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Oracle® Real Application Clustersインストレーション・ガイド
12c リリース1 (12.1) for Microsoft Windows
B72964-07
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このリリースのOracle Real Application Clustersでの変更点

ここでは、『Oracle Real Application Clustersインストレーション・ガイド』の変更点を示します

Oracle Real Application Clusters 12cリリース1 (12.1.0.2)の新機能

このリリースの新機能は次のとおりです。

  • Standard Editionの置換え

    Oracle Database 12c リリース1 (12.1.0.2)以降では、Standard EditionがStandard Edition 2 (SE2)に置き換わります。Standard Edition 2は、2つのソケットまでのシステムで実行可能で、2ノードのOracle RACクラスタをサポートしています。

    関連項目:

    詳細は、My Oracle Supportノート2027072.1を参照してください。

    https://support.oracle.com/epmos/faces/DocumentDisplay?id=2027072.1&displayIndex=1

  • Oracle ClusterwareおよびOracle RACでの診断フレームワークのサポート

    診断能力フレームワークによって、Oracle製品が診断データの格納と分析に際して標準化かつ簡易化された方法を使用できるようになります。

    注意:

    Oracle Trace File Analyzer (TFA)コレクタは、Windowsオペレーティング・システムではサポートされていません。

    Oracle RACのトレース・ファイルの特定の詳細は、『Oracle Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。

  • グリッド・インフラストラクチャ管理リポジトリの自動インストール

    グリッド・インフラストラクチャ管理リポジトリは、Oracle Grid Infrastructure 12cリリース1 (12.1.0.2)では自動的にインストールされます。

  • パブリック・ネットワークに対するIPv6のサポート

    WindowsでのOracle RAC 12cリリース1 (12.1.0.2)では、IPv6ベースのパブリックIPおよびVIPアドレスがサポートされます。

    IPv6ベースのIPアドレスは、今日のデータ・センターにおける情報技術のインフラストラクチャに関する最新規格です。このリリースにおいて、Oracle RACおよびOracle Grid Infrastructureはこの規格をサポートしています。インストール中に、同じネットワーク上のIPv4アドレスまたはIPv6アドレスのいずれかで、クラスタ・ノードを構成できます。データベース・クライアントは、IPv4アドレスまたはIPv6アドレスのいずれかに接続できます。単一クライアント・アクセス名(SCAN)リスナーは、クライアント・リクエストのIPプロトコルに関する適切なデータベース・リスナーに、クライアント接続を自動的にリダイレクトします。

    Oracle Grid Infrastructureインストレーション・ガイドfor Microsoft Windows x64 (64-Bit)を参照してください。

Oracle Real Application Clusters 12cリリース1 (12.1.0.1)の新機能

このリリースの新機能は次のとおりです。

  • DBUAを使用したデータベースのアップグレードの自動化

    3つの面でアップグレードの操作が簡単になりました。まず、アップグレード前フェーズでは、これまでの手動手順がなくなります。より明示的なアドバイスを指定するか、アップグレード前フェーズで特定された問題を見つけるために修正スクリプトを生成します。2番目に、アップグレード後のフェーズで、アップグレード後のヘルス・チェックが実行され、アップグレードが正常に終了したことが示されます。最後に、パートナのドキュメント(SAPなど)およびメジャー・カスタマ・アップグレードのドキュメントを使用して、自動化し、より広い顧客ベースで一般化できる手動手順がさらに特定されます。

    アップグレード・プロセスの自動化により、操作性と使いやすさが大幅に向上しました。また、データベース・アップグレードと、クラスタ用Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Enterprise Manager Cloud Controlとの統合も向上しています。

    『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。

  • WindowsでのOracle RACのOracleホーム・ユーザーのサポート

    Oracle Database 12cリリース1 (12.1)以上、Oracle DatabaseではOracleホーム・ユーザーを使用でき、インストール時に指定できます。Oracleホーム・ユーザーは、Windowsドメイン・ユーザーに関連付けられています。制限された権限セットをOracleホーム・ユーザーに確実に付与することで、Oracle製品の実行に必要な権限のみがOracle Databaseサービスに付与されるようにするには、Windowsドメイン・ユーザーを管理者ではない標準のアカウントにする必要があります。

    Windowsの管理者ユーザーの権限は、インストール、アップグレード、パッチ適用などのOracleソフトウェア・メンテナンス・タスクを実行するために依然として必要です。Oracle Database管理ツールは、必要な場合はOracleホーム・ユーザーのパスワードを尋ねるように拡張されました。Oracle RAC環境では、Oracleホーム・ユーザーのパスワードをセキュア・ウォレットに保存できます。このようなウォレットが存在する場合、Oracle Database管理ツールでは、ウォレットからのパスワードが自動的に使用され、Oracleホーム・ユーザーのパスワードの入力は求められません。

    『Oracle Databaseプラットフォーム・ガイド for Microsoft Windows』を参照してください。

  • Oracleホーム・ユーザー制御ユーティリティ

    このリリースでは、Oracleホーム・ユーザー制御と呼ばれる新しいWindowsユーティリティが導入されています。これは、現在のOracleホームに関連付けられているOracleホーム・ユーザー名を表示するコマンドライン・ツールです。このユーティリティでは、Oracleホーム・ユーザーのパスワードが変更された場合に、この新しいパスワードを使用するように、Oracleで使用されるWindowsサービスを変更できます。

  • Oracle ACFS監査および監査データをOracle Audit Vault Serverにインポートするためのサポート

    この機能は、Oracle ACFSのセキュリティおよび暗号化に対する監査を行います。また、この機能では、Oracle Audit Vault ServerによってインポートできるOracle ACFS監査証跡データを含むXMLファイルの生成も行います。

    『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』を参照してください。

  • DBCAでのマルチテナント・コンテナ・データベースおよびプラガブル・データベースの構成のサポート

    Oracle Database 12cリリース1 (12.1)以上では、Oracle Database Configuration Assistant (DBCA)によって、マルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)または非CDBのいずれかを作成できます。CDBは、0(ゼロ)、1またはそれ以上のプラガブル・データベース(PDB)で作成できます。

    また、データベースのインストール時に、1つのPDBを含むCDBを作成することが可能です。

    Oracle Database管理者ガイドのプラガブル・データベースの概要に関する項を参照してください。

  • Oracle Enterprise Manager Database Express 12c

    Oracle Database 12cでは、Oracle Enterprise Manager Database Express (Oracle EM Express)が導入されましたが、これは特別なインストールや管理を必要としない、Oracle Databaseに組み込まれているWeb管理製品です。Oracle EM Expressを使用すると、管理タスク(ユーザー・セキュリティの管理、データベースのメモリーや記憶域の管理など)を実行できます。また、データベースのパフォーマンスおよびステータス情報を表示できます。

    Oracle Enterprise Manager Database Expressの詳細は、『Oracle Database 2日でデータベース管理者』を参照してください。

  • ポリシーベースのクラスタ処理および管理

    Oracle Grid Infrastructureでは、1つのクラスタで複数のアプリケーションを実行することができます。ポリシーベースの方法を使用すると、これらのアプリケーションによって発生するワークロードを、ポリシーを使用したクラスタ全体に振り分けることができます。またポリシー設定によって、時間の経過とともに必要に応じて異なるポリシーをクラスタに適用することができます。ポリシー設定は、Webベースのインタフェースまたはコマンドライン・インタフェースを使用して定義することができます。

    同じクラスタ内で様々なワークロードを受け入れることで、共有インフラストラクチャにワークロードを集約することができ、高可用性とスケーラビリティが実現されます。集中管理されたポリシーベースの方法を使用することで、要求の変化に応じてリソースを動的に再配分し、優先度付けが可能になります。

    Oracle Clusterware管理およびデプロイメントに関するガイドを参照してください。

  • Oracle Database Vaultインストールの簡略化

    Oracle Database Vaultが、Oracle Databaseインストールの一部としてデフォルトでインストールされるようになりました。また、Oracle Databaseのインストールの完了後に、Oracle DBCAを使用するか、またはSQL文を実行して、Oracle Database Vaultの構成、有効化または無効化を行うことができます。

    Oracle Database Vaultのインストールの詳細は、Oracle Database Vaultオプションのインストールを参照してください。

  • Oracle Label Securityインストールの簡略化

    Oracle Label Securityが、Oracle Databaseインストールの一部としてデフォルトでインストールされるようになりました。Oracle Databaseのインストール後にOracle DBCAを使用してOracle Label Securityを構成できます。

    『Oracle Label Security管理者ガイド』を参照してください。

  • データベース管理義務の分離のサポート

    Oracle Database 12cリリース1 (12.1)では、SYSDBA管理権限を必要としない、タスク固有の管理権限と最小管理権限が導入されたことにより、Oracle Databaseの管理業務の分離がサポートされます。これらの新しい権限には、バックアップおよびリカバリのSYSBACKUP、Oracle Data GuardのSYSDGおよび暗号化鍵管理のSYSKMがあります。

    ご使用のプラットフォームのOracle Grid Infrastructureインストレーション・ガイドおよびOracle Databaseセキュリティ・ガイドの管理権限の管理に関する項を参照してください。

  • データベース監査構成の統合

    Oracle Database 12cから、名前付きの監査ポリシーを作成できます。監査ポリシーには一連の監査オプションが含まれ、データベースにオブジェクトとして格納されます。名前付き監査ポリシーを作成する利点は、データベース監査ポリシーの作成に必要なコマンド数が減ることと、セキュリティおよび条件付き監査への準拠を目的とした監査構成の実装が簡素化されることです。この新しい監査ポリシー・フレームワークは、データベース・インストールに含まれています。

    『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』の統合された監査ポリシーおよびAUDIT文を使用したアクティビティの監査に関する項を参照してください。

非推奨となった機能

次の機能は今回のリリースで非推奨となり、今後のリリースではサポートされない可能性があります。このリリースで非推奨となった機能の完全なリストは、Oracle Databaseアップグレード・ガイドを参照してください。

  • SRVCTLコマンドライン・インタフェース(CLI)での単一文字オプション

    すべてのSRVCTLコマンドは、単一文字オプションのかわりに完全単語オプションを受け入れるように拡張されました。このリリースで追加されたすべての新しいSRVCTLコマンド・オプションはフルワード・オプションのみをサポートしており、1文字のオプションはサポートしていません。SRVCTLコマンドでの単一文字オプションの使用は、今後のリリースではサポートされない可能性があります。

  • スタンドアロン削除ツール

    削除ツールはデータベースのインストール・ソフトウェアに統合されるようになりました。

    削除ツールについてを参照してください

  • 削除ツールの-cleanupOBaseフラグ

    削除ツールの-cleanupOBaseフラグは、このリリースでは非推奨です。このフラグの代替機能はありません。

  • Oracle Enterprise Manager Database Controlは、Oracle Enterprise Manager Database Expressになりました。

  • スタンドアロンの削除ユーティリティに代わって、Oracle Universal Installer (OUI)を使用する削除オプションになりました。

サポート対象外機能

次の機能は、Oracleでサポートされなくなりました。このリリースのサポート対象外機能の完全なリストは、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。

  • Oracle Enterprise Manager Database Control

  • CLEANUP_ORACLE_BASEプロパティは削除済

  • deinstallスタンドアロン・ユーティリティ

  • Oracle Counters for Windows Performance Monitor

  • Oracle Cluster File System for Windows (OCFS for Windows)

その他の変更

ここでは、Oracle Real Application Clustersのインストールに関連するOracle Database 12cリリース1でのその他の変更点を示します。

  • インスタンス、サービス、ハンドラおよびエンドポイントについてリスナーに通知するために、PMON (プロセス・モニター)に代わって、LREG (リスナー登録プロセス)になりました。

  • Oracle RACは、Windows Server 2008、Windows Server 2008 R2、Windows Server 2012およびWindows Server 2012 R2でサポートされています。