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Oracle Reports レポート作成ガイド
10gリリース2(10.1.2)
B25068-01
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データベース値を使用したヘッダー付レポートの作成

この章では、データベースに問い合せた値を使用するヘッダー付きのレポートについて学習します。この章の手順に従うと、図17-1に示すようなレポート出力を生成できます。

図17-1    ヘッダーにデータベース値が含まれるグループ左レポートの出力


画像の説明

概要

このサンプル・レポートでは、各ページの最初と最後の部門番号がページ・ヘッダーに表示されます。

レイアウト

このレポートでは、1つの問合せと2つのグループを使用します。また、ヘッダー・フィールドの値入力用に、サマリー列を2つ作成します。各ページのフィールド値を一意に設定するには、最初と最後ファンクションを使って値を計算します。最初ファンクションは、グループ、ページまたはレポートに選択した最初のデータベース値を返し、最後ファンクションはグループ、ページまたはレポートに選択した最後のデータベース値を返します。

レイアウト

このレポートでは、デフォルトのグループ左書式をそのまま使用します。

使用例

この例では、従業員データを部門別に表示および集計するレポートを作成します。レポートを読みやすくするために、各ページにヘッダーを追加して、ページに表示される部門がどこかを示します。

このサンプル・レポートの作成過程では、次を行います。

データベース値を使用したヘッダー付レポートのサンプルを表示するには、サンプル・フォルダheadingdbを開き、Oracle Reportsのサンプルheadingdb.rdfを開きます。アクセス方法の詳細は、「はじめに」の「サンプル・レポートへのアクセス」を参照してください。

17.1 この例の前提条件

この章の例を作成するには、Oracle Database付属のHuman Resourcesサンプル・スキーマ(HR)に対するアクセス権が必要です。このサンプル・スキーマに対するアクセス権の有無が不明のときは、データベース管理者に問い合せてください。

17.2 データ・モデルとグループ左レイアウトの作成

この例のように、単一問合せレポートを作成する場合、レポート・ウィザードを使用して、データ・モデルとレイアウトを同時に作成できます。

データ・モデルとレイアウトを作成するには:

  1. Reports Builderを起動します。すでに起動している場合は、「ファイル」→「新規」→「レポート」を選択します。

  2. 「ようこそ」ダイアログ・ボックスまたは「新規レポート」ダイアログ・ボックスで、「レポート・ウィザードを使う」を選択して「OK」をクリックします。

  3. 「ようこそ」ページが表示されたら、「次へ」をクリックします。

  4. 「レポート・タイプ」ページで、「ペーパー・レイアウトのみ作成」を選択し、「次へ」をクリックします。

  5. 「スタイル」ページでレポートのタイトルを入力し、「グループ左」を選択して「次へ」をクリックします。

  6. 「データ・ソース」ページで、「SQL問合せ」をクリックし、「次へ」をクリックします。

  7. 「データ」ページの「データ・ソース定義」フィールドに次のSELECT文を入力します。

    SELECT DEPARTMENT_ID, FIRST_NAME, LAST_NAME, JOB_ID, SALARY
    FROM EMPLOYEES
    ORDER BY DEPARTMENT_ID, EMPLOYEE_ID
    


    注意

    この問合せは、次のいずれかの方法で入力できます。

    • 提供されているテキスト・ファイルheading_code.txtからコードをコピーして「データ・ソース定義」フィールドに貼り付けます。

    • 「クエリー・ビルダー」をクリックして、コードを入力せずに問合せを作成します。

    • 「データ・ソース定義」フィールドにコードを入力します。

     

  8. 「次へ」をクリックします。


    注意

    データベースにまだ接続していない場合は、「クエリー・ビルダー」または「次へ」をクリックしたときに、データベースに接続するよう求められます。この例に該当するスキーマが含まれるデータベースに接続してください。第17.1項「この例の前提条件」に、この例のサンプル・スキーマの要件に関する説明があります。 


  9. 「グループ」ページで、「DEPARTMENT_ID」をクリックし、「>」ボタンをクリックして、このフィールドを「グループ・フィールド」リストに移動し、「次へ」をクリックします。

  10. 「フィールド」ページで、「>>」ボタンをクリックしてすべてのフィールドを「表示フィールド」リストに移動し、「次へ」をクリックします。

  11. 「合計」ページで「次へ」をクリックします。

  12. 「ラベル」ページで、ラベルを次のように変更し、「次へ」をクリックします。

    フィールド  ラベル 

    DEPARTMENT_ID 

    Department 

    JOB_ID 

    Job 

  13. 「テンプレート」ページで「終了」をクリックして、ペーパー・デザイン・ビューにレポート出力を表示します。

  14. ペーパー・デザイン・ビューで、「Salary」ラベルの下に表示されている最初の数値をクリックします。

    ヒント

    書式マスクの構文に精通している場合は、フィールドの値を右クリックして「プロパティ・インスペクタ」を選択し、「書式マスク」プロパティの値を選択するか、手動で入力してもかまいません。 

  15. ツールバーの「通貨」ボタンをクリックします。すべての値の横に通貨記号が表示されます。

  16. 「10進桁を追加」ボタンを2回クリックします。小数点の右側に少数点以下2桁が追加されます。

  17. フィールドの一番右側にあるハンドルをクリックし、そのまま左へ約0.5インチ(1.5 cm)ドラッグして、フィールドのサイズを変更します。

  18. [Shift]を押しながら「Salary」ラベル自体をクリックします。

  19. ツールバーの「右に整列」ボタンをクリックします。すべての値と「Salary」ラベルが右詰めになります。

  20. 「Department」ラベルの下に表示されている最初の部門番号値を、クリックして選択します。

  21. ツールバーの「中央に整列」ボタンをクリックします。

    レポートの表示は次のようになります。

    図17-2    値が書式設定されたグループ左レポートの出力


    画像の説明

  22. レポートをheadingdb_<自分のイニシャル>.rdfという名前で保存します。

17.3 ヘッダー・データ用のサマリー列の追加

このヘッダー(つまり、このページに表示される部門)を作成するには、ヘッダーの移入に必要な値を計算するサマリー列を、2つ作成する必要があります。

  1. レポート・エディタで、ツールバーの「データ・モデル」ボタンをクリックして、データ・モデル・ビューを表示します。

  2. ツール・パレットの「サマリー列」ツールをクリックし、データ・モデル・ビューの空き領域をクリックしてサマリー列を作成します。

  3. 新しいサマリー列オブジェクト(CS_1)をダブルクリックしてプロパティ・インスペクタを表示し、次のプロパティを設定します。

    • 「一般情報」で、「名前」プロパティを「FirstDeptRec」に設定します。

    • 「サマリー」で、「ファンクション」プロパティを「最初」、「ソース」プロパティを「DEPARTMENT_ID」、「リセット位置」プロパティを「Page」に設定します。

  4. 2番目のサマリー列を作成し、そのプロパティを次のように設定します。

    • 「一般情報」で、「名前」プロパティを「LastDeptRec」に設定します。

    • 「サマリー」で、「ファンクション」プロパティを「最後」、「ソース」プロパティを「DEPARTMENT_ID」、「リセット位置」プロパティを「Page」に設定します。

    作成したデータ・モデルは次のようになります。

    図17-3    ヘッダー用サマリー列作成後のデータ・モデル


    画像の説明

17.4 ページ・ヘッダーの追加

ヘッダーのデータを設定したら、レポートのマージン領域に、対応するレイアウト・オブジェクトを追加する必要があります。

  1. ペーパー・デザイン・ビューで、ツールバーのフォント・リストから、「Arial(欧文)」、ポイント・サイズ「10」を選択します。

  2. ペーパー・レイアウト・ビューで、ツールバーの「マージン編集」ボタンをクリックします。

  3. ツール・パレットの「テキスト」ツールをクリックします。

  4. ロゴ・イメージの右側の任意の位置に領域を描き、次のテキストを入力します。

    Departments found on this page: &FirstDeptRec through &LastDeptRec
  5. ペーパー・レイアウト・ビューの空き領域に移動し、マウス・ボタンをクリックしてテキスト・モードを終了します。作成したテキスト・オブジェクトは、選択されたままになっています。この状態で、矢印キーを使用して位置を調整できます。2度目に空き領域をクリックすると、オブジェクトの選択は解除されます。

  6. 「プログラム」→「ペーパー・レイアウトを実行」を選択し、レポートを実行します。

    レポートは次のようになります。

    図17-4    ヘッダーにデータベース値が含まれるグループ左レポートの出力


    画像の説明

  7. レポートを保存します。

17.5 まとめ

これで、すべての作業が完了しました。データベース値を使用したヘッダー付レポートは正常に作成されました。この章で学習した内容は次のとおりです。

この例で使用されているウィザード、ビュー、プロパティの詳細は、Oracle Reportsオンライン・ヘルプを参照してください。このヘルプは、第3.1.1項「Oracle Reportsオンライン・ヘルプの使用」で説明しているとおり、Reports BuilderまたはOracle Technology Network(OTN)から表示できます。


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