name 属性が transfer-ips-install に設定された software 要素には、インストールイメージの作成時に使用されるパブリッシャーを定義するセクション、およびイメージでインストールまたはアンインストールされるパッケージのリストが含まれています。name 要素が set-ips-attributes 属性に設定された software 要素は、インストール済みのクライアントが使用するように構成されるパブリッシャーを定義します。詳細については、次のトピックを参照してください。
transfer-ips-install セクション内にネストされている source 要素内で、パブリッシャー名要素と起点名要素を編集し、使用するパブリッシャーとパッケージリポジトリが存在する場所を指定します。リポジトリの場所は、NFS パスまたはローカルディレクトリとすることができます。複数のパブリッシャーを一覧表示できます。ディストリビューションコンストラクタがインストールするパッケージの検出を試みると、この要素に一覧表示されている順序でパブリッシャーが検索されます。
パブリッシャーのミラーを指定する必要がある場合は、ミラー名要素をコメント解除して編集します。
次の例では、サンプルの source 要素を示します。
<source> <publisher name="publisher1"> <origin name="http://example.oracle.com/primary-pub"/> <mirror name="mirror.example.com"/> </publisher> <publisher name="publisher2"> <origin name="http://example2.com/dev/solaris"/> </publisher> <publisher name="publisher3.org"> <origin name="http://example3.com/dev"/> </publisher> <publisher name="publisher4"> <origin name="file:///net/myserver/publisher4/repo"/> </publisher> </source>
パブリッシャーの使用方法の詳細は、Oracle Solaris 11.3 ソフトウェアの追加と更新を参照してください。
install 属性を持つ software_data 要素は、使用しているマニフェストに応じて、特定の種類のイメージを構築するためにインストールされるパッケージのセットを一覧表示します。たとえば、dc_livecd.xml マニフェストは、Live Media イメージを構築するために必要なパッケージをリストします。各 name 要素は、1 つのパッケージの名前、または多数のパッケージを含む 1 つのグループパッケージの名前を一覧表示します。
<software_data action="install"> <name>pkg:/group/system/solaris-desktop</name> <name>pkg:/system/install/gui-install</name> <name>pkg:/system/install/media/internal</name> </software_data>
イメージにパッケージを追加するには、パッケージごとに name 要素を追加します。
デフォルトでは、指定されたリポジトリで利用できる最新のパッケージバージョンがインストールされます。別のバージョンをインストールする場合は、次の形式を使用してパッケージ参照にバージョン番号を追加します。
<name>pkg:/group/system/solaris-desktop@0.5.11-0.build#</name>
システム上の Oracle Solaris のリリースバージョンは、ディストリビューションコンストラクタで作成しようとしているイメージのリリースバージョンと同じである必要があります。
使用例 1 パッケージおよび追加パブリッシャーの追加この例では、2 番目のパブリッシャーである mypublisher、追加のパッケージである mypackage1 および mypackage2 が指定されています。
構築プロセス中に、パブリッシャーは一覧表示される順序でチェックされます。1 番目のパブリッシャーでパッケージが見つからない場合は、次のパブリッシャーで指定されたパッケージが検索されます。
<software name="transfer-ips-install" type="IPS"> <destination> <xi:include xmlns:xi="http://www.w3.org/2003/XInclude" href="/usr/share/distro_const/lang_facets.xml"/> </destination> <source> <publisher name="solaris"> <origin name="http://pkg.oracle.com/solaris/release"/> </publisher> <publisher name="mypublisher"> <origin name="http://mypublisher.company.com"/> </publisher> </source> <software_data action="install"> <name>pkg:/group/system/solaris-large-server</name> <name>pkg:/system/install/text-install</name> <name>pkg:/system/install/media/internal</name> <name>pkg:/mypackage1</name> <name>pkg:/mypackage2</name> </software_data> </software>
software_data 要素を uninstall 属性とともに使用して、個々のパッケージまたはグループパッケージ定義をアンインストールできます。
uninstall 属性は、全部のグループパッケージをインストールするが、1 つ以上の個々のパッケージをそのグループから省略する場合に特に便利です。uninstall 属性を使用して、グループパッケージ定義を削除してから、グループパッケージの一部としてインストールされた個々のパッケージをアンインストールできます。
たとえば、デフォルトのライブメディアインストールイメージには、デスクトップグループパッケージ内に Firefox ブラウザが含まれています。構築するイメージから Firefox ブラウザを省略するには、次のことを実行します。
通常のライブメディアデスクトップ用のすべてのソフトウェアを含む solaris-desktop グループパッケージをインストールします。インストールするパッケージの一覧表示を参照してください。
solaris-desktop グループパッケージ定義をアンインストールします。
<software_data action="uninstall"> <name>pkg:/group/system/solaris-desktop</name> </software_data>
このアクションにより、グループパッケージ定義のみがアンインストールされます。これは、個々のパッケージはグループ定義に結合されなくなることを意味します。それでも、そのグループ内の個々のパッケージがすべてインストールされます。
Firefox パッケージをアンインストールするには、再度 uninstall 属性を使用します。
<software_data action="uninstall"> <name>pkg:/web/browser/firefox</name> </software_data>
<software_data action="uninstall"> <name>pkg:/group/system/solaris-desktop</name> <name>pkg:/web/browser/firefox</name> </software_data>
アンインストールする追加のパッケージを software_data 要素のアンインストールセクションの終わりに追加します。
ディストリビューションコンストラクタを使用して作成されたイメージでシステムがインストールされたあと、transfer-ips-install 属性内にネストされた source 要素がシステムに影響を与えます。これは、インストールされているシステムが追加のパッケージにアクセスできる場所を指定するために、パブリッシャー名やオプションのミラー名などの情報を指定します。
この要素では、IPS 属性も設定できます。pkg(1) のマニュアルページの IPS プロパティー情報を参照してください。