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Oracle® Solaris 11.3 ディレクトリサービスとネームサービスでの作業: DNS と NIS

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更新: 2016 年 11 月
 
 

マスターサーバーを設定する方法

ypinit スクリプトは、マスターサーバー、スレーブサーバー、およびクライアントを、NIS を使用するように設定します。また、最初に make コマンドを実行して、マスターサーバー上にマップも作成します。

ypinit コマンドを使用して、マスターサーバー上に NIS マップの新しいセットを構築するには、次の手順を完了します。

  1. NIS マスターサーバー上の管理者になります。

    詳細は、Oracle Solaris 11.3 でのユーザーとプロセスのセキュリティー保護 の 割り当てられている管理権利の使用を参照してください。

  2. /etc/inet/hosts ファイルを編集します。

    各 NIS サーバーのホスト名と IP アドレスを追加します。IPaddress FQDN-hostname aliases の形式を使用します。

    例:

    172.16.0.1 master.example.com master
    172.16.0.2 slave1.example.com slave1
    172.16.0.3 slave2.example.com slave2
  3. 新しいマップをマスターサーバーに作成します。
    # /usr/sbin/ypinit –m
  4. NIS サーバーの名前を入力します。

    ypinit から、NIS スレーブサーバーになるほかのマシンのリストを入力するよう求められたら、作業しているサーバーの名前を、/etc/inet/hosts ファイルで指定した NIS スレーブサーバーの名前とともに入力します。

  5. NIS ドメイン名が設定されていることを確認します。
    # domainname
    example.com
  6. y を入力して、致命的でないエラーが発生した場合にプロセスを停止することを選択します。

    致命的でないエラーが発生したときにすぐに処理を終了するか、引き続き処理を継続するかを ypinit が尋ねてきたら、y と入力します。y を選択すると、ypinit は最初の問題が発生したときに終了します。その場合は、その問題を解決してから ypinit を再起動できます。ypinit を初めて実行する場合はこの手順に従うようにしてください。処理を継続する場合は、発生する問題をすべて手動で解決してから ypinit を再起動します。


    注 -  マップファイルの一部が存在しないと、致命的でないエラーが発生することがあります。これは NIS の機能に影響を与えるエラーではありません。マップが自動的に作成されない場合は、必要に応じて手動で追加します。すべてのデフォルトの NIS マップの詳細については、デフォルトの NIS マップを参照してください。
  7. ソースファイルを削除するかどうかを選択します。

    ypinit コマンドから、/var/yp/domain-name ディレクトリ内の既存のファイルを破棄してもよいかどうか尋ねられます。このメッセージは、NIS が以前に設定されている場合にだけ表示されます。通常、以前のインストールのファイルをクリーンアップする場合は、ソースファイルを削除することを選択します。

  8. ypinit コマンドは、サーバーのリストを作成したあと make コマンドを起動します。

    このプログラムは、/var/yp にある Makefile (デフォルトファイルまたは変更したファイルのどちらか) に含まれている命令を使用します。make コマンドは、指定されたファイルから残っているコメント行をすべて削除します。また、指定したファイルに対して makedbm を実行して適切なマップを作成し、各マップにマスターサーバー名を設定します。

    Makefile によってプッシュされているマップが、マスター上の domainname コマンドによって返されたドメイン以外のドメインに対応している場合は、次のように、ypinit シェルスクリプト内で変数 DOM に正しい識別情報を指定して make を起動すれば、それらのマップが正しいドメインに確実にプッシュされます。

    # make DOM=domain-name passwd

    このコマンドによって、マスターサーバーが属するドメインではなく目的のドメインに passwd マップが転送されます。

  9. 必要に応じて、ネームサービススイッチに変更を加えます。

    ネームサービススイッチの構成を参照してください。