問題のサマリー: ゾーン内で IPv6 または ACFS が構成されている場合は、clzonecluster apply コマンドが、システムの構成変更を行うことなくエラーで失敗する可能性があります。この問題は、zonecfg –z zc info –r コマンドがそのゾーンのライブ構成の一覧表示に失敗するために発生します。
回避方法: ゾーン内で IPv6 または ACFS が構成されている場合は、clzonecluster apply コマンドを使用する代わりにゾーンクラスタをリブートして、ゾーンクラスタを再構成します。
問題のサマリー: データセットに設定された割り当てを超過した場合、ファイルを削除できません。
回避方法: この問題には、回避策がいくつかあります。割り当てを一時的に削除してからファイルを削除することもできますし、1 つ以上のファイルを切り捨てることで、ファイルシステムの合計使用量を割り当て未満に低下させることもできます。
1 つのオプションは、zpool をエクスポートし、それをローカル ZFS ファイルシステムとしてインポートし直すことです。ファイルを削除します。zpool をグローバルマウントでインポートし直します。
もう 1 つのオプションは、ファイルを切り捨てることです。たとえば、file1 が大きなファイルであり、これが原因でファイルシステムが割り当てを超過している状況で、file1 を削除する必要がある場合、このファイルに null 出力をリダイレクトしてファイルを切り捨てることができます。
schost$ ls -l file1 -rw------- 1 user1 group1 10485760 Oct 21 17:47 file1 schost$ > file1 schost$ ls -l file1 -rw------- 1 user1 group1 0 Oct 21 17:47 file1 schost$ rm file1
問題のサマリー: この問題は、内部にクラスタパッケージが含まれていないソースから作成された Oracle Solaris 統合アーカイブからゾーンクラスタをインストールしたときに発生する可能性があります。
回避方法: ゾーンクラスタ内にクラスタパッケージを手動でインストールします。
問題のサマリー: IPv6 インタフェースは、デフォルトではインターコネクトのアダプタ上で plumb されません。この IPv6 の plumb は、IPv6 スケーラブルサービスのパケットを転送するために必要です。
回避方法: まず、IPv6 を実行できるようにすべてのクラスタノードを準備する必要があります。この準備には、ネットワークインタフェース、サーバー/クライアントアプリケーションソフトウェア、ネームサービス、およびルーティングインフラストラクチャーの正しい構成が含まれます。それを行わないと、ネットワークアプリケーションの予期しないエラーが発生することがあります。クラスタ上で IPv6 スケーラブルサービスを有効にする前に、IPv6 に関する Oracle Solaris のドキュメントを参照してください。
IPv6 スケーラブルサービスのサポートを有効にするには:
すべてのノード上で、/etc/system に次の行を追加します。
set cl_comm:ifk_disable_v6=0
IPv6 の plumb を有効にします。
リブートが許可される場合は、すべてのクラスタノードをリブートします。停止時間を最小限に抑えるには、1 回につき 1 つのノードをリブートします。
リブートが許可されない場合は、次のユーティリティーを実行して、インターコネクトのアダプタ上で IPv6 の plumb を有効にします。
# /usr/cluster/lib/sc/config_ipv6
このユーティリティーは、リンクローカルアドレスを持つクラスタインターコネクトのすべてのアダプタ上で IPv6 インタフェースを有効にします。これにより、IPv6 スケーラブルサービスのパケットのインターコネクト経由の正しい転送が可能になります。
問題のサマリー: 排他的 IP ゾーンクラスタからゾーンクラスタノードが削除されると、その排他的 IP ゾーンクラスタをホストするグローバルクラスタノードでパニックが発生します。この問題は、InfiniBand インターコネクトを使用するグローバルクラスタのみで発生します。
回避方法: ゾーンクラスタノードを削除する前に、排他的 IP ゾーンクラスタを停止します。