ヘッダーをスキップ
Oracle VM Serverユーザーズ・ガイド
リリース2.2
B57076-01
  目次
目次
索引
索引

戻る
戻る
 
次へ
次へ
 

3 Oracle VM Agent

Oracle VM Managerは、Oracle VM Agentと通信して、Oracle VM Serverでゲストを作成および管理します。 Oracle VM Agentは、Oracle VM Serverのインストール時にインストールおよび構成されます。 Oracle VM Agentを個別にインストールする必要はありません。 Oracle VM Agentは次の場所にインストールされます。

/opt/ovs-agent-2.3

Oracle VM Agentのログは次の場所に配置されます。

/var/log/ovs-agent/

この章では、Oracle VM Agentの構成と管理について説明します。 内容は次のとおりです。

詳細は、付録D「Oracle VM Agentのアーキテクチャ」を参照してください。

3.1 Oracle VM Agentのコマンドライン・ツール

ovs-agentコマンドライン・ツールを使用して、Oracle VM Agentを構成および管理できます。 ovs-agentコマンドライン・ツールの使用については、この後の項で説明します。 ovs-agentコマンドライン・ツール・オプションの詳細は、付録A「コマンドライン・ツール」「ovs-agent」の項を参照してください。

3.2 Oracle VM Agentの構成

Oracle VM Agentは、インストール時に構成されます。 デフォルト・ユーザーは、ユーザー名adminとインストール中に設定したパスワードで作成されます。

デフォルトの構成は、Oracle VM Agentの構成スクリプトであるovs-agentを使用して変更できます。 Oracle VM Agentを構成するには、次の手順を実行します。

  1. rootユーザーとして、Oracle VM Agentの構成スクリプトを実行します。

    # service ovs-agent configure
    
  2. そのコンピュータにアクセスできるIPアドレスの入力を要求されます。

    ;network access control by ip --
    ;rules := if addr.match(allow) and not addr.match(deny): return True
    ;pattern items delimited by comma and could be
    ;10.1.1.1    #single ip
    ;10.1.1.*    #range
    ;10.1.1.1/24 #range in CIDR format
    ;default to allow all, deny none
    allow=*
    allow=
    

    すべてのIPアドレスからアクセスできるようにするには、*(アスタリスク)を入力します。 また、アクセスを許可するIPアドレス・リストを入力し、それ以外のIPアドレスからのアクセスを制限します。 デフォルトでは、すべてのコンピュータのアクセスが許可されます(*)。 たとえば、ドメイン192.168.2.x内のすべてのIPアドレスへのアクセスを許可するには、次のように入力します。

    192.168.2.*
    

    [Enter]を押します。

  3. コンピュータへのアクセスを拒否するIPアドレスの入力を要求されます。

    now allow=192.168.2.*
    
    deny=
    deny=
    

    このフィールドは、空のまま(IPアドレスを拒否しない)にするか、またはすべてのIPアドレスからのアクセスを拒否するには、*を入力します。 または、アクセスを拒否するIPアドレス・リストを入力し、その他のIPアドレスからのアクセスを許可します。 デフォルトでは、すべてのコンピュータのアクセスは拒否されません。

    [Enter]を押します。

  4. 共有ディスク検索パスを入力するように求められます。

    now deny=
    
    ;share_disk_pat --
    ;set the directories for searching sharable block devices
    ;directories should be seperated by ':'
    ;if not set, /dev/mpath/* will be used
    share_disk_pat=/dev/mpath/*
    share_disk_pat=
    

    共有ディスク検索パスを入力します。 マルチパス・デバイスには、/dev/mapper/xというパスは使用せず、/dev/mpath/xというパスのみを使用してください。

    [Enter]を押します。

  5. Oracle VM Agentのパスワードを変更するかどうかの確認を求められます。

    would you like to modify password to communicate with agent?[y/N]
    

    Oracle VM Agentのパスワードを変更する場合はy、パスワードを変更せずに続行する場合はNと入力します。 [Enter]を押します。

  6. Oracle VM Agentを再起動して構成の変更を有効にします。

    # service ovs-agent restart
    

3.3 Oracle VM Agentの起動

Oracle VM Agentは、コンピュータを起動すると自動的に起動されます。 Oracle VM Agentを手動で起動するには、次のように入力します。

# service ovs-agent start

Oracle VM Agentが起動されます。

また、Oracle VM Agentがすでに実行されている場合は、次のコマンドで停止して再起動できます。

# service ovs-agent restart

Oracle VM Agentが停止され、再起動されます。

3.4 Oracle VM Agentの停止

Oracle VM Agentを停止するには、次のように入力します。

# service ovs-agent stop

Oracle VM Agentが停止されます。


注意:

Oracle VM Agentを停止すると、Oracle VM ServerまたはOracle VM Serverで実行されているゲストをOracle VM Managerで管理することはできません。

ゲストが実行されているHA対応のOracle VM Server上のOracle VM Agentを停止または再起動する場合は、次の操作を実行するように要求されます。

3.5 Oracle VM Agentの監視

Oracle VM Agentデーモンの情報を表示するには、次のように入力します。

# service ovs-agent status

Oracle VM Agentデーモンの情報が表示されます。