ミラー化を使用すると、複数のディスクにデータのコピーを保存することにより、データ整合性が保護されます。ディスク・グループを作成する場合、次に示す3つの冗長性レベルのいずれかに基づいてOracle ASMディスク・グループ・タイプを指定します。
標準(双方向ミラー化の場合)
高(3方向ミラー化の場合)
外部(冗長性のためにハードウェアのRAIDを構成するなど、Oracle ASMのミラー化を使用しない場合)
冗長性レベルでは、ディスク・グループのディスマウントやデータの消失なしに許容されるディスク障害の数が制御されます。ディスク・グループ・タイプでは、Oracleがディスク・グループにファイルを作成するときに使用するミラー化レベルが決定されます。ディスク・グループのタイプおよびテンプレートの詳細は、「ディスク・グループ・テンプレートの管理」を参照してください。
Oracle ASMのミラー化は従来のRAIDのミラー化よりも柔軟性があります。冗長性がNORMAL
に指定されたディスク・グループに対し、各ファイルの冗長性レベルを指定できます。たとえば、ミラー化されている1つのファイルとミラー化されていないもう1つファイルで同じディスク・グループを共有できます。
Oracle ASMがミラー化されたファイルにエクステントを割り当てる場合、プライマリ・コピーとミラー・コピーが割り当てられます。プライマリ・コピー以外に、Oracle ASMにより別の障害グループにミラー・コピーを格納するディスクが選択されます。障害グループは、データのミラー化コピーを配置するために使用され、これによって各コピーが別々の障害グループのディスク上に配置されます。ある障害グループのすべてのディスクで同時に障害が発生した場合でもデータは失われません。
ユーザーは、Oracle ASMディスク・グループの作成時にディスク・グループの障害グループを定義します。ディスク・グループの作成後は、ディスク・グループの冗長性レベルを変更できません。障害グループの指定を省略した場合は、Oracle ASMにより各ディスクがそれぞれ固有の障害グループに自動的に配置されます。ただし、Oracle Exadataセル上のディスクを含むディスク・グループを除きます。通常の冗長性のディスク・グループには、少なくとも2つの障害グループが必要です。高い冗長性のディスク・グループには、少なくとも3つの障害グループが必要です。外部冗長性を備えたディスク・グループでは、障害グループは使用されません。
ミラー化および障害グループの詳細は、「ミラー化、冗長性および障害グループ・オプション」を参照してください。