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B2B Integration ワークフローの作成

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ワークフローの作成について

以下の節では、B2B Integration アプリケーションでワークフローを使用するための主要な概念を説明します。

 


続ける前に

このマニュアルの先へ進む前に、次の点に注意してください。

 


アーキテクチャの概要

会話を定義する上での基本的なステップは、その会話の各ロールを実行するワークフローの作成です。 B2B Integration コンポーネントは、そのような協調的ワークフローパブリック ワークフローとも呼ぶ)を作成できるプラグインを備えています。 WebLogic Integration の B2B Integration コンポーネントと Business Process Management(BPM)コンポーネントを一緒に使用すると、以下のものを利用できます。

B2B Integration プラグインを使用してワークフローを作成する場合は、設計タスクと管理タスクが不可欠であり、プログラミング タスクを行わなければならない場合もあります。

アーキテクチャの構成要素

次の図は、WebLogic Integration のアーキテクチャでどのように B2B Integration プラグインが組み込まれるのかを示しています。


 

WebLogic Integration コンポーネント

WebLogic Integration のアーキテクチャには、協調的ワークフローの作成と実行をサポートする以下のコンポーネントが含まれています。

表1-1 WebLogic Integration コンポーネント

コンポーネント

説明

プロセス エンジン

ワークフローを実行および管理し、ワークフロー インスタンスをトラッキングする実行時のコントローラおよびワークフロー エンジン

ワークフロー インスタンス

WebLogic Integration リポジトリでコンフィグレーションされた会話定義のロールを実装する、ワークフロー テンプレート定義のアクティブなインスタンス。 ワークフロー インスタンスはワークフロー テンプレートの定義が実行時にインスタンス化されたときに作成される。

WebLogic Integration Studio

設計時にワークフローを定義するため、および実行時にアクティブなワークフローをモニタするために使用するクライアント アプリケーション

WebLogic Integration Worklist

ユーザまたはそのユーザが属するロールに割り当てられているタスクを表示および実行するために使用するクライアント アプリケーション。 たとえば、他のユーザへのタスクの再割り当て、タスクに完了のマークを付ける、タスクの完了のマークを外す、ワークフロー ステータスの表示、手動によるワークフローの開始など。

WebLogic Integration リポジトリ

以下のものが格納されるデータベース

リポジトリはトレーディング パートナ ノードにローカルで配置することも、WebLogic Integration ソフトウェアからアクセス可能な別のノードに配置することもできる。 リポジトリは、1 つのオーガニゼーション内の 1 つのトレーディング パートナから、または複数のオーガニゼーションの複数のトレーディング パートナからアクセスできるようにデプロイできる。

B2B エンジン

実行時にトレーディング パートナ間のメッセージを処理およびルーティングするソフトウェア

WebLogic Integration B2B Console

コラボレーション アグリーメント、会話、配信チャネル、ドキュメント交換、トレーディング パートナなどを作成、コンフィグレーション、管理、およびモニタできるブラウザ ベースのコンポーネント

WebLogic Integration プラグイン フレームワーク

特定の BEA ソフトウェア(BEA Java Application-to-Mainframe(JAM)製品や、WebLogic Integration の B2B Integration、Data Integration、および Application Integration コンポーネント)およびユーザ記述ソフトウェアで WebLogic Integration Studio とプロセス エンジンの機能を拡張できるようにするコンポーネント

B2B Integration プラグイン

以下の機能を持つ B2B 統合プラグイン

他のプラグイン

WebLogic Integration プラグイン フレームワークでは、追加のプラグインを組み込むことができる(上の WebLogic Integration プラグイン フレームワークの説明を参照)。


 

Studio、Worklist、プロセス エンジン、プラグイン フレームワークの概要については、『WebLogic Integration Studio ユーザーズ ガイド』の「WebLogic Integration Studio の概要」を参照してください。

 


主要な概念

この節では、B2B Integration アプリケーションで協調的ワークフローを使用する前に理解しておく必要のある主要な概念を説明します。

ワークフロー、協調的ワークフロー、ワークフロー テンプレート、およびワークフロー テンプレート定義

この節では、Business Process Management(BPM)に関する以下の主要な概念を説明します。

これらのコンセプトに関する詳細については、『WebLogic Integration Studio ユーザーズ ガイド』の「WebLogic Integration Studio の概要」を参照してください。

会話とビジネス メッセージ

この節では、B2B Integration に関する以下の主要な概念を説明します。

以上の概念の詳細については、『B2B Integration 入門』を参照してください。

開始者と参加者

会話には、会話を開始する開始者と、開始された会話に参加する参加者が関与します。 それぞれには、異なる種類の協調的ワークフローが必要です。

表1-2 ワークフローの種類

ワークフローの種類

説明

会話開始者ワークフロー

会話プロパティおよび非ビジネス メッセージ開始プロパティを持つように定義される。 このタイプのワークフローによって会話が開始および終了される。

会話参加者ワークフロー

会話プロパティおよびビジネス メッセージ開始プロパティを持つように定義される。 このタイプのワークフローは会話に参加し、会話から抜けることができるが、会話を開始または終了することはできない。


 

会話のコンテキストにおいて、これらの 2 種類のワークフローは連動します。 たとえば、バイヤが多数のサプライヤから入札を受け付けたいと考えているとします。 その会話は、次の図のように進行すると考えられます。

図1-1 ワークフローが 2 つのビジネス コラボレーション例


 

  1. Studio で、バイヤ(会話を開始するトレーディング パートナ)が協調的ワークフローのインスタンス(ビジネス コラボレーション開始者ワークフロー)を開始します。 このワークフローは、PriceAndAvailabilityQuote ビジネス メッセージ(XML ドキュメント形式の入札要求が含まれる)を作成して、B2B エンジン経由で 1 つまたは複数の有資格セラー(ビジネス プロトコルによって異なる)に送信し、応答を待ちます。

    注意: ワークフローは、さまざまな方法で開始できます。たとえば、プログラム的に開始することや、別個のローカルのワークフローから開始することも可能です。

  2. 各有資格サプライヤ(参加トレーディング パートナ)がビジネス メッセージを受信します。そのビジネス メッセージによってサプライヤのノードでワークフロー(会話参加者ワークフロー)のインスタンスが開始されます。

    サプライヤ ロールを実装する協調的ワークフローが、受信した入札要求を処理し、入札に参加するかどうかを判断します。参加する場合は、PriceAndAvailabilityResponse ビジネス メッセージ(XML ドキュメント形式の入札応答が含まれる)を作成して送信し、ワークフローを終了します。 このワークフロー インスタンスにはビジネス メッセージ開始プロパティがあります。従って、このワークフローはバイヤの PriceAndAvailabilityQuote ビジネス メッセージがサプライヤのノードで受信された時に開始されます。

    注意: サプライヤ ロールを実装する協調的ワークフローは、会話プロパティとビジネス メッセージ開始プロパティで定義されます。

  3. バイヤ側で、ワークフローがすべての有資格サプライヤからの入札応答を受信し、入札の結果を処理して、会話を終了します。

ビジネス メッセージの送受信

トレーディング パートナ間でビジネス メッセージを交換するときには、通常は開始者と参加者の両方のワークフローがビジネス メッセージを送受信します。

ワークフローのどの部分でビジネス メッセージが送信され、どの部分でビジネス メッセージが受信されるのかを覚えておくことが重要です。 たとえば、バイヤからセラーに入札要求(ビジネス メッセージ)が送信される場合があります。 その場合は、バイヤ ワークフローがビジネス メッセージを送信し、セラー ワークフローがそのメッセージを受信します。 セラーが入札(別のビジネス メッセージ)で要求に応答するときには、それらのロールが逆転します。つまり、セラー ワークフローが送信側になり、バイヤ ワークフローが受信側になります。

設計タスクは、ワークフローでビジネス メッセージが送信されるのかそれとも受信されるのかによって異なります。 ただし、両方の場合において、ワークフロー テンプレート定義で特定のプロパティを定義する必要があります。 B2B Integration プラグインでは、ビジネス メッセージを扱うための以下の 2 つの手段が提供されます。

詳細については、ビジネス メッセージの使い方を参照してください。

 


実行時の要件

実行時にメッセージを交換するためには、まず以下の要件を確実に満たしておかなければなりません。

 


ワークフロー統合タスクの概略

協調的ワークフローを使用して WebLogic Integration でビジネス メッセージを交換するには、管理、設計、およびプログラミングのタスクを行う必要があります。

管理タスク

協調的ワークフローを作成するには、以下の管理タスクを行う必要があります。

  1. BEA WebLogic Platform インストール ガイド』の説明に従って WebLogic Integration をインストールします。

    注意: WebLogic Integration の Samples レルムは、次の手順で説明されているとおりに事前にコンフィグレーションされています。

  2. WebLogic Integration の起動、停止およびカスタマイズ』の説明に従って WebLogic Integration をコンフィグレーションします。

    注意: WebLogic Integration のサンプルを実行する前に、必ず WebLogic Integration をインストールしてください。 サンプルを実行することによって、インストールが成功しているかどうかを確認できます。 サンプル アプリケーションの実行の詳細については、『WebLogic Integration チュートリアル』および『B2B サンプルの使い方』を参照してください。

  3. B2B Console を使用して、コラボレーション アグリーメント、配信チャネル、トレーディング パートナ、ドキュメント交換など、WebLogic Integration リポジトリで必要なエンティティを作成およびコンフィグレーションします。 詳細については、『B2B Integration 管理ガイド を参照してください。

    注意: すべての協調的ワークフロー テンプレート定義では、会話定義が必要です。

  4. WebLogic Integration Studio ユーザーズ ガイド』の「データの管理」の説明に従って、Studio を使用して WebLogic Integration リポジトリでオーガニゼーション、ユーザ、およびロールを指定します。

設計タスク

協調的ワークフローを作成するには、Studio で以下の設計タスクを行う必要があります。

  1. 以下のいずれかの方法で、会話定義の各ロールを実装する協調的ワークフローを作成および設計します。

  2. 標準のワークフロー プロパティを定義するだけでなく、B2B Integration プラグインを使用してワークフローを会話にリンクするプロパティを定義することも必要です。この手順の以降のタスクはワークフローの会話への統合に関するものです。

  3. 各ワークフロー テンプレートについて、次のように会話プロパティを指定します。

  4. 各ワークフロー テンプレート定義について、ワークフローのタイプに従って開始アクションを定義します。

  5. 各ワークフロー テンプレート定義について、ワークフローがどのように終わるのかを定義します。 そのためには、完了シェイプを追加し、そのプロパティを定義します。 会話開始者ワークフローの終了の定義で説明されているように、通常、会話開始者ワークフローは完了ノードで会話を終了します。

    会話参加者ワークフローには、カスタム完了ノードの定義はありません。

  6. ワークフロー、またはそのワークフローと会話するアプリケーションで使用する入力変数または出力変数をワークフロー テンプレート定義で定義します。詳細については、ワークフロー変数の使用についてを参照してください。

  7. 各ワークフロー テンプレート定義について、ビジネス メッセージの処理方法を定義します。

  8. 会話の終了方法を定義します。 終了の方法はプロトコルによって異なります。

注意: ワークフローは、B2B の機能と統合されていない場合でも WebLogic Integration 環境で実行できます。 たとえば、B2B 機能と統合するための特別な処理をせずに Studio で作成したワークフローを実行できます。

プログラミング タスク

プログラミング タスクは、ワークフローを利用する各アプリケーションの特定のニーズによって異なります。 以下のタスクを行う必要があります。

 

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