詳細は、Oracle Solaris 11.3 でのユーザーとプロセスのセキュリティー保護 の 割り当てられている管理権利の使用を参照してください。
# useradd userID
ここで、userID は新しいユーザーのログイン ID です。このコマンドは、NIS マスターサーバー上の /etc/passwd および /etc/shadow ファイル内にエントリを作成します。
新しいユーザーがログインするための初期パスワードを作成するには、passwd コマンドを実行します。
# passwd userID
ここで、userID は新しいユーザーのログイン ID です。このユーザーに割り当てるパスワードを入力するようにプロンプトが表示されます。
この手順が必要になるのは、 useradd コマンドで作成されたパスワードエントリがロックされ、新しいユーザーがログインできないからです。初期パスワードを指定することで、このパスワードエントリのロックが解除されます。
マスターサーバー上のマップソースファイルは、/etc 以外のディレクトリにあります。/etc/passwd および /etc/shadow ファイルの新しい行をサーバー上の passwd マップ入力ファイルにコピー & ペーストします。詳細については、パスワードファイルと名前空間のセキュリティーを参照してください。
たとえば、新しいユーザー brown を追加した場合は、passwd 入力ファイルにコピーする /etc/passwd の行は次のようになります。
brown:x:123:10:User brown:/home/brown:/bin/csh:
/etc/shadow からコピーする brown の行は次のようになります。
brown:$5$YiFpYWXb$6jJkG/gKdfkKtlTbemORnbeH.qsvO9MwBD3ulTihq9B:6445::::::
セキュリティー上の理由から、NIS マスターサーバーの /etc/passwd および /etc/shadow ファイル内にユーザーエントリを保持しないでください。ほかのディレクトリに存在する NIS マップソースファイルに新しいユーザーのエントリをコピーしたあと、マスターサーバー上で userdel コマンドを使用して新しいユーザーを削除します。
たとえば、マスターサーバーの /etc ファイルから新しいユーザー brown を削除するには次のように入力します。
# userdel brown
userdel についての詳細は、userdel(1M) のマニュアルページを参照してください。
マスターサーバー上の passwd 入力ファイルを更新したら、ソースファイルを含むディレクトリ内で make を実行することによって passwd マップを更新します。
# userdel brown # cd /var/yp # make passwd
ログイン後、新しいユーザーはいつでも passwd を実行して別のパスワードに変更できます。