Oracle VM Managerは、Oracle VM Agentと通信して、Oracle VM Serverでゲストを作成および管理します。 Oracle VM Agentは、Oracle VM Serverのインストール時にインストールおよび構成されます。 Oracle VM Agentを個別にインストールする必要はありません。 Oracle VM Agentは次の場所にインストールされます。
/opt/ovs-agent-2.3
Oracle VM Agentのログは次の場所に配置されます。
/var/log/ovs-agent/
この章では、Oracle VM Agentの構成と管理について説明します。 内容は次のとおりです。
詳細は、付録D「Oracle VM Agentのアーキテクチャ」を参照してください。
ovs-agentコマンドライン・ツールを使用して、Oracle VM Agentを構成および管理できます。 ovs-agentコマンドライン・ツールの使用については、この後の項で説明します。 ovs-agentコマンドライン・ツール・オプションの詳細は、付録A「コマンドライン・ツール」の「ovs-agent」の項を参照してください。
Oracle VM Agentは、インストール時に構成されます。 デフォルト・ユーザーは、ユーザー名adminとインストール中に設定したパスワードで作成されます。
デフォルトの構成は、Oracle VM Agentの構成スクリプトであるovs-agentを使用して変更できます。 Oracle VM Agentを構成するには、次の手順を実行します。
rootユーザーとして、Oracle VM Agentの構成スクリプトを実行します。
# service ovs-agent configure
そのコンピュータにアクセスできるIPアドレスの入力を要求されます。
;network access control by ip -- ;rules := if addr.match(allow) and not addr.match(deny): return True ;pattern items delimited by comma and could be ;10.1.1.1 #single ip ;10.1.1.* #range ;10.1.1.1/24 #range in CIDR format ;default to allow all, deny none allow=* allow=
すべてのIPアドレスからアクセスできるようにするには、*
(アスタリスク)を入力します。 また、アクセスを許可するIPアドレス・リストを入力し、それ以外のIPアドレスからのアクセスを制限します。 デフォルトでは、すべてのコンピュータのアクセスが許可されます(*
)。 たとえば、ドメイン192.168.2.x内のすべてのIPアドレスへのアクセスを許可するには、次のように入力します。
192.168.2.*
[Enter]を押します。
コンピュータへのアクセスを拒否するIPアドレスの入力を要求されます。
now allow=192.168.2.* deny= deny=
このフィールドは、空のまま(IPアドレスを拒否しない)にするか、またはすべてのIPアドレスからのアクセスを拒否するには、*
を入力します。 または、アクセスを拒否するIPアドレス・リストを入力し、その他のIPアドレスからのアクセスを許可します。 デフォルトでは、すべてのコンピュータのアクセスは拒否されません。
[Enter]を押します。
共有ディスク検索パスを入力するように求められます。
now deny= ;share_disk_pat -- ;set the directories for searching sharable block devices ;directories should be seperated by ':' ;if not set, /dev/mpath/* will be used share_disk_pat=/dev/mpath/* share_disk_pat=
共有ディスク検索パスを入力します。 マルチパス・デバイスには、/dev/mapper/xというパスは使用せず、/dev/mpath/xというパスのみを使用してください。
[Enter]を押します。
Oracle VM Agentのパスワードを変更するかどうかの確認を求められます。
would you like to modify password to communicate with agent?[y/N]
Oracle VM Agentのパスワードを変更する場合はy
、パスワードを変更せずに続行する場合はN
と入力します。 [Enter]を押します。
Oracle VM Agentを再起動して構成の変更を有効にします。
# service ovs-agent restart
Oracle VM Agentは、コンピュータを起動すると自動的に起動されます。 Oracle VM Agentを手動で起動するには、次のように入力します。
# service ovs-agent start
Oracle VM Agentが起動されます。
また、Oracle VM Agentがすでに実行されている場合は、次のコマンドで停止して再起動できます。
# service ovs-agent restart
Oracle VM Agentが停止され、再起動されます。
Oracle VM Agentを停止するには、次のように入力します。
# service ovs-agent stop
Oracle VM Agentが停止されます。
注意: Oracle VM Agentを停止すると、Oracle VM ServerまたはOracle VM Serverで実行されているゲストをOracle VM Managerで管理することはできません。 |
ゲストが実行されているHA対応のOracle VM Server上のOracle VM Agentを停止または再起動する場合は、次の操作を実行するように要求されます。
Oracle VM Managerを使用したゲストの移行または電源オフ。 ゲストが移行または電源オフされると、Oracle VM Agentは停止します。
ゲストおよびOracle VM Agentの停止。
停止操作の取消し。