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Data Integration プラグイン ユーザーズ ガイド

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Data Integration プラグインの使用

この章の内容は以下のとおりです。

 


Data Integration プラグインを使用するデータ変換

Data Integration プラグイン(Data Integration plug-in) は Business Process Management (BPM) 機能の実行、非 XML ドキュメントから XML ドキュメントあるいはその逆方向への変換機能を提供します。変換を実行するには、次の手順に従います。

  1. WebLogic Integration Studio を開始する。Studio の開始及びロギングについては、『WebLogic Integration Studio ユーザーズ ガイド』の「Studio インタフェースの使用法」を参照してください。

  2. 目的のテンプレート定義を開き、タスクをダブルクリックします。[タスクのプロパティ] ダイアログ ボックス(図2-1)が表示されます。

    図2-1 [タスクのプロパティ] ダイアログボックス


     

  3. 選択したタスクにデータ変換アクションが含まれている場合は、これをリストからもう一度選択して [更新] をクリックして手順 4 に進みます。含まれていない場合、[追加] をクリックして新しいアクションを追加します。[アクションを追加] ダイアログ ボックス(図2-2)が表示されます。

    図2-2 [アクションを追加] ダイアログ ボックス


     

  4. [統合アクション] ノードを拡張するとアクションのリストが表示されます。リストの [データ統合] 項目を拡張します。変換アクションのリストが表示されます。「XML からバイナリへの変換」および「バイナリから XML への変換」を参照。実行する変換タイプを選択します。

XML からバイナリへの変換

XML からバイナリへの変換を実行する手順は以下のとおりです。

  1. [アクションを追加] ダイアログボックス(図2-2)で、[Translate XML to Binary] を選択する。[XML to Binary] ダイアログ ボックス(図2-3)が表示されます。

    図2-3 [Translate XML to Binary] ダイアログボックス


     

  2. 次の表に従って、フィールドにデータを入力します。

    表2-1 [Translate XML to Binary] ダイアログボックス

    ダイアログボックス領域

    フィールド

    説明

    メッセージフォーマットパラメータ

    [名前]

    メッセージ フォーマットの名前。テキスト フィールドに名前を直接入力するか、[参照] をクリックしてリポジトリ ドキュメントのリストを呼び出し、その中から選択します。

    [説明]

    メッセージ フォーマットの説明を表示する。

    注意: テキストの表示にのみ使用されるフィールドです。このフィールドでテキストを編集することはできません。

    [メモ]

    メッセージ フォーマットに添付されたノートを表示する。

    注意: テキストの表示にのみ使用されるフィールドです。このフィールドでテキストを編集することはできません。

    メッセージフォーマットアクション ボタン

    [参照]

    リポジトリ内の MFL ドキュメントを参照する。

    [表示]

    Message Format 領域に項目が表示される。変換対象として正しいドキュメント タイプが選択されているかどうか確認できる。

    [デバッグ]

    メッセージのデバッグを可能もしくは不可能にします。このオプションを選択すると、変換アクションが WebLogic Server ログ ファイルに書き込まれる。

    変数パラメータ

    [入力 XML 変数]

    XML ワークフロー変数を表示する。変換処理で使用する変数を選択するか、以下の手順に従って新しい変数を作成する。

      1. 変数の新しい名前を入力し、[OK] をクリックします。確認メッセージ ボックスが表示される。

      2. [Yes] をクリックする。新しい変数が作成される。

    [結果の割り当て先]

    Binary Data ワークフロー変数が表示される。変換された情報を格納するための変数を選択するか、以下の手順に従って新しい変数を作成する。

      1. 変数の新しい名前を入力し、[OK] をクリックします。

      2. [Yes] をクリックする。新しい変数が作成される。


     

  3. 変換情報をワークフローに保存するには [OK] をクリックします。

バイナリから XML への変換

バイナリから XML への変換を実行する手順は以下のとおりです。

  1. [アクションを追加] ダイアログボックス(図2-2)で、[アクション|データ統合|Translate Binary to XML] を選択する。[XML to Binary] ダイアログ ボックス(図2-4)が表示されます。

    図2-4 [Translate Binary to XML] ダイアログボックス


     

  2. 次の表に従って、フィールドにデータを入力します。

    表2-2 [Binary to XML] ダイアログ ボックス フィールド

    ダイアログボックス領域

    フィールド

    説明

    メッセージフォーマットパラメータ

    [名前]

    メッセージ フォーマットの名前。テキスト フィールドに名前を直接入力するか、[Browes] をクリックしてリポジトリ ドキュメントのリストを呼び出し、その中から選択します。

    [説明]

    メッセージ フォーマットの説明を表示する。

    注意: テキストの表示にのみ使用されるフィールドです。このフィールドでテキストを編集することはできません。

    [メモ]

    メッセージ フォーマットに添付されたノートを表示する。

    注意: テキストの表示にのみ使用されるフィールドです。このフィールドでテキストを編集することはできません。

    メッセージフォーマットアクション
    ボタン

    [参照]

    リポジトリ内の MFL ドキュメントを参照する。

    [表示]

    Message Format 領域に項目が表示される。変換対象として正しいドキュメント タイプが選択されているかどうか確認できる。

    [デバッグ]

    メッセージのデバッグを可能もしくは不可能にします。このオプションを選択すると、変換アクションが WebLogic Server ログ ファイルに書き込まれる。

    変数パラメータ

    [入力バイナリ変数]

    バイナリ ワークフロー変数を表示する。変換処理で使用する変数を選択するか、以下の手順に従って新しい変数を作成する。

      1. 変数の新しい名前を入力し、[OK] をクリックします。確認メッセージ ボックスが表示される。

      2. [Yes] をクリックする。新しい変数が作成される。

    [結果の割り当て先]

    XML データ ワークフロー変数が表示される。変換後の情報を格納する変数を選択するか、以下の手順に従って新しい変数を作成する。

      1. 変数の新しい名前を入力し、[OK] をクリックします。

      2. [Yes] をクリックする。新しい変数が作成される。


     

  3. 変換情報をワークフローに保存するには [OK] をクリックします。

 


イベント データの処理

Data Integration プラグイン(Data Integration plug-in)には、バイナリ データを XML に変換する、またはイベント処理のフロント エンドで事前に処理することで、バイナリ データによってワークフローを開始させる機能が用意されています。この機能は イベント ハンドラ と呼ばれます。イベント ハンドラは JMS メッセージがトピックにパブリッシュされると実行されます。

Data Integration プラグイン(Data Integration plug-in) で事前処理されるメッセージには、3 つの JMS プロパティが必要です。

最初の 2 つの JMS メッセージ プロパティは、イベント ハンドラにアドレッシングされるすべてのメッセージ用の定数です。3 番目のプロパティには、メッセージ内のバイナリ データを記述する MFL ドキュメントの名前が含まれます。

注意: WLPI EventDescriptor の中で参照される MFL ドキュメントは、リポジトリに格納されている必要があります。

リスト2-1 は、イベント ハンドラに処理させるメッセージを構築するためのコード例です。

コード リスト 2-1 イベント ハンドラのコード例

byte[] bindata = ... the binary data ...
pub = sess.createPublisher(topic);
BytesMessage msg = sess.createBytesMessage();
msg.writeBytes(bindata);
msg.setStringProperty("WLPIPlugin", "com.bea.wlxt.WLXTPlugin");
msg.setStringProperty("WLPIContentType",
"binary/x-application/wlxt");
msg.setStringProperty("WLPIEventDescriptor", “mymfldoc”);
pub.publish(msg);

サーブレット サンプル アプリケーションでは、このコードで構築されたメッセージがイベント ハンドラで処理される様子を見ることができます。サーブレット サンプルの実行方法については、サーブレット サンプルの実行 を参照してください。

 


データ変換パフォーマンスの向上

Data Integration プラグイン(Data Integration plug-in)には、MFL ドキュメント インメモリ キャッシュの管理と監視、イベント ハンドラのデバッグを有効または無効にするためのコンフィグレーション パネルが用意されています。このパネルを使用することで、インメモリ キャッシュと変換オブジェクト プールを調整して、データ変換のパフォーマンスを向上させることができます。

注意: MFL ドキュメントに行う更新を有効にするためには、MFL ドキュメント インメモリ キャッシュを消去する必要があります。

コンフィグレーション パネルにアクセスする手順は以下のとおりです。Business Process Management 固有のアクションの詳細については、Business Process Management を参照してください。

  1. WebLogic Integration Studio を開始する。Studio の開始及びロギングについては、「Studio インタフェースの使用法」を参照してください。

  2. [コンフィグレーション|プラグイン] を選択します。[プラグインのコンフィグレーション] ダイアログ ボックスが表示されます(図2-5)。

    図2-5 [プラグインのコンフィグレーション] ダイアログボックス


     

  3. [データ統合プラグイン] を選択し、[更新] をクリックします。Data Integration プラグイン(Data Integration plug-in)の [コンフィグレーション] ダイアログボックスが開きます(図2-6)。

    図2-6 Data Integration プラグインの [コンフィグレーション] ダイアログボックス


     

  4. 変換パフォーマンスを監視、向上させるには、次のテーブルで説明するフィールドにデータを入力します。

    ダイアログ ボックス領域

    フィールド

    説明

    [開始モード]

    [自動]

    Studio の開始時に自動的に Data Integration プラグイン(Data Integration plug-in) を立ち上げます。


    [手動]

    Studio から Data Integration プラグイン(Data Integration plug-in) を使用できるようにします。


    [無効化]

    Studio から Data Integration プラグイン(Data Integration plug-in) を使えないようにします。

    [Data Integration Object Pool]

    [Preferred Pool Size]

    プール内の永続的オブジェクトの最大数を定義する。スライダを使用して、プール サイズを該当する値に設定する。

    注意: ユーザが設定したプリファレンス プール サイズを超過すると、変換エンジンによって一時的なプール オブジェクトが作成されます。それらのオブジェクトは、プールに返されるときに削除されます。


    [Current Size]

    現在プール内にあるオブジェクト数を表示する。


    [High Water Mark]

    サーバ起動時以降の、プール内の最大オブジェクト数を表示する。

    MFL
    キャッシュ

    [MFL Requests]

    MFL ドキュメントの変換リクエストの合計数を表示する。


    [Cache Hits]

    必要な MFL ドキュメントがすでにキャッシュ内に存在している場合の要求数が表示される。


    [Hit Ratio]

    データベースからではなく、キャッシュから MFL ドキュメントを読み込んで対応されたリクエストの割合を表示する。

    MFL キャッシュ アクション ボタン

    [Refresh]

    サーバにリクエストを送信して、MFL キャッシュの統計を更新する。


    [Clear]

    MFL ドキュメント キャッシュを消去する。後続の変換要求のことを考え、MFL ドキュメントはリポジトリからロードします。

    Event Handler オプション

    [Enable Debug Messaging]

    イベント ハンドラに対して、デバッグ メッセージ機能を有効または無効に設定する。有効にすると、変換時にデバッグ メッセージが WebLogic Server ログ ファイルに書き込まれる。

Data Integration プラグイン(Data Integration plug-in)により、標準の BPM 機能の編集や表示機能が拡張されます。これらの機能は、バイナリ データを表示、編集するための Format Tester の Hex Editor コンポーネントによって提供されます。

 


変数型と Data Integration プラグイン

Data Integration プラグイン(Data Integration plug-in)には、バイナリ データを編集、表示するときに使用できる Binary Data 変数型が用意されています。Binary Data 変数はバイナリ データの論理セットのコンテナとして機能し、追加の表示機能があります。変数は、Data Integration プラグイン(Data Integration plug-in)に用意されているアクションを呼び出してバイナリ データをやりとりするプログラムによって使用されます。また、Workflow Instance Monitor がバイナリ変数の内容を表示、編集するときにも使用されます。

 


カスタム データ型と Data Integration プラグイン

WebLogic Integration には、ユーザに独自に必要なデータ型に適したカスタム データ型を作成できるユーザ定義データ型機能が用意されています。ユーザ定義データ型機能を使用すると、Data Integration の実行時エンジンにカスタムのデータ型をプラグインできます。いったんプラグインされたユーザ定義のデータ型は、特徴や機能の面で組み込みデータ型と区別できません。

 


ユーザ定義データ型の設定

Data Integration プラグイン(Data Integration plug-in)で使用されるユーザ定義データ型は、CLASS ドキュメントとして WebLogic Integration リポジトリに格納されます。実行時に、Data Integration プラグイン(Data Integration plug-in)は必要に応じてリポジトリからユーザ定義データ型のクラスを読み込みます。さらに、Data Integration プラグイン(Data Integration plug-in)は、アクティブ テンプレートをサポートするのに必要な MFL およびクラス ファイルをエクスポートし、これによって別の Business Process Management インスタンス上でテンプレートをそのままインポートできます。クラス ドキュメントは、次のどちらかの方法を使用してリポジトリに格納できます。以下の節では、それらのメカニズムについて説明します。

Format Builder の使い方

Format Builder を使用してユーザ定義データ型をリポジトリに公開するには、次の手順を実行します。

  1. [スタート|プログラム|BEA WebLogic Platform 7.0|WebLogic Integration 7.0|Format Builder] を選択して、Format Builder を起動する。Format Builder メイン ウィンドウが表示されます。

  2. [Repository|Log In] を選択します。[WebLogic Integration リポジトリへのログイン] ウィンドウが開きます。


     

  3. [ユーザ名] フィールドに、サーバ ユーザに対して指定されたユーザ ID を入力します。

  4. [パスワード] フィールドに、サーバ ユーザに対して指定されたパスワードを入力します。

    注意: デフォルト ユーザとパスワードについては、『WebLogic Integration の起動、停止およびカスタマイズ』の「開始する前に」の「WebLogic Integration ユーザとパスワード」を参照してください。

  5. サーバの名前と該当するポートの番号を [Server[:port]] フィールドに入力します。

    注意: [WebLogic Integration リポジトリへのログイン] ウィンドウでは、ログインは 3 回までしか行うことができません。3 回失敗すると、ログイン失敗のメッセージが表示されます。ログインに 3 回失敗した場合は、[Repository|Log In] を選択して、ログインの手順を繰り返します。

  6. [接続] をクリックします。ログインに成功すると、[ログイン] ウィンドウが閉じ、Format Builder のタイトル バーに [WebLogic Integration リポジトリへのログイン] ウィンドウで入力したサーバ名とポート番号が表示されます。アクティブなリポジトリ項目のメニューが表示されます。アクセスしたい項目を選択します。

  7. [Tools|User Defined Types] を選択します。[Add/Remove User Defined Types] ダイアログ ボックスが表示されます。


     

    リポジトリとの接続が確立されていると、[Add/Remove User Defined Types] ダイアログボックスには登録済みの各ユーザ定義データ型のステータスが表示され、リポジトリに公開できます。ユーザ定義型のリポジトリのステータスは、ダイアログ ボックスの [Installed Types] 領域の各エントリの前に、ボール方のアイコンでで示されます。

    各ユーザ定義型の名前の前にあるアイコンの色は、そのステータスを表わします。

  8. [Installed Types] のリストから公開するクラスをクラスを選択して、[Publish] をクリックします。選択したエントリのアイコンの色が緑になるはずです。これは、そのクラスがリポジトリの中に正常に格納されたことを意味します。

Repository Import ユーティリティの使い方

リポジトリ インポート ユーティリティを使用して、ユーザ定義データ型を含めて Java クラス ファイルをインポートする手順は以下のとおりです。

  1. [CLASSPATH] 内に wlxt-repository.properties ファイルを作成します。このファイルの内容は次のようになります。
    wlxt.repository.url=server_url

    たとえば、

    wlxt.repository.url=t3://localhost:7001

  2. 次のコマンドを入力して、クラス ファイル名を Import コマンド ラインに渡します。
    java com.bea.wlxt.repository.Import filename

    たとえば、次のコマンドは現在のディレクトリ内のすべてのクラス ファイルをインポートします。

    java com.bea.wlxt.repository.Import *.class

注意: Repository Import ユーティリティでは、ユーザ定義データ型だけでなく任意の Java クラス ファイルをリポジトリにインポートできます。この機能は、ユーザ定義データ型が、com.bea.wlxt.bintype.Bintype クラスの拡張ではない追加のクラス ファイルに依存する場合に便利です。

 


WebLogic Server クラスタ化 のサポート

Data Integration プラグイン(Data Integration plug-in)は、WebLogic Server クラスタ化環境でも正しく機能します。クラスタ化環境では、プラグイン管理者は常にクラスタの 1 つのノードだけに接続されます。管理者が発行するコマンドは、クラスタ内の別のノードに伝播します。

クラスタ内のサービス間の通信は、JMS トピックを使用して処理されます。JMS トピックは、WebLogic Integration 環境内のクラスタ内の異なるノード上の通信に使用されます。

クラスタ化のための Data Integration プラグインの設定

クラスタ化機能を利用する場合には、Data Integration プラグイン(Data Integration plug-in)を以下のように設定する必要があります。

  1. クラスタ内のサーバの 1 つで JMS トピックを作成します。このトピックの JNDI 名は次のようになります。
    com.bea.wlxt.cluster.BroadcastTopic

    注意: JMS トピック作成の詳細については、WebLogic Server マニュアルを参照してください。

  2. テキスト エディタで、config.xml ファイルを開く。ファイルは SAMPLES_HOME¥integration¥config¥samples¥ ディレクトリにあります。SAMPLES_HOME は WebLogic Platform サンプルのインストール ディレクトリです。

    注意: config ディレクトリには、作成した各ドメインごとに個別のサブディレクトリが含まれます。これらの各サブディレクトリには、それぞれの config.xml ファイルがあります。正しいファイルを開くようにしてください。

  3. Business Process Management の <Application> セクションを見つけて、このセクション内の任意の場所に以下を追加します。
    <EJBComponent Name=”wlxt-cluster”
    DeploymentOrder=”99”
    Targets=”[server_name]”
    URI=”wlxtmb.jar”
    />

  4. config.xml ファイルを保存します。

注意: config.xml ファイルへの変更を有効にするには、サーバを再起動する必要があります。

 

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