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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Content: Desktopの使用
12c (12.2.1)
E70073-01
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2 コンテンツ・サーバー接続に関する作業

この項の項目は次のとおりです。

2.1 コンテンツ・サーバー接続について

コンテンツ管理機能をデスクトップ操作に統合するには、サーバーとの接続を確立してサーバー上のファイルにアクセスできるようにする必要があります。サーバー接続は統合されている任意のアプリケーション(Windowsエクスプローラ、Microsoft Word、Microsoft PowerPoint、Microsoft Excel、Microsoft OutlookまたはLotus Notes)で定義できます。サーバー接続を定義する必要があるのは1回のみです。作成された新しいサーバー接続は、コンテンツ・サーバーとの対話に使用するコンピュータ上のすべてのサポート・アプリケーションで使用できます。サーバー接続を定義すると、現在のユーザーのサーバー権限に基づいて、該当サーバーでの作業を開始できます。

サーバー接続の追加や削除、またはサーバー接続の表示名の変更は、自身のコンピュータにのみ影響します。サーバー設定はユーザー自身のコンピュータに保存され、他のユーザーには影響しません。また、Desktopクライアント・ソフトウェアをコンピュータからアンインストールして再インストールした場合(新バージョンにアップグレードするためなど)、以前の構成済サーバー接続はソフトウェアの再インストール後もすべて継続して使用できます。

注意:

システム管理者が、ユーザーのすべてのコンテンツ・サーバー接続を設定することもできます。

コンテンツ・サーバーのタイプ

Desktopクライアントは、次のタイプのサーバーに接続できます。

  • WebCenter Content Server: Oracle WebCenter Contentサーバー・インスタンスです。これらのサーバーでは、ファイルをサーバーから直接開く(チェックアウト)、ファイルをサーバーに保存する(チェックイン)、ファイルをバージョニングする、サーバー上のファイルを検索する、サーバー上のMicrosoft Wordドキュメントを比較するなど、広範囲にわたるコンテンツ管理統合が実現されています。

    Oracle WebCenter: Desktopは、WebCenter Content 11gR1 (11.1.1. 8.0)で提供される新しいWebCenter Contentユーザー・インタフェースと、すべてのWebCenter Content 11gリリースで提供されるネイティブ11gユーザー・インタフェースの両方と連携して動作できます。

    このサーバー・タイプは、Desktopの以前のリリースでは「UCMコンテンツ・サーバー」と呼ばれていました。

  • Content DBサーバー: Oracle Content Database (Oracle Content DB)サーバーです。これらのサーバーは、コンテンツ管理統合を部分的に実現しています。ファイルをサーバーから直接開いたり、ファイルをサーバーに保存することはできますが、Desktopクライアント・ソフトウェアを使用してサーバー上のファイルを検索することはできません。

  • WebDAVサーバー: HTTPプロトコルに対する標準Web Distributed Authoring And Versioning (WebDAV)拡張をサポートする、Oracle WebCenter ContentサーバーまたはOracle Content Databaseサーバー以外のサーバーです。(WebDAV DeltaV拡張はサポートされません。)これらのサーバーは、コンテンツ管理統合を部分的に実現しています。ファイルをサーバーから直接開いたり、ファイルをサーバーに保存することはできますが、Desktopクライアント・ソフトウェアを使用してサーバー上のファイルを検索することはできません。

サーバー接続を作成するときにコンテンツ・サーバーのタイプを選択します。

サーバー・タイプのアイコン

サーバーのタイプごとにアイコンが対応するアイコンがあり、WindowsエクスプローラまたはMicrosoft Outlookのフォルダで各サーバーを視覚的に区別できます。

サーバー・アイコン サーバー・タイプ
UCM Serverのアイコン

WebCenter Contentサーバー・インスタンス

Content DBサーバー

Oracle Content Database (Oracle Content DB)サーバー

WebDAVサーバーのアイコン

その他のWebDAVサーバー

2.2 コンテンツ・サーバー接続の追加と管理

コンテンツ・サーバー接続を追加する前に必要な情報

開始する前に、接続先のサーバーに関する次の情報を取得する必要があります。
  • サーバー・タイプ: WebCenter Contentサーバー、Content DBサーバーまたはWebDAVサーバー。

  • WebDAVサーバーのURL。この情報は、WebDAVサーバーが提供するリソースにアクセスするために必要です。

  • コンテンツ・サーバーのCGI URL。これはOracle WebCenter Contentサーバーの場合のみです。

  • Oracle WebCenter Contentユーザー・インタフェースのリソースを提供するサーバーのURL (このインタフェースを使用する場合)。このインタフェースはOracle WebCenter Contentサーバー11gリリース1 (11.1.1.8.0)以上で使用できます。

  • コンテンツ・サーバーへのアクセスの制御に使用するシングル・サインオン(SSO)サーバーのURL (サーバー接続でシングル・サインオンを使用する場合)。Oracle WebCenter Contentサーバーでは、シングル・サインオンは使用できません。

    このような情報を取得していない場合は、システム管理者に連絡してください。

Windowsエクスプローラを使用するコンテンツ・サーバー接続の追加

サーバー接続をフォルダ・ツリーに追加すると、そのサーバーに接続して、そこにあるコンテンツを操作できます。

Windowsエクスプローラのナビゲーション・ペインで「WebCenter Content Server」フォルダを選択してから、「ファイル」メニュー、「サーバーの追加...」の順に選択します。

「サーバー名」テキスト・ボックスで、新しいサーバー接続の名前を入力します。この名前はフォルダ・ツリーに表示されます。別のサーバーですでに使用されていない場合は、任意の名前を使用できます。

「WebDAVサーバーのURL」の下のテキスト・ボックスで、WebDAVサーバーのURLを入力します。URLは、サーバー名に指定した名前を使用して自動的に挿入されます。特定のサーバーに適合するように、この情報を変更することが必要な場合もあります。定義した各コンテンツ・サーバー接続には、それぞれ固有のWebDAV URLが必要です。同一のWebDAV URLを使用してコンピュータに2つのサーバー接続を確保することはできません。

「CGI URL」の下のテキスト・ボックスで、コンテンツ・サーバーのCGI URLを入力します。URLは、サーバー名に指定した名前を使用して自動的に挿入されます。特定のサーバーに適合するように、この情報を変更することが必要な場合もあります。

WebCenter Contentユーザー・インタフェースを使用する場合は、「ユーザー・インタフェースURL」の下のテキスト・ボックスに、このユーザー・インタフェースのリソースを提供するサーバーのURLを入力する必要があります。

サーバー接続にシングル・サインオン(SSO)を使用する場合は、「シングル・サインオンを使用」チェック・ボックスを選択し、コンテンツ・サーバーへのアクセスの制御に使用するシングル・サインオン(SSO)サーバーのURLを指定します。

「オプション」をクリックして、Oracle WebCenter Content Serverインスタンスの「サーバー・オプション」ダイアログ・ボックスを開きます。このダイアログ・ボックスでは、サーバーの認証方式と新規のチェックイン用に値を保持する必要のあるメタデータ・フィールドを設定できます。完了したら、「OK」をクリックします。

サーバー接続を追加するには、「サーバーの追加」ダイアログ・ボックスで「OK」をクリックします。

新しいサーバー接続がフォルダ・ツリー(WebCenter Contentサーバーの下)に追加され、その他のすべての統合アプリケーションで使用可能になります。

統合したアプリケーションを使用するコンテンツ・サーバー接続の追加

Microsoft Office、Microsoft OutlookおよびLotus Notesを使用してコンテンツ・サーバー接続を追加できます。まず「サーバーの追加」ダイアログを開いてから、前述のWindowsエクスプローラを使用する接続の追加と同じ手順を続けます。

統合したアプリケーションから「サーバーの追加」ダイアログを開くその他の方法を次に示します。

  • Microsoft Word、ExcelおよびPowerpointでは、WebCenter Contentメニューまたはリボンを開き、「サーバー・リストの編集」「新規」を順に選択します。(「サーバー・リストの編集」オプションは「オプション」ドロップダウン・リストに表示されることがあります。)

  • Microsoft Outlookでは、フォルダ・ペインで「WebCenter Content Server」フォルダを選択し、マウスのカーソルをコンテンツ・ペインの未使用領域(アイテムがリストされていない領域)に移動して右クリックし、「サーバーの追加...」を選択します。

  • Lotus Notesでは、「アクション」メニューを開き、「電子メール統合設定...」「サーバー・リストの編集」「新規...」を選択します。

  • Windowsエクスプローラでは、ナビゲーション・ペインで「WebCenter Content Server」フォルダを右クリックし、「サーバーの追加...」を選択します。

  • Windowsエクスプローラでは、コンテンツ・ペインの未使用領域(アイテムがリストされていない領域)で右クリックし、「サーバーの追加...」を選択します。

コンテンツ・サーバーWebインタフェースからの接続の追加

WebCenter Contentユーザー・インタフェース(有効な場合)から直接、Oracle WebCenter Contentサーバー11gR1 (11.1.1.8.0)以上に接続を追加することもできます。

まずWebブラウザを開き、WebCenter Contentユーザー・インタフェースにログインします。使用するURLが不明な場合は、システム管理者に問い合せてください。

ユーザー・メニューを開き、「サーバーをDesktop Integrationに追加」を選択します。

サーバー名を入力し、「サーバーの追加」をクリックします。

サーバー接続は正しいWebDAV、CGIおよびユーザー・インタフェースのURLを使用してWebCenter Contentサーバーのフォルダ・ツリー内に自動的に作成され、デスクトップ・アプリケーションからサーバーと対話できます。

サーバー接続の名前の変更

Windowsエクスプローラでは、サーバー上のコンテンツ・アイテムが現在ローカル・キャッシュにない場合にサーバー接続の名前を変更できます。名前を変更した場合、その名前はWebCenter Contentサーバーのフォルダ・ツリーで自動的に更新されます。

コンテンツ・サーバー名は「サーバー・プロパティ」ダイアログで変更します。フォルダ・ツリーで名前を右クリックし、「プロパティ」を選択してから、新しい名前を「名前」ボックスに入力します。

既存のコンテンツ・サーバー接続のURLの表示

注意:

既存のサーバー接続のURLを編集することはできません。サーバーURLを変更する必要がある場合は、サーバー接続を削除し、新しいURLを使用して再作成する必要があります。

Windowsエクスプローラで「サーバー・プロパティ」ダイアログを開いて「WebDAVサーバーのURL」を確認できます。コンテンツ・サーバー名を右クリックして、「プロパティ」を選択します。

その他のURL (ある場合)を表示するには、Microsoft Officeアプリケーションで「サーバー・リストの編集」ダイアログを開く必要があります。「WebCenter Content」メニューまたはリボンを開き、「サーバー・リストの編集...」を選択します。(「サーバー・リストの編集」オプションは「オプション」ドロップダウン・リストに表示されることがあります。)接続プロパティを表示するサーバーを選択し、「表示...」を選択します。サーバー接続に使用されるすべてのURLがこのダイアログ・ボックスに表示されます。

コンテンツ・サーバー接続の削除

フォルダ・ツリーからサーバー接続を削除すると、デスクトップ・アプリケーションからそのサーバー上のコンテンツに対する作業を行うことができなくなります。

WindowsエクスプローラまたはMicrosoft Officeアプリケーションでサーバー接続を削除できます。

Windowsエクスプローラでサーバー接続を削除するには、フォルダ・ペインでサーバー名を選択し、右クリックして「削除」を選択します。または、キーボードで[Del]を押します。

Microsoft Officeアプリケーションでサーバー接続を削除するには、「WebCenter Content」メニューまたはリボンを開き、「サーバー・リストの編集...」を選択します。(「サーバー・リストの編集」オプションは「オプション」ドロップダウン・リストに表示されることがあります。)削除するサーバー接続を選択し、「削除」を選択します。その後、「はい」をクリックして確認します。

サーバーがWebCenter Contentサーバーのフォルダ・ツリーから自動的に削除され、使用コンピュータ上のすべての統合アプリケーションで使用できなくなります。削除されるのはサーバー接続のみで、コンテンツ・ファイルがサーバーから実際に削除されることはありません。

フォームベースのチェックインに使用するメタデータの保存の設定

各サーバー接続について、コンテンツ・チェックイン・フォームを使用してコンテンツ・アイテムをチェックインするたびに保存されるメタデータを設定できます。これにより、チェックインするたびに、前回のチェックイン時に使用したメタデータ値が、保存対象として構成されたメタデータ・フィールドに自動入力されます(該当値が使用可能であると想定)。メタデータ・フィールドに新しい値を入力すると、新しい値がそのファイルで使用されます(また、次回のフォームベースのチェックインに備えて保存されます)。

サーバーに保存するメタデータ・フィールドは、そのサーバーへの接続の初回作成時に設定できます(前述)。この設定は、後で変更することもできます。

Microsoft OfficeアプリケーションやMicrosoft Outlookを使用して設定を変更できます。設定はWindowsエクスプローラでは変更できません。

Microsoft Word、PowerPointおよびExcelで設定を変更するには、「WebCenter Content」メニューまたはリボンを開き、「サーバー・リストの編集...」を選択します。(「サーバー・リストの編集」オプションは「オプション」ドロップダウン・リストに表示されることがあります。)

Microsoft Outlookで設定を変更するには、「WebCenter Content」メニューまたはリボンを開き、「電子メール統合設定」「サーバー・リストの編集」ボタンを順にクリックします。

「サーバー・リストの編集」ダイアログで、保存するメタデータの設定対象サーバーを選択し、「表示...」をクリックします。

「サーバーの編集」ダイアログで「オプション」をクリックします。「サーバー・オプション」ダイアログで、「メタデータ・フィールドの保存」タブを開き、次回のチェックインまで値を保存する必要のあるメタデータ・フィールドを左側の列(「使用可能なメタデータ・フィールド」)から右側の列(「選択したメタデータ・フィールド」)に移動します。

すべてのダイアログを閉じると、すぐに設定が有効になります。

認証方法の設定

サーバー接続ごとに、サーバーへのログオン時に使用される認証方式を設定できます。認証方式はコンテンツ・サーバー管理者が設定し、一般的には、明示的な指示がないかぎり、クライアント・コンピュータのデフォルトを変更する必要はありません。

サーバーの認証方式は、そのサーバーへの接続の初回作成時に設定できます(前述)。この設定は、後で変更することもできます。

Microsoft OfficeアプリケーションやMicrosoft Outlookを使用して認証方式を設定できます。設定はWindowsエクスプローラでは変更できません。

Microsoft Word、PowerPointおよびExcelで認証方式を設定するには、「WebCenter Content」メニューまたはリボンを開き、「サーバー・リストの編集...」を選択します。(「サーバー・リストの編集」オプションは「オプション」ドロップダウン・リストに表示されることがあります。)

Microsoft Outlookで認証方式を設定するには、「WebCenter Content」メニューまたはリボンを開き、「電子メール統合設定」「サーバー・リストの編集」ボタンを順にクリックします。

「サーバー・リストの編集」ダイアログで、保存するメタデータの設定対象サーバーを選択し、「表示...」をクリックします。

「サーバーの編集」ダイアログで「オプション」をクリックします。「サーバー・オプション」ダイアログで、「認証」タブを開き、使用する認証方式を選択します。使用する認証方式が不明な場合は、コンテンツ・サーバー管理者に問い合せてください。

すべてのダイアログを閉じると、すぐに設定が有効になります

2.3 コンテンツ・サーバーへの接続

サポートされているデスクトップ・アプリケーションのいずれかからコンテンツ・サーバーにアクセスするには、そのサーバーに対する接続を確立する必要があります。このためには、フォルダ・ディレクトリでコンテンツ・サーバーを選択します(Windowsエクスプローラ、Microsoft OfficeまたはMicrosoft Outlook)。選択すると、通常、ログイン資格証明(ユーザー名とパスワード)の入力を求められます。この情報を入力すると、コンテンツ・サーバー上のファイルを表示および操作できるようになります。

一般的には、コンテンツ・サーバーで使用される認証スキームに応じて、ログインWebフォームやログイン・ダイアログ・ボックスが表示されます。いずれの場合でも、割り当てられているユーザー名とパスワードを入力して、サーバー上のファイルにアクセスします。

アクティビティが一定期間ない場合は、コンテンツ・サーバーから自動的にログオフされることがあります。

2.4 コンテンツ・サーバーからのログオフ

コンテンツ・サーバーでの作業が終了した後、サーバー接続を切断(ログオフ)できます。コンテンツ・サーバーからログオフするには、WebCenter Contentサーバーのフォルダ・ツリー内で対象のサーバーを右クリックして、コンテキスト・メニューから「ログオフ」を選択します。ログオフすると、再度ログオンするまでは、サーバー上のコンテンツにアクセスできなくなります。

アクティビティが一定期間ない場合は、コンテンツ・サーバーから自動的にログオフされることがあります。

2.5 コンテンツ・サーバーのオフラインでの使用

コンテンツ・サーバーをオフライン・モードで使用できます。このモードでは、サーバー上のファイルに直接アクセスすることはできませんが、現在ローカル・キャッシュ内にあるサーバーのファイルを使用できます。

オフライン・モードでコンテンツ・サーバーに対する作業を行うには、フォルダ・ツリーまたはコンテンツ・ペインで目的のサーバーを右クリックし、コンテキスト・メニューで「オフライン作業」を選択します。これにより、サーバー・アイコンが、オフライン・インジケータ(図2-1)が含まれるアイコンに変わります。また、サーバーのコンテキスト・メニューの「オフライン作業」オプションの横にチェック・マークが付きます。オフライン状態を取り消すには、コンテキスト・メニューで再度「オフライン作業」オプションを選択します。

図2-1 オフラインのOracle WebCenter Content Server

オフライン・アイコン

サーバーがオフラインになると「オフライン・ファイル」フォルダが表示されるため、オフラインで使用できるようにしたサーバー上のすべてのファイルに簡単にアクセスできます。

関連項目

サーバーのオフライン操作

コンテンツ・ファイルのローカル・キャッシュ