(章 4 に記載のとおりに) データを STA に送信するようライブラリを構成したあとで、次の手順を使用して、ライブラリからデータを受信するように STA を構成します。
この手順では、UDP ポート 161 および 162 が、STA サーバーとライブラリの間のすべてのネットワークノードで有効になっていることを検証します。v3 トラップ受信者が正しく指定されていることは検証できません。
STA サーバーとの端末セッションを確立して、root としてログインします。
コマンドプロンプトで、次のコマンドを使用して SNMP v3 接続をテストします。
snmpget -v3 -u SNMP_user -a SHA -A auth_password -x DES ‐X priv_password -l authPriv library_IP_addr 1.3.6.1.4.1.1211.1.15.3.1.0
SNMP_user: "SNMP v3 ユーザーの作成"で作成した SNMP ユーザー。
auth_password: "SNMP v3 ユーザーの作成"で割り当てた承認パスワード。
priv_password: "SNMP v3 ユーザーの作成"で割り当てたプライバシパスワード。
library_IP_addr: 次のような、ライブラリでのパブリックポートの IP アドレス。
SL150 ライブラリの場合、これはネットワークポート 1 です。
SL500 ライブラリの場合、これはポート 1B です。
SL3000 および SL8500 ライブラリの場合、デュアル TCP/IP と冗長電子装置、またはそのいずれかがライブラリでアクティブ化されているかどうかに応じて、テストするポートが複数存在する可能性があります。複数のポートがある場合、IP アドレスごとにこのコマンドを実行します。
1.3.6.1.4.1.1211.1.15.3.1.0: すべてのライブラリモデルで同じである、ライブラリの SNMP オブジェクト識別子 (OID)。
コマンド出力にライブラリモデルが表示される (例 5-1) 場合、テストは成功です。失敗した (例 5-2) 場合、ライブラリと STA サーバーの間のパケットルーティングのトラブルシューティングが必要になることがあります。ネットワーク管理者または Oracle サポートに連絡してください。
例 5-1 成功した snmpget コマンド
# snmpget -v3 -u STAsnmp -a SHA -A authpwd1 -x DES -X privpwd1 ‐l authPriv 192.0.2.20 1.3.6.1.4.1.1211.1.15.3.1.0 SNMPv2-SMI::enterprises.1211.1.15.3.1.0 =STRING: "SL8500"
例 5-2 失敗した snmpget コマンド
# snmpget -v3 -u STAsnmp -a SHA -A authpwd1 -x DES -X privpwd1 ‐l authPriv 192.0.2.20 1.3.6.1.4.1.1211.1.15.3.1.0 Timeout: No Response from 192.0.2.20. # snmpget -v3 -u WrongUsr -a SHA -A authpwd1 -x DES ‐X WrongPwd ‐l authPriv 192.0.2.20 1.3.6.1.4.1.1211.1.15.3.1.0 snmpget: Authentication failure (incorrect password, community or key)
STA のインストール中に選択した HTTP (デフォルトは 7021) または HTTPS (デフォルトは 7022) ポート番号を使用して、STA GUI ログイン画面に移動します。「STA」は大文字である必要があります。
http(s)://yourHostName:PortNumber/STA/
STA GUI ログインユーザー名とパスワードを使用してログインします。
1 つ以上のライブラリから SNMP データを受信するように STA を構成するには、次の手順を使用します。サイト用に 1 つのクライアントエントリを作成する必要があります。
ナビゲーションメニューで、「Setup & Administration」>「Configuration」>「SNMP Connections」を選択します。
「Client Attributes」表で、空の表行を選択します。ツールバーで、「Edit」をクリックします。
「Define SNMP Client Settings」ダイアログボックスに入力します。
注: STA が v2c 通信用に構成されたライブラリのみをモニターしている場合でも、v3 に適用されるフィールドを含め、すべてのフィールドに入力する必要があります。どのフィールドも空白のままにはできません。"SNMP 通信"を参照してください。 |
「STA SNMP Connection Username (Auth)」: "SNMP v3 ユーザーの作成"で作成した SNMP v3 ユーザー名。
「Enter STA SNMP Connection Password (Auth)」: "SNMP v3 ユーザーの作成"で作成した接続承認パスワード。
「Enter Privacy Encryption Password (Privacy)」: "SNMP v3 ユーザーの作成"で作成したプライバシ暗号化パスワード。
「User Community」: ライブラリとの初期ハンドシェークの場合、または STA 通信に v2c が使用される場合に必要です。デフォルト設定は「public」ですが、ライブラリで指定したものと一致するように変更できます。詳細は、"SNMP v2c ユーザーの確認"を参照してください。
「Trap Community」: ライブラリとの通信に v2c を使用する場合にのみ使用されます。v3 を使用する場合は、これをデフォルトの「public」に設定されたままにします。ライブラリとの通信に v2c を使用する場合、ライブラリで指定したものに変更できます。
「Save」をクリックします。
メッセージによって、ライブラリ接続テストが必要であることが示されます。このテストはプロセスの後半で実行します。
STA とライブラリの間の SNMP 接続を構成するには、次の手順を使用します。タスク 5 に進む前に、ライブラリごとにこの手順を実行します。
ナビゲーションメニューで、「Setup & Administration」>「Configuration」>「SNMP Connections」を選択します。
「Monitored Libraries」ツールバーで、「Add」をクリックします。
「Define Library Connection Details」ダイアログボックスに入力します。
注: デュアル TCP/IP または冗長電子装置を備えたライブラリの場合に、使用する IP アドレスを判別するには、"デュアル TCP/IP および冗長電子装置 (SL3000 および SL8500 のみ)"を参照してください。 |
「Library Name」: この名前は、STA ユーザーインタフェース画面全体でライブラリを識別するために使用されます (たとえば、ライブラリホスト名)。
「Library Primary IP Address」: "ライブラリ IP アドレスの取得"で記録したライブラリでのプライマリパブリックポートの IP アドレス。
「Library Secondary IP Address」: SL500 および SL150 ライブラリの場合、このフィールドは空白のままにします。SL3000 および SL8500 ライブラリの場合、"ライブラリ IP アドレスの取得"で記録したセカンダリ IP アドレスを入力します。
「STA IP Address」: STA サーバーの IP アドレスを選択します。
「Library Engine ID」: このフィールドは空白のままにします。これは、STA とライブラリの間の初期接続の確立時に自動的に指定されるライブラリの一意の SNMP エンジン ID です。
「Automated Daily Data Refresh」: STA がライブラリから最新の構成データを収集する時間。データは、この時間に 24 時間ごとに自動的に収集されます。通常、ライブラリの使用率が低くなる時間を選択するべきです。デフォルトは 00:00 (午前 12:00) です。24 時間制を使用してください。
注意: このフィールドを空白のままにする場合、スケジュールされた自動ライブラリデータ収集は無効になります。これによって、STA ライブラリ構成データとライブラリが同期されなくなります。 |
「Library Time Zone」: ライブラリのローカルタイムゾーン。
「Save」をクリックします。
メッセージによって、ライブラリ接続テストが必要であることが示されます。このテストはプロセスの後半で実行します。
追加のライブラリについてこのタスクを繰り返します。
ライブラリが完全に初期化され、動作していることを確認するには、次の手順を使用します。ライブラリが完全に初期化されていない場合、後続の構成段階は失敗します。タスク 6 に進む前に、ライブラリごとにこの手順を実行します。
SL コンソールを使用してライブラリにログインします。
メニューから、「Tools」>「System Detail」を選択します。
左側のパネルで、「Library」を選択します。
右側のパネルで、「Status」を選択します。
ライブラリの「Operational State」に「Operational」と示されていることを確認します。
SL コンソールを使用してライブラリにログインします。
メニューから、「Tools」>「System Detail」を選択します。
左側のパネルで、「Library」を選択します。
右側のパネルで、「Status」>「General」を選択します。
「Device State」に「Ready」と示されていることを確認します。
ブラウザベースのユーザーインタフェースにログインします。
画面の上部で、「Health」に「Operational」と示されていることを確認します。
STA と各ライブラリの間の SNMP 接続をテストするには、次の手順を使用します。STA またはライブラリ SNMP 情報を追加または変更するときは常にこの手順を使用する必要があります。一度に 1 つのライブラリ接続のみをテストできます。
注: 接続テストを実行すると、着信パケットが一瞬失われる可能性があるため、必要なときにのみこれを行うべきです。 |
STA ナビゲーションメニューで、「Setup & Administration」>「Configuration」>「SNMP Connections」を選択します。
「Monitored Libraries」表で、ライブラリを選択して、「Check / Test Connection」をクリックします。
「MIB Walk Channel」、「Trap Channel」、および「Media Validation Support」のテスト結果脚注 1 が一瞬表示されます。テストをトラブルシューティングするには脚注 2 、"接続テストとデータ収集のトラブルシューティング"を参照してください。
「OK」をクリックします。次のように「Monitored Libraries」表が更新されます。
「Library Complex」フィールドは空白で、次のタスクで更新されます。
「Library Engine ID」フィールドにデータが入力されます。(ライブラリエンジン ID の間の不一致はここに表示され、ライブラリでのトラップ受信者の作成時に指定したライブラリエンジン ID は、接続テストに影響を与えません。)
「Recent SNMP Trap Communication Status」フィールドに「NONE」と示されます。
「Last Successful Connection」フィールドと「Last Connection Attempt」フィールドはそれぞれ、接続テストの完了時と開始時の日付と時間を示します。
「Last Connection Status」フィールドに「SUCCESS」と示されます。
追加のライブラリについてこのタスクを繰り返します。
タスク 6 でライブラリ接続をテストしたあとで、この手順を使用して、各ライブラリのデータ収集を手動で開始する必要があります。(タスク 4 でスケジュールした時間に 24 時間ごとに STA がデータ収集を自動的に実行しますが、ライブラリの SNMP 接続情報を追加するときは常に手動でのデータ収集を実行する必要があります。)データ収集には、ライブラリサイズに応じて数十分から 1 時間かかる場合があります。
STA ナビゲーションメニューで、「Setup & Administration」>「Configuration」>「SNMP Connections」を選択します。
「Monitored Libraries」表でライブラリを選択して、「Get latest data」をクリックします。
注: 複数のライブラリについてこのタスクを実行する場合、ライブラリを選択し、「Get latest data」をクリックしてから、別のライブラリを選択し、「Get latest data」のクリックなどを行うことで、複数の「最新データの取得要求」を開始できます。 |
「OK」をクリックして、メッセージボックスを閉じます。「Monitored Libraries」表で、次のように「Last Connection Status」が更新されます。
「IN PROGRESS」: データの収集プロセスが進行中です。
「SUCCESS」: データの収集が成功しました。STA は、ライブラリから交換データの受信を開始します。
「FAILED」: データの収集に失敗しました脚注 2。可能な場合、STA は「Last Connection Failure Detail」フィールドに情報を提供します。(値全体を表示するには、列幅の拡大が必要になることがあります。)付録 C, "構成のトラブルシューティング"を参照してください。
注: ステータスは 4 分ごとに更新され、デフォルトの画面リフレッシュ間隔は 480 秒です。ただし、「Refresh Table」ボタンをクリックして、表のリフレッシュを強制的に行うことができます。![]() |
注: 「Recent SNMP Trap Communication Status」に「MISSED HEARTBEAT」と示されることがあります。これは正常です。 |
脚注の凡例
脚注 1: 詳細は、STA 要件ガイドを参照してください。