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型付きバッファの概要

あるプロセスから別のプロセスにメッセージを送信する場合、メッセージ・データ用のバッファを割り当てておく必要があります。BEA Tuxedo システムのクライアントは、型付きバッファを使用してサーバにメッセージを送ります。型付きバッファとは、カテゴリ (タイプ) と、サブカテゴリ (サブタイプ) が定義されたメモリ領域です。サブカテゴリは必須ではありません。型付きバッファは、BEA Tuxedo システムでサポートされる分散プログラミング環境の基本要素の 1 つです。

なぜ「型付き」バッファを使用するのでしょうか。分散環境では、アプリケーションが異機種システムにインストールされ、異なるプロトコルを使用して複数のネットワーク間で通信が行われます。バッファ・タイプが異なると、初期化、メッセージの送受信、およびデータの符号化/復号化にそれぞれ別のルーチンが必要になります。各バッファに特定のタイプが割り当てられていると、プログラマが介在しなくても、そのタイプに対応するルーチンを自動的に呼び出すことができます。

以下に示す表は、BEA Tuxedo システムでサポートされる型付きバッファと、そのバッファが次の条件を満たしているかどうかを示しています。

ルーティング関数が必要な場合は、アプリケーション・プログラマが用意します。

型付きバッファ

型付きバッファ

説明

自己記述型

サブタイプ

データ依存型ルーティング

符号化/復号化

CARRAY

未定義の文字配列。NULL 文字を含むことができます。BEA Tuxedo システムでは配列のセマンティクスは解釈されないので、この型付きバッファは曖昧なデータを処理する場合に使用します。CARRAY は自己記述型ではないので、転送時には長さを指定する必要があります。システムではバイトは解釈されないので、マシン間のメッセージ送信では符号化/復号化はサポートされません。

該当せず

該当せず

該当せず

該当せず

FML (フィールド操作言語)

BEA Tuxedo システム固有の自己記述型バッファ・タイプ。このバッファでは、各データ・フィールドに対応する識別子、オカレンス番号、場合によっては長さを示す値が格納されています。すべてのデータ操作は、ネイティブな C 言語の文ではなく FML 関数を使用して行われます。そのため、データからの独立性と柔軟性が確立されており、処理に多少のオーバーヘッドが生じても相殺されます。

FML バッファでは、フィールド識別子とフィールド長に 16 ビットが使用されます。

詳細については、「FML 型バッファ」を参照してください。

該当

該当せず

該当

該当

FML32

FML と同じ。ただし、フィールド識別子とフィールド長に 32 ビットが使用されます。より長いフィールドを多数使用できるので、バッファ全体が大きくなります。

詳細については、「FML 型バッファ」を参照してください。

該当

該当せず

該当

該当

STRING

最後が NULL 文字で終了する文字配列。STRING バッファは、自己記述型です。そのため、異なる文字セットを使用するマシン間でデータを交換する場合は、BEA Tuxedo システムによってデータが自動的に変換されます。

該当

該当せず

該当せず

該当せず

VIEW

アプリケーションで定義される C 構造体。VIEW 型には、個々のデータ構造体を示すサブタイプが必要です。VIEW 記述ファイル (データ構造体のフィールドとタイプが定義されたファイル) は、VIEW 型バッファに定義されたデータ構造体を使用するクライアント・プロセスとサーバ・プロセスがアクセスできなければなりません。異なるタイプのマシン間でバッファがやり取りされる場合は、符号化/復号化が自動的に行われます。詳細については、「VIEW 型バッファ」を参照してください。

該当せず

該当

該当

該当

VIEW32

VIEW と同じ。ただし、長さとカウントのフィールド長に 32 ビットが使用されます。より長いフィールドを多数使用できるので、バッファ全体が大きくなります。

詳細については、「VIEW 型バッファ」を参照してください。

該当せず

該当

該当

該当

X_C_TYPE

VIEW と同じ。

該当せず

該当

該当

該当

X_COMMON

VIEW と同じ。ただし、このバッファ型は COBOL と C プログラム間の互換性を取るために使用されます。フィールド・タイプとして使用できるのは、shortlong、および string だけです。

該当せず

該当

該当

該当

XML

XML 文書は、次の要素から構成されます。

XML 文書のルーティングは、エレメントの内容、またはエレメント・タイプと属性値に基づいて行われます。使用されている文字符号化は XML パーサによって判別されます。符号化が BEA Tuxedo のコンフィギュレーション・ファイル (UBBCONFIG(5)DMCONFIG(5)) で使用されているネイティブな文字セット (US-ASCII または EBCDIC) と異なる場合、エレメントと属性名は US-ASCII または EBCDIC に変換されます。詳細については、「XML 型バッファ」を参照してください。

該当せず

該当せず

該当

該当せず

X_OCTET

CARRAY と同じ。

該当せず

該当せず

該当せず

該当せず

すべてのバッファ・タイプは、$TUXDIR/lib ディレクトリの tmtypesw.c ファイルに定義されています。クライアント・プログラムとサーバ・プログラムで認識されるバッファ・タイプは、tmtypesw.c に定義されているものだけです。tmtypesw.c ファイルを編集して、バッファ・タイプを追加したり削除できます。また、UBBCONFIGBUFTYPE パラメータを使用して、特定のサービスで処理できるタイプとサブタイプを制限できます。

tmtypesw.c ファイルは、共用オブジェクトやダイナミック・リンク・ライブラリのビルドに使用されます。このオブジェクトは、BEA Tuxedo 管理サーバ、およびアプリケーション・クライアントとアプリケーション・サーバによって動的にロードされます。

関連項目

 

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