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Oracle® Solaris 11.3 パッケージリポジトリのコピーと作成

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更新: 2016 年 11 月
 
 

リポジトリプロパティーの確認および設定

このセクションでは、IPS リポジトリに関する情報を表示する方法、およびリポジトリのプロパティー値を変更する方法について説明します。

リポジトリ全体に適用されるプロパティーの表示

次のコマンドは、ローカルリポジトリによって認識されているパッケージパブリッシャーの一覧を表示します。STATUS 列は、パブリッシャーのパッケージデータが現在処理中であるかどうかを示しています。

$ pkgrepo info -s /var/share/pkgrepos/solaris
PUBLISHER PACKAGES STATUS           UPDATED
solaris   4506     online           2013-07-11T23:32:46.379726Z

次のコマンドは、リポジトリ全体に適用されるプロパティー情報を表示します。リポジトリのプロパティーの完全な一覧とその説明 (それらの値の指定を含む) については、pkgrepo(1)のマニュアルページを参照してください。

$ pkgrepo get -s /var/share/pkgrepos/solaris
SECTION    PROPERTY                     VALUE
publisher  prefix                       solaris
repository check-certificate-revocation False
repository signature-required-names     ()
repository trust-anchor-directory       /etc/certs/CA/
repository version                      4
publisher/prefix

デフォルトのパブリッシャーの名前。リポジトリには複数のパブリッシャーからのパッケージを含めることができますが、デフォルトのパブリッシャーとして設定できるのは 1 つのパブリッシャーのみです。このデフォルトのパブリッシャー名は、次の目的に使用されます。

  • pkg コマンドでパッケージ FMRI にパブリッシャーが指定されていない場合に、パッケージを識別するため

  • パッケージがリポジトリに公開される場合 (pkgsend(1) コマンドを使用)、およびパッケージマニフェストにパブリッシャーが指定されていない場合に、パッケージにパブリッシャーを割り当てるため

repository/check-certificate-revocation

証明書を確認するフラグ。True と設定すると、pkgrepo verify は証明書が発行時よりもあとに失効していないかどうかを調べます。この値は、Oracle Solaris 11.3 ソフトウェアの追加と更新 の 追加のイメージのプロパティーおよび pkg(1) のマニュアルページに記述されている check-certificate-revocation イメージプロパティーの値と一致する必要があります。

repository/signature-required-names

パッケージの署名の検証中に、証明書の共通名として表示される必要のある名前の一覧です。このリストは pkgrepo verify コマンドで使用します。この値は、Oracle Solaris 11.3 ソフトウェアの追加と更新 の 署名付きパッケージのイメージプロパティーおよび pkg(1) のマニュアルページに記述されている signature-required-names イメージプロパティーの値と一致している必要があります。

repository/trust-anchor-directory

このリポジトリ内のパッケージのトラストアンカーを含むディレクトリの絶対パス名。デフォルトは /etc/certs/CA/ です。先頭の / 文字を除き、この値は、Oracle Solaris 11.3 ソフトウェアの追加と更新 の 追加のイメージのプロパティーおよび pkg(1) のマニュアルページで説明されている trust-anchor-directory イメージプロパティーの値と一致している必要があります。イメージプロパティーの値は、イメージに相対的であるため、デフォルト値は etc/certs/CA です。

独自の SSL 証明書認証局証明書を作成する場合は、それらの証明書を repository/trust-anchor-directory というディレクトリに配置し、自己署名付きサーバー認証局の作成および Oracle Solaris 11.3 でのImage Packaging System を使用したソフトウェアのパッケージ化と配布 の カスタム証明書認証局証明書の使用方法の説明に従って、ca-certificates サービスをリフレッシュします。CA 証明書は repository/trust-anchor-directory というディレクトリに直接配置し、証明書を別のサブディレクトリに配置しないでください。

repository/version

リポジトリの形式のバージョン。この値は、リポジトリのプロパティー値の変更に示す pkgrepo set コマンドでは設定できません。この値は pkgrepo create コマンドを使用して設定できます。バージョン 4 リポジトリはデフォルトで作成されます。バージョン 4 リポジトリは複数のパブリッシャーについてのパッケージの保管をサポートします。

リポジトリパブリッシャーのプロパティーの表示

次のコマンドは、ローカルリポジトリ内の solaris パブリッシャーに関するプロパティー情報を表示します。丸括弧は、値が値のリストである可能性があることを示しています。

$ pkgrepo get -p solaris -s /var/share/pkgrepos/solaris
PUBLISHER SECTION    PROPERTY         VALUE
solaris   publisher  alias
solaris   publisher  prefix           solaris
solaris   repository collection-type  core
solaris   repository description      ""
solaris   repository legal-uris       ()
solaris   repository mirrors          ()
solaris   repository name             ""
solaris   repository origins          ()
solaris   repository refresh-seconds  ""
solaris   repository registration-uri ""
solaris   repository related-uris     ()
publisher/prefix

-p オプションで指定されたパブリッシャーの名前。-p オプションを指定しない場合、前のセクションで説明したように、この値はこのリポジトリのデフォルトパブリッシャーの名前です。

repository/collection-type

このリポジトリ内のパッケージのタイプ。値が core である場合、このリポジトリにはリポジトリ内のパッケージによって宣言されたすべての依存関係が含まれています。値が supplemental の場合、このリポジトリにはリポジトリ内のパッケージによって宣言されたすべての依存関係が含まれているとは限りません。

repository/description

このリポジトリの目的と内容。このリポジトリを HTTP インタフェースから利用できる場合、この値はメインページの上部近くにある「バージョン情報」セクションに表示されます。

repository/legal-uris

リポジトリに関する使用条件情報を提供するドキュメントの場所のリスト。

repository/mirrors

このリポジトリと同じパッケージの内容を含むリポジトリの場所の一覧。

repository/name

このリポジトリの名前。このリポジトリを HTTP インタフェースから利用できる場合、この値はメインページの上部およびウィンドウのタイトルに表示されます。

repository/origins

このリポジトリと同じパッケージの内容およびメタデータを含むリポジトリの場所の一覧。

repository/refresh-seconds

このリポジトリ内の更新されたパッケージデータのチェックを次に実行するまでにシステムが待機する秒数。

repository/registration-uri

このリポジトリへのアクセスのための資格を取得するために使用する必要のあるリソースの場所。

repository/related-uris

関連する可能性のあるその他のパッケージを含むリポジトリの場所のリスト。

次のコマンドは、pkg.oracle.com リポジトリ内の指定された section/property に関する情報を表示します。

$ pkgrepo get -p solaris -s http://pkg.oracle.com/solaris/release \
repository/name repository/description
PUBLISHER SECTION    PROPERTY    VALUE
solaris   repository description This\ repository\ serves\ the\ Oracle\ Solaris\ 11\ Package\ repository.
solaris   repository name        Oracle\ Solaris\ 11\ Package\ Repository

リポジトリのプロパティー値の変更

リポジトリパブリッシャーのプロパティーの表示は、ローカルリポジトリ内の solaris パブリッシャーには、リポジトリ名および説明のプロパティー値が設定されないことを示しています。このリポジトリを HTTP インタフェースから利用でき、ブラウザを使用してこのリポジトリの内容を表示する場合、デフォルト名は表示されますが、説明は表示されません。これらの値を設定すると、パブリッシャーの repository/name 値は、ページの上部近く、およびページのタイトルとして表示されます。パブリッシャーの repository/description 値は、名前のすぐ下にある「バージョン情報」セクションに表示されます。これらの値を設定するときは、-p オプションを使用して 1 つ以上のパブリッシャーを指定する必要があります。このリポジトリに複数のパブリッシャーの内容が含まれている場合は、各パブリッシャーに異なる値を設定するか、-p all を指定できます。

$ pkgrepo set -p solaris -s /var/share/pkgrepos/solaris \
repository/description="Local copy of the Oracle Solaris 11 repository." \
repository/name="Oracle Solaris 11"
$ pkgrepo get -p solaris -s /var/share/pkgrepos/solaris repository/name repository/description
PUBLISHER SECTION    PROPERTY         VALUE
solaris   repository description      Local\ copy\ of\ the\ Oracle\ Solaris\ 11\ repository.
solaris   repository name             Oracle\ Solaris\ 11