管理およびコンフィグレーション ガイド

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リレーショナル データベースへのアクセスのコンフィグレーション

この節では、以下の項目について説明します。

注意 : この節では、JDBC データ ソースを使用してデータベース アクセスをコンフィグレーションする一般的な方法について説明します。Oracle CEP には、SQL Server 用の DataDirect の Type 4 JDBC ドライバが含まれています。このドライバ固有の情報については、Oracle CEP Type 4 JDBC ドライバを参照してください。

 


Oracle CEP アプリケーションからのデータベース アクセスの概要

Oracle Complex Event Processing (略称 Oracle CEP) では、リレーショナル データベース アクセスのための Java Database Connectivity (JDBC) 3.0 がサポートされています。

JDBC API では、API をサポートするデータベース サーバや他のタイプの表形式リソースに接続し、対話するための、ベンダに依存しない標準的なメカニズムが提供されます。JDBC javax.sql.DataSource インタフェースは、ドライバで実装されるデータベース接続ファクトリを指定します。DataSource オブジェクトのインスタンスは、アプリケーションがデータベース接続 (java.sql.Connection のインスタンス) を取得するのに使用されます。接続が取得されると、アプリケーションは SQL コマンドを送信し、結果を受信することで、リソースと対話します。

WebLogic Event Server には、以下の JDBC ドライバが用意されています。

WebLogic Event Server では、DataSource 抽象化の機能も提供されます。この機能により、JDBC ドライバの DataSource オブジェクトをカプセル化し、事前に確立された接続のプールを管理します。

SQL Server 用の DataDirect の Type 4 JDBC ドライバ

Oracle CEP では、SQL Server データベースへの JDBC アクセスのパフォーマンスを高める DataDirect の Type 4 JDBC ドライバが提供されます。Type 4 JDBC ドライバは Java 環境に合わせて最適化されているので、Java テクノロジを組み込んだり、既存システムの機能およびパフォーマンスを拡張したりできます。2 つのドライバの使用方法については、「Oracle CEP Type 4 JDBC ドライバ」を参照してください。

DataDirect の Oracle CEP Type 4 JDBC ドライバは、以下のような特長を持つ実績のあるドライバです。

サポートするデータベース

表 10-1 に、各 Oracle CEP Type 4 JDBC ドライバがサポートするデータベースを示します。

表 10-1 サポートする データベース
ドライバ
サポートするデータベース
SQL Server
  • Microsoft SQL Server 2005
  • Microsoft SQL Server 2000
  • Microsoft SQL Server 2000 Desktop Engine (MSDE 2000)
  • SQL Server 2000 Enterprise Edition (64 ビット)
  • Microsoft SQL Server 7.0

 


Oracle CEP データ ソースの説明

Oracle CEP DataSource は、Java Database Connectivity (JDBC 3.0) 仕様をサポートする JDBC データ ソース接続プールの実装を提供します。アプリケーションでは、標準 API の DataSource.getConnectionConnection.close を使用して、データ ソースにある Connection オブジェクトの予約と解放を行います。

図 10-1 データ ソース

データ ソース

EPL rule からリレーショナル データベースにアクセスする場合は、Oracle CEP DataSource をサーバの config.xml ファイルでコンフィグレーションする必要があります。詳細については、「複合イベント プロセッサのコンフィグレーション」を参照してください。JDBC ドライバの API (DriverManager など) をアプリケーション コードで直接使用する場合は、サーバの config.xml ファイルに DataSource をコンフィグレーションする必要はありません。

データ ソース コンフィグレーション

Oracle CEP の config.xml ファイルでは、実行時に作成されるデータ ソースごとに、外部 JDBC モジュール記述子を参照するコンフィグレーション要素が必要です。

Configuration Wizard を使用して Oracle CEP ドメインを作成する場合は、必要に応じて、DataDirect の 2 つの JDBC ドライバのいずれかを使用する JDBC データ ソースをコンフィグレーションできます (このコンフィグレーションを行った場合は自動的に config.xml ファイルが更新されます)。接続先データベース、接続ユーザ名とパスワードなどの基本情報を指定してデータ ソースをコンフィグレーションします。Configuration Wizard を使用してドメインの既存のサーバを更新し、新しいデータ ソースを追加することもできます。Configuration Wizard の使用方法の詳細については、「Oracle CEP スタンドアロンサーバ ドメインの作成と更新」を参照してください。

<data-source> 要素を追加して config.xml ファイルを手動で更新することもできます。次のコードの抜粋は、データ ソース コンフィグレーションのサンプルです。

<data-source>
<name>epcisDS</name>
<driver-params>
<url>jdbc:sqlserver://localhost:1433;databaseName=myDB;SelectMethod=cursor</url>
<driver-name>com.microsoft.sqlserver.jdbc.SQLServerDriver</driver-name>
<properties>
<element>
<name>user</name>
<value>juliet</value>
</element>
<element>
<name>password</name>
<value>{Salted-3DES}hVgC5iZ3nZA=</value>
</element>
</properties>
</driver-params>
</data-source>
<transaction-manager>
<name>TM</name>
<rmi-service-name>RMI</rmi-service-name>
</transaction-manager>

上記のサンプルでは、データ ソースは、config.xml<transaction-manager> 要素を使用してコンフィグレーションするローカル トランザクション マネージャの可用性に依存します。一方、トランザクション マネージャは、コンフィグレーションされた RMI オブジェクトに依存します (「rmi コンフィグレーション オブジェクト」を参照)。

<data-source> 要素の子要素の詳細なリスト (特に、<connection-pool-params> および <data-source-params> 要素) については、スキーマを参照してください。

 


Data Direct の Type 4 JDBC ドライバを使用したデータベースへのアクセスのコンフィグレーション

DataDirect の 2 つの Type 4 JDBC ドライバ (Oracle 用と SQL Server 用) は、自動的に Oracle CEP と一緒にインストールされ、すぐに使用できます。

  1. Configuration Wizard を使用するか、config.xml ファイルを手動で更新して、サーバの config.xml ファイルにデータ ソースをコンフィグレーションします。
  2. 詳細については、「データ ソース コンフィグレーション」を参照してください。

  3. Oracle CEP が実行中である場合は、新しいデータ ソース情報を読み込むために再起動します。「サーバの停止と起動」を参照してください。

 


独自のデータベース ドライバを使用したデータベースへのアクセスのコンフィグレーション

独自の JDBC ドライバをコンフィグレーションして Oracle CEP で使用するには、以下の手順を実行します。

  1. Oracle CEP 起動時に適切な JDBC ドライバの JAR ファイルが検索されるように、ドメイン ディレクトリのサーバ ディレクトリにあるサーバ起動スクリプトを更新します。
  2. サーバ起動スクリプトの名前は startwlevs.cmd (Windows) または startwlevs.sh (UNIX) であり、スクリプトはドメイン ディレクトリのサーバ ディレクトリにあります。用意されているサンプル ドメインは ORACLE_CEP_HOME/ocep_10.3/samples/domains にあります。ユーザ ドメインは ORACLE_CEP_HOME/user_projects/domains にあります。ORACLE_CEP_HOME は、d:\oracle_cep などの Oracle CEP インストール ディレクトリです。

    wlevs_3.0.jar ファイルを実行する Java コマンドに -Xbootclasspath/a オプションを追加して、起動スクリプトを更新します。使用する JDBC ドライバの絶対パス名を -Xbootclasspath/a オプションで設定します。

    たとえば、Windows Oracle Thin ドライバを使用する場合は、起動スクリプトの java コマンドを次のように更新します (太字部分が更新箇所です)。

      %JAVA_HOME%\bin\java -Dwlevs.home=%USER_INSTALL_DIR% -Dbea.home=%BEA_HOME%  -Xbootclasspath/a:%USER_INSTALL_DIR%\bin\com.bea.oracle.ojdbc14_10.2.0.jar -jar "%USER_INSTALL_DIR%\bin\wlevs_3.0.jar" -disablesecurity %1 %2 %3 %4 %5 %6 

    この例では、%USER_INSTALL_DIR%ORACLE_CEP_HOME\ocep_10.3 を指しています。

  3. Configuration Wizard を使用するか、config.xml ファイルを手動で更新して、サーバの config.xml ファイルにデータ ソースをコンフィグレーションします。
  4. 詳細については、「データ ソース コンフィグレーション」を参照してください。

  5. Oracle CEP が実行中である場合は、新しい java オプションおよびデータ ソース情報を読み込むために再起動します。「サーバの停止と起動」を参照してください。

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