このトピックでは、データ用ディスク・グループと高速リカバリ領域用ディスク・グループの作成方法について説明します。
例4-1のSQL文は、標準冗長性でdataという名前のディスク・グループを作成します。これは2つの障害グループcontroller1またはcontroller2で構成され、各障害グループには4つのディスクがあります。通常、dataディスク・グループはデータベースのデータファイルを格納するために使用します。
例では、ASM_DISKSTRING初期化パラメータが文字列'/devices/*'に設定されていることを前提としています。Oracle ASMディスク検出によって、/devicesディレクトリでdiska1からdiska4、およびdiskb1からdiskb4が識別されます。
例4-1では、NAME句によって、システム生成のデフォルト名以外の名前を明示的にディスクに割り当てることができます。システム生成の名前の形式はdiskgroup_nnnnです。nnnnは、ディスク・グループ内のディスクのディスク番号です。Oracle ASMフィルタ・ドライバを使用した場合のディスク名フォーマットの詳細は、「Oracle ASMフィルタ・ドライバ」を参照してください。
例4-1でのディスク・グループの作成時に、次のディスク・グループ属性の値が明示的に設定されています。
AU_SIZE
ディスク・グループの割当て単位サイズを指定します。割当て単位の詳細は、「Oracle ASM割当て単位について」を参照してください。
AU_SIZEディスク・グループ属性の値は、V$ASM_DISKGROUPビューのALLOCATION_UNIT_SIZE列に表示できます。
COMPATIBLE.ASM
ディスク・グループを使用するOracle ASMインスタンスの最小ソフトウェア・バージョンを決定します。COMPATIBLE.ASM属性の詳細は、「COMPATIBLE.ASM」を参照してください。
COMPATIBLE.RDBMS
ディスク・グループを使用するデータベース・インスタンスの最小ソフトウェア・バージョンを決定します。COMPATIBLE.RDBMS属性の詳細は、「COMPATIBLE.RDBMS」を参照してください。
COMPATIBLE.ADVM
ディスク・グループにOracle ADVMボリュームを含めることができるかどうかを決定します。COMPATIBLE.ADVM属性の詳細は、「COMPATIBLE.ADVM」を参照してください。
例4-2では、fraディスク・グループ(通常は高速リカバリ領域用に作成)をディスク・グループ属性のデフォルト値で作成します。Oracle ASMディスクの名前は指定していません。また、障害グループは明示的に指定していません。この例では、diskc1からdiskc9が/devicesディレクトリに存在することを前提としています。
例4-1 DATAディスク・グループの作成
CREATE DISKGROUP data NORMAL REDUNDANCY
FAILGROUP controller1 DISK
'/devices/diska1' NAME diska1,
'/devices/diska2' NAME diska2,
'/devices/diska3' NAME diska3,
'/devices/diska4' NAME diska4
FAILGROUP controller2 DISK
'/devices/diskb1' NAME diskb1,
'/devices/diskb2' NAME diskb2,
'/devices/diskb3' NAME diskb3,
'/devices/diskb4' NAME diskb4
ATTRIBUTE 'au_size'='4M',
'compatible.asm' = '11.2',
'compatible.rdbms' = '11.2',
'compatible.advm' = '11.2';
例4-2 FRAディスク・グループの作成
CREATE DISKGROUP fra NORMAL REDUNDANCY DISK '/devices/diskc*';