WebLogic Portal 10.0 へのアップグレード

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ここから内容

WebLogic Portal 環境に影響する機能の変更

この付録では、WebLogic Portal 9.2 および 10.0 で行われた機能の変更について説明します。これらの変更はアップグレード後の環境に影響し、手動でタスクを実行しなければならない場合があります。

この章の内容は以下のとおりです。

 


Portal 8.1 から 10.0 への機能の変更

以下の節では、Portal 8.1 から 10.0 に直接アップグレードする際の変更について説明します。手動でタスクを実行しなければならない場合があります。

この節では、次のトピックについて説明します。

8.1 から 10.0 への連合ポータルのアップグレード

WebLogic Portal 10.0 に追加された連合ポータル伝播をサポートする新機能では、この節のアップグレード手順を実行する必要があります。この節では、次のトピックについて説明します。

概要

WebLogic Portal 10.0 は WSRP 2.0 の機能をサポートし、より柔軟で実践的な連合ポータルの伝播アプローチを可能にします。WebLogic Portal 10.0 では、ステージングおよびプロダクション環境のコンシューマ アプリケーションが個別のプロデューサをポイントすることが可能です。この新機能の主な利点は、プロダクション環境とは独立して、ステージング環境でリモート (プロキシ) ポートレットを作成および変更できる点です。

WebLogic Portal 10.0 以前は、WSRP コンシューマ アプリケーションを伝播するには、ソースおよび送り先システムのコンシューマが同じプロデューサをポイントしている必要がありました。このコンフィグレーションは WebLogic Portal 9.2 の『プロダクション業務ガイド』の「WSRP 伝播に記載されていますが、いくつかの制限があります。

この節では、連合ポータルのアップグレード手順を説明します。ここで記載された手順は、以下のシナリオに適用されます。

プロデューサおよびコンシューマの両方のアプリケーションのアップグレード

ソース (ステージング) および送り先 (プロダクション) 環境のプロデューサおよびコンシューマの両方のアプリケーションを WebLogic Portal 10.0 にアップグレードすることが推奨されます。これにより、新しい伝播機能を利用して、伝播処理を簡素化できます。

  1. コンシューマ アプリケーションを WebLogic Portal 10.0 にアップグレードします。ソースおよび送り先の両方の環境でアップグレードを実行します。
    1. 双方向伝播 (ステージングからプロダクションへの伝播後、再度ステージングに戻る) を実行している場合、または伝播が失敗した場合は、次の追加の手順が必要です。どちらも該当しない場合は、この追加手順を省略して手順 2 に進みます。
    2. ソースおよび送り先システムの各コンシューマ アプリケーションからプロデューサ登録ハンドルを取得します。これを行うには、「プロデューサ ハンドルのリスト」で説明しているプロデューサ リスト JSP ユーティリティを実行します。

  2. プロデューサ アプリケーションを WebLogic Portal 10.0 にアップグレードします。ステージングおよびプロダクションの両方の環境でアップグレードを実行します。
    1. 双方向伝播 (ステージングからプロダクションへの伝播後、再度ステージングに戻る) を実行している場合、または伝播が失敗した場合は、次の追加の手順が必要です。どちらも該当しない場合は、この追加手順を省略して手順 3 に進みます。
    2. プロデューサ登録ハンドルを更新します。これを行うには、「プロデューサ登録ハンドルの更新」で説明している登録ハンドル更新 JSP ユーティリティを実行します。

  3. 伝播ツールを使用してコンシューマ アプリケーションをステージングからプロダクション環境に伝播します。伝播の詳細については、『プロダクション業務ガイド』を参照してください。
  4. ヒント : 伝播時は、ポータル フレームワークのリソースのみを含めるようにスコープを調整できます。

これでアップグレード処理は完了です。これにより、ステージングおよびプロダクション環境のコンシューマ アプリケーションが個別のプロデューサをポイントできるようになります。

注意 : ステージングとプロダクションのコンシューマが同一のプロデューサをポイントするコンフィグレーションを保持する必要がある場合は、そうすることも可能です。ただし、WebLogic Portal 9.2 の『プロダクション業務ガイド』の「WSRP 伝播」に記載された制限は適用されなくなります。

ポータルの伝播の詳細については、『プロダクション業務ガイド』を参照してください。

プロデューサ アプリケーションのみのアップグレード

ドメインとプロデューサ アプリケーションをアップグレードし、コンシューマをアップグレードしない場合は、この節のアップグレード手順を実行する必要があります。この節の手順は、コンシューマ アプリケーションが現在 WebLogic Portal 8.1.x または 9.2 であっても同様に適用されます。

注意 : プロデューサのみをアップグレードする場合は、WebLogic Portal 9.2 の『プロダクション業務ガイド』の「WSRP 伝播」に記載された伝播モデルを使用する必要があります。このモデルでは、ステージングとプロダクションの両方の環境のコンシューマ アプリケーションが同じプロデューサをポイントする必要があります。
注意 : プロデューサのみをアップグレードする場合は、コンシューマ アプリケーションのリモート ポートレットを伝播するたびに以下の手順 2 と 3 を実行する必要があります。
  1. プロデューサ アプリケーションを WebLogic Portal 10.0 にアップグレードします。
  2. ソースおよび送り先システムの各コンシューマ アプリケーションからプロデューサ登録ハンドルを取得します。これを行うには、「プロデューサ ハンドルのリスト」で説明しているプロデューサ リスト JSP ユーティリティを実行します。
  3. 送り先システムのアップグレードされた各プロデューサ アプリケーションのプロデューサ登録ハンドルを更新します。これを行うには、「プロデューサ登録ハンドルの更新」で説明している登録更新 JSP ユーティリティを実行します。

ポータルの伝播の詳細については、『プロダクション業務ガイド』を参照してください。

コンシューマ アプリケーションのみのアップグレード

コンシューマ アプリケーションをアップグレードし、プロデューサをアップグレードしない場合は、この節のアップグレード手順を実行する必要があります。この節の手順は、プロデューサ アプリケーションが現在 WebLogic Portal 8.1.x または 9.2 であっても同様に適用されます。

注意 : ステージングとプロダクションのコンシューマが同一のプロデューサをポイントするコンフィグレーションを保持する必要がある場合は、そうすることも可能です。ただし、WebLogic Portal 9.2 の『プロダクション業務ガイド』の「WSRP 伝播」に記載された制限は適用されなくなります。
注意 : コンシューマのみをアップグレードする場合は、WebLogic Portal 9.2 の『プロダクション業務ガイド』の「WSRP 伝播」に記載された伝播モデルを使用する必要があります。このモデルでは、ステージングとプロダクションの両方の環境のコンシューマ アプリケーションが同じプロデューサをポイントする必要があります。
注意 : コンシューマのみをアップグレードする場合は、コンシューマ アプリケーションを伝播するたびに手順 2 と 3 を実行することが推奨されます。
  1. コンシューマ アプリケーションを WebLogic Portal 10.0 にアップグレードします。ステージングおよびプロダクションの両方の環境でアップグレードを実行します。
  2. 注意 : 現在ステージングとプロダクション環境のコンシューマ アプリケーションが同じプロデューサをポイントするコンフィグレーションを実行している場合、以下の手順はオプションですが推奨される手順です。
  3. (オプション/推奨) ソースと送り先の両方のシステムの各コンシューマ アプリケーションからプロデューサ登録ハンドルを取得します。これを行うには、「プロデューサ ハンドルのリスト」で説明しているプロデューサ リスト JSP ユーティリティを実行します。
  4. (オプション/推奨) 送り先システムのアップグレードされた各プロデューサ アプリケーションのプロデューサ登録ハンドルを更新します。これを行うには、「プロデューサ登録ハンドルの更新」で説明している登録更新 JSP ユーティリティを実行します。
注意 : コンシューマのみをアップグレードする場合は、コンシューマ アプリケーションを伝播するたびに手順 2 と 3 を実行することが推奨されます。

プロデューサ ハンドルのリスト

注意 : この節で説明するユーティリティを実行する必要があるのは、コンシューマ アプリケーションがデプロイされたシステム上のみです。

この節では、コンシューマ アプリケーションがデプロイされているステージングおよびプロダクションの両方のシステムでプロデューサ リスト JSP ユーティリティ (listProducers.jsp) を実行する方法について説明します。このユーティリティは、コンシューマに事前に追加されているプロデューサの登録ハンドルを取得します。

注意 : JSP の実行には管理者権限が必要です。
注意 : コンシューマ アプリケーションが WebLogic Portal 9.2 環境にデプロイされている場合は、以下の手順 1 と 2 を実行する必要があります。コンシューマ環境がすでに WebLogic Portal 10.0 にアップグレードされている場合は、手順 1 と 2 は必要ありません。
  1. (この手順は、コンシューマ アプリケーションが WebLogic 9.2 環境にデプロイされている場合にのみ必要です)。以下の J2EE 共有ライブラリから listProducers.jsp ファイルを展開します。WinZip などのアーカイブ ツールを使用して、listProducers.jsp ファイルをアーカイブから展開できます。
  2. WEBLOGIC_HOME/portal/lib/modules/wlp-propagation-web-lib.war

  3. (この手順は、コンシューマ アプリケーションが WebLogic 9.2 環境にデプロイされている場合にのみ必要です)。展開した listProducers.jsp ファイルを、コンシューマがデプロイされている Web アプリケーションにコピーします。これを、ステージングとプロダクションの両方のシステムで行います。
  4. ステージングまたはソース システムで、プロデューサ リスト JSP ユーティリティを実行します。そのためには、ブラウザを開いて、次の URL を入力します。
  5. http://host:port/EarProjectNamePropagation/wsrp/listProducers.jsp

    EarProjectName はサーバにデプロイされたエンタープライズ アプリケーションの名前です。次に例を示します。

    http://localhost:7001/myEarPropagation/wsrp/listProducers.jsp

  6. メッセージが表示されたら、サーバの正しいユーザ名とパスワードを入力します。
  7. プロデューサ リスト JSP で、ソース システムのコンシューマ Web アプリケーションの名前を選択します。
  8. [Submit Query] をクリックします。JSP は、コンシューマに追加された各プロデューサのプロデューサ ハンドル、WSDL、および登録ハンドルを含む表を返します。
  9. この表にある情報を印刷またはコピーします。
  10. プロダクション システムと送り先システムでこの手順を繰り返します。

プロデューサ登録ハンドルの更新

注意 : この節で説明するユーティリティを実行する必要があるのは、プロデューサ アプリケーションがデプロイされたシステム上のみです。

この節では、ステージングおよびプロダクションの両方のシステムで登録更新 JSP ユーティリティ (updateRegistrations.jsp) を実行する方法について説明します。このユーティリティは、指定のプロデューサを現在参照している各コンシューマ アプリケーションの登録ハンドルを更新します。

注意 : プロデューサ アプリケーションが WebLogic Portal 9.2 環境にデプロイされている場合は、以下の手順 1 と 2 を実行する必要があります。プロデューサ環境がすでに WebLogic Portal 10.0 にアップグレードされている場合は、手順 1 と 2 は必要ありません。
  1. (この手順は、プロデューサ アプリケーションが WebLogic 9.2 環境にデプロイされている場合にのみ必要です)。以下の J2EE 共有ライブラリから updateRegistrations.jsp ファイルを展開します。WinZip などのアーカイブ ツールを使用して、updateRegistrations.jsp ファイルをアーカイブから展開できます。
  2. WEBLOGIC_HOME/portal/lib/modules/wlp-propagation-web-lib.war

  3. (この手順は、プロデューサ アプリケーションが WebLogic 9.2 環境にデプロイされている場合にのみ必要です)。展開した updateRegistrations.jsp ファイルを、プロデューサがデプロイされている Web アプリケーションにコピーします。これを、ステージングとプロダクションの両方のシステムで行います。
  4. 送り先システムで、登録更新 JSP を実行します。そのためには、ブラウザを開いて、次の URL を入力します。
  5. http://host:port/EarProjectNamePropagation/wsrp/updateRegistrations.jsp

    EarProjectName はサーバにデプロイされたエンタープライズ アプリケーションの名前です。次に例を示します。

    http://localhost:7001/myEarPropagation/wsrp/updateRegistrations.jsp

  6. メッセージが表示されたら、サーバの正しいユーザ名とパスワードを入力します。
  7. JSP で、前の「プロデューサ ハンドルのリスト」で説明されているプロデューサ リスト ユーティリティを実行することでコンシューマ アプリケーションから取得したソースおよび対応する送り先の登録ハンドルを入力します。
  8. [Submit] をクリックします。
  9. プロデューサで登録されている各コンシューマでこの手順を繰り返します。
注意 : 登録更新 JSP は、送り先登録ハンドルに関連するすべてのポートレットをコピーし、ソース登録ハンドルにコピーを渡します。

UUP のアップグレード

WebLogic Portal 8.1 から 10.0 に統合ユーザ プロファイル (UUP) をアップグレードする場合は、p13n_ejb.jar ファイルが削除され、新しい WebLogic Portal 9.2 バージョンのファイルに置き換えられます。新しい p13n_ejb.jar ファイルは、WebLogic Portal 9.2 に付属のライブラリ モジュールにパッケージ化されます。

次の手順を実行して、WebLogic Portal 8.1 でコンフィグレーションされた UUP を WebLogic Portal 9.2 の UUP にアップグレードします。

  1. WebLogic Workshop を起動し、新しいワークスペースを作成します。
  2. 新しいポータル ドメインを作成します。ポータル EAR プロジェクトは作成しないでください。新しいドメインを作成する手順については、『ポータル開発ガイド』を参照してください。
  3. [ファイル|インポート] を選択して、Portal 8.1 UUP アプリケーションを新しい環境にインポートします。
  4. [インポート] ダイアログで、[その他] フォルダを開き、[Workshop 8.1 アプリケーション] を選択し、[] をクリックします。
  5. [アプリケーションのインポート] ダイアログの [参照] をクリックして、8.1 UUP アプリケーションを探します。.work ファイルを選択し、[開く] をクリックします。UUP アプリケーションのチェック ボックスが選択されていることを確認し、[] をクリックします。画面は図 A-1 のようになります。
  6. 図 A-1 8.1 UUP アプリケーションの検索


    8.1 UUP アプリケーションの検索

  7. [ソースのアップグレード] ダイアログで、[NetUI Project Upgrader オプション] をクリックし、[Weblogic J2EE 共有ライブラリの使用] チェック ボックスを選択します。また、[JSP ファイル マイグレータ オプション] をクリックし、[BEA NetUI タグを Apache Beehive タグで置き換えます。] チェック ボックスを必要に応じて選択し、[終了] をクリックすることもできます。
  8. アップグレードが完了したら、以下のアクションが実行済みであることを確認します。
    • UUP アプリケーションの EARContent ディレクトリから p13n-ejb.jar ファイルが削除されている。
    • UUP アプリケーションの EARContent ディレクトリに UUP EJB JAR ファイル (たとえば、UUPExample.jar) が存在する。
    • UUP EJB JAR ファイルが、<UUPApplication>/EARContent/META-INF/ ディレクトリ内の application.xml ファイルのモジュール エントリで参照される。
    • たとえば、<UUPApplication>/EARContent/META-INF/ ディレクトリの p13n-cache-config.xml ファイルに次のキャッシュ エントリが追加された。
    • <p13n:cache>
      <p13n:name>UUPExampleCache</p13n:name>
      <p13n:description>Cache for UUP Example</p13n:description>
      <p13n:time-to-live>60000</p13n:time-to-live>
      <p13n:max-entries>100</p13n:max-entries>
      </p13n:cache>
    • data/src/userprofiles/ ディレクトリ (または Datasync フォルダが存在するディレクトリ) にユーザ プロファイル ファイル (たとえば、UUPExample.usr) が存在することを確認する。
  9. [サーバー] タブでサーバを選択して右クリックし、[プロジェクトの追加および除去] を選択してポータル アプリケーションを WebLogic Server に関連付けます。[使用可能プロジェクト] セクションのポータル アプリケーションを選択し、[追加]、[終了] の順にクリックします。
  10. アプリケーションをビルドして公開します。WebLogic Server Administration Console を起動して [デプロイメント] をクリックし、アプリケーションを確認します。UUP アプリケーションがアクティブであることを確認します。次に、ツリーを展開して UUP JAR ファイルが EJB として表示されていることを確認し、UUP アプリケーションを開きます。

JSP タグの変更について

2 つの JSP タグ <ugm:login> および <ugm:logout> は WebLogic Portal 9.2 および 10.0 で非推奨になっています。<ugm:login> および <ugm:logout> JSP タグは ugm_taglib.jar ファイルから auth_taglib.jar ファイルに移動されました。

10.0 へのアップグレード後は、<auth:login> および <auth:logout> JSP タグを使用する必要があります。属性とパラメータは同じです。

Autonomy 検索サービスのアップグレード

Autonomy 検索を使用していて、WebLogic Portal 8.1 からアップグレードする場合は、次の手順を実行して WebLogic Portal 10.0 に含まれている新バージョンの Autonomy にアップグレードする必要があります。アップグレード プロセスでは、既存の検索設定とデータベースは新しい検索機能に自動的には移行されません。アップグレードしたアプリケーションで Autonomy 検索を操作するには、手動でコンフィグレーションする必要があります。

新しいバージョンの Autonomy は、portal/thirdparty/autonomy-wlp100 ディレクトリにインストールされます。Autonomy 検索コンフィグレーションの詳細については、『検索ガイド』を参照してください。

Autonomy 検索のインストールとコンフィグレーションが終了したら、新しい機能を使用できるように、次の手順を実行してアプリケーションをアップグレードします。

  1. WebLogic Portal 10.0 コンフィグレーション ファイルを変更し、使用していた Autonomy のカスタマイズに合わせます。表 A-1 に、変更が必要なファイルを示します。Autonomy 検索ツールを参照する他のコンフィグレーション ファイルを使用していた場合は、そのファイルも変更する必要があります。
  2. Autonomy サービスの 8.1 バージョンを起動する可能性がある起動スクリプトがある場合は、起動しないように編集します。アップグレード時には、これらの起動スクリプトは自動的に停止されます。
    表 A-1 WebLogic Portal 8.1 コンフィグレーション ファイルを WebLogic Portal 10.0 コンフィグレーション ファイルにマップする
    WebLogic Portal 8.1 で使用したファイル
    WebLogic Portal 10.0 で使用するファイル
    PortalSearchDRE.cfg
    AutonomyIDOLServer.cfg
    PortalSearchDiSH.cfg
    AutonomyDiSH.cfg
    PortalSearchHTTPFetch.cfg
    HTTPFetch.cfg
    PortalSearchAutoIndexer.cfg
    FileSystemFetch.cfg

10.0 ポータル アプリケーションにおける 8.1 検索の使用

WebLogic Portal com.bea.query クラスまたは 8.1 Autonomy API を使用してアプリケーションを記述し、新しい 9.2 バージョンの Autonomy API を使用しないでこれらのアプリケーションを引き続き使用する場合、古い非推奨 API をアプリケーションに手動で追加する必要があります。

ただし、WebLogic Portal または Autonomy の 8.1 API を引き続き使用する場合、8.1 API が 10.0 API より優先され、10.0 Autonomy エンジンとの互換性がなくなります。つまり、全文検索など、10.0 の一部のコンテンツ管理機能を使用できません。

8.1 バージョンの Autonomy をポータル アプリケーションで引き続き使用する場合、古い API をインストールに手動で追加する必要があります。

古いバージョンの Autonomy を 10.0 アプリケーションに追加するには

  1. ドメインとアプリケーションを 10.0 にアップグレードします。
  2. autonomyCompat.jar autonomyClient.1.5.0.jarweblogic_home/portal/lib/thirdparty/search/81-compat-only ディレクトリから application_home/APP-INF/lib ディレクトリにコピーします。
  3. Portal Administration Console を使用して、リポジトリの全文検索を無効にします。詳細については、『コンテンツ管理ガイド』を参照してください。
  4. 新しいバージョンではなく 8.1 バージョンの Autonomy が起動するように、ドメイン起動スクリプトを変更します。起動スクリプトの詳細については、WebLogic Server のドキュメントを参照してください。
  5. ドメインを起動します。
  6. 検索機能が動作していることを確認します。
    1. Autonomy の一部のコンテンツにインデックスを作成します。たとえば、FileSystemFetch を使用します。
    2. ポータル検索ポートレットで検索を実行します。
    3. 結果が返され、例外が発生していないことを確認します。
    4. コンテンツ管理ツールを使用してコンテンツを BEA リポジトリ インスタンスに追加します。
    5. 例外が表示されていないことを確認します。コンテンツにインデックスを作成しようとした場合のみ発生します。前の手順が正常に実行された場合は発生しません。

8.1 の Autonomy API とエンジンが実行されます。

10.0 ポータル アプリケーションで 8.1 検索を実行した後に 10.0 検索にアップグレードする

10.0 ポータル アプリケーションにおける 8.1 検索の使用」の手順を完了した後に 10.0 バージョンの Autonomy にアップグレードする場合、実装を元に戻すことができます。

9.2 で 8.1 Autonomy を実装した後に 10.0 バージョンの Autonomy を使用するようにアップグレードするには

  1. com.bea.query.* クラスの使用またはアプリケーションの Autonomy クライアント API への呼び出しを探し、更新し、それらを 10.0 バージョンの Autonomy API への適切な呼び出しに置き換えます。
  2. autonomyCompat.jar ファイルと autonomyClient1.5.0.jar ファイルを app-inf/lib ディレクトリから削除します。
  3. 10.0 バージョンの Autonomy エンジンを実行するように、ドメイン起動スクリプトを変更します。
  4. 10.0 Autonomy エンジンをコンフィグレーションしてコンテンツにインデックスを作成します。詳細については、『検索ガイド』を参照してください。
  5. Portal Administration Console を使用して、リポジトリの全文検索を有効にします。詳細については、『コンテンツ管理ガイド』を参照してください。
  6. 起動スクリプトを実行します。

コンテンツ管理リポジトリのパスワード手動更新

アップグレードが完了したら、Administration Console を使用してサードパーティのリポジトリのパスワードを手動で再入力します。リポジトリ設定の編集については、『コンテンツ管理ガイド』を参照してください。

サードパーティのリポジトリのパスワードを手動で再入力するまで、それらのリポジトリにはアクセスできません。

コンテンツ クエリの保持

WebLogic 8.1 から WebLogic Portal 8.1 SP5 まででは、優先順位の問題によりコンテンツ クエリ式の生成が異なっていました。コンテンツ クエリ式の実行時に優先順位が保持されませんでした。たとえば、(a && (b || c) という式は (a && b || c) として評価され、実行されます。

この問題は Weblogic Portal 10.0 では修正され、現在ではコンテンツ クエリ式を実行した場合に優先順位が保持されるようになりました。ただし、WebLogic Portal 8.1 から WebLogic Portal SP5 までのクエリ動作を引き続き使用する場合、ドメイン スクリプトを変更して次のシステム プロパティを定義する必要があります。-Dwlp.disable.content.rule.fix=true

ルック アンド フィールのアップグレード

WebLogic Portal 8.1 では、ポータルのルック アンド フィールに対して、skin.properties (/skins/<skin_name> ディレクトリ) と skeleton.properties (/skeletons/<skeleton_name> ディレクトリ) という 2 つのコンフィグレーション ファイルを使用していました。どちらもテキスト ファイルで、skeleton.properties は任意でした。

WebLogic Portal 10.0 では、どちらのファイルも XML ファイルで、必須になりました。

WebLogic Portal 8.1 のルック アンド フィールを WebLogic Portal 10.0 形式にアップグレードするには、次の作業を行います。

  1. ポータル開発ガイド』の説明に従って、ルック アンド フィールを含むポータル アプリケーションが WebLogic Portal 10.0 に変換されていることを確認します。
  2. Workshop for WebLogic でルック アンド フィールを開き、再度保存します。コンフィグレーション ファイルは、新しい XML 形式に自動的に変換されます。

[インポート] ウィザードが従来の一部の Jar ファイルを処理しない

cm_taglib.jar および pz_compat_taglib.jar はアップグレード時に削除され、インポート ウィザードではこれらの taglib を参照するすべての JSP についてサポートされていない taglib URI を示すフラグが立てられます。JSP は失敗します。

デフォルトでは、cm_taglib.jar ファイルは新しい 8.1 Web アプリケーションにインストールされませんでした。ただし、下位互換性のためにそのファイルを追加した場合は、アップグレードしたアプリケーションでこのファイルを手動で処理する必要があります。

サポートされるタグと API を使用するように、cm_taglib.jar および pz_compat_taglib.jar へのすべての参照を変更し、古い jar ファイルを削除します。

Struts 1.1 と 1.2 間における動作の変更

Struts 1.2 にアップグレードする場合、10.0 では Struts に対する WebLogic Portal のサポートは若干異なります。

WebLogic Portal の Struts 1.1 サポートは以前のリリースと同じであり、web.xml を使用して struts-adapter taglib が URI にマップされます。新しい struts-1.2.war ライブラリ モジュールの代わりに、struts-1.1.war ライブラリ モジュールを使用できます。

web.xml を使用して struts と struts-adapter taglib をマップするのではなく、Struts 1.2 にアップグレードすると、現在 WebLogic Portal は JSP 1.2 の暗黙的な taglib マッピングを使用しているため、Web コンテナによって JAR の META-INF ディレクトリにある .tld ファイルが tld に指定した URI に暗黙的にマップされます。WebLogic Portal では、これらはパス META-INF/tldsstruts-adapter.jar にあります。

Struts 1.2 にアップグレードするには、次の 2 種類の方法のいずれかを選択します。

ポートレット状態の永続性

WebLogic Portal 8.1 では、セッション用に最小限のポートレット状態が永続化されていました。解決策として、『WebLogic Portal 8.1 へのアップグレード』で記載されているように、デスクトップのポートレットの状態を制御するバッキング ファイルを設定できます。

8.1 で使用した解決策に依存している場合はその方法を継続できますが、ポートレットの状態を永続化する新しい方法を使用することをお勧めします。

9.2 でデータベースのポートレットの状態を永続化するには、netuix-config.xml ファイルの control-state-location 要素にある persistence-enabled 属性を使用します。

persistence-enabled 属性の例を次に示します。

<control-state-location>

<session persistence-enabled="true"/>

</control-state-location>

persistence-enabled 属性を true に設定すると、ユーザがログインしたときにコントロール ツリーの状態がデータベースからロードされ、ユーザがログアウトしたときに新しい状態が保存されます。コントロール ツリーの状態は、ユーザがポータルと対話したときに消去されます。

実装されているデフォルトかつ唯一の永続性タイプは JDBC です。デフォルトの実装では、ユーザの ProfileWrapper の BEA_PORTAL_FRAMEWORK_CONTROL_TREE_STATE プロパティ セットを使用します。ProfileWrapper はユーザの HTTP セッションで作成され、保存されている必要があります。ProfileWrapper は、web.xml ファイルでコンフィグレーションされる PortalServletFilter によって作成されます。ProfileWrapper がユーザのセッションに見つからないと、コントロール ツリーの状態は永続化されません。

注意 : ページ フローと struts に関連する状態は、コントロール ツリーの状態の一部ではないため、永続化されません。ページ フローのポートレットと struts のポートレットは、ユーザがログアウトしたときと同じ状態ではない可能性があります。

子要素の reader-class-name はこの state-location のリーダー クラス名を、writer-class-name はライター クラス名を指定します。リーダーまたはライターの動作をカスタマイズするには、ControlStateReader インタフェースまたは ControlStateWriter インタフェースを実装し、netuix-config.xml ファイルでインタフェースをコンフィグレーションします。

WSRP セキュリティの互換性

WebLogic Portal 10.0 を使用して開発されたプロデューサ アプリケーションとコンシューマ アプリケーションは、WebLogic Portal 8.1 を使用して開発されたプロデューサおよびコンシューマと互換性があります。つまり、WebLogic Portal 10.0 を使用して開発したポータルは、WebLogic Portal 8.1 ドメインにデプロイされたポートレットを使用できます。同じように、WebLogic Portal 10.0 プロデューサでエクスポーズしたポートレットは、8.1 コンシューマによって使用できます。

ただし、8.1 コンシューマまたは 9.2 コンシューマに対して独自のキーを使用する場合は、『連合ポータル ガイド』の「SAML による WSRP セキュリティの確立」の手順に従う必要があります。

HTTP 応答のエンコーディングの操作

この節では、HTTP 応答のエンコーディング設定の変更について説明します。

8.1 のエンコーディング設定方法

WebLogic Portal 8.1 では、次のエンコーディング設定方法が使用されていました。

  1. directive.page 要素に対して .portal ファイルを調べる。その要素がある場合、属性からエンコーディングを取得します。
  2. 要素がない場合、JSP エンコーディング コンフィグレーションを使用し、web.xml ファイルの <jsp-param> セクションにある <encoding> 要素を調べる。これらの要素がない場合のデフォルトは ISO-8859-1 です。

これらの方法は、現在は非推奨です。

10.0 のエンコーディング設定方法

WebLogic Portal 10.0 では、次のエンコーディング設定方法が使用されています。

  1. encoding 属性の netuix:desktop 要素を調べ、要素がある場合はその値を使用する。
  2. 最初の確認で該当しない場合、非推奨 directive.page 要素の .portal ファイルを調べる。その要素がある場合、属性からエンコーディングを選択します。
  3. <defaultEncoding> 要素に対して netuix-config.xml を調べ、encoding 属性を使用する。
  4. 前の確認で該当しない場合、web.xml ファイルの <jsp-param> セクションにある非推奨 <encoding> 要素を使用する。

古い方法も引き続き使用できますが、非推奨の警告を発生させないように、新しい方法を使用することをお勧めします。次に例を示します。

.portal ファイルの <netuix:desktop ... encoding="UTF-8" />

または

netuix-config.xml ファイルの <defaultEncoding encoding="UTF-8" />

WebLogic 用 Workshop でのエンコーディング編集

.portal ファイルを編集中にポータル ビューまたはアウトライン ビューからデスクトップ要素を選択すると、ワークベンチではプロパティ ビューに新しい encoding プロパティが表示されるようになりました。新しいポータルのデフォルト値は UTF-8 です。値を編集するには、編集可能なドロップダウン メニューを使用します。

最初は、ドロップダウン メニューにはすべての基本的な IANA エンコーディング値に加えて中国語、韓国語、および日本語用の拡張エンコーディングのリストが表示されます。リストに表示される値は説明用の表示名であり、.portal ファイルに保存されるときに実際の IANA 名に変換されます。

ドロップダウン メニューに該当する値が表示されない場合は、入力できます。〔Enter〕を押すと、バリデータはエンコーディングが有効かつサポートされていることを検証します。入力値は、拡張エンコーディング セットから入力することも、エンコーディング用の IANA 名、エリアス、または標準名にすることもできます。エンコーディングの検証に失敗すると、警告メッセージ「you can choose to override the validation and accept the value anyway.」が表示されます。値は、デスクトップ encoding 属性に対して .portal ファイルにそのまま保存されます。

接続解除されたデスクトップには desktopStateShared プロパティが必要

8.1 および以前のリリースとの互換性のため、および接続解除された少数のデスクトップを使用可能にするために、WebLogic Portal 10.0 は新しいブール プロパティを備えています(非推奨)。これは、StandalonePortletURL および関連付けられた JSP タグ用の desktopStateShared と呼ばれています。このプロパティを使用すると、以前の「接続解除されたデスクトップ」の動作を残すことができます。このプロパティと属性のデフォルト値は true になり、その場合はポートレットがデスクトップに接続します。

URL またはタグの path プロパティまたは contextualPath プロパティを明示的に設定すると、接続元デスクトップからスタンドアロン ポートレットへの関連付けも解除されます。また、スタンドアロン ポートレットのコンテキスト内で生成されたすべての URL に対して true が保持されます。path または contextualPath の設定によって、URL と接続元デスクトップとの接続が解除されます。

アップグレードされたアプリケーション内の重複ポートレット カテゴリ名の修正

8.1 および以前のリリースの WebLogic Portal では、(非推奨でしたが) 同じ名前、階層の同じレベルで複数のポートレット カテゴリ名を作成することができました。バージョン 10.0 では、この操作は許可されません (複数のカテゴリに対して同じ名前を使用できますが、階層内で「ピア」にすることはできません)。

ポータル アプリケーションを 10.0 にアップグレードすると、以前使用していた重複するポートレット カテゴリ名は保持されます。カテゴリ名を編集してユニークにしてください。ユニークにしないと、WebLogic Portal 伝播ツールで予期しない結果が発生したり、伝播プロセス中にエラーが発生する恐れがあります。

Propagation Utility Web アプリケーションは推奨されない

Propagation Utility の Web アプリケーション propagation.war は、WebLogic Portal 9.2 では推奨されていません。このアプリケーションは WebLogic Portal 8.1 SP4 用のパッチで導入された後、WebLogic Portal 8.1 SP5 に組み込まれました。WebLogic Portal エンタープライズ アプリケーションのルート ディレクトリにファイル propagation.war をインストール済みで、WebLogic Portal の Web アプリケーションをアップグレードする場合は、WebLogic Portal 10.0 へのアップグレード前または後にそのファイルを削除することをお勧めします。

10.0 で編集できない定義ラベル

WebLogic Portal 8.1 には定義ラベルを編集する機能が用意されていましたが、非推奨でした。定義ラベルを変更すると、保護されたリソースをエクスポーズしたり、ポートレット ハンドルとして定義ラベルを使用する WSRP を壊すなど、意図しない影響を及ぼすことがありました。

WebLogic Portal 9.2 ではこの機能が置き換えられ、ユーザ カスタマイズを失ったり、ラベルを変更することなく、プロダクション環境と開発環境の間でポータル リソース (ブック、ページ、デスクトップ) を移動することができます。この新しい機能には XIP と Propagation Utility が含まれています。XIP では個別のポータル リソースを開発システムとプロダクション システム間でインポートおよびエクスポートでき、スコープ (ライブラリ、管理、または訪問者) を指定できます。WebLogic Portal の伝播ツールについては、『プロダクション業務ガイド』を参照してください。

伝播インベントリの互換性

WebLogic Portal 8.1 または 9.2 で保存された WebLogic Portal インベントリは WebLogic Portal 10.0 伝播ツールでは使用できません。

 


Portal 9.2 から 10.0 への機能の変更

以下の節では、WebLogic Portal 9.2 または 9.2 MP1 から 10.0 にアップグレードする際の変更について説明します。手動でタスクを実行しなければならない場合があります。

この節では、次のトピックについて説明します。

9.2 から 10.0 への連合ポータルのアップグレード

9.2 から 10.0 への連合ポータルのアップグレード手順は、8.1 から 10.0 への場合の手順と同じです。詳細な手順については、「8.1 から 10.0 への連合ポータルのアップグレード」を参照してください。

UUP のアップグレード

WebLogic Portal 9.2 または 9.2 MP1 の UUP は WebLogic Portal 10.0 で自動的に動作します。9.2 UUP をアップグレードする必要はありません。

接続解除されたデスクトップには desktopStateShared プロパティが必要

WebLogic Portal 8.1 および以前のリリースとの下位互換性のため、および接続解除された少数のデスクトップを使用可能にするために、WebLogic Portal 9.2 は新しいブール プロパティを備えています(非推奨)。これは、StandalonePortletURL および関連付けられた JSP タグ用の desktopStateShared と呼ばれています。

注意 : このプロパティは 10.0 でも保持されていますが、引き続き非推奨です。

このプロパティを使用すると、以前の「接続解除されたデスクトップ」の動作を残すことができます。このプロパティと属性のデフォルト値は true になり、その場合はポートレットがデスクトップに接続します。URL またはタグの path プロパティまたは contextualPath プロパティを明示的に設定すると、接続元デスクトップからスタンドアロン ポートレットへの関連付けも解除されます。また、スタンドアロン ポートレットのコンテキスト内で生成されたすべての URL に対して true が保持されます。path または contextualPath の設定によって、URL と接続元デスクトップとの接続が解除されます。

検索サービスのアップグレード

検索サービスをアップグレードすると、Autonomy コンフィグレーション ファイルが更新され、コンテンツのインデックスが再作成されます。

オプションで、10.0 Autonomy インストール ディレクトリを使用するように既存の Autonomy インストールを移行することを選択できます。WebLogic Portal 10.0 には WebLogic Portal 9.2 と同じバージョンの Autonomy が付属していますが、インストール ディレクトリが変更されています。新しいディレクトリは以下になります。

\\WebLogic_HOME\cm\thirdparty\autonomy-wlp10

プロダクション環境の場合、BEA は 9.2 インストール ディレクトリを引き続き使用することを推奨します (\\WebLogic_HOME\portal\thirdparty\autonomy-wlp92)。

開発環境の場合、BEA は以前のインストール ディレクトリを使用せず、新しいインストール ディレクトリを使用することを推奨します。

注意 : プロダクション環境では BEA コンテンツのインデックスを再作成する必要があります。詳細については、『検索の統合ガイド』を参照してください。

Autonomy コンフィグレーション ファイルの更新

新しい場所を使用するために、必要なすべての Autonomy コンフィグレーション ファイルを更新します。Autonomy コンフィグレーション ファイルの詳細については、『検索の統合』の「対象サーバでの Autonomy のコンフィグレーション」を参照してください。

BEA コンテンツ検索クエリでの二重引用符のサポート

検索クエリで引き続き二重引用符をサポートするには、BEACMRepoFetch.cfg ファイルに以下の変更を加える必要があります。

二重引用符 (たとえば、"引用符" など) をサポートするには :

1. Autonomy ホストで、以下のファイルを編集します。

//autonomyhome/operatingsystem/internal/BEACMRepoFetch/BEACMRepoFetch.cfg

たとえば、Linux ホストでは以下の場所になります。

//WebLogic_Home/portal/thirdparty/autonomy/linux-intel/internal/BEACMRepoFetch/BEACMRepoFetch.cfg

2. [BEACMRepoIDXImport] セクションで、以下の行を追加します。

ImportBifIncludeQuotes=true
BEA コンテンツ クエリでの日本語文字のサポート

クエリの日本語文字を引き続きサポートするには、AutonomyIDOLServer.cfg ファイルに以下の変更を加える必要があります。

  1. [FieldProcessing] セクションで、以下を行います。
    1. [FieldProcessing] 数字フィールドの値を 1 増やす。
    2. [FieldProcessing] セクションのリストの最大数値に 1 を足した数字を使って 19=SetLanguage の形式で行を追加する。
    3. たとえば、次のコードがあります。

      [FieldProcessing]
      Number=19
      0=SetIndexFields
      ...
      18=SetMoreReferenceFields

      これを以下のようにします。

      [FieldProcessing]
      Number=20
      0=SetIndexFields
      ...
      18=SetMoreReferenceFields
      19=SetLanguage
  2. [Properties] セクションの前に、以下のセクションを追加します。
  3. [SetLanguage]
    Property=LanguageFields
    PropertyFieldCSVs=*/DRELANGUAGETYPE
  4. [Properties] セクションで、[Properties] セクションのリストの最大数値に 1 を足した数字を使って 19=LanguageFields の形式で行を追加します。
  5. たとえば、次のコードがあります。

    [Properties]
    0=IndexFields
    ...
    18=MoreReferenceFields

    これを以下のようにします。

    [Properties]
    0=IndexFields
    ...
    18=MoreReferenceFields
    19=LanguageFields
  6. [Security] セクションの前に、以下のセクションを追加します。
  7. [LanguageFields]
    LanguageType=TRUE
  8. 変更内容を保存します。

Autonomy インストールの 10.0 ディレクトリへの移行

オプションで、ご使用の 9.2 Autonomy コンフィグレーションを 10.0 インストールに移行できます。

注意 : アップグレードしたプロダクション環境の場合、BEA は引き続き既存の 9.2 Autonomy の場所を使用することを推奨します。

9.2 Autonomy コンフィグレーションとデータを新しい 10.0 の場所に移行するには :

  1. 必要なファイルの新しい場所へのコピー
  2. 9.2 IDOL の場所からのインデックス付きデータのエクスポート
  3. 9.2 インデックス付きデータの新しい 10.0 IDOL の場所へのインポート
  4. すべての BEA コンテンツのインデックスを再作成します。詳細については、『検索の統合ガイド』を参照してください。
必要なファイルの新しい場所へのコピー

IDOL サーバで、以下のフォルダを 9.2 の場所から 10.0 の場所にコピーします。

  1. \\wlp-92\IDOLserver\IDOL\content\ フォルダにある以下のサブフォルダを、\\wlp-10\IDOLserver\IDOL\content\ の新しいコンテンツ フォルダの場所にコピーします。
    • \dynterm folder\
    • \main
    • \nodetable
    • \numeric
    • \refindex
    • \sortfield
    • \status
    • \storedstate
    • \tagindex
  2. \\wlp-92\IDOLserver\IDOL\indextasks\ フォルダにある以下のサブフォルダを、新しい \\wlp-10\IDOLserver\IDOL\indextasks\ フォルダにコピーします。
    • \failed
    • \incoming
    • \main
    • \outgoing
    • \queue
    • \temp
  3. \\wlp-92\IDOLserver\IDOL\agentstore\ フォルダにある以下のサブフォルダを、新しい \\wlp-10\IDOLserver\IDOL\agentstore\ フォルダにコピーします。
    • \dynterm folder
    • \main
    • \nodetable
    • \numeric
    • \refindex
    • \sortfield
    • \status
    • \storedstate
    • \tagindex
  4. \\wlp-92\IDOLserver\IDOL\category\ フォルダにある以下のサブフォルダを、新しい \\wlp-10\IDOLserver\IDOL\category\ フォルダにコピーします。
    • \cluster
    • \imex
    • \taxonomy
    • \category
    • \failed
    • \outgoing
  5. \\wlp-92\IDOLserver\IDOL\community\ フォルダにある以下のサブフォルダを、10.0 の新しい場所の \\wlp-10\IDOLserver\IDOL\agentstore\ フォルダにコピーします。
    • \users
    • \temp
    • \queue
9.2 IDOL の場所からのインデックス付きデータのエクスポート

9.2 IDOL サーバからすべてのインデックス付きデータをエクスポートし、10.0 の場所に再インポートする必要があります。

インデックス付きコンテンツをエクスポートするには、ブラウザから以下のコマンドを使用します。ご使用の Autonomy コンフィグレーションの適切なホスト名およびポートを使用します。また、コンテンツのインデックス作成のファイル名をディレクトリを含めて指定する必要があります。

http://host:port/DREEXPORTIDX?FileName<filename>&Compress<true\false>

9.2 インデックス付きデータの新しい 10.0 IDOL の場所へのインポート

9.2 の場所からインデックス付きデータをインポートした後、以下のコマンドを使用して、コンテンツを新しい WebLogic Portal 10.0 の場所にインポートします。ご使用の Autonomy コンフィグレーションの適切なホスト名およびポートを使用し、データのエクスポート時に作成されたファイルを使用します。

http://host:port/DREADD?<filename>

BEA コンテンツのインデックス再作成

上の手順が完了したら、BEA コンテンツのインデックスを再作成する必要があります。BEA コンテンツのインデックス再作成の詳細については、『検索の統合ガイド』を参照してください。

WSRP セキュリティの互換性

WebLogic Portal 10.0 を使用して開発されたプロデューサ アプリケーションとコンシューマ アプリケーションは、WebLogic Portal 9.2 を使用して開発されたプロデューサおよびコンシューマと互換性があります。つまり、WebLogic Portal 10.0 を使用して開発したポータルは、WebLogic Portal 9.2 ドメインにデプロイされたポートレットを使用できます。同じように、WebLogic Portal 10.0 プロデューサでエクスポーズしたポートレットは、9.2 コンシューマによって使用できます。

ただし、9.2 コンシューマまたは 10.0 コンシューマに対して独自のキーを使用する場合は、『連合ポータル ガイド』の「SAML による WSRP セキュリティの確立」の手順に従う必要があります。

伝播スクリプトのアップグレード

9.2 で伝播 Ant スクリプトを作成した場合は、手動で更新するか、または 10.0 で再生成する必要があります。いくつかの JAR ファイル名と、すべての伝播 Ant タスクのパッケージ名が変更されているため、この変更作業が必要です。

Workshop for WebLogic を使用してスクリプトを生成すると、適切なファイル名とパッケージ名が自動的に使用されます。手動でスクリプトを更新する必要がある場合は (たとえば、最初に手動でスクリプトを作成した場合)、以下の変更を行う必要があります。

現在、伝播 ant タスクはパッケージ com.bea.propagation.ant.taskdefs に置かれています。

以下の表は、9.2 JAR ファイル名と 10.0 用の更新名を示します。

9.2 JAR 名
10.0 JAR 名
p13n_prop.jar
propagation.jar
p13n_prop_online.jar
propagation_online.jar
p13n_prop_ant.jar
propagation_ant.jar

伝播インベントリの互換性

WebLogic Portal 8.1 または 9.2 で保存された WebLogic Portal インベントリは WebLogic Portal 10.0 伝播ツールでは使用できません。


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