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Oracle® Database Applianceサービス・マニュアル
リリース2.10 for Linux x86-64

部品番号 B66176-08
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8 サーバー・ノードの基本入出力システム(BIOS)

基本入出力システム(BIOS)は、BIOSフラッシュ・メモリーに設定ユーティリティが格納されています。設定ユーティリティでは、システム情報が報告され、BIOS設定の構成に使用できます。構成可能なデータは、状況依存のヘルプにより提供され、システムのバッテリバックアップのCMOS RAMに保存されます。CMOS RAMに保存された構成が無効の場合、BIOS設定はデフォルトの最適値に戻ります。


注意 ‐ この章で示されているBIOSメニューは例です。BIOSのバージョン番号、メニュー情報およびメニューの選択項目は、製品の存続期間中に変わることがあります。Oracle Serviceから要求されないかぎり、工場出荷時の設定を変更しないでください。

Oracle Database Appliance X3-2/X4-2のBIOSユーティリティ

この項では、Oracle Database Appliance X3-2およびOracle Database Appliance X4-2のBIOSユーティリティについて説明します。

すべての設定は、起動時に最適のデフォルト値に設定されています。

内容は次のとおりです。

BIOS構成パラメータの設定

この項では、Oracle Database Appliance X3-2およびOracle Database Appliance X4-2のBIOS構成パラメータについて説明します。


注意 ‐ 次の表のリンクをクリックすると、Oracle Database Applianceライブラリ外部のSun Server X3-2およびSun Server X4-2ドキュメント・ライブラリに移動します。Oracle Database Applianceライブラリに戻るには、ブラウザの「戻る」ボタンを使用します。
ODA X3-2
ODA X4-2

BIOS設定ユーティリティのメニュー・オプション

この項では、Oracle Database Appliance X3-2およびOracle Database Appliance X4-2のBIOSユーティリティのメニュー・オプションについて説明します。


注意 ‐ 次の表のリンクをクリックすると、Oracle Database Applianceライブラリ外部のSun Server X3-2およびSun Server X4-2ドキュメント・ライブラリに移動します。Oracle Database Applianceライブラリに戻るには、ブラウザの「戻る」ボタンを使用します。
ODA X3-2
ODA X4-2

Oracle Database Appliance (オリジナル・バージョン)のBIOSユーティリティ

この項では、Oracle Database Appliance (オリジナル・バージョン)のBIOSユーティリティについて説明します。

すべての設定は、起動時に最適のデフォルト値に設定されています。

内容は次のとおりです。

BIOSの起動および設定

次の各項では、Oracle Database Appliance (オリジナル・バージョン)の起動時にBIOSによって実行されるテストについて説明します。

デフォルトのBIOS電源投入時自己診断テスト(POST)のイベント

Oracle Database Appliance (オリジナル・バージョン)サーバー・ノード(システム・コントローラとも呼ばれます)の起動時に、BIOSにより電源投入時自己診断テストが実行され、すべてのコンポーネントが存在し正常に機能していることを確認するために、ハードウェアがチェックされます。次の表では、BIOS POST中に発生する可能性のあるイベントを示し、これらのイベントによりホストの電源投入が妨げられるかどうかを明示しています。

イベント
原因
ホスト上で起動続行
ユーザー・パスワード違反
パスワードの入力に3回失敗しました。
いいえ
設定パスワード違反
パスワードの入力に3回失敗しました。
いいえ
修正可能なECC
メモリーの修正可能なECC (エラー修正コード)エラーが検出されました。
該当せず
修正不可能なECC
メモリーの修正不可能なECCエラーが検出されました。
該当せず
システム・メモリーなし
システム内で物理メモリーが検出されませんでした
いいえ
使用可能なシステム・メモリーなし
取り付けられているすべてのメモリーに、回復不能な障害が発生しました。
いいえ
ハード・ディスク・コントローラの障害
ディスク・コントローラが見つかりません。
はい
キーボードの障害
キーボードを初期化できません。
はい
起動メディアの障害
取外し可能な起動メディアが見つかりません。
はい
ビデオ・デバイスなし
ビデオ・コントローラが見つかりません。
いいえ
ファームウェア(BIOS) ROMの破損
BIOSチェックサムに失敗し、起動ブロックは破損していません。
いいえ
システムの再起動
システム起動が開始されました。
はい
ハード・リセットによる起動
ハード・リセットにより起動プロセスが開始されました。
はい
メモリーの初期化
メモリー・サイジングが発生中です。
システム・ファームウェアの進捗
該当せず
プライマリ・プロセッサの初期化
プライマリCPUの初期化
システム・ファームウェアの進捗
該当せず
ウォーム・リセットによる起動
ウォーム・リセットにより起動プロセスが開始されます。
該当せず
埋込みコントローラの管理
管理コントローラの初期化
該当せず
セカンダリ・プロセッサの初期化
セカンダリCPUの初期化のアサート
システム・ファームウェアの進捗
該当せず
ビデオの初期化
BIOSによりキーボードが初期化されるとき
該当せず
キーボード・コントローラの初期化
BIOSによりキーボードが初期化されるとき
該当せず
オプションROMの初期化
BIOSによりオプションROMが初期化されました。
システム・ファームウェアの進捗
該当せず
オプションROMの領域の枯渇
BIOSでは、起動を妨げているデバイスからオプションROM (通常はプラグイン・カード・ドライバ)をメモリーにインストールできませんでした
はい
ユーザーがシステム設定を開始
ユーザーがBIOS設定ユーティリティへのアクセスを開始しました。
システム・ファームウェアの進捗
該当せず
ユーザーがOSへの起動を開始
システム起動が開始されました。
システム・ファームウェアの進捗
該当せず
起動可能なメディアなし
起動するためのメディアがありません。
いいえ
PXEサーバーが未発見
起動エラー - PXEサーバーが見つかりません。
[F12]キーが押されましたが、BIOSによるPXEサーバーからの起動は失敗しました。
いいえ。BIOSは次の起動デバイスを試行します。
ACPI電力状態
ソフトオフ電力が適用されました。
該当せず

BIOS POST F1およびF2エラー

各Oracle Database Appliance (オリジナル・バージョン)の電源投入時自己診断テスト(POST)の診断は、特定のハードウェア・コンポーネントで障害を検出するための低レベルのテストです。POST診断によりF1またはF2エラーが明らかになった場合、通常、そのエラーに関する次の情報が報告されます。

次の表は、POST診断中に表示される可能性のあるいくつかのF1およびF2エラー・メッセージを、報告されたエラーの考えられる解決方法の手順とともに示しています。

BIOS POSTエラー・メッセージ
エラー・タイプ
解決方法
Uncorrectable Error Detected on Last Boot:IOH(0) Protocol Error (Please Check SP Log for more Details)
IOHエラー
  • [F1]を押して続行します。

  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

Uncorrectable Error Detected on Last Boot:IOH(0) QPI [x] Error (Please Check SP Log for more Details)
IOHエラー
  • [F1]を押して続行します。

  • 詳細は、障害管理機能およびOracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

注意 ‐ QPI [x]はQPIリンク0の場合は0、QPIリンク1の場合は1です。

Uncorrectable Error Detected on Last Boot:IOH(0) PCI-E [x] Error (Please Check SP Log for more Details)
IOHエラー
  • [F1]を押して続行します。

  • 詳細は、障害管理機能およびOracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

注意 ‐ PCI-E [x]ポート番号は、IOH上のPCIルート・ポートに応じて1から10の範囲です。

Uncorrectable Error Detected on Last Boot:IOH(0) ESI Error (Please Check SP Log for more Details)
IOHエラー
  • [F1]を押して続行します。

  • 詳細は、障害管理機能およびOracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

Uncorrectable Error Detected on Last Boot:IOH(0) Thermal Error (Please Check SP Log for more Details)
IOHエラー
  • [F1]を押して続行します。

  • 詳細は、障害管理機能およびOracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

Uncorrectable Error Detected on Last Boot:IOH(0) DMA Error (Please Check SP Log for more Details)
IOHエラー
  • [F1]を押して続行します。

  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

Uncorrectable Error Detected on Last Boot:IOH(0) Miscellaneous Error (Please Check SP Log for more Details)
IOHエラー
  • [F1]を押して続行します。

  • 詳細は、障害管理機能およびOracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

Uncorrectable Error Detected on Last Boot:IOH(0) VTd Error (Please Check SP Log for more Details)
IOHエラー
  • [F1]を押して続行します。

  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

BMC Not Responding
Oracle ILOMエラー
  • [F1]を押して続行します。

注意 ‐ このエラー・メッセージは、SP/BIOS通信中に内部エラーが発生した場合に表示される可能性があります。このエラーは、SPの再起動が必要になる可能性があります。

  • Primary Slave Hard Disk Error

  • Primary Master Hard Disk Error

  • Secondary Master Hard Disk Error

  • Secondary Slave Hard Disk Error

注意 ‐ これらのエラー・メッセージは、Oracle Database Applianceではサポートされていません。

IDE/ATAPIエラー
  • [F1]を押して続行します。

  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

注意 ‐ これらのタイプのエラー・メッセージは、BIOSがPOSTでIDE/ATAPIデバイスを構成しようとしているときに表示されます。

Timer Error
8254タイム・エラー
  • [F1]を押して続行します。

  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

注意 ‐ このタイプのエラーは通常、8254タイマーのチャネル2のカウント・レジスタのプログラミング中のエラーを示します。これは、システム・ハードウェアに問題があることを示している可能性があります。

RAM R/W test failed
メモリー・テストの失敗
  • [F1]を押して続行します。

  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

注意 ‐ このタイプのエラーは通常、RAMの読取り/書込みテストが失敗したことを示します。

KBC BAT Test failed
キーボード・コントローラ基本保証テスト・エラー
  • [F1]を押して続行します。

  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

注意 ‐ キーボード・コントローラBATテストが失敗しました。このエラーは、キーボード・コントローラの初期化の問題を示している可能性があります。

Display memory test failed
ビデオ・ディスプレイ・エラー
  • [F1]を押して続行します。

  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

CMOS Battery Low
CMOSバッテリ・エラー
  • [F2]を押して、BIOS設定ユーティリティに入り、システムのデフォルト値をロードします。

  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

  • 必要な場合、CMOSバッテリを交換します。

  • CMOS Checksum Bad

  • CMOS Date/Time Not Set

CMOSエラー
  • [F2]を押して、BIOS設定ユーティリティに入り、システムのデフォルト値をロードします。

  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

Password check failed
パスワード・チェック・エラー
  • [F1]を押して続行します。

  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

注意 ‐ このタイプのエラーは、入力したパスワードがBIOS設定ユーティリティで指定されたパスワードと一致しないことを示します。この状態は、スーパーバイザとユーザーの両方のパスワード検証に対して発生する可能性があります。

Keyboard/Interface Error
キーボード・コントローラ・エラー
  • [F1]を押して続行します。

  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

注意 ‐ このタイプのエラーは、キーボード・コントローラの障害を示します。このエラーは、システム・ハードウェアの問題を示している可能性があります。

S.M.A.R.T error on the drive
S.M.A.R.Tデバイス・エラー
  • [F1]を押して続行します。

  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

注意 ‐ 自己監視、分析およびレポート作成テクノロジ(S.M.A.R.T.)の障害メッセージは、ストレージ・デバイス交換の必要性を示している可能性があります。

BIOS POSTメモリー・テストの機能

Oracle Database Appliance (オリジナル・バージョン)のBIOS POSTメモリー・テストは次のように実行されます。

  1. DRAMの最初のメガバイトがBIOSによってテストされてから、BIOSコードがROMからDRAMにコピーされます。

  2. DRAMから出た後、BIOSでは簡単なメモリー・テストが実行されます(パターン55aa55aaですべての位置の書込み/読取りが実行されます)。


    注意 ‐ 簡単なメモリー・テストは、「Boot Settings Configuration」画面からクイック起動ができない場合にのみ実行されます。クイック起動を有効にすると、BIOSではメモリー・テストが省略されます。
  3. BIOSにより、修正可能および修正不可能の両方のエラーについてメモリー・コントローラに対してポーリングが行われ、それらのエラーがSPに記録されます。

サーバー・ノードのCMOS NVRAMの消去

Oracle Database Appliance (オリジナル・バージョン)サーバー・ノードのマザーボードにあるCLR CMOSボタンを押すことで、CMOS NVRAMを消去できます。この操作により、BIOSがデフォルト値に設定され、BIOSのユーザー・パスワードとスーパーバイザ・パスワードが消去されます。

BIOS設定ユーティリティからBIOSパスワードを設定またはリセットすることもできます。詳細は、「BIOS「Security」メニュー画面」を参照してください。


注意アイコンを示す図

注意  ‐  データ消失。Oracle Serviceから指示されないかぎり、この手順を実行しないでください。


CLR CMOSボタンを使用してBIOSパスワードをリセットしCMOS NVRAMを消去する

  1. 保守のためにサーバー・ノードを準備します。
    1. 静電気除去リスト・ストラップを着用します。

      「静電放電および静電防止対策の実行」を参照してください。

    2. サーバー・ノードをシステムから取り外します。

      サーバー・ノードをシステムから取り外すと、サーバー・ノードの電源は切れます。「システム・シャーシからのサーバー・ノードの取外し」を参照してください。

    3. サーバー・ノードの上部カバーを取り外します。

      「サーバー・ノードの上部カバーの取外し」を参照してください。

  2. スタイラスペンを使用して、CLR CMOSボタンを押して放します。
    画像: CLR CMOSボタンの位置を示す図。
  3. サーバー・ノードを動作状態に戻します。
    1. サーバー・ノードの上部カバーを取り付けます。

      「サーバー・ノードの上部カバーの取付け」を参照してください。

    2. サーバー・ノードをシステムに取り付けます。

      「サーバー・ノードのシステム・シャーシへの取付け」を参照してください。

    3. サーバー・ノードの電源を入れます。

      「Oracle Database Appliance (オリジナル・バージョン)の電源を入れる」を参照してください。

      サーバー・ノードの電源を入れて起動するときに、NVRAMが消去されたことを示すメッセージが表示されます。

      BIOSパスワードを含め、CMOS NVRAMは消去されてデフォルト状態にリセットされます。

      BIOSパスワードのデフォルト状態とは、パスワードが不要な状態です。BIOSパスワードを設定するには、「BIOS「Security」メニュー画面」を参照してください。

  4. サーバー・ノードで電源/OK LEDが点灯していることを確認します。

イーサネット・ポートの命名および起動順序

Oracle Database Appliance (オリジナル・バージョン)の各サーバー・ノードでは、シャーシの背面にある2つの10/100/1000Base-Tギガビット・イーサネット・ポートがサポートされています。ポートの位置は、『Oracle Database Applianceオーナーズ・ガイド』を参照してください。

イーサネット・インタフェースのデバイスの命名は、異なるインタフェースやオペレーティング・システムにより様々に報告されます。各インタフェースで使用される物理(BIOS)および論理(オペレーティング・システム)の命名規則は、次の表を参照してください。

インタフェース
NET0
NET1
BIOS
NET0
NET1
Oracle Linux
eth0
eth1

起動時にBIOSによってイーサネット・ポートが検出される順序と、それらのポートを制御する対応ドライブは次のとおりです。

  1. NET 0 (INTEL NIC 0)

  2. NET 1 (INTEL NIC 1)

TPMのサポートの構成

Oracle Database Appliance (オリジナル・バージョン)のTrusted Platform Module (TPM)機能セットを使用する場合、この機能をサポートするようにサーバー・ノードを構成する必要があります。

TPMを使用すれば、サーバー・ノードでTPMセキュリティ・ハードウェアを管理できます。この機能の実装の詳細は、トラステッド・プラットフォーム・モジュール管理のドキュメントを参照してください。

BIOSでTPMサポートを構成する

  1. BIOS設定ユーティリティのメニューにアクセスします。

    手順は、「BIOS設定ユーティリティのメニューへのアクセス」を参照してください。

    BIOSが起動すると、メインのBIOS設定ユーティリティのトップレベルの「System Overview」画面が表示されます。


    画像: BIOS設定ユーティリティのメイン画面を示す図。
  2. 「BIOS Setup Utility」画面で、「Advanced」メニュー・オプションを選択します。

    「Advanced Settings」画面が表示されます。


    画像: BIOSの「Advanced Settings」画面を示す図。
  3. 「Advanced Settings」画面で、「Trusted Computing」を選択し、[Enter]を押します。

    「Trusted Computing」画面が表示されます。


    画像: BIOSの「Trusted Computing」画面を示す図。
  4. 「Trusted Computing」画面で、「TCG/TPM support」を選択します。

    ポップアップ・ダイアログ・ボックスが表示されます。

  5. ポップアップ・ダイアログ・ボックスで、「TCG/TPM support」オプションを「Yes」に設定し、「OK」をクリックします。

    注意 ‐ ダイアログで「TCG/TPM Suppor」がすでに「Yes」に設定されていても続行し、この手順の残りの手順を完了して、すべてのTPM構成要件が必ず満たされるようにします。

    更新された「Trusted Computing」ダイアログが表示され、「TCG/TPM support」の設定が「Yes」に変更されたことを示します。


    画像: 「TCG/TPM support」が有効になっている「Trusted Computing」ダイアログを示す図。

    注意 ‐ 上の画面は、「Execute TPM Command」の設定がデフォルトの「Don't Change」であることを示しています。
  6. 「Trusted Computing」画面で、「Execute TPM Command」オプションの設定を選択します。

    ポップアップ・ダイアログ・ボックスが表示されます。

  7. ポップアップ・ダイアログ・ボックスで、「Execute TPM Command」オプションを「Enabled」に設定し、「OK」をクリックします。

    更新された「Trusted Computing」画面が表示され、「Execute TPM Command」設定が「Enabled」に変更されたことを示します。


    図: 有効になった「Execute TPM Command」の設定を示す図。
  8. [F10]キーを押して変更を保存し、BIOS設定ユーティリティを終了します。
  9. TPMサポートが構成されたことを確認するには、次のようにします。
    1. サーバー・ノードを再起動します。
    2. BIOS設定ユーティリティに入るには、システムが電源投入時自己診断テスト(POST)を実行している間に[F2]キーを押します。

      BIOSが起動すると、メインのBIOS設定ユーティリティのトップレベルの画面が表示されます。

    3. 「Advanced」、「Trusted Computing」の順に選択し、[Enter]を押します。

      更新された「Trusted Computing」画面が表示されます。

      「TCG/TPM support」の設定が「Yes」に設定され、「TPM Enabled/Disable Status」が「Enabled」に設定されていることを確認します。


      画像: 更新されたTPM enable/disabled」設定を示す図。
  10. [F10]キーを押して、BIOS設定ユーティリティを終了します。

    これでTPM構成は完了しました。

SP LAN設定の構成

IPMI LAN構成メニューのBIOS設定ユーティリティからOracle Database Appliance (オリジナル・バージョン)サーバー・ノードSPのIPアドレスを割り当てることができます。または、Oracle ILOMを使用してSPのLAN設定を指定することもできます。Oracle ILOMでIPアドレスを設定する手順は、Oracle Integrated Lights Out Manager (Oracle ILOM) 3.0ドキュメント・コレクションを参照してください。

SPのLAN設定を構成する

  1. BIOS設定ユーティリティのメニューにアクセスします。

    手順は、「BIOS設定ユーティリティのメニューへのアクセス」を参照してください。

  2. BIOS設定ユーティリティのメニューで、矢印キー(または[Tab]キー)を使用して、「Advanced」メニューに移動します。
  3. 「Advanced」メニューで、「IPMI Configuration」を選択します。
  4. 「IPMI Configuration」メニューで、「LAN Configuration」を選択します。

    「LAN Configuration」画面が表示されます。

  5. 「LAN Configuration」画面で、矢印キーを使用して適切なLAN構成設定を選択し、指定します。
    画像: 「BIOS Setup Utility: Advanced - LAN Configuration」を示す図。
  6. 必要な変更を行った後、「Commit」を選択し、[Enter]を押して変更を適用します。
  7. [F10]キーを押して変更を保存し、BIOSを終了します。

BIOSのオプションROM設定の構成

Oracle Database Appliance (オリジナル・バージョン)のBIOSオプションROM領域は128KBです。この128KBのうち、約80KBがVGAコントローラ、ディスク・コントローラおよびネットワーク・インタフェース・カードによって使用されます。残りの約48KBが、すべての起動可能PCI-Expressプラグイン・カード上のオプションROMによって共有されます。

オプションROM設定を有効化または無効化する

  1. BIOS設定ユーティリティのメニューにアクセスします。

    手順は、「BIOS設定ユーティリティのメニューへのアクセス」を参照してください。

  2. BIOS設定ユーティリティのメニューで、矢印キー(または[Tab]キー)を使用して、「Boot」メニューに移動します。

    「Boot」メニューが表示されます。


    画像: 「BIOS Setup Utility: Boot - Option ROMの構成」を示す図。
  3. 「Boot」メニューで、「Option ROM」設定を強調表示してから、[Enter]を押します。
  4. 画面出力の設定が上に表示されているものと一致するかどうかを確認します。一致しない場合、次の手順に進みます。一致する場合は、手順5に進み、BIOSを終了します。
  5. 設定を変更するには、オプションROMの設定が示された「Boot」メニューで、変更する対象のオプションROM設定を強調表示してから[Enter]を押します。

    使用可能な設定を示すダイアログ・ボックスが表示されます。

  6. ダイアログ・ボックスで、次のいずれかを実行します。
    • 「-Enabled」を選択して、Option ROM設定を有効にします。
    • 「-Disabled」を選択して、Option ROM設定を無効にします。
  7. [F10]キーを押して変更を保存し、BIOS設定ユーティリティを終了します。

BIOS設定ユーティリティのホット・キー

次の表では、Oracle Database Appliance (オリジナル・バージョン)のBIOS設定ユーティリティOracle ILOMリモート・コンソールのキーと直接接続されたキーボードのキー、および対応するシリアル接続キーの組合せについて説明しています。

Oracle ILOMリモート・コンソールのキー
シリアル接続ホット・キーの組合せ
機能
F1
[Ctrl]+[Q] ([Ctrl]キーを押しながら[Q]キーを押します)
起動プロセス中にエラーが発生した場合、BIOS設定ユーティリティにアクセスします。
F2
[Ctrl]+[E]
システムの電源投入時自己診断テスト(POST)完了時にBIOS設定ユーティリティに入ります。
F7
[Ctrl]+[D]
変更を廃棄しますが、終了はしません。
F8
[Ctrl]+[P]
「BBS Popup」メニューを選択し、起動デバイスを選択できるようにします。
F9
[Ctrl]+[O]
最適なBIOSデフォルト値をロードします。
F10

Oracle ILOMリモート・コンソールでは[F10]はサポートされていません。かわりに、矢印キーを使用して「Exit」メニューに移動し、[Enter]を押します。

[Ctrl]+[S]
変更を保存して終了します。
F12
[Ctrl]+[N]
ネットワークからサーバー・ノードを起動します(PXE起動)。

BIOS設定ユーティリティのメニューへのアクセス

次のインタフェースからOracle Database Appliance (オリジナル・バージョン)のBIOS設定ユーティリティにアクセスできます。

次の手順は、BIOS設定ユーティリティのメニューにアクセスするための手順を説明しています。

BIOS設定ユーティリティのメニューにアクセスする

  1. サーバー・ノードの電源を入れるか、電源を切ってすぐに入れ直します。
  2. 画面には次の情報が表示されます。
    画像: 起動オプション画面を示す図。
  3. BIOS設定ユーティリティに入るには、次のようにします。
    1. 画面出力の最後の行が「Initializing USB Controllers..Done」に変わるまで待ちます。

      これには数秒かかります。

    2. 「Done」が表示されたら、すぐに[F2]キーを押します。

      注意 ‐ 起動プロセス中にエラーが発生した場合、[F1]を押せばBIOS設定ユーティリティにアクセスできます。

      「BIOS Setup Utility」ダイアログが表示されます。


      画像: 「BIOS Setup Utility: Main-system overview」を示す図。

      注意 ‐ 「BIOS Setup Utility」ダイアログが表示されない場合は、[F2]キーを押すタイミングが遅すぎたためです。画面に「Done」が表示されたら、[F2]キーをすぐに押す必要があります。もう一度実行してください。
  4. 左右矢印キーを使用して、様々なメニュー・オプションを選択します。
  5. 各メニュー・オプションを選択すると、そのメニュー・オプションのトップレベル画面が表示されます。
  6. トップレベル画面のオプションを選択するには、上下矢印キーを使用して、提示されるオプションを上下にスクロールします。

    変更可能なオプションのみが、上下矢印キーを押したときに強調表示されます。

    • フィールドの値を変更できる場合、オプションを選択すると、オプションを変更するための指示が画面の右の列に表示されます。
    • フィールドがサブ画面にリンクしている場合、そのサブ画面にアクセスするために[Enter]キーを押すように指示が右の列に表示されます。
  7. 設定フィールドのパラメータを変更し、[Esc]キーを押して変更を保存し、画面を終了します。

    一部の画面では、不要な変更を取り消すことができる確認のダイアログ・ボックスが表示されます。

  8. 構成情報を提供するのみで、変更できないサブ画面では、[Esc]キーを押して画面を終了します。
  9. 他の設定パラメータの変更を続行するには、手順4から手順8を繰り返します。それ以外の場合は、手順10に進みます。
  10. 右矢印キーを「Exit」メニュー画面が表示されるまで押し続けて放します。
  11. 「Exit」メニュー画面の指示に従い、変更を保存または廃棄して、BIOS設定ユーティリティを終了します。

BIOS設定ユーティリティの画面

この項では、Oracle Database Appliance (オリジナル・バージョン)のBIOS設定ユーティリティ画面について説明します。内容は次のとおりです。

BIOSユーティリティには7つのトップレベル画面があり、そのほとんどにサブ画面があります。矢印キーを使用してナビゲートできます。また、構成可能なオプションやフィールドは色付きで表示されます。オンライン・インストラクションで、追加情報が提供されます。


注意 ‐ 示されている画面は例です。示されているバージョン番号や画面の項目および選択項目は、製品の存在期間中に変わることがあります。

BIOS設定ユーティリティ画面の概要

次の表は、Oracle Database Appliance (オリジナル・バージョン)のトップレベルのBIOS設定画面の概要を示しています。

画面
説明
参照先の項
Main
BIOSタイプ、プロセッサ、メモリーおよび時刻/日付などの一般的な製品情報。
Advanced
CPU、メモリー、IDE、スーパーIO、トラステッド・コンピューティング、USB、PCI, MPSおよびその他の情報の構成情報。
PCI
システム起動時にNVRAMを消去するためにシステムを構成します。
Boot
起動デバイスの優先順位を構成します(ストレージ・ドライブおよび起動ディスク・ドライブ)。
Security
ユーザーおよびスーパーバイザのパスワードを設定または変更します。
Chipset
システム・チップ・セットの構成を表示します。
Exit
変更を保存して終了、変更を廃棄して終了、変更を廃棄、または最適またはフェイルセーフのデフォルト値をロードします。

次の図は、BIOS画面のマップを示しています。

画像: BIOS設定ユーティリティのメニュー・ツリーを示す図。

BIOS「Main」メニュー画面

Oracle Database Appliance (オリジナル・バージョン)のBIOS「Main」画面では、一般的な製品情報(BIOS、プロセッサ、システム・メモリーおよびシステム時刻/日付)が表示されます。

画像: 「BIOS Setup Utility: Main - system overview」を示す図。

BIOS「Advanced」メニュー画面

Oracle Database Appliance (オリジナル・バージョン)のBIOS「Advanced」画面には、CPU、メモリー、IDE、スーパーIO、トラステッド・コンピューティング、USB、PCI、MPSおよびその他のシステム情報の詳細な構成情報が表示されます。

画像: 「BIOS Setup Utility: Advanced - Advanced Settings」を示す図。

BIOS「PCI」メニュー画面

Oracle Database Appliance (オリジナル・バージョン)のBIOS PCI画面により、システムの起動時にNVRAMを消去するようにサーバー・ノードを構成できます。

画像: 「BIOS Setup Utility: PCI - Advance PCI Settings - Clear NVRAM」を示す図。

BIOS「Boot」メニュー画面

Oracle Database Appliance (オリジナル・バージョン)のBIOS「Boot」画面により、起動デバイスの優先度(ストレージ・ドライブおよびDVD-ROMドライブ)を構成できます。

画像: 「BIOS Setup Utility: Boot - Boot Settings」を示す図。

BIOS「Security」メニュー画面

Oracle Database Appliance (オリジナル・バージョン)のBIOS「Security」画面により、スーパーバイザおよびユーザーのパスワードを設定または変更できます。デフォルト状態とは、パスワードが構成されていない(不要な)状態です。

画像: 「BIOS Setup Utility: Security - Security Settings」を示す図。

BIOS「Chipset」メニュー画面

Oracle Database Appliance (オリジナル・バージョン)のBIOS「Chipset」画面により、チップセット・パラメータを設定できます。

画像: 「BIOS Setup Utility: Chipset - Advanced Chipset Settings」を示す図。

BIOS「Exit」メニュー画面

Oracle Database Appliance (オリジナル・バージョン)のBIOS「Exit」オプションにより、変更を保存して終了、変更を廃棄して終了、変更を廃棄または最適なデフォルト値をロードできます。

画像: 「BIOS Setup Utility: Exit - Exit Options - Save Changes and Exit」を示す図。

BIOS設定ユーティリティを終了する

  1. 上下矢印キーを使用して、BIOSの「Exit Options」を上下にスクロールします。
  2. [Enter]を押してオプションを選択します。

    確認ダイアログ・ボックスが表示され、変更内容を保存して設定ユーティリティを終了するか、「Exit」オプションを取り消すことができます。


    注意 ‐ 確認ダイアログ・ボックスは、「Save Changes and Exit」オプション画面の場合のみ下に表示されます。他の終了確認画面も同様に機能します。

    画像: 「BIOS Setup Utility: Exit - Exit Options - Save Changes and Exit」確認を示す図。