WebLogic Platform のインストール
Smart Update (推奨) またはダウンロード可能なアップグレード インストーラのいずれかを使用して、WebLogic Platform をアップグレードできます。次の節では、いずれかの方法を使用してソフトウェアをアップグレードする方法について説明します。
BEA は、WebLogic Platform の Service Pack またはローリング パッチを定期的にリリースしています。Service Pack は、既存のリリースに対する更新で、既知の問題のソリューションや、その他の製品の機能強化が含まれています。Service Pack は、WebLogic Platform インストールの代わりではなく、変更や追加を含むパッケージです。Service Pack 更新の間に発行されるローリング パッチは、個別のコンポーネントのバグ修正用です。ローリング パッチでは、製品の機能強化は行われません。
注意 : 登録済みのサポート顧客だけが、パスワード保護された Web サイトから Service Pack とローリング パッチをダウンロードできます。これらの製品更新をダウンロードするには、eSupport のユーザ名とパスワードを使用してログインする必要があります。eSupport アカウントを持っていない場合は、http://support.bea.com
にアクセスして取得します。
Service Pack とローリング パッチは、次のいずれかの方法でインストールできます。
http://support.bea.com
にある BEA カスタマ サポート Web サイトからダウンロードできます。その際、WebLogic Platform 全体をダウンロードする必要はありません。アップグレード インストール プログラムでは、グラフィカルモード インストールとコンソールモード インストールがサポートされます。Smart Update とパッケージ アップグレード インストーラのどちらを使用した場合でも、現在のインストールのメディア状態およびアップグレード中に追加されたファイルの情報が格納されたバックアップ ファイルが作成されます。このバックアップ ファイルは、インストール中にエラーが発生した場合や、アップグレード インストールをアンインストールまたはロールバックするときに、システムの状態を復元するために使用します。
WebLogic Platform の標準アップグレード インストール (つまり、WebLogic Platform コンポーネント製品をすべてインストールする場合) では、250MB 以上の空きディスク スペースが必要です。
注意 : アップグレード インストーラで更新されるのは、WebLogic Platform インストール プログラムでインストールしたファイルのみです。ユーザが作成したファイルや、コンフィグレーション ウィザードを使用して作成したディレクトリ (デフォルトでは user_projects
) は更新されません。
一時パッチは、複数のバージョンの Service Pack に対応するものではありません。一時パッチをインストールして、そのパッチを参照するようにクラスパスを更新している場合は、そのパッチに対する参照をすべてクラスパスから削除しなければならない場合があります。
クラスタ環境でノード マネージャを使用してサーバを管理している場合は、現在のインストールをアップグレードする前に、ノード マネージャを実行しているすべてのコンピュータで次のディレクトリおよびファイルをバック アップする必要があります。
WL_HOME
は、WebLogic Platform のインストール先のルート ディレクトリ (たとえば、c:¥bea¥weblogic81
) です。
アップグレードのインストールが完了したら、これらのファイルを復元する必要があります。
ノード マネージャの詳細については、http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wls/docs81/adminguide/nodemgr.html
にある『WebLogic Server のコンフィグレーションと管理』の「ノード マネージャの概要」を参照してください。
Smart Update 機能を使用すると、入手可能なソフトウェア更新を定期的にチェックできます。Smart Update を起動すると、インストールされている製品 (現在の BEA ホーム ディレクトリに関連付けられているもの) のバージョン番号がチェックされ、BEA Web サイトに接続して入手可能な Service Pack がチェックされます。[Smart Update] ウィンドウには、次の 3 つのペインがあります。
注意 : Smart Update を実行すると、現在の BEA ホーム ディレクトリに関連付けられている製品だけがチェックされます。システムに BEA ホーム ディレクトリが複数存在する場合は、使用可能な Service Pack を各ホーム ディレクトリにインストールするために、ホーム ディレクトリごとに Smart Update を実行する必要があります。BEA ホーム ディレクトリの詳細については、「BEA ホーム ディレクトリの選択」を参照してください。
Smart Update を使用して Service Pack またはローリング パッチをインストールするには
WL_HOME
で作成したファイルまたはアプリケーションのバックアップ コピーを作成します (アップグレード手順の一環として、このディレクトリで作成したファイルはアプリケーションも含めてすべてインストール プログラムによって自動的に上書きされます)。WL_HOME
ディレクトリの詳細については、「製品インストール ディレクトリの選択」を参照してください。注意 : 場合によっては、新しいサービス パックの config.xml
ファイルに変更が加えられることがあります。後でアップグレード インストールをロールバックまたはアンインストールする場合に備えて、ユーザが作成したすべてのドメインの config.xml
ファイルのバックアップ コピーも作成できます。
注意 : Smart Update を使用して Service Pack またはローリング パッチをインストールする場合は、有効な eSupport アカウントが必要です。eSupport アカウントをお持ちでない場合は、http://support.bea.com
で登録してアカウントを取得してください。
注意 : ストレージ ディレクトリを指定済みの場合は、そのディレクトリ名が表示されます。ストレージ ディレクトリを指定していない場合は、システムの一時ディレクトリがデフォルトとして指定されます。アーカイブ ファイルとインストール プログラムを十分に格納できるスペースが一時ディレクトリにあることを確認してください。インストール プログラムに必要な一時スペースの詳細については、「一時ディスク スペースの要件」を参照してください。
何らかの理由でダウンロードを中断する場合は、[休止] をクリックします。ダウンロードが中断され、[休止] ボタンが [再開] ボタンに変わります。ダウンロードを続行するときは、[再開] をクリックします。
ダウンロードが完了すると、[Archive Integrity Check] ウィンドウが表示され、ダウンロードしたアップグレード アーカイブ ファイルの整合性が検証されます。
アーカイブの検証が完了すると、[Confirm Product Directory] ウィンドウが表示されます。このウィンドウには、BEA ホーム ディレクトリのパスおよび WebLogic Platform ソフトウェアの更新が行われる製品ディレクトリのパスが表示されます。
メンテナンス リリースを使用できる場合は、http://support.bea.com
にある BEA カスタマ サポート Web サイトからパッケージ アップグレード インストーラをダウンロードすることができます。
注意 : 登録済みのサポート顧客だけが、パスワード保護された Web サイトから Service Pack とローリング パッチをダウンロードできます。これらの製品更新をダウンロードするには、eSupport のユーザ名とパスワードを使用してログインする必要があります。eSupport アカウントをお持ちでない場合は、BEA カスタマ サポート Web サイトで登録して取得してください。
パッケージ アップグレード インストーラには、WebLogic Platform の全コンポーネントに対応する WebLogic Platform アップグレード インストーラと、WebLogic Server および WebLogic Workshop のみに対応する WebLogic Server アップグレード インストーラの 2 つがあります。2 つのプログラムの機能は同じです。この節で説明する手順はすべて、両方のインストーラに該当します。
これらのインストーラでは、システムにすでにインストールされているコンポーネントのみがアップグレードされます。たとえば、WebLogic Platform 8.1 の WebLogic Server、WebLogic Workshop、WebLogic Portal のコンポーネントで構成されているインストールの場合、アップグレード インストーラでアップグレードされるのは、これらのコンポーネントのみです。
WebLogic Platform アップグレード インストーラを使用して、WebLogic Integration などの別のコンポーネントをインストールすることはできません。別のコンポーネントをインストールするには、「WebLogic Platform の配布方法」で説明されているように、ネット インストーラまたはパッケージ インストーラを使用します。
アップグレード インストーラは、UNIX と Windows の両プラットフォームで、次のモードで実行できます。
注意 : グラフィカルモード インストールを実行するには、使用するコンソールで Java ベースの GUI がサポートされる必要があります。インストール プログラムで、Java ベースの GUI がサポートされていないと判断された場合は、自動的にコンソールモード インストール プログラムが起動されます。
アップグレード インストール プログラムの実行には、Java 実行時環境 (Java run-time environment : JRE) が必要です。JRE は、Windows インストール プログラムと一部の UNIX インストール プログラムにバンドルされています (ファイル名の末尾が .bin
です)。その他の UNIX プラットフォームの場合、WebLogic Platform インストール プログラムには Java 2 SDK が含まれていません。これらのインストール プログラムのファイル名は .jar
で終わります。.jar
インストール プログラムを実行するには、適切なバージョンの Java 2 SDK がシステムにインストールされ、PATH
システム変数の先頭に Java 2 SDK の bin
ディレクトリが指定されている必要があります。
注意 : インストール処理で JAVA_HOME
と関連の変数がこのディレクトリをポイントするよう再設定されるため、SDK を使用することは重要です。デフォルトでは、サンプル アプリケーション、コンフィグレーション ウィザード、その他の WebLogic 開発ツールを起動するスクリプトなど、WebLogic Platform に付属のすべてのスクリプトで、この SDK が使用されます。
UNIX および Windows システム上で、グラフィカルモードでアップグレード インストールを実行するには
WL_HOME
で作成したファイルまたはアプリケーションのバックアップ コピーを作成します (アップグレード手順の一環として、このディレクトリで作成したファイルはアプリケーションも含めてすべてインストール プログラムによって自動的に上書きされます)。WL_HOME
ディレクトリの詳細については、「製品インストール ディレクトリの選択」を参照してください。注意 : 場合によっては、新しいサービス パックの config.xml
ファイルに変更が加えられることがあります。後でアップグレード インストールをロールバックまたはアンインストールする場合に備えて、ユーザが作成したすべてのドメインの config.xml
ファイルのバックアップ コピーも作成できます。
http://support.bea.com
にある BEA カスタマ サポート Web サイトからプラットフォームに適したアップグレード インストーラをダウンロードします。注意 : 更新をダウンロードするには、eSupport ユーザ名とパスワードを使用してログインする必要があります。eSupport アカウントをお持ちでない場合は、BEA カスタマ サポート Web サイトで登録して取得してください。
UNIX および Windows システム上で、コンソールモードでアップグレード インストールを実行するには
注意 : この節では、/home1/bea/weblogic81
のように、UNIX 区切り文字であるスラッシュ (/) をパス名に使用します。Windows システムでパス名を入力する場合は、スラッシュを Windows のパス名の区切り文字である円記号 (¥) に置き換えてください。したがって、/home1/bea/weblogic81
の代わりに、Windows システムでは「C:¥bea¥weblogic81
」と入力します。
WL_HOME
で作成したファイルまたはアプリケーションのバックアップ コピーを作成します (アップグレード手順の一環として、このディレクトリで作成したファイルはアプリケーションも含めてすべてインストール プログラムによって自動的に上書きされます)。注意 : 場合によっては、新しいサービス パックの config.xml
ファイルに変更が加えられることがあります。後でアップグレード インストールをロールバックまたはアンインストールする場合に備えて、ユーザが作成したすべてのドメインの config.xml
ファイルのバックアップ コピーも作成できます。
http://support.bea.com
にある BEA カスタマ サポート Web サイトからプラットフォームに適したアップグレード インストーラをダウンロードします。注意 : 更新をダウンロードするには、eSupport ユーザ名とパスワードを使用してログインする必要があります。eSupport アカウントをお持ちでない場合は、BEA カスタマ サポート Web サイトで登録して取得してください。
注意 : コマンドラインに -log=
full_path_to_log_file
オプションを追加すると、詳細なインストール ログが作成されます。たとえば、次のように入力します。
platform
XXX
_upgrade_solaris.bin -mode=console -log=/home/bea/logs/platform_install.log
XXX
は、インストールするソフトウェアのバージョン番号です。詳細については、「詳細なインストール ログの生成」を参照してください。
Choose BEA Home Directory:
->1| /home/bea
2| /home1/beahome2
Enter index number to select OR [Exit][Previous][Next]>
〔Enter
〕を押して選択されている BEA ホーム ディレクトリを使用するか、選択する BEA ホーム ディレクトリの番号を入力します。
選択されている BEA ホーム ディレクトリを使用する場合にも、別の BEA ホーム ディレクトリを指定する場合にも、次のようなプロンプトで選択内容を確認します。
BEA ホーム ディレクトリの選択:
->1| はい、この BEA ホーム ディレクトリを使用します [/home/bea]
2| いいえ、BEA ホーム ディレクトリの選択に戻ります
選択するインデックス番号を入力してください、または [Exit][Previous][Next]>
選択内容を確認するには、1
と入力するか〔Enter
〕を押します。選択内容を変更する場合は、2
と入力して、[BEA ホーム ディレクトリの選択] パネルに戻ります。
適切な BEA ホーム ディレクトリを選択して確認すると、[Confirm Product Directory] パネルが表示されます。
製品ディレクトリの確認 :
製品インストール ディレクトリ :[home/bea/weblogic81]
/home/bea/weblogic81
内のファイルが 8.1.x.0 メンテナンス レベルにアップグレードされます。Enter [Exit][Previous][Next]>
サイレントモードでインストールをアップグレードする際には、アップグレード インストール開始前に作成した XML ファイルで設定を定義します。サイレント アップグレード インストール プロセスの過程で、インストール プログラムが XML ファイルからコンフィグレーションした設定を読み取ります。インストール プログラムからは、インストール処理中にコンフィグレーション オプションは何も表示されません。サイレントモード アップグレード インストールは、Windows システムと UNIX システムの両方で機能します。
サイレントモードでのインストールのアップグレード プロセスは、サイレントモード インストールの場合と同様です。サイレントモード インストールの詳細については、「サイレントモード インストールを使用した WebLogic Platform のインストール」を参照してください。
UNIX および Windows システム上で、サイレントモードでアップグレード インストールを実行するには
WL_HOME
で作成したファイルまたはアプリケーションのバックアップ コピーを作成します (アップグレード手順の一環として、このディレクトリで作成したファイルはアプリケーションも含めてすべてインストール プログラムによって自動的に上書きされます)。WL_HOME
ディレクトリの詳細については、「製品インストール ディレクトリの選択」を参照してください。注意 : 場合によっては、新しいサービス パックの config.xml
ファイルに変更が加えられることがあります。後でアップグレード インストールをロールバックまたはアンインストールする場合に備えて、ユーザが作成したすべてのドメインの config.xml
ファイルのバックアップ コピーも作成できます。
http://support.bea.com
にある BEA カスタマ サポート Web サイトからプラットフォームに適したアップグレード インストーラをダウンロードします。注意 : 更新をダウンロードするには、eSupport ユーザ名とパスワードを使用してログインする必要があります。eSupport アカウントをお持ちでない場合は、BEA カスタマ サポート Web サイトで登録して取得してください。
注意 : silent.xml
ファイルのエントリが不適切な場合は、インストール エラーが発生するおそれがあります。エラー原因を容易に特定できるように、インストールを開始するときにログ ファイルを作成することをお勧めします。
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サイレントモードで WebLogic Platform をアップグレードする場合、インストール プログラムは XML ファイル (silent.xml
) を使用して、アップグレード対象のインストールが存在する BEA ホーム ディレクトリを特定します。したがって、アップグレード インストール プログラムをサイレントモードで実行する前に、まず silent.xml
ファイルを作成する必要があります。
注意 : WebLogic Platform を最初にインストールしたときに silent.xml
ファイルを作成している場合は、安全な場所に格納するか、バックアップ コピーを作成して、アップグレード インストール用に作成する silent.xml
ファイルで上書きされないようにする必要があります。アップグレード ファイルに silent_upgrade.xml
など別の名前を付ける方法もあります。
silent.xml
ファイルのエントリが不適切な場合は、インストール エラーが発生するおそれがあります。エラー原因を容易に特定できるように、インストールを開始するときにログ ファイルを作成することをお勧めします。
サイレントモード アップグレード インストール処理で使用する silent.xml
ファイルを作成するには
http://e-docs.bea.com/platform/docs81/install/scripts/silent_upgrade.xml
このサンプルの silent_upgrade.xml
ファイルは、次の節にも記載されています。「サイレントモード アップグレード インストール用のテンプレート ファイルのサンプル」を参照してください。
注意 : XML 定義 (<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
) はテンプレート ファイルの先頭に指定する必要があります。XML 定義の前にスペースや改行を入れることはできません。
silent_upgrade.xml
ファイルで、BEAHOME
キーワードの値を、アップグレード対象の WebLogic Platform インストールに関連付けられている BEA ホーム ディレクトリの絶対パス名に置き換えて、ファイルを保存する。注意 : 値を変更するときは、文字についての XML ガイドラインに従う必要があります。つまり、<
、>
、[
、]
など、XML で予約済みの文字は使用できません。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?>
<domain-template-descriptor>
<input-fields>
<data-value name="BEAHOME" value="c:¥bea" />
</input-fields>
</domain-template-descriptor>
メンテナンス アップグレードのアンインストールが必要な場合があります。Smart Update を使用すると、次の方法で、システムのインストールを以前のリリース バージョンに戻すことができます。
注意 : 以前のサービス パックに戻した場合、新しいサービス パックでは config.xml
ファイルに変更が加えられたため、ユーザが作成したドメインが以前のサービス パックでは機能しないことがあります。以前のサービス パックで config.xml
ファイルのバックアップ コピーを作成した場合、インストールを戻した後にそれらのコピーを使用してください。
注意 : WebLogic Platform コンポーネントをインストールまたはアンインストールすることによって、アップグレード後のインストールを変更した場合は、その製品を以前のバージョンにロールバックすることはできません。
標準のアンインストール処理を使用して、Service Pack またはローリング パッチをアンインストールすることもできます。詳細については、「WebLogic Platform のアンインストール」を参照してください。
Smart Update を使用して Service Pack またはローリング パッチをアンインストールするには
WebLogic Platform を Web サーバにインストールしている場合は、最新のセキュリティ パッチとサポートをすべて確実に利用できるように、Web サーバを最新の状態に保つことが重要です。更新された Web サーバ プラグインは、WebLogic Server のインストールをアップグレードするときに組み込まれます。必須ではありませんが、Web サーバにインストールされている Web サーバ プラグインを、更新されたバージョンと置き換えることができます。
Web サーバ プラグインのインストールの詳細については、次の URL にある『Weblogic Server における Web サーバ プラグイン使用の概要』を参照してください。
http://edocs.beasys.co.jp/e-docs/wls/docs81/plugins/index.html