BEA ホーム | 製品 | デベロッパ・センタ | support | askBEA
 ドキュメントのダウンロード   サイト マップ   用語集 
検索

Data Integration プラグイン ユーザーズ ガイド

 前 次 目次 索引 PDF で表示  

WebLogic Integration サンプル アプリケーションの実行

Data Integration ソフトウェアには、WebLogic Integration 内での Business Process Management (BPM) の統合を理解するために設計された 2 つのサンプル アプリケーションが含まれています。この節では、この 2 つのサンプルに基づきアプリケーションの実行について段階的に説明します。説明するトピックは以下のとおりです。

 


前提条件

この節の説明は、WebLogic Integration について、特に Data Integration と WebLogic Integration プロセス エンジンについて理解されていることを前提として書かれています。また、サンプル アプリケーションを実行するためには、WebLogic Integration を正しくインストールし、サンプル ワークフローを実行しておく必要があります。

 


サーブレット サンプルの実行

このサンプル アプリケーションでは、サーブレットをインストールする Web アーカイブ ファイル (WLPI_sample.war) を実装します。このサーブレットは、バイナリ データから XML への変換の要求を受け付けます。アクセスはブラウザを通じて行います。またサーブレットは、生成された XML データを表示することによって応答します。さらに、アプリケーションはデータを XML 形式またはバイナリ形式のいずれかで WebLogic Integration イベント トピックにポストされます。このデータを使用してワークフローを開始できます。

サーブレット サンプルの内容

サーブレット サンプル アプリケーションは WebLogic Integration インストールの SAMPLES_HOME¥integration¥samples¥di¥wlpi ディレクトリに格納されます。SAMPLES_HOME は WebLogic Platform インストールにおけるサンプル ディレクトリです。次の表では、サーブレット サンプル アプリケーションに含まれるファイルについて説明しています。

表3-1 サーブレット サンプル アプリケーション ファイル

ディレクトリ

ファイル

説明

¥wlpi¥source

WLPI_sample.java

HTML ファイルを画面に表示する、およびバイナリ データを XML に変換するためのサーブレットのソース コード。この XML は、オプションとして JMS トピック上に置くこともできる。

¥wlpi

SampleData.mfl

サンプル ワークフローの開始に使用するサンプル バイナリ データ ファイルのメッセージ フォーマット言語による記述。

¥wlpi

SampleData.data

サンプル ワークフローの開始時にインプットとして使用されたサンプル データ ファイル。

¥wlpi

DI_ServletSample.jar

サンプルで使用される、エクスポートされるワークフロー。ワークフローはサンプルを設定すると自動的にインポートされる。説明についてはステップ 1. Sample Application Launcher の起動 を参照。

¥wlpi

Makefile

サンプル ソースを .jar ファイルに構築するためのメイク ファイル。

¥wlpi

build.cmd

ソースから .jar ファイルを構築する。

¥wlpi¥images

bealogo.jpg

サンプル サーブレットによって HTML ページ上に表示される BEA ロゴ イメージ。

¥wlpi¥WEB-INF

hello.html

ユーザからの入力データを取得するサンプル サーブレットによって使用される HTML ページ。

¥wlpi¥WEB-INF

web.xml

サンプル サーブレットのデプロイメント情報を定義する J2EE コンフィグレーション ファイル。

¥wlpi¥WEB-INF

weblogic.xml

サンプル サーブレットの WebLogic の固有情報を定義する BEA コンフィグレーション ファイル。

wlpi¥WEB-INF¥lib

cos.jar

サンプル コードの実行で使用されるユーティリティ ライブラリ。

wlpi¥WEB-INF¥lib

HtmlScreen.jar

サンプル コードの実行で使用されるユーティリティ ライブラリ。

WebLogic Platform ホーム ディレクトリ直下


samples¥
integration¥
config¥samples¥
applications

WLPI_sample.war

すべての実行可能なサンプル コードとコンフィグレーション ファイルを含む Web Archive ファイル。このファイルは、インストール時に WebLogic Integration アプリケーション ディレクトリに自動的にデプロイされる。


 

サーブレット サンプルの実行方法

サーブレット サンプルを実行するには、この節で説明する手順を実行します。WebLogic Server および BPM 機能固有のタスクの説明については、edocs.beasys.co.jp/e-docs/index.html の BEA ドキュメントを参照してください。

ステップ 1. Sample Application Launcher の起動

初めて使用する場合

Sample Application Launcher を起動するには、プラットフォームに合わせて適切な手順を実行します。

  1. [スタート|BEA WebLogic Platform 7.0|WebLogic Integration 7.0|Integration Samples|Start Server] を選択して [Launch Example] を選択します。すべてのサンプルが設定されていれば、サンプル起動ページが表示されます。すべてのサンプルが設定されるのに数分かかります。図3-1 は Sample Application Launcher です。

    図3-1 Sample Application Launcher


     

  2. [Data Integration Servlet] をサンプル アプリケーション リストから選択します。図3-2 は Data Integration Servlet サンプル ページです。

    図3-2 Data Integration Servlet サンプル ページ


     

  1. PATH 環境変数に、Netscape 実行ファイル(netscape)が格納されたディレクトリが含まれていることを確認します。含まれていない場合は、サンプル起動ページを表示できません。

  2. WebLogic Integraion のホーム ディレクトリ(WebLogic Integraion のインストール先ディレクトリ)に移動します。たとえば、
    cd /home/me/bea/weblogic700/integration

  3. setenv スクリプトを実行して、最上位の WebLogic Integraion 環境変数を設定します。
    . setenv.sh

  4. RunSamples スクリプトを実行します。たとえば、
    cd /home/me/bea/weblogic700/samples/integration/samples/bin
    RunSamples

  5. RunSamples スクリプトのコンフィグレーション セクションが実行済みであることが検知されると、次のプロンプトが表示されます。
    The WebLogic Integration repository has already been created
    and populated, possibly from a previous run of this
    RunSamples script. Do you want to destroy all the current
    data in the repository and create and populate the
    WebLogic Integration repository, again?
    Y for Yes, N for No

    この質問に N と入力すると、リポジトリの作成および格納を行う手順が省略され、WebLogic Server のサンプル インスタンスを起動する手順のみが実行されます。

    この質問に Y と入力すると、リポジトリの作成および格納が改めて行われ、その後で WebLogic Server のサンプル インスタンスを起動する手順が実行されます。Y と入力した場合、その時点でリポジトリに格納されている全データが破棄され、リポジトリにサンプル データが再ロードされます。現在のサンプル データが変更または削除され、新規または未変更のサンプル データをリポジトリに格納する場合にのみ、Y を入力してください。

    以上により、WebLogic Server のインスタンスがバックグラウンド プロセスとして起動され、サンプル起動ページが表示されます。

以前にサンプルを設定している場合

サーバを起動して Sample Launcher を表示するには、プラットフォームに合わせて適切な手順を実行します。

  1. [スタート|BEA WebLogic Platform 7.0|WebLogic Integration 7.0|Integration Examples|Start Server] を選択します。

  2. [スタート|BEA WebLogic Platform 7.0|WebLogic Integration 7.0|Integration Examples|Launcher Examples] を選択します。

  3. [Data Integration Servlet] を選択し [Data Integration Servlet サンプル] ページを開きます。

  1. サンプル ドメインの bin ディレクトリに移動します。たとえば、製品をデフォルトのディレクトリにインストールした場合、次のように入力します。
    cd SAMPLES_HOME/integration/samples/bin

  2. 次のように入力してサーバを起動します。
    . ./startServer

  3. 次のメッセージが表示された場合は、startServer スクリプトは正しく終了しています。
    StartServer execution successful

  4. Web ブラウザを起動して次の URL を入力します。
    http://localhost:7001/index.html

    Samples Launcher Web ページが表示されます。

ステップ 2. メール セッションの設定

メール ホストをすでに設定している場合は、このステップを省いても構いません。コンフィグレーションを検証したい場合は、実行するとよいでしょう。

  1. Samples Launcher の Administration Console から [WebLogic Server] をクリックします。WebLogic Server Administration Console が表示されます。

  2. ナビゲーション ツリーから [サービス|メール|wlpiMailSession] を選択します。

  3. 正しい情報を入力してメール ホストを設定します。この場合、必ず mail.host=mailserver とします。[メール セッション] 画面の [コンフィグレーション] タブの例を次の図に示します。

    図3-3 [メール セッション] 画面の [コンフィグレーション] タブ


     

  4. [対象] タブを選択します。

  5. 次の図に示すように、メール サーバ名を [Available] 列から [Chosen] 列に移動します。

    図3-4 [メール セッション] 画面の [サーバ] タブ


     

  6. [適用] をクリックします。

ステップ 3. サンプル XML データの更新とメッセージの送信

  1. テキスト エディタで SAMPLES_HOME¥integration¥samples¥di¥wlpi¥SampleData.data ファイルを開きます。テキスト user@nowhere.com を、ワークフローが電子メール メッセージの配信に使用する有効な電子メール アドレスで置き換えます。

  2. [Sample Application Launcher] の [Input File] フィールドで次のデータ ファイルに移動します。
    SAMPLES_HOME¥integration¥samples¥di¥wlpi¥SampleData.data

    指定したファイルはローカル システム内に無ければなりませんが、サーバを実行しているものでなくて構いません。ファイルがローカル システムに無い場合は、エラー メッセージが表示されます。

  3. [Submit] をクリックします。データ ファイルで指定したアドレスに、短い電子メール メッセージが送られます。

 


EJB サンプルの実行

このサンプルは、給与データの入力によって開始される、HR システムから給与システムへのデータ フローをシミュレートします。従業員のデータは、バイナリ データが使用されている従来の給与システムから取得されます。データは XML に変換されるので、従業員への支払情報を確定するための計算を実行できます。計算の結果は、再びバイナリ フォーマットに変換され、給与システムに送られます。

EJB サンプルの内容

EJB サンプル アプリケーションは WebLogic Integration インストールの SAMPLES_HOME¥integration¥samples¥di¥ejb ディレクトリにあります。次の表では、EJB サンプル アプリケーションに含まれるファイルについて説明しています。

表3-2 EJB サンプル アプリケーション ファイル

ディレクトリ

ファイル

説明

¥ejb

makefile

サンプル ソースを .jar ファイルに構築するためのメイク ファイル。

WLXTExample.jar

Data Integration からエクスポートされたサンプル ワークフロー

HR.mfl

サンプルの HR Bean から返されるバイナリ データの MFL ファイル。

Payroll.mfl

サンプルの Payroll Bean に渡されるバイナリ データの MFL ファイル。

Autopay.cmd

コマンド ラインからワークフローを開始するための Windows NT コマンド スクリプト。

Autopay.sh

コマンド行からワークフローを開始するための UNIX シェル スクリプト。

build.cmd

ソースから wlxtejb.jar を構築する。

¥ejb¥source

Payroll.java

従来の給与システムを表すサンプル EJB。

PayrollHome.java

PayrollBean.java

HR.java

従来の HR システムを表すサンプル EJB。

HRHome.java

HRBean.java

AutoPay.java

プリフォーマットされたメッセージを Event Topic 上に配置してサンプル ワークフローを開始させるプログラム。

HexDump.java

サンプル EJB によって使用されるユーティリティ クラス。

EmployeeRecord.java

サンプル HR EJB によって使用される従業員のデータ クラス。

WebLogic Platform ホーム ディレクトリ直下


samples¥
integration¥
samples¥di¥
ejb¥lib

WLXTEJB.jar

サンプル アプリケーションの実行ファイル。


 

EJB サンプルの実行方法

EJB サンプルを実行するには、次に説明する手順に従ってください。

ステップ 1. ワークフロー定義のインポート

  1. WebLogic Integration Studio を起動します。Studio の開始及びロギングについては、『WebLogic Integration Studio ユーザーズ ガイド』の「Studio インタフェースの使用法」を参照してください。

  2. [ツール|パッケージをインポート] を選択します。[インポート:ファイルを選択] ダイアログ ボックスが表示されます(図3-5)。

    図3-5 [インポート:ファイルを選択] ダイアログボックス


     

  3. [参照] をクリックし、定義ファイル WLXTExample.jar を選択し、[開く] をクリックします。[次へ] ボタンをクリックすると、 [インポートするコンポーネントを選択] ダイアログ ボックスが開きます(図3-6)。

    図3-6 [インポート:インポートするコンポーネントを選択]


     

  4. インポート後、実行中のワークフローのチェック ボックスが選択され、すべてのコンポーネントが選択されていることを確認してから [インポート] ボタンをクリックします。[インポート:インポート概略を確認] ダイアログ ボックスが表示されます(図3-7)。

    図3-7 [インポート:インポート概略を確認]


     

  5. 正しいコンポーネントがリストされていることを確認します。正しくない場合は、[戻る] ボタンをクリックしてコンポーネントをもう一度選択します。コンポーネントのリストが正しければ、[閉じる] をクリックします。これでテンプレートを開く準備が整いました。

ステップ 2. テンプレートを開く

  1. ナビゲーション ツリーで、前のステップでインポートした WLXT Example テンプレートを展開します。テンプレート定義 1-1-00-12:00-AM を右クリックします。

  2. [開く] を選択します。このサンプル アプリケーションのために作成されたワークフローが表示されます(図3-8)。

    図3-8 WebLogic Integration のサンプルのワークフロー


     

ステップ 3. ワークフローの開始

サンプルで作成したワークフローの開始方法には 2 つあります。

ワークフローを開始すると、HR システムと給与システム間でシミュレートしたデータ フローを Studio で監視できます。

WebLogic Integration Worklist から

サンプル ワークフローを WebLogic Integration から開始する手順を次に示します。

  1. WebLogic Integration Worklist を開始し、[ワークフロー|ワークフローを開始] を選択します。

  2. [WLXT Example] を選択します。[OK] をクリックします。

    図3-9 WLXT のサンプル ワーク リスト


     

  3. [Enter Payroll Data] タスクを右クリックし、[実行] を選択します。[Enter Payroll Data] ダイアログ ボックスが表示されます(図3-10)。

    図3-10 [Enter Payroll Data] ダイアログ ボックス


     

  4. 給与データを入力し、[OK] をクリックします。タスクが開始され、ワークフローが実行されます。

    注意: この例では、従業員番号として 1 〜 4 のみが有効です。期間の終了日付と、作業時間数として任意の数値を入力できます。

コマンド ラインから

コマンド ライン プロンプトからサンプル ワークフローを開始する手順は以下のとおりです。

  1. テキスト エディタでスクリプト(Windows NT では Autopay.cmd、UNIX では Autopay.sh)を開き、WebLogic Integration プロセス エンジン の位置を確認します。デフォルトでは、位置は localhost、ポート番号は 7001 になっています。

  2. お使いのシステムのホストとポートに一致するようにロケーション情報を変更します。

  3. 環境変数 WL_HOME をディレクトリのパス名として設定します。ここには、WebLogic Server がインストールされています。たとえば、
    set WL_HOME=c:¥bea¥weblogic700

  4. 環境変数 WLI_HOME をディレクトリのパス名として設定します。ここには、WebLogic Integration がインストールされています。たとえば、
    set WLI_HOME=c:¥bea¥weblogic700¥integration

  5. システム(Windows NT または UNIX)のコマンド スクリプトを実行し、図3-10 に示されるのと同じパラメータを渡します。たとえば、
    Autopay 1 2000-11-30 60

    ワークフローが開始します。

手順 4. 変数の値を確認する

サンプル データフローを監視する手順は次のとおりです。

  1. Studio で、[ワークフロー インスタンス] ダイアログ ボックスを表示します。ワークフロー監視の詳細については、『WebLogic Integration Studio ユーザーズ ガイド』の「ワークフローのモニタリング」を参照してください。

  2. ポップアップ メニューで任意のワークフロー インスタンスを右クリックし、[変数] を選択します。[ワークフロー変数] ダイアログ ボックスが表示されます。

  3. それぞれの変数を確認し、ステップ 3. ワークフローの開始 にある値に設定されているか検証します。

 

ページの先頭 前 次