インストール ガイド

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コンソール モードまたはサイレント モードによる ALDSP のインストール

この節では、コンソール モードまたはサイレント モードを使用して AquaLogic Data Services Platform をインストールする方法について説明します。コンソール モードは、UNIX システムでウィンドウ対応のグラフィック ワークステーションを使用せずに実施する対話型のインストールです。

サイレント モードは、Windows または UNIX システムで使用できる非対話型のインストールです。サイレント モードでは、インストーラ アプリケーションがプロパティ ファイルからインストール パラメータを取得します。

この章の内容は以下のとおりです。

図 3-1 に、インストール手順全体における現在の手順の位置付けを示します。

図 3-1 コンソール モード インストールの位置付け

コンソール モード インストールの位置付け

 


インストールの前に

ALDSP のインストールを開始する前に、以下の前提条件が満たされていることを確認します。

インストールの前提条件の詳細については、「ALDSP インストールの準備」の「インストールの前提条件」を参照してください。

 


コンソール モードによるインストール

この節では、コンソール モードによるインストールの手順について説明します。

注意 : 日本語ロケールで稼動している Solaris システムには、ALDSP をコンソール モードでインストールすることはできません。日本語の Solaris システムにインストールする場合は、インストールを実施するシェルでロケールを英語に変更してからインストールしてください。ALDSP をインストールした後は、日本語ロケールで実行できます。

UNIX システムに ALDSP をコンソール モードでインストールするには、次の手順に従います。

  1. ALDSP インストーラが格納されているディレクトリに移動 (cd) します。
  2. インストール プログラムを起動します。
  3. インストーラ ファイルの名前は次のような形式になっています。

    filename.bin

    filename の部分は、使用しているプラットフォームによって異なります。たとえば、Solaris バージョンの ALDSP インストール プログラムを起動するには次のように入力します。

    sh aldsp_300_solaris32.bin -mode=console

    同様に、Linux バージョンの ALDSP インストール プログラムを起動するには次のように入力します。

    ./aldsp_300_linux32.bin -mode=console

    ウェルカム メッセージの後に、ソフトウェアが抽出されていることを示す次のようなテキストが表示されます。

    <--------- BEA Installer - BEA AquaLogic Data Services Platform 3.0 --------->
    Welcome:
    --------
    This installer will guide you through the installation of BEA AquaLogic Data Services Platform 3.0.Type "Next" or enter to proceed to the next prompt.If you want to change data entered previously, type "Previous".You may quit the installer at any time by typing "Exit".

    Enter [Exit][Next]>
  4. 〔Enter〕を押して処理を続行します。
  5. ライセンス契約が表示されます。契約書の全文に目を通します。契約書の終わりに達すると、条項に同意するかどうかを確認するため、次のようなテキストが表示されます。

    Select Option:
    1 - Yes, I agree with the terms of the license
    2 - No, I do not agree with the terms of the license

    Enter option number to select OR [Down][Exit][Previous]>
  6. ライセンス契約に同意する場合は「1」を入力します。
  7. BEA ホーム ディレクトリを選択するため、次のようなテキストが表示されます。

    <--------- BEA Installer - AquaLogic Data Services Platform 3.0 --------->
    Choose BEA Home Directory:
    --------------------------

    "BEA Home" = [/usr/local/bea]

    Input existing BEA Home OR [Exit][Previous][Next]>

    <bea_home> ディレクトリは、対象システムにインストールされたすべての BEA Products の中心的なサポート ディレクトリとして機能します。BEA ホーム ディレクトリがどのように使用されるかについては、『WebLogic Platform のインストール』の「WebLogic Platform インストールの準備」にある「BEA ホーム ディレクトリ」を参照してください。

    以前にインストールした ALDSP が見つかった場合や、指定した BEA ホーム ディレクトリに WebLogic Server 8.1 が見つからない場合は、警告メッセージが表示されます。

  8. 〔Enter〕を押してデフォルトの BEA ホーム ディレクトリをそのまま使用するか、別のディレクトリを入力します。
  9. 確認メッセージが表示されたら、選択したディレクトリを確定します。完全インストールとカスタム インストールのどちらにするかを選択するため、次のようなテキストが表示されます。

    <--------- BEA Installer - AquaLogic Data Services Platform 3.0 --------->
    Choose Install Type:
    --------------------

    -> 1|Complete
    |Install the complete BEA AquaLogic Data Services Platform 3.0.
    2|Custom Installation
    |Choose software components to install and perform optional configuration.

    Enter index number to select OR [Exit][Previous][Next]>
  10. 完全インストールを選択する場合は「1」を、カスタム インストールを選択する場合は「2」を入力します。
  11. カスタム インストールを選択した場合は、次のようなテキストが表示され、インストールするコンポーネントを選択できます。

    <--------- BEA Installer - AquaLogic Data Services Platform 3.0 --------->
    Choose Components to install:
    -----------------------------
    Release 3.0.0.0
    |_____AquaLogic Data Services Platform [1] x
    |_____Data Services Server [1.1] x
    |_____Data Services Studio [1.2] x
    |_____Samples [1.3]

    Enter number exactly as it appears in brackets to toggle selection OR [Exit][Previous][Next]>

    インストールするコンポーネントの番号 (たとえば、ALDSP ランタイムをインストールする場合は「1.1」) を入力します。その他に追加するコンポーネント番号の入力が求められます。コンポーネントの選択を続行し、完了したら番号を入力せずに〔Enter〕を押します。

  12. [Eclipse のインストール] オプションを入力します。オプション 1 を選択すると、ALDSP にバンドルされた Eclipse をインストールできます。オプション 2 を選択すると、ALDSP にバンドルされた Eclipse をインストールしないように、別の Eclipse ホーム ディレクトリを指定することができます。
  13. インストールが開始され、インストールの進行状況を示すステータスが表示されます。インストールが完了すると、「Congratulations!」と表示されます。〔Enter〕を押してインストーラを終了します。
  14. これで、コンソール モードによるインストール プロセスは完了です。

 


サイレント コンソール モードによる ALDSP のインストール

Windows、UNIX、および Linux バージョンのインストーラでは、非対話型のサイレント モード インストールを実行できます。サイレント モードを使用すると、インストール プロセス中にキーボードから情報を入力せずに ALDSP をインストールできます。インストーラは、ユーザが作成したプロパティ ファイルから必要な情報を取得します。

サイレント モード インストールを実行する前に、インストールのすべての前提条件が満たされ、プロパティ ファイル内のすべての情報が正しいことを確認します。サイレント インストールが開始されると、インストールはバックグラウンドで進行し、例外は報告されません。一部の例外は無視されます。

ただし、以前にインストールされた ALDSP が検出された場合は、旧バージョンをオーバーライドするかどうかをたずねるダイアログ ボックスが表示されます。それ以外の例外が発生すると、インストーラは異常終了します。たとえば、指定した BEA ホーム ディレクトリ (<bea_home>) や ALDSP インストール ディレクトリ (USER_INSTALL_DIR) が存在しないか間違っている場合は、インストーラが異常終了します。

注意 : UNIX システムでは、インストールが完了すると「Installation Complete」というメッセージが表示されます。このメッセージは、必ずしもインストールが正常に完了したことを示しているわけではなく、単にインストール プロセスの実行が終了したことを意味しているに過ぎません。

インストール中に重大な例外が発生した場合は、メッセージが表示され、システムの変更はまったく行われません。

Windows および UNIX システムでのサイレント モードの使用

この節では、サイレント モードを使用して Windows および UNIX システムに ALDSP をインストールする方法について説明します。

サイレント モードを使用してインストールするには、次の手順に従います。

  1. 必要なインストーラ プロパティ ファイルを作成します。
  2. ファイルの内容については、「サイレント モードのインストーラ プロパティ ファイルの内容」を参照してください。インストーラ プロパティ ファイルには、有効なファイル名であればどのような名前を付けても構いません。プロパティ ファイルに指定した <bea_home><USER_INSTALL_DIR>、およびその他の値が正しく、すべての要件が満たされていることを確認します。

  3. コマンド ウィンドウを開きます。
  4. ALDSP インストーラが格納されているディレクトリに移動します。
    • Windows の場合、インストーラ アプリケーションは次のような名前になっています。
    • aldsp_300_win32.exe
    • UNIX および Linux の場合、インストーラ アプリケーションは次のような名前になっています。
    • filename.bin

      filename.bin の部分は、使用しているプラットフォームによって異なります。たとえば、Solaris バージョンの ALDSP インストール プログラムの名前は aldsp_300_solaris32.bin です。

      UNIX および Linux バージョンのすべての ALDSP インストーラ ファイルには、同じような形式で名前が付けられています。

  5. オプションとしてプロパティ ファイルとログ ファイルの名前を指定し、インストーラ アプリケーションを実行します。
    • Windows の場合は、次の形式のコマンドを実行します。
    • aldsp_300_win32.exe -mode=silent
      -silent_XML=<
      drive:\properties_file_path>
      -log=<
      drive:\log_file_path>

      drive にはハードディスク ドライブを表す文字を、properties_file_path には ALDSP サイレント インストールのプロパティ ファイルの絶対パス名を、log_file_path にはログ ファイルの絶対パス名をそれぞれ指定します。

      たとえば、次のように入力します。

      aldsp_300_win32.exe -mode=silent
      -silent_XML=c:\temp\silent.xml
      -log=c:\temp\logfile.txt

      コマンド プロンプトに戻り、ALDSP インストールを準備するためのダイアログ ボックスが表示されます。インストーラ プロパティ ファイルに指定されている情報に基づいて、インストールがバックグラウンドで進行します。

      インストールが実行中であることを確認するには、Windows タスク マネージャを開きます。インストーラは、javaw.exe プロセスとして表示されます。

    • UNIX の場合は、次の形式のコマンドを実行します。
    • sh aldsp_300_solaris32.bin -mode=silent
      -silent_XML=complete_properties_file_path
      -log=complete_log_file_path

      complete_properties_file_path にはプロパティ ファイルの絶対パス名を、complete_log_file_path にはログ ファイルの絶対パス名をそれぞれ指定します。これらのファイルが aldsp_300_solaris32.bin ファイルと同じディレクトリに存在する場合でも絶対パスを指定する必要があります。

      「Preparing to Install」というメッセージが表示されます。インストールが必要なファイルを展開すると、インストーラ プロパティ ファイルに指定された情報に基づいてインストールが進行します。インストールが完了すると、「Installation Complete」というメッセージが表示されます。

    • Linux の場合は、次の形式のコマンドを実行します。
    • ./aldsp_300_linux32.bin -mode=silent
      -silent_XML=complete_properties_file_path
      -log=complete_log_file_path

      complete_properties_file_path にはプロパティ ファイルの絶対パス名を、complete_log_file_path にはログ ファイルの絶対パス名をそれぞれ指定します。これらのファイルが aldsp_300_linux32.bin ファイルと同じディレクトリに存在する場合でも絶対パスを指定する必要があります。

      Preparing to Install」というメッセージが表示されます。インストールが必要なファイルを展開すると、インストーラ プロパティ ファイルに指定された情報に基づいてインストールが進行します。インストールが完了すると、「Installation Complete」というメッセージが表示されます。

サイレント モードのインストーラ プロパティ ファイルの内容

表 3-1 に、サイレント モード インストールに必要なインストーラ プロパティ ファイルを示します。

表 3-1 インストーラ プロパティ
サンプル プロパティ設定
説明
BEAHOME=c:\bea
BEAHOME=/bea
BEA ホーム ディレクトリ。指定したディレクトリはシステム上に存在しなければならない。ALDSP サーバを含む完全インストール オプションを選択した場合は、指定した <bea_home> ディレクトリに WebLogic Platform 8.1 がインストールされている必要がある。
Windows の場合は、ドライブを含む絶対パス名を指定する。バックスラッシュはエスケープする必要がある。
UNIX の場合は、絶対パスを指定する。
USER_INSTALL_DIR=c:\bea
USER_INSTALL_DIR=/bea/
製品のインストール ディレクトリ。
Windows の場合は、ドライブを含む絶対パス名を指定する。バックスラッシュはエスケープする必要がある。
UNIX の場合は、絶対パスを指定する。
WLW_INSTALL_DIR
  • WebLogic Platform 9.2 をインストールする場所に BEA ホーム ディレクトリ (<bea_home> = c:\bea) を設定する。
INSTALL_MERCURY_PROFILING_TOOLS
  • この機能をインストールするには、このオプションを true に設定する。
INSTALL_NODE_MANAGER_SERVICE
  • ノード マネージャを Windows サービスとしてインストールする。デフォルト値は、「No」。この値を「Yes」に変更するには、管理者権限を持つ必要がある。
NODEMGR_PORT
  • ノード マネージャのリスン ポート番号を設定する。ポートを指定しない場合、インストーラはデフォルト ポート「5556」を使用する。この値を設定するには、INSTALL_NODE_MANAGER_SERVICE オプショーンを「Yes」に設定する必要がある。
COMPONENT_PATHS
  • インストールするコンポーネントおよびサブコンポーネントを指定する。
INSTALL_SHORTCUTS_IN_ALL_USESRS_FOLDER
  • Windows でインストールする時、すべてのユーザに対するショットカットは次のとおり。すべてのユーザに対してショットカットをインストールする場合、このオプショーンを true に設定する。ローカルユーザのみに対してショットカットをインストールする場合、このオプショーンを false に設定する。

注意 : すべてのユーザフォルダにショットカットをインストールするには、管理者権限を持つ必要がある。

ECLIPSE32_HOME
  • Eclipse のバンドルをインストールするホーム ディレクトリを指定する。

次に、サイレント モードのインストーラ プロパティ ファイル (silent.xml) のサンプルを示します。

<?xml version="1.0" encoding="ISO-8859-1" ?>
- <!--  Silent installer option: -mode=silent -silent_xml=C:\bea\silent.xml
  --> 
- <!-- 
 次のように、各データ値の名前の値を指定します。
     BEAHOME            このインストールを含む BEA ホーム ディレクトリ
                        への絶対パス名。
     USER_INSTALL_DIR   ソフトウェアをインストールする製品インストール 
                        ディレクトリへの絶対パス名。
     WLW_INSTALL_DIR    BEA Workshop for WebLogic Platform をインストールする
			ディレクトリの絶対パス名。
     INSTALL_MERCURY_PROFILING_TOOLS
                        マーキュリー プロファイリング ツールをインストールできます。
                        有効値は、「true」、「yes」、「false」
                        および「no」です。デフォルト値は、「true」です。
     INSTALL_NODE_MANAGER_SERVICE  Windows サービスとしてノード マネージャを
                                   インストールします。デフォルト値は、「no」です。
                                   管理者権限を持つ必要があります。
     NODEMGR_PORT        ノード マネージャのリスン ポート番号。なにも指定しない場合、
                        インストーラはデフォルト ポート「5556」を使用します。
                        INSTALL_NODE_MANAGER_SERVICE を「yes」に設定する必要があります。
     COMPONENT_PATHS    インストールするコンポーネントおよびサブコンポーネント。
                        複数のコンポーネントをインストールするには、コンポーネント
                        をバー (|) で区切ります。
                        サブコンポーネントをインストールするには、
                        コンポーネント/サブコンポーネントの組み合わせを指定します。たとえば、
                        Web Server プラグインをインストールするには、
                        「WebLogic Server/Web Server プラグイン」を使用します。
     INSTALL_SHORTCUT_IN_ALL_USERS_FOLDER
                        [スタート] メニューのショットカットを作成する Windows の
                        [スタート] メニュー フォルダ。
                        インストールを実行するユーザは、
                        すべてのユーザのフォルダにショットカットを
                        インストールする場合、管理者権限を持つ必要があります。
                        可能な値 :
                        true/yes  ショットカットがすべてのユーザのフォルダ (デフォルト) に
                                  作成されます。
                        false/no  ショットカットがローカル ユーザのフォルダに
                                  作成されます。
     ECLIPSE32_HOME
     詳細については、『インストール ガイド』を参照してください。
  --> 
- <bea-installer>
- <input-fields>
  <data-value name="BEAHOME" value="C:/bea922" />
  <data-value name="USER_INSTALL_DIR" value="C:/bea922/aldsp_3.0" />
  <data-value name="COMPONENT_PATHS" value="AquaLogic Data Services Platform/Data Services Server|AquaLogic Data Services Platform/Data Services Studio|AquaLogic Data Services Platform/Samples" />
  <data-value name="INSTALL_SHORTCUT_IN_ALL_USERS_FOLDER" value="yes" />
  <data-value name="ECLIPSE32_HOME" value="C:\eclipse" />
  </input-fields>
  </bea-installer>

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