|
|
|
|
|
ATMI アプリケーションへの参加
セキュリティが設定された ATMI アプリケーションでは、TPINIT バッファ (C の場合) または TPINFDEF-REC レコード (COBOL の場合) を使用して、BEA Tuxedo システムにセキュリティ情報を渡す必要があります。TPINIT バッファは、特殊な型付きバッファであり、クライアントが ATMI アプリケーションに参加しようとするときに、クライアントの ID および認証情報をシステムに渡すためにクライアント・プログラムで使用されます。COBOL の場合は、TPINFDEF-REC レコードが使用されます。
TPINIT は atmi.h ヘッダ・ファイルで定義され、TPINFDEF-REC は COBOL の COPY ファイルで定義されます。次の表は、それぞれの構造体を示しています。
次の表では、TPINIT バッファおよび TPINFDEF-REC レコードのフィールドを示します。
クライアント・プログラムは、tpalloc(3c) を呼び出して TPINIT バッファを割り当てます。次は、8 バイトのアプリケーション固有のデータを tpinit() に渡す準備を行い、クライアントが ATMI アプリケーションに参加できるようにするサンプル・コードです。
TPINIT バッファを割り当てて ATMI アプリケーションに参加する
.
.
.
TPINIT *tpinfo;
.
.
.
if ((tpinfo = (TPINIT *)tpalloc("TPINIT",(char *)NULL,
TPINITNEED(8))) == (TPINIT *)NULL){
Error Routine
}
.
.
.
tpinit(tpinfo) /* ATMI アプリケーションへの参加 */
.
.
.
ワークステーション・クライアントが tpinit() 関数または TPINITIALIZE() ルーチンを呼び出して ATMI アプリケーションに参加すると、次の主なイベントが発生します。
ネイティブ・クライアントが tpinit() 関数または TPINITIALIZE() ルーチンを呼び出して ATMI アプリケーションに参加すると、認証だけが行われます。基本的に、ネイティブ・クライアントは、自分自身を認証します。
クライアントのセキュリティ・データの転送
次の図は、ワークステーション・クライアントの TPINIT バッファからデータを転送する様子を示します。TPINFDEF-REC レコードからデータを転送する場合にもこの図が当てはまります。
ワークステーション・クライアントの TPINIT バッファからデータを転送する
注記 上の図に示す認可手順は、ネイティブ・クライアントが ATMI アプリケーションに参加しようとする場合も基本的に同じです。ただし、ネットワーク・リンクや WSH は無関係です。ネイティブ・クライアントは、自分自身を認証するためです。 上の図では、デフォルトの認証を使用するか、またはカスタマイズした認証を使用するかにより、BEA Tuxedo システムに送信される情報が異なる点に注意してください。デフォルトの認証の場合、cltname、grpname、および flags の各フィールドの値が、プラグイン・インターフェイス以外の方法で、ワークステーション・クライアントのデフォルトの認証プラグインに送信されます。一方、カスタマイズした認証の場合、クライアント・プログラムの作成者は、これらの値のほか、data フィールドで選択した可変長の別の値を組み込むこともできます。 デフォルトの認証を使用する場合、ワークステーション・クライアントの認証プラグインでは、passwd/PASSWD フィールドが使用され、ネットワーク経由で転送される情報が暗号化されます。このとき、暗号化アルゴリズムとして、56 ビットの DES (Data Encryption Standard) が使用されます。ターゲットの WSH にある認証プラグインでは、TUXCONFIG ファイルに格納されているアプリケーション・パスワードを使用して、この情報を復号化します。ネイティブ・クライアントの場合は、単に、passwd/ PASSWD フィールドの値と、TUXCONFIG ファイルに格納されているアプリケーション・パスワードが比較されます。 注記 ワークステーション・クライアントでは、passwd/PASSWD フィールドの値が、認証プラグイン・インターフェイス以外の方法で、認証プラグインに送信されます。WSH では、TUXCONFIG ファイルに格納されたアプリケーション・パスワードが、アプリケーションの起動時に、認証プラグイン・インターフェイスによって認証プラグインに送信されます。 ワークステーション・クライアントの認証に成功すると、tpinit() 関数は、最後の処理として、usrname、cltname、および flags の 3 つのフィールド値を含む別のバッファを WSH に送信し、認証済みのワークステーション・クライアントに関するこれらの情報が確実に伝わるようにします。TPINITIALIZE() ルーチンの場合も、最後の処理として、同様の情報を含む別のバッファを送信します。カスタマイズした認証プラグインでは、認証手順でこれらの情報が WSH に送信されない場合がありますが、WSH 側ではレポートを作成するとき、つまり tmadmin(1) printclient (pclt) コマンドを呼び出すときにこれらの情報を必要とします。 ワークステーションまたはネイティブ・クライアントは、セキュリティ・チェックにパスすると、サービス要求を発行したり、応答を受信することができます。 ATMI アプリケーションに参加する前のサービス要求の呼び出し ターゲットの ATMI アプリケーションの SECURITY が NONE に設定されているか、または何も設定されていない場合に、クライアントが、tpinit() または TPINITIALIZE() を呼び出す前にサービス要求 (または ATMI 関数) を呼び出すと、BEA Tuxedo システムは、NULL パラメータで tpinit() または TPINITIALIZE() を自動的に呼び出します。この操作により、次のような結果になります。
ターゲットの ATMI アプリケーションの SECURITY が APP_PW、USER_AUTH、ACL、または MANDATORY_ACL に設定されている場合に、クライアントが、tpinit() または TPINITIALIZE() を呼び出す前にサービス要求 (または ATMI 関数) を呼び出すと、そのサービス要求は拒否されます。
関連項目
|
|
|
|
|
|
Copyright © 2001 BEA Systems, Inc. All rights reserved.
|