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Oracle Reports レポート作成ガイド
10gリリース2(10.1.2)
B25068-01
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ヘッダー/フッター付レポートの作成

この章では、ヘッダーとフッターを含むレポートについて学習します。この章の手順に従うと、図16-1に示すようなレポート出力を生成できます。

図16-1    ヘッダー/フッター付グループ左レポートの出力


画像の説明

このレポートでは、各ページの上マージンにEmployee Summary Reportというページ・ヘッダーが出力され、各部門の従業員情報リストの最後にTotal Salary for Department <number>: <sum_sal>というフッターが出力されています。

概要

データ・リレーションシップ

このレポートでは、1つの問合せを使用して、必要な列をすべて選択します。2番目のグループに列を割り当てて、ブレークを追加します。

レイアウト

このレポートでは、グループ左のレイアウト・スタイルを修正したものを使用します。繰返し枠とそれを囲む枠のサイズを拡大し、その中にフッターが入る大きさにしてからフッターを追加します。さらに、繰返し枠の垂直間隔を変更して、枠の各インスタンスの間に空白を追加します。

使用例

この例では、従業員データを部門別に表示および集計するレポートを作成します。レポートをより見やすくするために、各ページにヘッダーを、各マスター・レコードにフッターを追加することにします。

このサンプル・レポートの作成過程では、次を行います。

ヘッダーとフッターが付いたレポートのサンプルを表示するには、サンプル・フォルダheaderfooterを開き、Oracle Reportsのサンプルheadfootb.rdfを開きます。アクセス方法の詳細は、「はじめに」の「サンプル・レポートへのアクセス」を参照してください。

表16-1    この例で説明されている機能 
機能   

データ・モデルとレイアウトを作成する。 

第16.2項「データ・モデルとグループ左レイアウトの作成」 

部門サマリーをラベルの近くに移動する。 

第16.3項「サマリーの移動」 

すべてのページで繰り返されるヘッダーを追加する。 

第16.4項「ページ・ヘッダーの追加」 

空白を追加して金額を書式設定する。 

第16.5項「空白の追加とフィールドの書式設定」 

16.1 この例の前提条件

この章の例を作成するには、Oracle Database付属のHuman Resourcesサンプル・スキーマ(HR)に対するアクセス権が必要です。このサンプル・スキーマに対するアクセス権の有無が不明のときは、データベース管理者に問い合せてください。

16.2 データ・モデルとグループ左レイアウトの作成

この例のように、単一問合せレポートを作成する場合、レポート・ウィザードを使用して、データ・モデルとレイアウトを同時に作成できます。

データ・モデルとレイアウトを作成するには:

  1. Reports Builderを起動します。すでに起動している場合は、「ファイル」→「新規」→「レポート」を選択します。

  2. 「ようこそ」ダイアログ・ボックスまたは「新規レポート」ダイアログ・ボックスで、「レポート・ウィザードを使う」を選択して「OK」をクリックします。

  3. 「ようこそ」ページが表示されたら、「次へ」をクリックします。

  4. 「レポート・タイプ」ページで、「ペーパー・レイアウトのみ作成」を選択し、「次へ」をクリックします。

  5. 「スタイル」ページでレポートのタイトルを入力し、「グループ左」を選択して「次へ」をクリックします。

  6. 「データ・ソース」ページで、「SQL問合せ」をクリックし、「次へ」をクリックします。

  7. 「データ」ページの「データ・ソース定義」フィールドに次のSELECT文を入力します。

    SELECT FIRST_NAME, LAST_NAME, EMPLOYEE_ID, SALARY, DEPARTMENT_ID
    FROM EMPLOYEES
    ORDER BY DEPARTMENT_ID, EMPLOYEE_ID
    


    注意

    この問合せは、次のいずれかの方法で入力できます。

    • 提供されているテキスト・ファイルheadfoot_code.txtからコードをコピーして「データ・ソース定義」フィールドに貼り付けます。

    • 「クエリー・ビルダー」をクリックして、コードを入力せずに問合せを作成します。

    • 「データ・ソース定義」フィールドにコードを入力します。

     

  8. 「次へ」をクリックします。


    注意

    データベースにまだ接続していない場合は、「クエリー・ビルダー」または「次へ」をクリックしたときに、データベースに接続するよう求められます。この例に該当するスキーマが含まれるデータベースに接続してください。第16.1項「この例の前提条件」に、この例のサンプル・スキーマの要件に関する説明があります。 


  9. 「グループ」ページで、「DEPARTMENT_ID」をクリックし、「>」ボタンをクリックして、このフィールドを「グループ・フィールド」リストに移動し、「次へ」をクリックします。

  10. 「フィールド」ページで、「>>」ボタンをクリックしてすべてのフィールドを「表示フィールド」リストに移動し、「次へ」をクリックします。

  11. 「合計」ページで「SALARY」をクリックして、「合計」をクリックします。

  12. 「次へ」をクリックします。

  13. 「ラベル」ページで、ラベルを次のように変更し、「次へ」をクリックします。

    フィールド  ラベル 

    DEPARTMENT_ID 

    Department 

    SumSALARYPerDEPARTMENT_ID 

    Total Salary for Department &DEPARTMENT_ID: 

    この手順では、マスター繰返し枠(部門)の各インスタンスにフッターを追加します。


    注意

    DEPARTMENT_ID列はデータ・モデルの一部なので、&DEPARTMENT_IDを使用して、フッター・ラベルのDEPARTMENT_IDを参照する必要があります。 


  14. 「テンプレート」ページで「終了」をクリックして、ペーパー・デザイン・ビューにレポート出力を表示します。表示は次のようになります。

    図16-2    マスター繰返し枠にフッターが付いたグループ左レポートの出力


    画像の説明

16.3 サマリーの移動

ペーパー・デザイン・ビューを見ると、給与の部門サマリーが、フッター・ラベル(Total Salary for Department &DEPARTMENT_ID)の右側へ、ずいぶん離れて配置されているのがわかります。このレポートでは、給与サマリーをそのラベルの近くへ移動します。

サマリーをラベルの近くへ移動するには:

  1. ペーパー・デザイン・ビューで、ツールバーの「フレックス・オフ」ボタンをクリックして、フレックス・モードをオフにします。

  2. ラベル「Total Salary for Department &DEPARTMENT_ID」を選択します。

  3. ラベルの一番右側にあるハンドルをクリックし、そのまま左へ約0.75インチ(2 cm)ドラッグして、オブジェクトのサイズを変更します。

  4. ラベル「Total Salary for Department &DEPARTMENT_ID」の右側にある最初のサマリー値を選択します。

  5. サマリー値をクリックし、そのまま左へドラッグしてラベルに十分近づけます。

  6. フィールドの一番右側にあるハンドルをクリックし、そのまま左へ約1インチ(2 cm)ドラッグします。

  7. ツールバーの「フレックス・オン」ボタンをクリックして、フレックス・モードをオンに戻します。

    図16-3    サマリーをラベルに近づけたグループ左レポートの出力


    画像の説明

16.4 ページ・ヘッダーの追加

繰返し枠フッターが追加されたので、今度はページ・ヘッダーを追加します。この作業はペーパー・レイアウト・ビューで実行します。

  1. ペーパー・レイアウト・ビューで、ツールバーの「マージン編集」ボタンをクリックします。

  2. ツールバーのフォント・リストから、「Arial Black」、ポイント・サイズ「16」を選択します。

  3. ツール・パレットの「テキスト」ツールをクリックします。

  4. ロゴ・イメージの右側の任意の位置をクリックし、次のテキストを入力します。

    Employee Summary Report
  5. ペーパー・レイアウト・ビューの空き領域に移動し、マウス・ボタンをクリックしてテキスト・モードを終了します。作成したテキスト・オブジェクトは、選択されたままになっています。この状態で、矢印キーを使用して位置を調整できます。2度目に空き領域をクリックすると、オブジェクトの選択は解除されます。


    注意

    同様に、ページ・マージンの下にページ・フッターを追加できます。 


  6. ツールバーの「ペーパー・レイアウトを実行」ボタンをクリックして、ペーパー・デザイン・ビューにレポートを表示します。表示は次のようになります。

    図16-4    ページ・ヘッダー付グループ左レポートの出力


    画像の説明

  7. レポートをheadfootb_<自分のイニシャル>.rdfという名前で保存します。

16.5 空白の追加とフィールドの書式設定

最後の作業では、レコードの間に空白を追加し、値の書式を適切に設定して、レポートをもう少し読みやすくします。

  1. ペーパー・デザイン・ビューで、最初の部門番号値「10」を選択します。すべての部門番号が選択されるので、それらのプロパティを同時に変更できます。

  2. ツールバーの「中央に整列」ボタンをクリックします。

  3. ツールバーの「親枠を選択」ボタンをクリックします。

  4. 「ツール」→「プロパティ・インスペクタ」を選択し、プロパティ・インスペクタを表示してプロパティを設定します。

    • 「繰返し枠」で、「枠間の垂直間隔」プロパティを「0.25」に設定します。

  5. ペーパー・デザイン・ビューのタイトル・バーをクリックします。

  6. 「Salary」ラベルの下に表示されている最初の数値を選択します。

  7. [Shift]を押しながら最初の部門の部門サマリー値をクリックします。

    ヒント

    書式マスクの構文に精通している場合は、フィールドの値を右クリックして「プロパティ・インスペクタ」を選択し、「書式マスク」プロパティの値を選択するか、手動で入力してもかまいません。 

  8. ツールバーの「通貨」ボタンをクリックします。すべての値の横に通貨記号が表示されます。

  9. 「10進桁を追加」ボタンを2回クリックします。小数点の右側に少数点以下2桁が追加されます。

  10. 給与フィールド(F_SALARY)の一番右側にあるハンドルをクリックし、そのまま左へ約0.5インチ(1.5 cm)ドラッグして、そのサイズを変更します。サマリー・フィールド(F_SumSALARYPerDEPARTMENT_ID)が選択されていても、サイズを変更できるのはF_SALARYのみです。

  11. [Shift]を押しながら「Salary」ラベル自体をクリックします。

  12. ツールバーの「右に整列」ボタンをクリックします。すべての値が右詰めになります。

    ヒント

    前述の手順で、レポートの給与と部門サマリーがすべて書式設定されました。しかし、レポート・サマリー(レポート内のすべての給与のサマリー)は、まだ書式設定されていません。レポートの最終ページにあるレポート・サマリーを確認し、前述と同じ手順で書式設定できます。 

    図16-5    値が書式設定されたグループ左レポートの出力


    画像の説明

16.6 まとめ

これで、すべての作業が完了しました。ヘッダー/フッター付レポートは正常に作成されました。この章で学習した内容は次のとおりです。

この例で使用されているウィザード、ビュー、プロパティの詳細は、Oracle Reportsオンライン・ヘルプを参照してください。このヘルプは、第3.1.1項「Oracle Reportsオンライン・ヘルプの使用」で説明しているとおり、Reports BuilderまたはOracle Technology Network(OTN)から表示できます。


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