Oracle Enterprise Pack for Eclipse Oracle Mobile Application Framework (OEPE Edition)でのモバイル・アプリケーションの開発 リリース2.3.0 E77213-01 |
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この章では、MAFアプリケーション・エディタとMAF機能エディタを使用してモバイル・アプリケーションのSpringboardおよびナビゲーション・バーの表示動作を定義し、アプリケーション機能を埋め込むことでコンテンツを指定する方法について説明します。
この章の内容は次のとおりです。
MAFアプリケーションのエンド・ユーザーに表示される表示情報を構成するには、maf-application.xml
ファイルを編集するための宣言的なインタフェースを提供する、MAFアプリケーション・エディタで値を設定します。アプリケーションに関して入力する情報の種類には、表示名、アプリケーションの説明、アプリケーションのバージョン番号などがあります。MAFアプリケーションに含めたり、他のMAFアプリケーションで使用するために配布したりする個々のアプリケーション機能には、同じような情報を入力できます。また、MAFアプリケーションのナビゲーション・バーやSpringboardへのレンダリング時にアプリケーション機能によって表示されるアイコンを指定することもできます。
図3-1は、MAFアプリケーション・エディタを示したもので、ここでMAFアプリケーションの表示名およびアプリケーションIDを設定します。
始める前に:
MAFアプリケーション・エディタ(図3-1に示すように「プロジェクト・エクスプローラ」パネル内のアセンブリ・プロジェクトのMAFノードにあります)をダブルクリックして、MAFアプリケーション・エディタを開きます。
モバイル・アプリケーションの基本情報を設定するには:
「アウトライン」でアプリケーションの名前を選択して、「アプリケーション」ページを選択します。
注意: エディタでは、デフォルトで「アプリケーション」ページが開きます。 |
図3-2は、「アプリケーション」ページの基本情報を定義する部分を示しています。
「名前」フィールドに、アプリケーションの表示名を入力します。この属性はローカライズ可能です。詳細は、第6.1項「MAFアプリケーションのローカライズの概要」を参照してください。
注意: MAFでは、このフィールドに入力した値をiOSアーカイブ(.ipa または.app )ファイルの名前として使用します。このファイルは、iOSデバイスまたはシミュレータにアプリケーションをデプロイすると作成されます。詳細は、第27.4.1項「iOSデプロイメント構成の作成方法」を参照してください。 |
デフォルト値を使用するか、または「ID」フィールドに一意のIDを入力します。
名前の競合を避けるため、AndroidとiOSでは、リバースパッケージ名が使用されます(例: com.company.application)。OEPEによって、アプリケーション名の前には、com.companyがリバース・パッケージとして付加されますが、この値は、一意であり、iOSとAndroidの両方のデバイスのIDガイドラインを順守しているかぎり、別の値で上書きできます。iOSアプリケーションについては、『iOS Team Administration Guide』 (http://developer.apple.com/library/ios
のiOS Developer Libraryで入手可能)の「Creating and Configuring App IDs」を参照してください。Androidについては、Android開発者のWebサイト(http://developer.android.com/guide/topics/manifest/manifest-intro.html
)で入手可能な「The AndroidManifest.xml File」を参照してください。第27.3.1項「Androidデプロイメント構成の作成方法」および第27.4.1項「iOSデプロイメント構成の作成方法」で説明するデプロイメント・プロファイル内でこのIDを上書きできます。
注意: Androidデバイスまたはエミュレータにアプリケーションが正しくデプロイされるようにするには、IDの先頭を数字やピリオドではなく、文字にする必要があります。たとえば、IDが925090のように(com.company.925090)完全に数値で構成されている場合、アプリケーションはデプロイできません。hello925090などの文字で始まるIDであれば(com.company.hello925090)、デプロイメントは正常に実行できます。 |
「説明」フィールドに、アプリケーションの目的を説明した、短いけれども詳細な要約を入力します。
「バージョン」フィールドに、バージョンを入力します。
「ベンダー」フィールドに、このアプリケーションを最初に作成したベンダーの名前を入力します。
「ライフサイクル・イベント・リスナー」フィールドで、MAFアプリケーションのライフサイクル・イベントに応じて実行されるコードが記述されたクラスを入力します。新規作成したMAFアプリケーションには、デフォルトでapplication.LifeCycleListenerImpl
が指定されます。
詳細は、第10章「MAFアプリケーションでのライフサイクル・リスナーの使用方法」を参照してください。
デフォルトのアプリケーション・リスナー・クラスは、application.LifeCycleListenerImpl
です。MAFでは、デフォルトではこのクラスは登録されません。このクラスはJVMを起動するため、各モバイル・アプリケーションには適さない可能性があるからです。かわりに、「クラスの選択」ダイアログ(図3-2を参照)を使用して、手動でこのクラスを登録する必要があります。このダイアログを閉じると、OEPEにより、<adfmf:application>
要素がlistener-class
属性によって更新されます(listener-class属性を追加する次の例を参照)。
注意: アプリケーション・ライフサイクル・リスナーは引き続き、アプリケーション・コントローラ・プロジェクト(デフォルトの場所)内に存在している必要があります。 |
<adfmf:application xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance" xmlns:adfmf="http://xmlns.oracle.com/adf/mf" name="OracleMobileApplication" id="com.company.OracleMobileApplication" appControllerFolder="ApplicationController" listener-class="application.LifeCycleListenerImpl" version="1.1" vendor="Oracle"> <adfmf:description>This is a mobile application</adfmf:description> <adfmf:featureReference id="feature1"/> </adfmf:application>
詳細は、第10.1項「MAFアプリケーションのライフサイクル・リスナーの概要」を参照してください。
MAFによってHTMLページが用意され、MAFアプリケーションがiOSデバイスで起動する際に起動画面としてエンド・ユーザーに表示されます。
このHTMLページは、MAFアプリケーションが実行するiOSデバイス上でレスポンシブにレンダリングされるように設計されています。つまり、このページは、用意されている画面を使用して、著作権情報やロゴをデバイスに適したサイズで表示します。
かわりの起動画面を定義する場合はカスタムHTMLページを作成できます。これは、MAFアプリケーション・エディタの「ナビゲーション」タブの「起動画面」セクションから行います。作成したHTMLページは、MAFアプリケーションのapplication project
/ViewContent
ディレクトリに保存されます。起動画面として使用するHTMLページを作成した場合、次のXMLエントリがmaf-application.xml
ファイルのソースに表示されます。
... <adfmf:configuration> <adfmf:launchScreen url="custom-launch-screen.html"/> </adfmf:configuration> ...
URL属性では、application project
/ViewContent
ディレクトリに対して相対的にパスを定義し、アプリケーションではこのパスを使用して、起動画面として作成したHTMLページを検索します。
iOSデバイス用のデフォルト起動画面としてMAFがレンダリングするHTMLページを確認して、起動画面としてレンダリングされるカスタムHTMLページを作成するヒントを得ることができます。デフォルト起動画面(maf-launch-screen.html
)は、最初にMAFアプリケーションをデプロイするために使用するデプロイメント・プロファイルの次のサブディレクトリにあります。
.../FARs/OracleStandardADFmfUiComponents/public_html/
各MAFアプリケーションには、少なくとも1つのアプリケーション機能が必要です。アプリケーション機能はそれぞれ別個に(MAFアプリケーション自体からも独立して)開発できます。MAF機能エディタを使用すると、maf-feature.xml
ファイルの<adfmf:features>
の子要素を定義して、アプリケーション機能ごとに名前とIDを割り当て、コンテンツの実装方法を設定することにより、アプリケーション機能を区別できます。アプリケーション機能の概要エディタを使用すると、MAFアプリケーション内のアプリケーション機能のランタイム表示を制御したり、アプリケーション機能がユーザー認証を必要とするタイミングを指定することもできます。
図3-3は、WorkBetterサンプル・アプリケーションのMAF機能エディタを示しています。このタブを使用して、アプリケーション機能の名前や、Springboardとナビゲーション・バーに表示されるアイコンなどの情報を指定します。