動でミラー化できます(「Oracle Cluster Registryの場所の追加」を参照)。
Oracle Clusterware 12cへのアップグレード時に、OCRをミラー化することを選択しなかった場合
Oracle Clusterwareのインストール時に、1つのみのOCRの場所を作成した場合
次のように構成することを薦めします。
OCRがミラー化されていない、または冗長化されていない記憶域に構成されている場合は、3つ以上のOCRの場所。基礎となる記憶域がRAIDでない場合は、OCRをミラー化することをお薦めします。ミラー化することで、OCRがシングル・ポイント障害になることを防止できます。
OCRがOracle ASMディスク・グループに構成されている場合は、2つ以上のOCRの場所。OCRは2つの独立したディスク・グループに構成する必要があります。通常、これは作業領域およびリカバリ領域です。
OCRがミラー化されているハードウェアまたはサード・パーティのミラー化されたボリュームに構成されている場合は、2つ以上のOCRの場所。
注意:
元のOCRの場所が存在しない場合は、ocrconfig -add
またはocrconfig -replace
コマンドを実行する前に、適切な権限で空(0バイト)のOCRの場所を作成する必要があります。
OCR構成で指定したOCRデバイスが存在し、これらのOCRデバイスが有効であることを確認します。
指定したOracle ASMディスク・グループが存在し、マウントされていることを確認します。
新しいOCRファイル、デバイスまたはディスク・グループは、クラスタ内のすべてのアクティブ・ノードからアクセスできる必要があります。
関連項目:
OCR作成の詳細は、『Oracle Grid Infrastructureインストレーション・ガイド』を参照してください。
Oracle ASMディスク・グループ管理の詳細は、『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』を参照してください。
OCRの場所のミラー化に加えて、次のことができます。
構成ミスまたは他のタイプのOCRエラーがある場合は、OCRの場所を置換できます(「Oracle Cluster Registryの場所の置換」を参照)。
Oracle Enterprise ManagerまたはOracle Clusterwareのアラート・ログ・ファイルにOCR障害のアラートが表示された場合には、OCRの場所を修復できます(「ローカル・ノードのOracle Cluster Registry構成の修復」を参照)。
たとえば、OCRの処理が原因でシステムのパフォーマンスが低下した場合や、OCRをRAIDストレージ・デバイスに移行して、複数のOCRの場所を使用する必要がなくなった場合には、OCRの場所を削除します(「Oracle Cluster Registryの場所の削除」を参照)。