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Oracle® VM Server for SPARC 3.4 リリースノート

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更新: 2016 年 6 月
 
 

既知の問題

このセクションでは、Oracle VM Server for SPARC 3.4 ソフトウェアに関する一般的な問題と固有のバグについて説明します。

移行の問題

成功したドメイン移行中に不正確な Unable to Send Suspend Request エラーが報告される

バグ ID 23206413: まれに、成功したドメイン移行で次のエラーが報告されます。

Unable to send suspend request to domain domain-name

この問題は、ドメインの一時停止中に Logical Domains Manager がエラーを検出したときに発生しますが、Logical Domains Manager は回復し、移行を完了できます。コマンドの終了ステータスは 0 になり、移行の成功を表します。

回避方法: 移行は正常に完了しているため、エラーメッセージは無視できます。

多数の仮想デバイスを持つバインドされたドメインの移行が失敗し、ドメインのバインドされたコピーが 2 つ残ることがある

バグ ID 23180427: 多数の仮想デバイスを持つバインドされたドメインを移行するときに、操作が失敗し、SMF ログに次のメッセージが表示されることがあります。

warning: Timer expired: Failed to read feasibility response type (9) from target LDoms Manager

この障害は、ソースマシン上で実行されている Logical Domains Manager がタイムアウトして、ターゲットマシンでドメインがバインドされるまで待機していることを示します。移行しているドメイン内の仮想デバイスの数が増えると、この問題の発生率が上がります。

この障害のタイミングにより、ソースマシンとターゲットマシンの両方でドメインのバインドされたコピーが発生します。このドメインの両方のコピーを起動しないでください。この操作により、両方のドメインが同じ仮想ディスクバックエンドを参照するため、データの破損が発生する場合があります。

回復方法: ターゲットマシンで移行されたドメインのコピーが適切であることを確認したら、ソースマシンでドメインのコピーを手動でバインド解除し、破棄します。

ターゲットマシンの空き LDC が不十分な場合、移行が失敗する

バグ ID 23031413: ドメインの移行中にターゲットマシンの制御ドメインで LDC が不足すると、移行が失敗し、次のメッセージが SMF ログに書き込まれます。

warning: Failed to read feasibility response type (5) from target LDoms Manager

このエラーは、ターゲットマシンで移行しているドメインのバインドに失敗したときに発行されます。同様に、ターゲットマシン上でほかの理由でバインド操作が失敗することがあります。

回避方法: 移行を成功させるには、移行されるドメインまたはターゲットマシンの制御ドメインで、LDC の数を減らす必要があります。ドメインによって処理または提供されている仮想デバイスの数を減らすことによって、LDC の数を減らすことができます。LDC の管理の詳細については、Oracle VM Server for SPARC 3.4 管理ガイド の 論理ドメインチャネルの使用を参照してください。

ドメインの移行が TLS v1.2 以上でのみサポートされる

バグ ID 23026264: Oracle VM Server for SPARC 3.4 以降、Logical Domains Manager ではセキュアなドメインの移行は TLS v1.2 以上でのみサポートされます。移行のピアが TLS v1.2 を使用できない場合は、次のエラーメッセージで移行が失敗します。

Failed to establish connection with ldmd(1m) on target: target
Check that the 'ldmd' service is enabled on the target machine and
that the version supports Domain Migration. Check that the 'xmpp_enabled'
and 'incoming_migration_enabled' properties of the 'ldmd' service on
the target machine are set to 'true' using svccfg(1M).

ドメインの移行は、Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアの連続する 2 つのマイナーバージョン間でのみサポートされています。この問題は、サポートされている組み合わせのいずれにも影響を与えません。ただし、Oracle Solaris 10 OS 上で実行されている Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアは、TLS v1.2 をデフォルトで使用できず、Oracle VM Server for SPARC 3.4 でのドメインの移行と互換性がありません。


注 - これは、不正確なパスワードの入力など、その他の状況で発生する可能性のある汎用のエラーメッセージです。

ゲストドメインが古い Oracle VM Server for SPARC バージョンに移行されたあとで Oracle VM Server for SPARC 3.4 に移行すると boot-policy プロパティー値が維持されない

 

バグ ID 23025921: ゲストドメインが Logical Domains Manager の古いバージョンを実行するシステムに移行されたあとで Oracle VM Server for SPARC 3.4 を実行するシステムに移行すると、ゲストドメインの boot-policy プロパティーは維持されません。

Oracle VM Server for SPARC 3.4 ソフトウェアでは、ベリファイドブート機能をサポートするために boot-policy プロパティーが導入されました。Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアの古いバージョンはこのプロパティーをサポートしていないため、ゲストドメインが Oracle VM Server for SPARC 3.4 を実行するシステムから 3.4 よりも古い Oracle VM Server for SPARC のバージョンを実行するシステムに移行されると、boot-policy プロパティーが破棄されます。

その後、ゲストドメインが Oracle VM Server for SPARC 3.4 を実行するシステムに移行されると、warning のデフォルトの boot-policy 値が移行されたゲストドメインに適用されます。

回復方法: ゲストドメインを Oracle VM Server for SPARC 3.4 を実行するターゲットシステムに移行したら、手動で boot-policy プロパティーを目的の値に設定します。warning のデフォルト値が適切でない場合はこの手順を実行します。

  1. boot-policy=none を設定します。

    primary# ldm set-domain boot-policy=none ldg1
  2. ゲストをリブートして、新しいブートポリシーを有効にします。

カーネルゾーンによってゲストドメインのライブ移行がブロックされる

 

バグ ID 21289174: SPARC サーバーで、Oracle VM Server for SPARC ドメイン内で実行中のカーネルゾーンによってゲストドメインのライブ移行がブロックされます。次のエラーメッセージが表示されます。

Guest suspension failed because Kernel Zones are active.
Stop Kernel Zones and retry.

回避方法: 次のいずれかを選択してください。

ターゲットシステムで有効なレイアウトの十分なメモリーが利用可能な場合でも、ドメインの移行が失敗することがある

 

バグ ID 20453206: ターゲットシステムで有効なレイアウトの十分なメモリーが利用可能な場合でも、移行操作が失敗することがあります。メモリー DR 操作がゲストドメインの移行をさらに難しくする可能性があります。

回避方法: ありません。

仮想 CPU が 1 つしか割り当てられていない Oracle Solaris 10 ゲストドメインで、ライブ移行中にパニックが発生することがある

 

バグ ID 17285751: 仮想 CPU が 1 つしか割り当てられていない Oracle Solaris 10 ゲストドメインを移行すると、そのゲストドメインの関数 pg_cmt_cpu_fini() でパニックが発生することがあります。

この問題は、Oracle Solaris 11.1 OS で修正されました。

回避方法: ライブ移行を実行する前に、少なくとも 2 つの仮想 CPU をゲストドメインに割り当てます。たとえば、ldm add-vcpu number-of-virtual-CPUs domain-name コマンドを使用して、ゲストドメインに割り当てられている仮想 CPU の数を増やします。

SPARC T5、SPARC M5、または SPARC M6 サーバーから UltraSPARC T2 または SPARC T3 サーバーへの CPU 間の移行を実行中は、ldm migrate -n が失敗する

 

バグ ID 16864417: SPARC T5、SPARC M5、または SPARC M6 サーバーと UltraSPARC T2 または SPARC T3 サーバー間の移行の試行中は、ldm migrate -n コマンドは障害を報告しません。

回避方法: ありません。

ターゲットの制御ドメインでの ldm list -o status が不正な移行の進行状況を報告する

 

バグ ID 15819714: ldm list -o status コマンドを制御ドメイン上の移行のステータスの監視に使用しているときに、不正確な完了率を報告することがまれにあります。

この問題は、移行中のドメインや、ソースまたはターゲット制御ドメイン上の ldmd デーモンには影響を及ぼしません。

回避方法: 移行に関連するその他の制御ドメインで ldm list -o status コマンドを実行して、進行状況を監視します。

SPARC T4 サーバーへの移行時、cputrack コマンドの実行中にゲストドメインでパニックが発生する

 

バグ ID 15776123: ゲストドメインを SPARC T4 サーバーに移行中にそのドメインで cputrack コマンドが実行されている場合、移行が完了したあと、ターゲットマシン上のゲストドメインでパニックが発生することがあります。

回避方法: SPARC T4 サーバーへのゲストドメインの移行中に cputrack コマンドを実行しないでください。

CPU 間の移行を使用するゲストドメインが、移行の完了後、ランダムな稼働時間を報告する

 

バグ ID 15775055: CPU 周波数が異なる 2 台のマシン間でドメインが移行されたあと、ldm list コマンドによる稼働時間レポートが正しくないことがあります。これらの正しくない結果は、稼働時間が、そのドメインが実行されているマシンの STICK 周波数に基づいて計算されるために発生します。ソースマシンとターゲットマシンの間で STICK 周波数が異なる場合は、稼働時間が間違ってスケーリングされて表示されます。

この問題は、UltraSPARC T2、UltraSPARC T2 Plus、および SPARC T3 サーバーのみに該当します。

ゲストドメイン自体によって報告および表示される稼働時間は正確です。また、ゲストドメイン内の Oracle Solaris OS によって実行されるアカウンティングもすべて正確です。

ターゲットマシン上の非アクティブなマスタードメインに依存するドメインのライブ移行を行うと ldmd で障害が発生し、セグメント例外が生成される

 

バグ ID 15701865: ターゲットマシン上の非アクティブなドメインに依存するドメインのライブ移行を試みると、ldmd デーモンで障害が発生してセグメント例外が生成され、ターゲットマシン上のドメインが再起動されます。移行は成功しますが、ターゲットマシン上で移行されたドメインが予期せずに再起動するため、これはライブ移行ではありません。

    回避方法: ライブ移行を試みる前に、次のいずれかのアクションを実行してください。

  • 移行するドメインからゲスト依存関係を削除します。

  • ターゲットマシン上のマスタードメインを起動します。

ポリシーが削除された場合やポリシーの期限が切れた場合に、移行されたドメインで DRM が仮想 CPU の数をデフォルトに戻すことができない

 

バグ ID 15701853: DRM ポリシーが有効な間にドメイン移行を実行し、その後、DRM ポリシーの期限が切れた場合、または移行されたドメインから DRM ポリシーが削除された場合、DRM はドメイン上の仮想 CPU の数を元の数に戻すことができません。

回避方法: DRM ポリシーがアクティブな間にドメインを移行し、その後 DRM ポリシーが削除された場合や DRM ポリシーの期限が切れた場合は、仮想 CPU の数をリセットします。ldm set-vcpu コマンドを使用し、ドメイン上の仮想 CPU の数を元の数に設定します。

移行処理を「反対方向」に同時に実行すると、ldm がハングアップすることがある

 

バグ ID 15696986: 2 つの ldm migrate コマンドを 2 つの同じシステム間で「反対方向」に同時にすると、その 2 つのコマンドがハングアップして完了できなくなることがあります。反対方向の状況は、マシン A からマシン B への移行と、マシン B からマシン A への移行を同時に開始した場合に発生します。

ハングアップは、移行プロセスが –n を使用して予行演習として開始された場合でも発生します。この問題が発生した場合は、ほかの ldm コマンドもすべてハングアップする可能性があります。

回避方法: ありません。

明示的なコンソールグループおよびポートのバインドが移行されない

 

バグ ID 15527921: 移行中、明示的に割り当てられたコンソールグループおよびポートはすべて無視され、デフォルトのプロパティーを持つコンソールがターゲットドメインに作成されます。このコンソールは、コンソールグループとしてターゲットドメイン名を使用し、制御ドメインの最初の仮想コンソール端末集配信装置 (vcc) デバイスの使用可能ポートを使用して作成されます。デフォルトのグループ名と競合する場合、移行は失敗します。

回復方法: 移行後に明示的なコンソールプロパティーを復元するには、ターゲットドメインのバインドを解除し、ldm set-vcons コマンドを使用して目的のプロパティーを手動で設定します。

ターゲットに使用可能なメモリーが十分にある場合でも、移行でメモリーのバインドに失敗することがある

 

バグ ID 15523120: 特定の状況では、移行が失敗し、ソースドメインに必要なメモリーをバインドできなかったことが ldmd で報告される場合があります。この状況は、ターゲットマシンで使用可能なメモリーの合計容量がソースドメインで使用されているメモリー容量より多い場合でも発生することがあります。

この障害は、ソースドメインで使用されている特定のメモリー範囲を移行するには、ターゲットでもそれに対応するメモリー範囲が使用可能である必要があるために発生します。ソースのメモリー範囲に対応するメモリー範囲が見つからない場合、移行は続行できません。Oracle VM Server for SPARC 3.4 管理ガイド の メモリーの移行要件を参照してください。

回復方法: この状況が発生した場合は、ターゲットマシンのメモリー使用量を変更すると、ドメインを移行できるようになることがあります。この操作を行うには、ターゲットでバインドされている、またはアクティブな論理ドメインのバインドを解除します。

使用可能なメモリーとその使用状況を確認するには、ldm list-devices -a mem コマンドを使用してください。また、別のドメインへのメモリーの割り当て量を減らす必要があることもあります。

vntsd を再起動しないかぎり、移行したドメインのコンソールに接続できない

 

バグ ID 15513998: ドメインの移行後、そのドメインのコンソールに接続できない場合があります。

移行されたドメインが Oracle Solaris 11.3 より古い OS バージョンを実行しているときに、この問題が発生します。

回避方法: コンソールに接続できるようにするには、vntsd SMF サービスを再起動します。

# svcadm restart vntsd

注 - このコマンドは、アクティブなすべてのコンソール接続を切断します。

EFI GPT ディスクラベルのあるシステムと EFI GPT ディスクラベルのないシステムの間でドメインを移行できない

 

この問題は、UltraSPARC T2、UltraSPARC T2 Plus、および SPARC T3 サーバーのみに該当します。

システムファームウェアバージョン 8.4、9.1 および XCP2230 では、EFI GPT ディスクラベルのサポートが導入されました。デフォルトでは、それらのシステムで少なくとも Oracle Solaris 11.1 OS が動作しているときにインストールされる仮想ディスクには EFI GPT ディスクラベルが付いています。このラベルを、古いバージョンのファームウェア (9.0.x、8.3、7.x、XCP2221 など) で読み取ることはできません。この状況により、EFI GPT をサポートしないシステムファームウェアバージョンが実行されているシステムへのライブ移行またはコールド移行は実行できません。この状況ではコールド移行も失敗することに注意してください。これは、前述の制限とは異なります。

    仮想ディスクに EFI GPT ディスクラベルが付いているかどうかを調べるには、raw デバイスに対して devinfo -i コマンドを実行します。次の例は、仮想ディスクに SMI VTOC または EFI GPT ディスクラベルのどちらが付いているかを示しています。

  • SMI VTOC ディスクラベル。仮想ディスクに SMI VTOC が付いている場合は、EFI をサポートしているかどうかに関係なく、ファームウェアへの移行を実行できます。

    この例は、devinfo -i コマンドがデバイス固有の情報を報告しているため、デバイスに VTOC ラベルが付いていることを示しています。

    # devinfo -i /dev/rdsk/c2d0s2
    /dev/rdsk/c2d0s2        0       0       73728   512     2
  • EFI GPT ディスクラベル。仮想ディスクに EFI GPT ディスクラベルが付いている場合は、EFI をサポートしているファームウェアへの移行のみを実行できます。

    この例は、devinfo -i コマンドがエラーを報告しているため、デバイスに EFI GPT ディスクラベルが付いていることを示しています。

    # devinfo -i /dev/rdsk/c1d0s0
    devinfo: /dev/rdsk/c1d0s0: This operation is not supported on EFI
    labeled devices

Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアに影響するバグ

このセクションでは、このバージョンのソフトウェアを使用するときに発生する可能性があるバグの概要について説明します。最新のバグを最初に説明します。回避方法および回復手順がある場合は、指定しています。

Oracle VM Server for SPARC 3.4 ソフトウェアに影響するバグ

回復モード中の静的仮想機能の作成のサポート

バグ ID 23205662: 特定の InfiniBand カードで使用される PSIF ドライバの制限のため、このドライバは仮想機能の作成などの動的な IOV 操作をサポートしていません。この制限により、回復モードでは、PSIF ドライバを使用する物理機能を持つ primary 以外のルートドメインを回復できません。動的な IOV 操作がサポートされていないため、物理機能が仮想機能を作成できる状態になることはありません。

回避方法: primary 以外のルートドメインの PSIF ドライバを使用する InfiniBand 物理機能では、仮想機能を作成しないでください。

無効状態の仮想機能で I/O ドメインの回復が失敗する

 

バグ ID 23170671: 仮想機能を作成したあとで仮想機能と物理機能が無効な状態のままになることがあります。そのような仮想機能が割り当てられているドメインはバインドできません。回復モード中にこの問題が発生した場合、INV 状態の仮想機能を持つすべての I/O ドメインは回復しません。

ldmd のログには、IOVFC.PF1 物理機能について次のようなメッセージが表示されます。

Recreating VFs for PF /SYS/MB/PCIE2/IOVFC.PF0 in domain root_2
Recreating VFs for PF /SYS/MB/PCIE2/IOVFC.PF1 in domain root_2
Recreating VFs for PF /SYS/MB/NET2/IOVNET.PF0 in domain root_3
PF /SYS/MB/PCIE2/IOVFC.PF1 not ready (3)
PF /SYS/MB/PCIE2/IOVFC.PF1 not ready (3)
PF /SYS/MB/PCIE2/IOVFC.PF1 not ready (3)
PF /SYS/MB/PCIE2/IOVFC.PF1 not ready (3)

回復方法: この問題を認識した場合は、回復モードの物理機能への再試行中に、root_2 ドメインの ldmd エージェントを再起動すると、この問題を解決できます。エージェントを再起動すると、物理機能の仮想機能を使用する I/O ドメインの回復が有効になります。この問題が認識されない場合、回復操作は続行されますが、それらの仮想機能を使用する I/O ドメインを回復できなくなります。

Oracle VM Server for SPARC MIB ldomSPConfigTable がすべての SP 構成を表示しない

バグ ID 23144895: Oracle VM Server for SPARC MIB はサービスプロセッサ (SP) 構成テーブル (ldomSPConfigTable) の factory-default 構成のみを表示します。

回避方法: システム上の SP 構成の完全なリストを表示するには、ldm list-spconfig または list-spconfig XML インタフェースを使用します。

例:

primary# ldm list-spconfig
factory-default [next poweron]
test_config

XML list-spconfig は次のように反応します。

<cmd>
  <action>list-spconfig</action>
  <data version="3.0">
    <Envelope>
      <References/>
      <Section>
        <Item>
          <rasd:OtherResourceType>spconfig</rasd:OtherResourceType>
          <gprop:GenericProperty key="spconfig_name">factory-default</gprop:GenericProperty>
          <gprop:GenericProperty key="spconfig_status">next</gprop:GenericProperty>
        </Item>
      </Section>
      <References/>
      <Section>
        <Item>
          <rasd:OtherResourceType>spconfig</rasd:OtherResourceType>
          <gprop:GenericProperty key="spconfig_name">test_config</gprop:GenericProperty>
        </Item>
      </Section>
...
ovmtlibrary でディスクイメージファイル名が 50 文字に制限される

バグ ID 23024583: ovmtlibrary コマンドは、ディスクイメージファイル名を 50 文字に制限します。ovmtlibrary は、.ovf ファイルをチェックし、<ovf:References> セクションの情報と圧縮解除されたディスクの実際のファイル名とを比較します。

ファイルが異なる場合、またはディスクイメージのファイル名が 50 文字より長い場合は、エラーが発行されます。例:

# ovmtlibrary -c store -d "example" -q -o file:/template.ova -l /export/user1/ovmtlibrary_example
event id is 3
ERROR: The actual disk image file name(s) or the actual number of disk
image(s) is different from OVF file: template.ovf
exit code: 1

次の XML 例は、50 文字を超えるディスクイメージファイル名を示しています。

<ovf:References>
<ovf:File ovf:compression="gzip"
ovf:href="disk_image.ldoms3.4_build_s11_u3_sru06_rti_02_kz_40G.img.gz"
ovf:id="ldoms3" ovf:size="6687633773"/>
</ovf:References>

回避方法: ディスクイメージファイル名の長さを 50 文字より短くします。

同じ vdsdev バックエンドファイル名が見つかった場合、ovmtcreate が破損したテンプレートを作成する

バグ ID 22919488: ovmtcreate コマンドは、vdsdev が同じドメイン内の複数の仮想ディスクで同じ名前を持つソースドメインのテンプレート作成をサポートしていません。

複数の仮想ディスクがあるソースドメインは通常異なるバックエンドデバイスを持ち、異なるファイル名を持つため、この問題はめったに発生しません。ただし、vdsdev が複数の仮想ディスクで同じ名前を持つソースドメインから作成されたテンプレートで ovmtdeploy が使用される場合、ovmtdeploy は失敗しエラーメッセージが表示されます。例:

# ovmtdeploy -d ldg1 template.ova
ERROR: pigz:
//ldg1/resources/disk_image.ldoms3.4_build_s11_u3_sru05_rti_01_kz_36G.img.gz
does not exist -- skipping
FATAL: Failed to decompress disk image

回避方法: 同じドメインに含まれている仮想ディスクに対し、別の vdsdev バックエンドファイル名を指定します。

非アクティブなゲストドメインに追加された仮想ネットワークデバイスがデフォルトの linkprop 値を取得しない

 

バグ ID 22842188: linkprop=phys-state を仮想ネットワークデバイスでサポートするには、Logical Domains Manager は、仮想ネットワークデバイスが接続されている仮想スイッチに仮想スイッチを補助する物理 NIC があるか検証できる必要があります。

仮想スイッチを問い合わせできるように、Oracle VM Server for SPARC netsvc エージェントはゲストドメイン上で実行されている必要があります。

ゲストドメインがアクティブではなく、仮想ネットワークデバイスの仮想スイッチを持つドメイン内のエージェントと通信できない場合は、仮想ネットワークデバイスで linkprop=phys-state が設定されていません。

回避方法: ドメインがアクティブなときに linkprop=phys-state のみを設定します。

linkprop=phys-state のときに ldm set-vsw net-dev= が失敗する

 

バグ ID 22828100: 仮想スイッチが linkprop=phys-state である仮想ネットワークデバイスを接続した場合、接続されている仮想スイッチは、net-dev プロパティーによって指定されている有効な補助 NIC デバイスを持つ必要があります。net-dev プロパティー値は、有効なネットワークデバイスの名前である必要があります。

net-dev= を使用してこのアクションが実行される場合、net-dev プロパティー値が有効な NIC デバイスではない場合でも、仮想スイッチは引き続き linkprop=phys-state を示します。

回避方法: まず、仮想スイッチに接続されているすべての仮想ネットワークデバイスを削除してから、仮想スイッチを削除します。次に、有効な net-dev 補助デバイスで仮想スイッチを再作成してから、すべての仮想ネットワークデバイスを再作成します。

ソケット制約を持つドメインを XML ファイルから再作成できない

 

バグ ID 21616429: Oracle VM Server for SPARC 3.3 ソフトウェアでは、Fujitsu M10 サーバーのみに対するソケットのサポートが導入されました。

Oracle SPARC サーバーおよび Oracle VM Server for SPARC 3.3 より前のバージョンで実行されているソフトウェアは、ソケット制約のあるドメインを XML ファイルから再作成できません。

古いバージョンの Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアまたは Oracle SPARC サーバーでソケット制約のあるドメインを XML ファイルから再作成しようとすると、次のメッセージが表示されて失敗します。

primary# ldm add-domain -i ovm3.3_socket_ovm11.xml
socket not a known resource

Oracle VM Server for SPARC 3.2 が Fujitsu M10 サーバー上で実行されているときに、ソケット制約のあるドメインを XML ファイルから再作成しようとすると、次のようなさまざまなエラーメッセージが表示されてコマンドが失敗します。

primary# ldm add-domain -i ovm3.3_socket_ovm11.xml
Unknown property: vcpus

primary# ldm add-domain -i ovm3.3_socket_ovm11.xml
perf-counters property not supported, platform does not have
performance register access capability, ignoring constraint setting.

回避方法: XML ファイルを編集して、socket リソースタイプを参照しているセクションをすべて削除します。

仮想 SCSI HBA タイムアウトが設定された状態でいずれかのサービスドメインがダウンしていると仮想 SCSI HBA ゲストドメイン上の I/O が低速になる

 

バグ ID 21321166: オフラインのサービスドメインへの仮想 SCSI HBA MPxIO パスを使用していると、I/O スループットが低速になる場合があります。

回避方法: サービスドメインがサービス状態に戻るまで、mpathadm disable path コマンドを使用してオフラインのサービスドメインへのパスを無効にします。

リブートしないと仮想 SCSI HBA が動的な LUN 変更を認識しない

 

バグ ID 21188211: 仮想 SCSI HBA が構成されたあとに LUN が仮想 SAN に追加されるか、または仮想 SAN から削除されたとき、ldm rescan-vhba コマンドが新しい LUN ビューを表示しない場合があります。

回避方法: 仮想 SCSI HBA を削除してから再度追加します。LUN が表示されるかどうかを確認します。削除および再度追加の操作が実行されない場合は、ゲストドメインをリブートする必要があります。

ファイバチャネルケーブルが引き抜かれると mpathadm が仮想 SCSI HBA の正しくないパス状態の出力を表示する

 

バグ ID 20876502: 仮想 SCSI HBA MPxIO ゲストドメイン構成の一部であるサービスドメインから SAN ケーブルを引き抜くと、mpathadm の出力のパス状態列に正しくない値が表示されます。

回避方法: SAN ケーブルを差し込み、そのケーブルが接続されているサービスドメインへのすべての仮想 SCSI HBA に対して ldm rescan-vhba コマンドを実行します。この回避方法を実行したあと、ゲストドメインで I/O 操作の実行が再開されます。

factory-default に戻したあとで、システムが以前のアクティブな構成でブートしたデバイスとは異なるデバイスからブートすると、回復が失敗する

 

バグ ID 20425271: factory-default に戻したあとで復旧をトリガーしているときに、システムが以前のアクティブな構成でブートしたデバイスとは異なるデバイスからブートすると、復旧モードが失敗します。この障害は、アクティブな構成が factory-default ブートデバイス以外のブートデバイスを使用する場合に発生することがあります。


注 - この問題は、UltraSPARC T2、UltraSPARC T2 Plus、SPARC T3、および SPARC T4 シリーズサーバーで発生します。また、この問題はバージョン 9.5.3 より前のシステムファームウェアが実行されている SPARC T5、SPARC M5、および SPARC M6 シリーズサーバーにも該当します。

回避方法: 新しい構成を SP に保存するときに、次の手順を実行します。

  1. primary ドメインのブートデバイスへのフル PCI パスを特定します。

    手順 4 の ldm set-var コマンドでこのパスを使用します。

  2. 現在設定されている boot-device プロパティーを primary ドメインから削除します。

    この手順は、boot-device プロパティーに値が設定されている場合のみ実行する必要があります。プロパティーに値が設定されていない場合は、boot-device プロパティーを削除しようとすると boot-device not found というメッセージが表示されます。

    primary# ldm rm-var boot-device primary
  3. 現在の構成を SP に保存します。

    primary# ldm add-spconfig config-name
  4. primary ドメインに boot-device プロパティーを明示的に設定します。

    primary# ldm set-var boot-device=value primary

    説明されているとおりに構成を SP に保存したあとで boot-device プロパティーを設定した場合は、復旧モードがトリガーされたときに、指定したブートデバイスがブートされます。

回復方法: 説明されているとおりに復旧モードがすでに失敗している場合は、次の手順を実行します。

  1. ブートデバイスを、最後に実行する構成で使用されるデバイスに明示的に設定します。

    primary# ldm set-var boot-device=value primary
  2. primary ドメインをリブートします。

    primary# reboot

    リブートにより復旧を続行できます。

仮想 SCSI HBA を含む MPxIO への ldm rm-io virtual-function コマンドの使用時にパニックが発生する

 

バグ ID 20046234: MPxIO が有効になっているときに、仮想 SCSI HBA とファイバチャネル SR-IOV デバイスがゲストドメイン内の同じ LUN を表示できる場合は、パニックが発生することがあります。このパニックは、ファイバチャネル SR-IOV カードがゲストドメインから削除されたあと、再度追加された場合に発生します。

回避方法: ファイバチャネル SR-IOV と仮想 SCSI HBA の両方で MPxIO が有効になった状態でゲストドメインを構成しないでください。

ldm add-spconfig 操作が完了していない場合にゲストドメイン eeprom のアップデートが失われる

 

バグ ID 19932842: 次のコマンドのいずれかが完了する前に eeprom または OBP コマンドを使用した場合、ゲストドメインから OBP 変数を設定しようとすると失敗することがあります。

  • ldm add-spconfig

  • ldm remove-spconfig

  • ldm set-spconfig

  • ldm bind

この問題は、これらのコマンドの完了に 15 秒を超える時間がかかる場合に発生する可能性があります。

# /usr/sbin/eeprom boot-file\=-k
promif_ldom_setprop: promif_ldom_setprop: ds response timeout
eeprom: OPROMSETOPT: Invalid argument
boot-file: invalid property

回復方法: ldm 操作の完了後に eeprom または OBP コマンドを再試行してください。

回避方法: 影響を受けるゲストドメインで eeprom または OBP コマンドを再試行してください。この問題は primary ドメインで ldm set-var コマンドを使用することで回避できる場合があります。

仮想ネットワークデバイスが 1000 を超えるゲストドメインをリブートするとパニックを起こす

 

バグ ID 19449221: 1 つのドメインは 999 未満の仮想ネットワークデバイス (vnet) で構成できます。

回避方法: ドメイン上の vnet の数を 999 に制限してください。

ルートドメインのファイバチャネル仮想機能のデバイスパスが正しくない

 

バグ ID 18001028: ルートドメインで、ファイバチャネル仮想機能の Oracle Solaris デバイスパスが正しくありません。

たとえば、パス名が pci@380/pci@1/pci@0/pci@6/SUNW,emlxs@0,2 であるべきところを、間違って pci@380/pci@1/pci@0/pci@6/fibre-channel@0,2 になっています。

ldm list-io -l 出力には、ファイバチャネル仮想機能の正しいデバイスパスが表示されます。

回避方法: ありません。

InfiniBand SR-IOV 削除操作で誤解を招くようなメッセージが表示される

 

バグ ID 16979993: InfiniBand デバイスで動的 SR-IOV 削除操作を使用しようとすると、紛らわしい不適切なエラーメッセージが表示されます。

動的 SR-IOV 削除操作は、InfiniBand デバイスではサポートされていません。

回避方法: 次のいずれかの手順を実行して、InfiniBand 仮想機能を削除します。

ルートドメインがリブートされたあと、回復性 I/O ドメインが PCI デバイス構成の変更をサポートするべきである

 

バグ ID 16691046: 仮想機能がルートドメインから割り当てられた場合、次のホットプラグの状況では、I/O ドメインが回復性の提供に失敗することがあります。

  • ルートドメインにルートコンプレックス (PCIe バス) を動的に追加したあと、仮想機能を作成し、それを I/O ドメインに割り当てます。

  • ルートコンプレックスを所有するルートドメインに SR-IOV カードをホット追加したあと、仮想機能を作成し、それを I/O ドメインに割り当てます。

  • いずれかの PCIe カードを (ホットプラグを使用して、またはルートドメインのダウン中に) 交換するか、またはルートドメインによって所有されているルートコンプレックス上の空きスロットに追加します。このルートドメインは、仮想機能をルートコンプレックスから I/O ドメインに提供します。

回避方法: 次のいずれかの手順を実行します。

  • ルートコンプレックスが仮想機能を I/O ドメインにすでに提供しているときに、そのルートコンプレックス上のいずれかの PCIe カードを (ホットプラグを使用して、またはルートドメインのダウン中に) 追加、取り外し、または交換する場合は、ルートドメインと I/O ドメインの両方をリブートする必要があります。

  • ルートコンプレックスが仮想機能をまだ I/O ドメインに割り当てていないときに、SR-IOV カードまたはほかのいずれかの PCIe カードをルートコンプレックスに追加する場合は、PCIe カードを追加するためにルートドメインを停止する必要があります。ルートドメインがリブートしたら、仮想機能をそのルートコンプレックスから I/O ドメインに割り当てることができます。

  • 新しい PCIe バスをルートドメインに追加したあと、仮想機能を作成してそのバスから I/O ドメインに割り当てる場合は、次のいずれかの手順を実行してから、ルートドメインをリブートします。

    • 遅延再構成中にバスを追加する

    • バスを動的に追加する

primary ドメインのリブート後にゲストドメインが移行状態になる

 

バグ ID 16659506: primary ドメインのリブート後にゲストドメインが移行状態 (t) になります。この問題は、システム上に多数の仮想機能が構成されている場合に発生します。

回避方法: この問題を回避するには、OBP のディスクブートコマンドを数回再試行して、ネットワークからブートしないようにします。

    各ドメインで次の手順を実行します。

  1. ドメインのコンソールにアクセスします。

    primary# telnet localhost 5000
  2. boot-device プロパティーを設定します。

    ok> setenv boot-device disk disk disk disk disk disk disk disk disk disk net

    boot-device プロパティーの値として指定する disk エントリの数は、システム上に構成されている仮想機能の数によって異なります。小規模なシステムでは、プロパティー値に含める disk インスタンスを少なくできる可能性があります。

  3. printenv を使用して boot-device プロパティーが正しく設定されていることを確認します。

    ok> printenv
  4. primary ドメインのコンソールに戻ります。

  5. システム上のドメインごとに、手順 1-4 を繰り返します。

  6. primary ドメインをリブートします。

    primary# shutdown -i6 -g0 -y
WARNING: ddi_intr_alloc: cannot fit into interrupt pool」が、I/O デバイスドライバの接続中に、供給された割り込み数が使い果たされたことを示している

 

バグ ID 16284767: Oracle Solaris コンソール上のこの警告は、I/O デバイスドライバの接続中に、供給された割り込み数が使い果たされたことを示しています。

WARNING: ddi_intr_alloc: cannot fit into interrupt pool

この制限は、SPARC M7 シリーズサーバーおよび SPARC T7 シリーズサーバーより前のサポートされる SPARC システムのみに適用されます。

ハードウェアが提供する割り込み数には限りがあるため、Oracle Solaris では各デバイスで使用できる数を制限しています。デフォルトの制限は一般的なシステム構成のニーズに合うように考案されていますが、特定のシステム構成ではこの制限に調整が必要になることがあります。

特に、システムが複数の論理ドメインにパーティション化されている場合や、任意のゲストドメインに割り当てられる I/O デバイスの数が多すぎる場合は、この制限に調整が必要になることがあります。Oracle VM Server for SPARC では、全割り込み数を小さいセットに分けて、ゲストドメインに提供します。1 つのゲストドメインに割り当てられる I/O デバイスの数があまりにも多い場合は、その供給量が少なすぎて、各デバイスにデフォルトの割り込み制限を提供できないことがあります。そのため、すべてのドライバを完全に接続する前にその供給量が使い果たされてしまいます。

ドライバの中には、その割り込み数を Oracle Solaris で自動的に調整できるようにするオプションのコールバックルーチンを提供するものもあります。このようなドライバにはデフォルトの制限が適用されません。

回避方法: ::irmpools および ::irmreqs MDB マクロを使用して、使用される割り込みを調べます。::irmpools マクロは、プールに分けられた割り込みの総供給量を表示します。::irmreqs マクロは、各プールにマップされているデバイスを表示します。デバイスごとに、::irmreqs は、オプションのコールバックルーチンによってデフォルトの制限が強制されるかどうか、各ドライバがリクエストした割り込みの数、および各ドライバに提供される割り込みの数を表示します。

これらのマクロでは、接続に失敗したドライバに関する情報は表示されません。ただし、表示される情報は、デフォルトの制限をどの程度まで調整できるかを予測するのに役立ちます。コールバックルーチンを提供せずに複数の割り込みを使用するデバイスは、デフォルトの制限を調整して、使用する割り込み数を少なくせざるをえない場合があります。そのようなデバイスで使用される量を下回ってデフォルトの制限を減らすと、ほかのデバイスで使用できるように割り込みが解放されます。

デフォルトの制限を調整するには、/etc/system ファイル内の ddi_msix_alloc_limit プロパティーを 1-8 の値に設定します。次に、その変更が反映されるようにシステムをリブートします。

パフォーマンスを最大にするには、開始時に大きな値を割り当て、システムが警告なしで正常にブートするまで、それらの値を少しずつ減らします。::irmpools および ::irmreqs マクロを使用して、接続されているすべてのドライバに対する調整の影響を評価します。

たとえば、ゲストドメインで Oracle Solaris OS のブート中に次の警告が出されるとします。

WARNING: emlxs3: interrupt pool too full.
WARNING: ddi_intr_alloc: cannot fit into interrupt pool

::irmpools および ::irmreqs マクロは次の情報を表示します。

# echo "::irmpools" | mdb -k
ADDR             OWNER   TYPE   SIZE  REQUESTED  RESERVED
00000400016be970 px#0    MSI/X  36    36         36

# echo "00000400016be970::irmreqs" | mdb -k
ADDR             OWNER   TYPE   CALLBACK NINTRS NREQ NAVAIL
00001000143acaa8 emlxs#0 MSI-X  No       32     8    8
00001000170199f8 emlxs#1 MSI-X  No       32     8    8
000010001400ca28 emlxs#2 MSI-X  No       32     8    8
0000100016151328 igb#3   MSI-X  No       10     3    3
0000100019549d30 igb#2   MSI-X  No       10     3    3
0000040000e0f878 igb#1   MSI-X  No       10     3    3
000010001955a5c8 igb#0   MSI-X  No       10     3    3

この例に示されるデフォルトの制限は 1 デバイスにつき 8 回の割り込みですが、これはシステムへの最後の emlxs3 デバイスの接続を受け入れるのに十分な割り込み数ではありません。emlxs のすべてのインスタンスが同じように動作すると考えれば、emlxs3 はおそらく 8 回の割り込みをリクエストしています。

36 回の割り込みの総プールサイズから、すべての igb デバイスで使用された 12 回の割り込みを引くことにより、24 回の割り込みを emlxs デバイスに使用できます。24 回の割り込みを 4 で割ると、1 デバイスにつき 6 回の割り込みによって、すべての emlxs デバイスが同じパフォーマンスで接続できることになります。そのため、次の調整が /etc/system ファイルに追加されます。

set ddi_msix_alloc_limit = 6

システムが警告なしで正常にブートすると、::irmpools および ::irmreqs マクロは次の更新された情報を表示します。

# echo "::irmpools" | mdb -k
ADDR             OWNER   TYPE   SIZE  REQUESTED  RESERVED
00000400018ca868 px#0    MSI/X  36    36         36
 
# echo "00000400018ca868::irmreqs" | mdb -k
ADDR             OWNER   TYPE   CALLBACK NINTRS NREQ NAVAIL
0000100016143218 emlxs#0 MSI-X  No       32     8    6
0000100014269920 emlxs#1 MSI-X  No       32     8    6
000010001540be30 emlxs#2 MSI-X  No       32     8    6
00001000140cbe10 emlxs#3 MSI-X  No       32     8    6
00001000141210c0 igb#3   MSI-X  No       10     3    3
0000100017549d38 igb#2   MSI-X  No       10     3    3
0000040001ceac40 igb#1   MSI-X  No       10     3    3
000010001acc3480 igb#0   MSI-X  No       10     3    3
SPARC T5-8 サーバー: 稼働時間データに、一部の ldm list コマンドの値が 0 と表示される

 

バグ ID 16068376: 約 128 個のドメインを含む SPARC T5-8 サーバーで、ldm list などの一部の ldm コマンドに、すべてのドメインの稼働時間として 0 秒が表示されることがあります。

回避方法: ドメインにログインし、uptime コマンドを使用してドメインの稼働時間を調べます。

メモリーの DR 追加が部分的に成功したときにエラーメッセージが表示されない

 

バグ ID 15812823: 空きメモリーが少ない状況では、サイズが原因で、必ずしもすべてのメモリーブロックがメモリーの DR 操作の一部として使用されないことがあります。ただし、このようなメモリーブロックは空きメモリー量に含まれます。こうした状況では、予想よりも少ない量のメモリーがドメインに追加される可能性があります。この状況が発生しても、エラーメッセージは表示されません。

回避方法: ありません。

ldm init-system コマンドで、物理的な I/O 変更が行われたドメイン構成が正しく復元されないことがある

 

バグ ID 15783031: ldm init-system コマンドを使用して、直接 I/O または SR-IOV 操作を使用したドメイン構成を復元すると、問題が発生することがあります。

    問題が発生するのは、復元される構成で次の操作が 1 つ以上実行された場合です。

  • primary ドメインによってまだ所有されているバスからスロットが取り外されました。

  • primary ドメインによって所有されている物理機能から仮想機能が作成されました。

  • 仮想機能が primary ドメインまたはほかのゲストドメイン、あるいはその両方に割り当てられました。

  • ルートコンプレックスが primary ドメインから削除され、ゲストドメインに割り当てられました。そのルートコンプレックスは、このあとの I/O 仮想化操作の基礎として使用されます。

    つまり、primary 以外のルートドメインを作成し、以前の操作をすべて実行しました。

システムが、以前のアクションが 1 つも行われていない状態のままであるようにするには、ldm init-system コマンドを使用して、物理的な I/O 変更が行われたドメインを復元する方法 (https://support.oracle.com/epmos/faces/DocumentDisplay?id=1575852.1)を参照してください。

ドメインに割り当てることのできる仮想機能の最大数の制限

 

バグ ID 15775637: I/O ドメインには、ルートコンプレックスあたりに使用できる割り込みリソースの数に関する制限があります。

SPARC T3 および SPARC T4 サーバーでは、この制限は約 63 MSI/X ベクトルです。各 igb 仮想機能は、3 つの割り込みを使用します。ixgbe 仮想機能は、2 つの割り込みを使用します。

あるドメインに多数の仮想機能を割り当てると、そのドメインの、これらのデバイスをサポートするためのシステムリソースが不足します。次のようなメッセージが表示されることがあります。

WARNING: ixgbevf32: interrupt pool too full.
WARNING: ddi_intr_alloc: cannot fit into interrupt pool
ゲストドメインのコンソールのバインド中に、そのコンソールへの接続が試みられると、入力がブロックされることがある

 

バグ ID 15771384: ドメインのゲストコンソールが、そのバインド前やバインド中にそのコンソールへの接続が繰り返し試みられた場合に休止することがあります。たとえば、ドメインがそのマシン上に移行されているときに、自動スクリプトを使用してそのコンソールをグラブする場合にこれが発生する可能性があります。

回避方法: コンソールの休止を解除するには、ドメインのコンソール端末集配信装置をホストするドメイン (通常は制御ドメイン) で次のコマンドを実行します。

primary# svcadm disable vntsd
primary# svcadm enable vntsd
PCIe から PCI へのブリッジを備えた PCIe カードの ldm remove-io は、拒否されるべきである

 

バグ ID 15761509: このサポートドキュメント (https://support.us.oracle.com/oip/faces/secure/km/DocumentDisplay.jspx?id=1325454.1)に記載された、直接 I/O (DIO) 機能をサポートする PCIe カードのみを使用してください。

回避方法: ldm add-io コマンドを使用して primary ドメインにカードをふたたび追加します。

ldm start コマンドの直後に ldm stop コマンドを発行すると、コマンドが失敗することがある

 

バグ ID 15759601: ldm start コマンドの直後に ldm stop コマンドを発行すると、ldm stop コマンドが次のエラーで失敗する可能性があります。

LDom domain-name stop notification failed

回避方法: ldm stop コマンドをもう一度発行します。

部分的なコアを持つ primary でコア全体の DR 移行が許可されない

 

バグ ID 15748348: primary ドメインが別のドメインと最小番号の物理コア (通常は 0) を共有している場合、primary ドメインでコア全体の制約を設定する試みが失敗します。

回避方法: 次の手順を実行します。

  1. ドメインで共有されている、最小番号のバインドされたコアを判定します。

    # ldm list -o cpu
  2. primary ドメイン以外のすべてのドメインで、最小番号コアのすべての CPU スレッドのバインドを解除します。

    結果として、最小番号コアの CPU スレッドは共有されず、primary ドメインに自由にバインドできるようになります。

  3. 次のいずれかを実行して、コア全体の制約を設定します。

    • CPU スレッドを primary ドメインにバインドし、ldm set-vcpu -c コマンドを使用してコア全体の制約を設定します。

    • ldm set-core コマンドを使用して、CPU スレッドのバインドとコア全体の制約の設定を一度に行います。

DRM および ldm list 出力に、ゲストドメイン内の実際の仮想 CPU の数とは異なる数が表示される

 

バグ ID 15701853: CPU の数が大幅に削減されたあとにロードされたドメインの DRM ポリシーの期限が切れると、Oracle VM Server for SPARC ログに No response メッセージが表示されることがあります。ldm list 出力には、psrinfo 出力に示されている数よりも多くの CPU リソースがドメインに割り当てられていることが示されています。

回避方法: ldm set-vcpu コマンドを使用して、ドメイン上の CPU の数を psrinfo 出力に示されている数にリセットします。

SPARC T3-1 サーバー: 複数の直接 I/O パス経由でアクセス可能なディスクの問題

 

バグ ID 15668368: SPARC T3-1 サーバーには、デュアルポートディスクをインストールできます。このディスクには、2 つの異なる直接 I/O デバイスからアクセスできます。この 2 つの直接 I/O デバイスをそれぞれ異なるドメインに割り当てると、ディスクが両方のドメインで使用されることになり、ディスクの実際の使用状態によっては他方のドメインに影響を及ぼすことがあります。

回避方法: 同じディスクセットにアクセスする複数の直接 I/O デバイスを、それぞれ異なる I/O ドメインに割り当てないでください。SPARC T3-1 サーバーにデュアルポートディスクがあるかどうかを調べるには、次のコマンドを SP で実行します。

-> show /SYS/SASBP

出力の fru_description の値が次のとおりならば、対応するシステムにデュアルポートディスクがあります。

fru_description = BD,SAS2,16DSK,LOUISE

システムにデュアルディスクが存在している場合は、次に示す直接 I/O デバイスが両方とも同じドメインに割り当てられていることを確認します。

pci@400/pci@1/pci@0/pci@4  /SYS/MB/SASHBA0
pci@400/pci@2/pci@0/pci@4  /SYS/MB/SASHBA1
マスター - スレーブ関係にあるドメインで ldm stop -a コマンドを実行すると、スレーブに stopping フラグが設定されたままになる

 

バグ ID 15664666: リセット依存関係が作成されているときに、ldm stop -a コマンドを実行すると、リセット依存関係にあるドメインが単に停止するのではなく、再起動されることがあります。

回避方法: まず、ldm stop コマンドをマスタードメインに発行します。次に、ldm stop コマンドをスレーブドメインに発行します。スレーブドメインの初回の停止に失敗した場合は、ldm stop -f コマンドをスレーブドメインに対して実行します。

ドメインからすべての暗号化装置を動的に削除すると、SSH が終了する

 

バグ ID 15600969: 動作中のドメインからすべてのハードウェア暗号化装置を動的に削除すると、暗号化フレームワークがソフトウェア暗号化プロバイダへのシームレスな切り替えに失敗し、すべての ssh 接続が強制終了します。

この問題は、UltraSPARC T2、UltraSPARC T2 Plus、および SPARC T3 サーバーのみに該当します。

回復方法: ドメインからすべての暗号化装置を削除したあと、ssh 接続を再確立します。

回避方法: サーバー側の /etc/ssh/sshd_config ファイルに UseOpenSSLEngine=no を設定し、svcadm restart ssh コマンドを実行します。

ssh 接続にはハードウェア暗号化装置が使用されなくなるので、パフォーマンスの向上というメリットはなくなりますが、暗号化装置が削除されても ssh 接続は切断されません。

いくつかのドメインがブート中の場合、ldm コマンドの応答が遅くなる

 

バグ ID 15572184: いくつかのドメインがブート中だと ldm コマンドの応答が遅くなることがあります。この段階で ldm コマンドを実行すると、コマンドがハングアップしているように見える可能性があります。ldm コマンドは、期待されるタスクを実行したあとでリターンします。コマンドがリターンしたら、システムは通常どおり ldm コマンドに応答するはずです。

回避方法: 多数のドメインを同時にブートしないようにします。ただし、いくつかのドメインを同時にブートする必要がある場合、システムが通常の状態に戻るまで新しい ldm コマンドを実行しないようにします。たとえば、Sun SPARC Enterprise T5140 および T5240 サーバーでは約 2 分間、Sun SPARC Enterprise T5440 サーバーまたは Sun Netra T5440 サーバーでは約 4 分間待機します。

マシンがネットワーク接続されていない場合に NIS クライアントが実行されていると、Logical Domains Manager が起動しない

 

バグ ID 15518409: マシンにネットワークが構成されていない場合にネットワーク情報サービス (Network Information Service、NIS) クライアントが実行されていると、Logical Domains Manager が起動しません。

回避方法: ネットワークに接続されていないマシン上の NIS クライアントを無効にします。

# svcadm disable nis/client
共通コンソールグループ内で複数ドメインを同時にネットインストールすると失敗する

 

バグ ID 15453968: 共通のコンソールグループを持つシステムで、複数のゲストドメインのネットインストールを同時に実行すると失敗します。

回避方法: それぞれ固有のコンソールグループを持つゲストドメインでのみネットインストールを実行してください。この障害は、ネットインストールを行う複数のドメイン間で共有される、共通のコンソールグループを使用するドメインでのみ発生します。

Logical Domains 実行中にセキュリティーキーを設定できない

 

バグ ID 15370442: Logical Domains 環境では、広域ネットワーク (WAN) ブートキーの設定または削除を Oracle Solaris OS 内から、ickey(1M) コマンドを使用して行うことはサポートされていません。ickey 操作はすべて失敗し、次のようなエラーが表示されます。

ickey: setkey: ioctl: I/O error

また、制御ドメイン以外の論理ドメインで OpenBoot ファームウェアを使用して設定された WAN ブートキーは、ドメインをリブートすると記憶されていません。これらのドメインでは、OpenBoot ファームウェアで設定したキーは 1 回の使用にのみ有効です。

ldm stop-domain コマンドの動作がわかりにくいことがある

 

バグ ID 15368170: ldm stop-domain コマンドの動作がわかりにくい場合があります。

# ldm stop-domain -f domain-name

ドメインにカーネルモジュールデバッガ kmdb(1) のプロンプトが表示されている場合、ldm stop-domain コマンドが失敗し、次のエラーメッセージが表示されます。

LDom <domain-name> stop notification failed

ドキュメントに関する情報

このセクションでは、発見が遅れたために Oracle VM Server for SPARC 3.4 リリースでは解決できなかったドキュメントの問題やエラーを示します。

ldm set-domain コマンドを使用して boot-policy プロパティー値を変更するときに、アクティブなドメインをリブートする必要がある

ldm(1M) のマニュアルページでは、boot-policy プロパティー値を変更するために ldm set-domain コマンドを使用したあとでアクティブなドメインをリブートする必要があることについて記載されていません。

boot-policy プロパティーの説明は、次の段落の追加により更新されました。

boot-policy 値を変更するときにドメインがアクティブな場合は、ドメインをリブートして変更を有効にする必要があります。

また、「ドメインのオプションの設定」セクションの最初の段落では、boot-policy プロパティー名について記載しています。

set-domain サブコマンドでは、各ドメインの boot-policymac-addrhostidfailure-policyextended-mapin-spacemaster、および max-cores プロパティーのみを変更できます。このコマンドをリソースのプロパティーを更新するために使用することはできません。

ldmd (1M) のマニュアルページに誤った SMF プロパティー名が示される

ldmd(1M) のマニュアルページに、誤った SMF プロパティー名である ldmd/fj-ppar-dr-policy が記載されています。正しいプロパティー名は ldmd/fj_ppar_dr_policy です。