グラフィカルモードインストールによる WebLogic Server のインストール

以下の節では、Windows および UNIX システムでグラフィカルユーザインタフェース (GUI) モードを使用して WebLogic Server をインストールする方法について説明します。

WebLogic Server のインストールを始める前に、以下の情報を確認してください。

Windows プラットフォーム上でのグラフィカルモードによるインストールプログラムの開始

Windows システム上で GUI モードインストールを開始するには、次の手順を実行します。

UNIX プラットフォーム上でのグラフィカルモードによるインストールプログラムの開始

WebLogic Server インストールプログラムの実行には、Java 実行時環境 (JRE) が必要になります。JRE を含む Java 2 Software Development Kit (SDK) は、Windows インストールプログラムおよび一部の UNIX インストールプログラム (ファイル名が .bin で終わるプログラム) に付属しています。それ以外の UNIX プラットフォームに対しては、WebLogic Server インストールプログラムに Java 2 SDK が含まれません。これらのインストールプログラムのファイル名は .jar で終わります。.jar インストールプログラムを実行するには、Java 2 SDK の適切なバージョンをシステムにインストールした上で、Java 2 SDK の bin ディレクトリを PATH 変数の先頭で指定する必要があります。インストールプロセスでは、このディレクトリを指す JAVA_HOME と関連する変数が設定されるので、必ず SDK を使用してください。

注意: グラフィカルモードインストールを開始するには、コンソールが Java ベースの GUI をサポートしている必要があります。インストールプログラムによりシステムが Java ベース GUI をサポートできないと判定された場合、自動的にコンソールモードインストールが開始されます。詳細については、コンソールモードインストールによる WebLogic Server のインストールを参照してください。

.bin インストールファイルによる GUI モードインストールの開始

インストールプログラムファイルが .bin で終わる場合は、次の手順にしたがってインストールプログラムを UNIX システム上で GUI モードで開始します。

.jar インストールファイルによるグラフィカルモードインストールの開始

.jar で終わるインストールファイルによるグラフィカルモードインストールプロセスを開始するには、次の手順に従います。

注意: Windows、Solaris、HP-UX、IBM AIX 以外のハードウェアプラットフォーム上に WebLogic Server をインストールする場合、そのハードウェアプラットフォームに固有のインストール手順があることもあります。インストールプログラムを実行する前に、使用するハードウェアプラットフォームが「動作確認状況」ページに記載されていることを確認してください。

状況	入力するコマンド
AIX 以外の UNIX プラットフォームにインストールする場合	java -jar filename.jar
AIX プラットフォームにインストールする場合	java -classpath filename.jar com.bea.installer.BEAInstallController

インストールプログラムでは、使用しているシステムとコンフィグレーションに関する具体的な情報を入力する必要があります。

表2-2 インストールプログラムの実行

ウィンドウ	実行するアクション
[ようこそ]	[Next] ボタンをクリックして、インストールを続行する。または、[Exit] をクリックするとインストールをいつでもキャンセルできる。
[BEA ライセンス契約]	BEA ソフトウェア使用許諾契約を読み、[Yes] をクリックして、契約書の条件に同意することを示す。インストールを続行するには、使用許諾契約に同意し、[Next] をクリックする。
[BEA ホームディレクトリを選択]	対象システム上にインストールされた BEA 製品の中央サポートディレクトリとして機能する BEA ホームディレクトリを指定する。システム上に BEA ホームディレクトリがすでに存在する場合は、そのディレクトリを選択するか (推奨)、または新規の BEA ホームディレクトリを作成する。新しいディレクトリの作成を選択した場合、WebLogic Server インストールプログラムは、自動的にディレクトリを作成する。BEA ホームディレクトリの詳細については、BEA ホームディレクトリを参照。
[インストールタイプを選択]	実行するインストールタイプのオプションボタンを選択する。 [標準]-標準インストールでは、配布キット内のすべてのソフトウェアコンポーネント (サンプルを含む) がシステムにインストールされる。サンプルドメインはインストール時に PointBase データベースで使用するためあらかじめコンフィグレーションされ、インストールが完了すると、サンプルを実行できる。ソフトウェアコンポーネントは、以下のようにソフトウェアの配布方法によって異なる。 CD-ROM またはパッケージインストーラ : WebLogic Server および WebLogic Workshop と、関連するすべてのサンプルをインストールする。ネットインストーラ : WebLogic Platform の全コンポーネントをインストールする。WebLogic Platform には、WebLogic Server と WebLogic Workshop の他に、WebLogic Portal、WebLogic Integration、および関連するすべてのサンプルが含まれる。注意: 標準インストールオプションを選択する場合、コンフィグレーションウィザードはインストールの一部として自動的に起動されない。ただし、インストールの完了後に、[スタート] メニューから、またはコマンドラインスクリプトを使って手動で起動できる。コンフィグレーションウィザードによるドメイン、サーバ、およびクラスタのコンフィグレーションを参照。 [カスタム]-カスタムインストールでは、インストールソフトウェアコンポーネントを選択する。必要に応じて、コンフィグレーションウィザードを実行しカスタム WebLogic ドメインを作成できる。注意: ネットインストーラオプションを使用してソフトウェアをダウンロードし、他の WebLogic Platform コンポーネントを除いて WebLogic Server をインストールする場合は、カスタムインストールオプションを選択してから、インストールするコンポーネントのみを選択する。サーバとサーバサンプル以外のコンポーネントをインストールする場合は、『EA WebLogic Platform のインストール』を参照。インストールタイプの詳細については、インストールタイプの選択を参照。標準インストールオプションを使用している場合は、[製品ディレクトリを選択] ウィンドウに進む。
[コンポーネントを選択] 注意: このウィンドウは、[インストールの種類を選択] ウィンドウでカスタムインストールを選択した場合にのみ表示される。	該当するチェックボックスをチェックするか、またはチェックをはずし、インストールするコンポーネントを選択する。このパネルには、インストールできるコンポーネントすべてがツリー表示される。最初のインストールでは、すべてのコンポーネントがチェックされている。システムにすでにインストールされているコンポーネントのチェックボックスはグレーで表示される。サーバとサーバサンプル以外のコンポーネントをインストールする場合は、『BEA WebLogic Platform のインストール』を参照。注意: インストールするコンポーネントを選択または選択解除すると、インストールプログラムによりコンポーネント間の依存関係がチェックされ、選択されたコンポーネントのリストが自動的に修正される。
[ダウンロードオプションの指定] 注意: このウィンドウは、ネットインストーラを使用する場合にのみ表示される。	ソフトウェアのダウンロードに関する設定を以下のように指定する。 [保存先ディレクトリ]-ソフトウェアコンポーネントのダウンロード先となるストレージディレクトリを指定する。インストールプログラムは、インストールするように選択した各コンポーネントのアーカイブファイルをシステムにダウンロードする。これらのファイルにはシステム上の任意の場所を選択できる。インストール用セットアップファイルまたはインストールされるソフトウェアと同じ場所に配置する必要はない。 [ダウンロードしたファイルをインストーラ終了時に削除する]-インストールプログラムで、インストールの完了後に、ダウンロード済みファイルを削除する場合は、このチェックボックスを選択する。このチェックボックスを選択しない場合、ダウンロード済みファイルは、指定したストレージディレクトリに保存される。 [HTTP プロキシを使用する]-ダウンロードで HTTP プロキシサーバを使用する場合は、このチェックボックスを選択する。HTTP プロキシサーバを使用するには、以下の情報を指定する必要がある。 [ホスト]-プロキシサーバの名前と IP アドレスを入力する。 [ポート]-プロキシサーバのポート番号を入力する。
[ダウンロードのステータス] 注意: このウィンドウは、ネットインストーラを使用する場合にのみ表示される。	[完了後、自動的にインストールを続行する]-ダウンロードの完了後にインストールを自動的に続行する場合は、このチェックボックスを選択する。このチェックボックスはデフォルトで選択されている。チェックボックスをオフにした場合、ダウンロードが完了したときにインストールを続行するには、[Next] をクリックしなければならない。 [一時停止]-何らかの理由でダウンロードを中断する必要がある場合は、このボタンをクリックする。その場合、ダウンロードが中断されて、[一時停止] ボタンが [再開] ボタンに変わる。ダウンロードを続行するときは [再開] をクリックする。
[アーカイブ整合性チェック] 注意: このウィンドウは、ネットインストーラを使用する場合にのみ表示される。	このウィンドウは、コンポーネントアーカイブファイルが正常にダウンロードされたことをインストールプログラムが検証しているときに表示される。ダウンロードの確認が済んだら、[Next] をクリックする。
[製品ディレクトリを選択] 注意: カスタムインストールを実行し、すでにインストールされている WebLogic Server コンポーネントが含まれる BEA ホームディレクトリを選択した場合、このウィンドウは表示されない。その場合、選択されたコンポーネントは最初のインストール時に指定された製品ディレクトリにインストールされる。	WebLogic Server ソフトウェアをインストールするディレクトリを指定し、[Next] をクリックする。デフォルトの製品ディレクトリ weblogic700 を受け入れるか、または新しい製品ディレクトリを作成する。詳細および作成されるディレクトリ構造については、製品のインストールディレクトリを参照。新しいディレクトリの作成を選択した場合、必要に応じて、インストールプログラムにより、自動的にディレクトリが作成される。 [Next] をクリックすると、インストールプログラムによって指定されたコンポーネントのシステムへのコピーが開始される。
[ステータス]	BEA 製品とサービスに関する表示情報を確認し、システムへの指定されたファイルのコピーが完了したら [Next] をクリックする。標準インストールを実行している場合、インストールは完了。
[コンフィグレーションウィザードを実行] 注意: このウィンドウは、[インストールの種類を選択] ウィンドウでカスタムインストールを選択した場合にのみ表示される。	該当するオプションを選択し、コンフィグレーションウィザードを実行してアプリケーションドメインを作成するかどうか指定する。 [はい] を選択した場合は、コンフィグレーションウィザードの概略を説明したコンフィグレーションウィザードによるドメイン、サーバ、およびクラスタのコンフィグレーションに進む。詳細については、『WebLogic Server ドメイン管理』の「コンフィグレーションウィザードを使用した新しいドメインの作成」を参照。 [いいえ] を選択した場合は、後で [スタート] メニュー (Windows のみ) またはコマンドラインからコンフィグレーションウィザードを実行できる。
[インストール完了]	[Done] をクリックして、インストールプログラムを終了する。

コンフィグレーションウィザードによるドメイン、サーバ、およびクラスタのコンフィグレーション

カスタムインストールを実行する場合、インストールプロセスの最後にコンフィグレーションウィザードを実行して、WebLogic ドメインを作成およびコンフィグレーションできます。または、カスタムおよび標準の両方のインストールタイプで、コンフィグレーションウィザードを [スタート] メニューまたはコマンドラインから実行することもできます。詳細については、『WebLogic Server ドメイン管理』の「コンフィグレーションウィザードを使用した新しいドメインの作成」を参照してください。

コンフィグレーションウィザードを使って WebLogic のカスタムドメインを作成し、コンフィグレーションします。ドメインは、1 つの単位として管理される、相互に関連した WebLogic Server リソースのセットです。ドメインには、1 つまたは複数の WebLogic Server が含まれ、WebLogic Server クラスタが含まれる場合もあります。

コンフィグレーションウィザードでは、対象となる環境のドメインを作成するために、コンフィグレーション済みのドメインテンプレートを使用します。WebLogic Server 7.0 には以下のテンプレートが含まれます。

追加の WebLogic Platform コンポーネントをインストールする場合は、コンフィグレーションウィザードの起動時に追加のテンプレートが表示されます。WebLogic Platform でコンフィグレーションウィザードを使用する手順の詳細については、『コンフィグレーションウィザードの使い方』を参照してください。使用可能なコンフィグレーションウィザードテンプレートの詳細については、『コンフィグレーションウィザードテンプレートリファレンス』を参照してください。

コンフィグレーションウィザードの実行中に選択した、コンフィグレーション済みのドメインテンプレートに応じて、各ドメイン情報の入力が要求されます。以下のリストでは、入力する必要のある情報の例を示します。詳細については、『WebLogic Server ドメイン管理』の「コンフィグレーションウィザードを使用した新しいドメインの作成」を参照してください。

注意: コンフィグレーションウィザードで値を指定するときは、文字に関する XML ガイドラインに従う必要があります。すなわち、<、>、[、および] などの XML の予約文字は使用できません。

WebLogic Server 7.0 の詳細については、以下のファイルを参照してください。