1 概要

この章では、ACSLS への XAPI Client インタフェースの概要を示し、XAPI 対応 ACSLS サーバーをターゲットにしたコマンドの入力を可能にする XCMD インタフェースについて説明します。

ACSLS サーバーへの XAPI Client インタフェースとは

XML API (XAPI) は、StorageTek のクライアントとサーバーが、共通のプロトコルを使用して TCP/IP 経由で通信できるようにする Oracle の StorageTek API です。

この XAPI の導入によって、これまでは実際のテープ処理に MVS ベースのサーバー (Oracle の StorageTek Host Software Component) を使用する必要のあったクライアントが、次のように ACSLS (XAPI サポートに対応) を使用できるようになりました。

  • MVS 上の SMC クライアントから、XAPI サポートに対応している ACSLS サーバーに実際のテープ要求を要求できるようになりました (MVS/CSC は必要ありません)。

    詳細は、ELS ドキュメント『SMC の構成および管理』を参照してください。

  • VM Client から、XAPI サポートに対応している ACSLS サーバーに実際のテープサービスを要求できるようになりました。

    詳細は、ELS ドキュメント『VM Client インストール、構成、および管理ガイド』を参照してください。

XAPI サービスは ACSLS 8.4 以降のリリースでサポートされています。ACSLS XAPI サービスのインストールおよび構成の詳細については、『StorageTek ACSLS 8.4 インストールガイド』を参照してください。

XCMD インタフェースコンポーネントとは

ACSLS cmd_proc コンポーネントは、ACSLS システムおよび ACSLS によって制御されるライブラリをお客様が管理できるようにする、ACSLS のコマンド行インタフェースです。

cmd_proc の使用に関する詳細は、『StorageTek Automated Cartridge System Library Software 管理者ガイド』の「概要」の章を参照してください。XCMD コマンドは ACSLS cmd_proc の拡張です。ACSLS XAPI サーバーコンポーネントがインストールされアクティブになっている場合、ACSLS XAPI サーバーコンポーネントのユーザーはこのコマンドを使用して、既存の ACSLS cmd_proc コンポーネントから XAPI サーバーのユーザー要求および管理者要求を限られた数だけ入力できます。

ACSLS cmd_proc から XCMD コマンドを使用して入力できる XAPI サーバーコマンドについては、第3章 XCMD XAPI 構成および管理コマンドを参照してください。

ACSLS cmd_proc から XCMD コマンドを使用して入力できる XAPI オペレータコマンドについては、第4章 XCMD XAPI サーバーオペレータコマンドを参照してください。

さらに、SMC/MVS Route コマンドまたは VM/Client Route コマンドを使用して、XAPI サーバーオペレータコマンド、XCMD 構成および管理コマンド、および HSC/VTCS XAPI コマンドを MVS または VM ホストから発行できます。ただし、特定のパラメータの制限が適用されます。

サポートされている HSC/VTCS コマンドとその他の XAPI 要求、およびパラメータの制限については、第5章 XCMD での XAPI ユーザー要求と HSC/VTCS コマンドのサポートを参照してください。