Domains でセキュリティを設定する


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BEA Tuxedo ATMI 環境には、次のアプリケーション用セキュリティ・メカニズムが用意されています。

認証―ユーザまたはシステム・プロセスに対して指定されている ID を証明する機能です。ID 情報を安全に記録および転送し、必要に応じて ID 情報を利用可能にします。デフォルトの認証プラグインには、認証なし (NONE)、アプリケーション・パスワードを使用 (AP_PW)、およびユーザ・レベルの認証を実行 (USER_AUTH) という 3 つのセキュリティ・レベルが用意されています。
認可―ID またはその他の情報に基づいて、リソースへのアクセスを制御します。デフォルトの認可プラグインには、オプションのアクセス制御リスト (ACL) と必須のアクセス制御リスト (MANDATORY_ACL) という 2 つのセキュリティ・レベルが用意されています。
監査―操作要求とその結果に関する情報を安全に収集、格納、および配布します。デフォルトの監査機能は、BEA Tuxedo のイベント・ブローカとユーザ・ログ(ULOG) の機能によってインプリメントされます。
暗号化―データを符号化し、ユーザが認識できない形式に変換するセキュリティ・メカニズムです。デフォルトでは、RC4 形式の対象鍵による暗号化が設定されています。
セキュリティ・プラグイン・インターフェイス―カスタマイズされた認証、認可、監査など、サードパーティ製のセキュリティ・システムのインストールを可能にします。ただし、プラグイン・インターフェイスは、BEA Tuxedo リリース 7.1 以降のソフトウェアを実行するアプリケーションでのみ利用できます。セキュリティ・プラグイン・インターフェイスを使用するドメインでセキュリティを設定する方法については、『BEA Tuxedo のセキュリティ機能』の「ドメイン間のリンクの確立」を参照してください。

BEA Tuxedo アプリケーションのセキュリティと Domains のセキュリティの関係

個々のアプリケーションと Domains コンフィギュレーションでは、用意されている BEA Tuxedo のセキュリティ・メカニズムが異なりますが、互換性はあります。

BEA Tuxedo ATMI 環境には、Domains コンフィギュレーション用に次のセキュリティ・メカニズムが用意されています。
BEA Tuxedo アプリケーションのセキュリティが USER_AUTH 以上のレベルに設定され、かつ、DMCONFIG ファイルのDM_REMOTE_DOMAINS セクションにあるACL_POLICY パラメータと CREDENTIAL_POLICY パラメータが GLOBAL に設定されている場合、ドメイン間での要求の送信時にユーザ ID も送信され、ACL によるチェックが行われます。
BEA Tuxedo アプリケーションのセキュリティが USER_AUTH 以上のレベルに設定され、かつ DMCONFIG ファイルの DM_REMOTE_DOMAINS セクションにある ACL_POLICY パラメータと CREDENTIAL_POLICY パラメータが LOCAL に設定されている場合、要求の送信時にユーザ ID は送信されません。ACL によるチェックは、要求元のドメインの Domain ID によって処理されます。
BEA Tuxedo アプリケーションのセキュリティ・レベルを NONE を割り当てていても、 Domains の接続セキュリティを DM_PW に設定することはできます。ただし、Domains コンフィギュレーションでアプリケーション・パスワードを使用するには、参加する各アプリケーションのセキュリティ・レベルを、APP_PW (または USER_AUTH、ACL、MANDATORY_ACL) に設定しておく必要があります。

Domains のセキュリティ・メカニズム

特定のドメインを多数のユーザが使用する場合があるため、BEA Tuxedo の標準のアプリケーション・パスワード機構では、十分なセキュリティ機能を実現できないことがあります。したがって、Domains には、別のセキュリティ・メカニズムが用意されています。

アクセス制御リスト―リストに指定されたリモート・ドメインだけがローカル・ドメインのリソースを利用できるようにする機能です。このセキュリティ・レベルは、DMCONFIG の DM_ACCESS_CONTROL セクションで設定します。
Domains の認証機能―各リモート・ドメインを正しく識別するためには、認証技術が必要です。Domains には、パスワード・セキュリティのレベルが 3 つ用意されています。NONE は、認証機能を指定しないことを示します。APP_PW は、アプリケーション・パスワードを使用して認証を行うことを示します。このパスワードは、2 つのドメインで一致しなければなりません。DM_PW は、ローカル・ドメインまたはリモート・ドメインに対して 1 対 1 で特定のパスワードを設定し、認証を行うことを示します。セキュリティ・レベルを指定するには、関連するローカル・ドメインのアクセス・ポイントの DM_LOCAL_DOMAINS セクションにある SECURITY パラメータに、必要なレベル (NONE、APP_PW、またはDM_PW) を設定します。
リンク・レベルの暗号化―ドメイン間の通信で暗号化を使用すると、データの機密性を保持できます。この方法により、ドメイン・ゲートウェイ間で送受信される BEA Tuxedo メッセージやアプリケーション生成されたメッセージの内容を、ネットワーク上の侵入者に知られないようにすることができます。このセキュリティ・メカニズムを設定するには、DMCONFIG ファイルで MINENCRYPTBITS パラメータと MAXENCRYPTBITS パラメータを設定します。
ローカル Domains アクセス―リモート・ドメインからローカル・サービスへのアクセスを制限します。サービスがリモート・ドメインにエクスポートされない限り、そのサービスをリモート・ドメインから利用することはできません。サービスをエクスポートするには、サービスの DMCONFIG ファイルの DM_LOCAL_SERVICES セクションにエントリを指定します。
メインフレームへのユーザ ID のマッピング―ドメイン内のユーザ ID と外部のユーザ ID を相互にマッピングできるメカニズムを提供します。現在、このメカニズムは、BEA eLink for Mainframe-SNA で、IBM LU6.2 メインフレームの RACF (リモート・アクセス制御機能) ユーザ名と相互にマッピングするために使用されています。このメカニズムを使用するには、次のコンフィギュレーション用コマンド dmadmin を参照してください。